アフェクション・ランブル(未)   作:咎煮

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結構書いた気がするけど3000文字もないだと……

9/15...加筆修正。


★一難

「……ここ最近、マガツヒの目撃報告が相次いでおる。やはり、ヤツが……」

 

「里長、今はまだ里の中に入り込んではいませんが時間の問題だと思われます……」

 

「うむ……やはり外部の者に頼るしかないか……我々に出来る事は無いからのう……」

 

「十年前なら戦える者が居たんですがね……今の私達では……時の流れは残酷ですね」

 

里の家にて、数名の猫耳に尻尾を生やした男性が床に敷いた紙を見ながら深刻そうな表情で話し合っていた。

 

 

「ーーやあやあ、お待たせ」

 

そんな中に場違いな程に能天気な声音で言いながら入ってくる者が居た。振り向くと入口には先程トウヤとフブキが会っていたおかゆが立っていた。

 

「おかゆ! 遅いぞ!」

 

「……客人の相手をしてたんだよ。リンもレツも相手出来ない今……ボクが相手するしかないよねー」

 

「客人? 今この里は厳戒態勢だというのにどうやって……」

 

「滝を凍らせて」

 

『…………』

 

「白上フブキなら出来て当たり前。落狐とか落猫と言われてるけど式になれないだけでボクが知る限りではアヤカシでありながら最も式神に近いからね……後はフブキがそう強く願えば……病は気からってね?」

 

おかゆの言葉に絶句する男達に畳み掛けるように言葉を重ねる。

 

「で、では里は助かる!?」

 

「その……白上フブキという猛者は今何処に!?」

 

「か、歓迎の準備を!」

 

途端に沸き立つ男達をおかゆはトウヤ達に見せていたにやけ顔とはうって変わり冷めた目をして男達を見ていた。

 

「……里長達が揃いも揃って情けないね。十年前もそうやって頼りきった結果どうなったか忘れた? ま、役立たずなのはいつもの事だから別にいいけどね。弾除けくらいの役目は果たせよ。じゃないと今も頑張ってるリンと頑張っていたレツが浮かばれない」

 

おかゆは冷たい目を細めて周りを見渡し、遠回しに死ねと捉えられかねない言葉を告げる。それに対し、里長を含めた里民は俯くしかない。

 

「……リンの容態はどうじゃ?」

 

「……軽い切り傷、打ち身、骨折はしてないけど捻った感じはある。でも動けない訳じゃないね……」

 

「そうか……」

 

「悲観しなくてもいいよ。リンに代わってボクが全部やればいいだけ……君達に期待はしてないからーーでも、今のフブキを巻き込んだり、リンを戦わせる事だけはさせるな。したらボクが里を壊す」

 

そう言って立ち去るおかゆ。里長達は返す言葉もなく俯くしかなかった。

 

「……そう、ボクが全部やればいい。フブキは巻き込めない……漸く幸せになれたんだから……トウヤと居る時の楽しそうな姿は……今まで見たことないからね……」

 

 

 そんな事があった中、フブキとトウヤはというと……

 

「おかゆん遅いですね……」

 

「態々お茶を用意しに行かなくても良かったんだが……此処で深呼吸するだけで十分リラックス出来るのにな……」

 

「まあ良いんじゃないですか? おかゆんが自分から用意すると言ったんですし……お言葉に甘えましょう」

 

「そうは言ってもな……何かそういう事されると距離を置かれてるというか隠し事をしてるような気がして落ち着かないんだが……」

 

最初に居た場所から動いていなかった。ゆっくりすると言ったらおかゆが『じゃあお茶でも飲む? 用意してくるから待ってて』と此方の返事も待たずに鬱蒼とした森の中に向かったからだ。隠れ里と言うから滝で隠し、更に森でも隠しているのだろうとトウヤはそう認識していた。

 

「そうなんですか?」

 

「ああ……おかゆんにその気はないとしても受け手側はそう感じてしまう程の言動だ」

 

「…………やっぱり考えすぎじゃないですか? あのおかゆんですよ?」

 

「そうか? ……いや、そうかもな」

 

意外と鋭いトウヤにフブキは少し考えたが……やはりおかゆの性格や態度からして違うのでは? と返す。トウヤはトウヤで先程までのやり取りを思い返して違うかと改めた。二人ともなかなか失礼だが……そう思わせたおかゆも悪いかもしれない。

 

 

「ーーごめんごめんお待たせ! 良い草がなかなか見つからなくてね」

 

「草……草? 草ァ!?」

 

漸く戻ってきたおかゆが二人に手渡したのは湯呑み入りの綺麗な緑色をした液体。草と聞いてフブキが目を見開くが、トウヤは湯呑みの上部を軽く扇いで匂いを嗅ぎ頷く。

 

「落ち着け白上。確かに草に違いないがこれはハーブティー。それに……良い草を使ってるな……これはエリ草か」

 

「へえ……分かるんだ? 当たりだよ」

 

「ああ。博衣がよく……ビーカーに入れて出してきたからな。ハーブティーと試薬茶は見分けつかないから頑張って見分けれるようになった。今では逆に呑ませて返り討ちにしてるが……見分けれなかったら大変な事になるからな……うん、美味い」

 

「これがハーブティーなんですね……白上は名前だけ聞いた事あるだけで普通に緑茶を飲んでました…………あ、本当に美味しい」

 

ハーブティーを堪能し、一息。おかゆは淹れてきた側なのもあり二人から美味いと聞いて嬉しそうに笑う。

 

「……ご馳走さま、美味かった。態々用意してもらって悪かったな」

 

「気にしないで。ボクがやりたくてやった事だからね」

 

「おかゆんが謙虚だ……!? そこはボクに感謝しなよくらい言うのがおかゆんですよ!」

 

「……ボクの事をどう見てるのかよく分かったよ、フブキ」

 

陰のある笑みを浮かべるおかゆ。トウヤは怒らせたな、とこの後起きる事を察して然り気無く距離をとる。

 

猫輝爆(プリズムキャットバスター)!」

 

「甘いです! 碧崩(ヘキホウ)!」

 

至近距離でおかゆが気弾を放ち、フブキが冷気を纏わせた正拳突きを放つ。そうなるとどうなるか……距離をとったのに余波でトウヤが吹き飛ぶ。

 

「何でだあああぁ……!」

 

『あ』

 

哀れ、トウヤは森の中に吹き飛ばされた。




エリ草って牧物によってはエリクサー並みだからなぁ……ミネなかでは茶にして全快してたし。

後、猫輝爆の元ネタはサモンナイトのうさ気爆から……あれは衝撃だったな……歩いてきたうさ子がDBみたいに気を放出して最後は元気玉……というかアレ多分大元はベジータのグミ撃ち➡とどめの爆破だと思う。おかゆんのはどちらかと言えばタメなしかめはめ波だけど。
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