アフェクション・ランブル(未)   作:咎煮

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内容が変わっちゃったぜ……

9/15...加筆修正。


★日課

「っ、おかゆん! 今の話……どういう事だ!?」

 

会話を終え、一人になったタイミングでおかゆを呼び止め、話していた内容を問い質す。おかゆは聞かれてた事に対して気にした素振りを見せず、答える。

 

「どういうって……商人が怪我をしたって話だよ。この際だから言うけどこの里では珍しい事じゃないよ」

 

「珍しい事じゃないって……俺達が里に来た時にそんな事は起きてなかったし……民達の雰囲気も……」

 

「慣れっこなんだよ。悪く言えば諦めてるんだよね……何せ奴ーー襲撃者は神出鬼没だからねー。そんな奴にどう身構えればいいのって話だよ。だから民達は天運に身を任せてるんだ。あ、そうだ……商人と知り合いって感じみたいだから場所を教えとくね」

 

そう言って肩を竦めたおかゆは商人の保護されてる場所を伝える。

 

「……助かる。それと、涼風の着替えを手伝ってあげてほしい。添い寝くらいなら構わないが流石に着替えは無理がある」

 

「……にゃはは! 君もちゃんと男なんだねー! リン……大きいし、前屈みしかけたのかな?」

 

「おかゆんもだろ、油断すると思わず前屈みに……って今のは聞かなかった事にしてくれ! じゃあ頼んだ!」

 

 

「……っ、ちゃんと見てる事は見てるのか……やっぱりすけべぇ……もしかして普段は気を張ってるだけで色仕掛けに弱いとか? ……にゃはは」

 

出会った時のやり取りで見せた常に冷静といった感じではなく、おかゆの好みであるからかい甲斐のある言動に首を傾げるおかゆ。それはそれとしてそういう対象に見られてたのを知って顔を赤くしつつ、二又の尾を揺らしながらリンの家に向かった。

 

 

「ーー紛らわしいわ!」

 

 教えられた商人の保護されてる場所に向かい、家の前に居た護衛と思われる人間の足軽男性にラウラの名を訊ねたら人違いと判明。八つ当たりだと分かってはいるものの当たらずにはいられなかったトウヤは家を離れて手頃な樹に蹴りをかました。

 

「ーーにゃ!?」

 

「っ、この声は……ぐはっ!」

 

蹴りによって何者かが落ちてきた。声でラウラだと判断したトウヤは咄嗟に受け止めようとしたが……

 

「……私、猫だよ?」

 

「前が見えねえ」

 

顔面にラウラの足跡がくっきりと残る結果となった。……猫は高所から落下しても華麗に着地出来るのだ。

 

 

「……で、何で樹の上に?」

 

「落ち着く……から……逆に私からも聞くけど……何で樹を蹴ったの?」

 

*の形になっていた顔を引っ張りだして戻した後、トウヤは気になっていた事を訊ね、ラウラは少し吃りながら答えると訊ね返してきた。トウヤは商人が怪我をして意識不明と聞いてそれがラウラの事じゃないかといてもたってもいられなかったが、商人違いと判明したら八つ当たりをしたくなったと素直に答えてラウラを赤面させた。

 

「にゃあ……そ、そっか……んっ、私強いから大丈夫……だけど心配されるのも悪くない」

 

「それに……代金支払ってないし、短剣の鞘があれば売ってくれ」

 

心配される程に思われるのも悪くないとトウヤはハルトではないと分かっていても顔を赤くしてしまうラウラだったが……ついでとばかりに言われた内容に空気読めとジト目を向けたのは無理もないだろう……

 

「……合計で300000銭」

 

「たっか!? 待て待て、鞘だけで何でそんなに高くなる!?」

 

「乙女心破傷罪で297000銭」

 

「なんだその高すぎる罪!? 勘弁してくれ! というかそれだと鞘は無いって事か!?」

 

あわてふためくトウヤを見て溜飲が下がったのかラウラは微笑を浮かべると冗談だと言う。

 

「寿命が縮むかと思ったぞ……」

 

「シオ……トウヤは乙女心を勉強した方がいいよ。善意から言ってるだけで他意はない……後、鞘は元から無いの……ごめんなさい」

 

「いや、謝る程の事じゃないだろ……(本当は抜き身のまま押し付けられた事について言いたいが、先にやらかして不機嫌にさせたし……)」

 

「代わりにタダで良いのと、名前教えとく……アゾット」

 

アゾット、と言われてトウヤは不思議とさっきまで気持ち悪いと思っていた短剣に妙な愛着心が湧くのを感じつつ……それでも3000銭は払うと密かに決めた。

 

 

「……ん、兄さん。ご主人様連れてきたよ」

 

 ラウラと別れ、リンの家に戻ったトウヤはくの一を彷彿とさせる服に着替えたリンに日課の墓参りに行くから一緒に来てと言われ、お姫様抱っこでレツの墓前に来ていた。何がとは言わないが着替える前と今では密着した際の柔らかさが違う事で気を張ってないと前屈みになりそうで大変だったと言っておく。

 

「十年前……私がもっと早く気づけてたら兄さんは死なずに済んだのかな……」

 

流石に報告をするのにお姫様抱っこをしたままはダメだと思い、下ろす。折れた片足と無事な片足でバランスを崩しかけても支えれるように待機してトウヤは聞いていた。

 

「十年前……襲撃が遭ったんだったか……気づけてたらって事は涼風は襲撃者を見たのか?」

 

聞いていたが気になるのか、訊ねてしまうトウヤだがリンは気にしてないのか十年前の事を話し出す。

 

 

「ん……その時、私と兄さんとご主人様は家にいた……そしたら何かに感づいたのか兄さんが里を見てくると言って出ていって……私とご主人様は待ってた」

 

「……(涼風が気づけてたらって事はこの時にレツは……)」

 

「暫く待ってたけど兄さんは帰ってこなくて……ご主人様が見てくると言って出ていって……私だけが残された。今思えば着いていくべきだった……でも待ってるように言われたから……」

 

「…………(一人、また一人と見に行った奴が帰ってこないのって怪談話であったような?)」

 

リンの言葉を聞きながらそんなどうでもいい事を気にするトウヤ。口に出さないだけマシだが空気が読めていない。

 

「それから暫くして……音が聞こえた……」

 

「音……?」

 

「ん……聞いていて不快な気分になるような、胸が締め付けられるような……そんな音。少ししたら聞こえなくなったから気のせいだと思った……それから帰りが余りにも遅いから私も家を出て……ローブを着た人がぶつかってきた……ぶつかったのは向こうなのに謝らずに走っていって……」

 

「怪しい、とは思わなかったのか……」

 

「…………ん、その時は気にしてなかったけどご主人様の言う通り……その人を捕まえておくべきだった。兄さんは重傷を負ったし、ご主人様は行方不明……里の皆はローブを着た奴の仕業だと……」

 

悔しさの余り、涙が溢れる。それを見たトウヤはリンの頭を撫でて挽回すればいいと言った。




何かグダってきたような……
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