アキアカネ読んでくださった方々はお久しぶりです。
「サンラクゥ!!!」
「はっ!ざまあねえな京ティメット!!無縁仏に沈んどけ!!」
◆◇
「いやぁやっぱり幕末は修羅の世界してるぜ!」
京ティメットを天誅した後、断末魔を聞きつけた幕末志士の団体さんが集まり、始まったのは泥沼の殺し合いだった。いやあ……アレは酷かったね。途中からランカーも参戦してたし……吹雪狩とか
そんなこんなで最後にはレイドボスさんの参戦で全員が天誅された。あの人数を全て天誅できるのやっぱ頭おかしいよ
「今日はここまでにして、寝るか……」
明日も学校だしな──雑ピのポエム新作出てるかな…出てたらみんなでイジろ……じゃない朗読会しなきゃな!
◆◇
「いってきまーす」
「学校へ──いつもと変わらぬ──日常を──」
「季語が無いし短歌だなこれ」
なんとなく575を呟きながら学校へ
なんでだろうな、まさかリアルで辞世の句なんて事は無いだろうけど
◆◇
「おーっす楽郎」
「よう暁ハート先生!新作はどうだ?」
「ばっかその名前で呼ぶなって!」
「はいはい、それで新作は?」
「流すんじゃねえよ!……新作はまだだよ」
じゃあ、今日の朗読会はお預けかよ…
「そうだ楽郎、お前知ってるか?」
「何が?お前の耳にまたピアス穴から雑菌が入ったことか?」
「ちげえよバカ、今日このクラスに転校生が来るって話なんだよ」
「転校生?なんでまた」
「そこまでは知らん」
転校生ねぇ……まぁ、しばらくクラスがうるさくなるだけで特に気にする必要は無いか
◆◇
「今日は、このクラスに新しい生徒がやってきました。どうぞ」
「失礼します」
教室の扉が開き、転校生が入ってきた。女子生徒か……これはしばらくうるさく──
「京都から引っ越してきました、龍宮院京極です。よろしくお願いします」
!?
とても聞き覚えのある苗字と名前に俺は目を見開いた
龍宮院!?京極!? ……いや待て、まだ確定したわけじゃない。そうだ、もしかしたら龍宮院富嶽の関係者かもしれないがアイツではない可能性だってある
「じゃあ、龍宮院の席は──陽務の後ろの席だ」
担任は俺の後ろを指さして龍宮院さんはスタスタと俺の後ろの席に着席した。
周りがガヤガヤしてる。まあ、ウチの学校に転校生なんてイベントが発生すればこうなるのも無理はないか。休み時間になったら一旦避難しよう。
◆◇
『龍宮院さん京都の学校ってどんな感じなの?』
『龍宮院さんの趣味とかって』
『龍宮院さん──』
ああもう、うるせえ!避難だ避難!人の後ろでガヤガヤしてんじゃねえよ!
そんな事を考えながら俺は席を立った。しばらくすりゃ収まるだろうが、今日一日はダメそうだなこりゃ。
確認したい事もあるが、それはタイミングを見てやるか…。
◆◇
「あ、あの…!ひ、陽務君⁉︎」
「ん?斉賀さん」
「ひゃ、ひゃい!斉賀でしゅ……!」
「あっ、はい…」
斉賀さんの挙動がバグった……。あっ、戻った。
「あの…ですね…そちらのクラスに龍宮院という人が来ませんでしたか…?」
龍宮院…ああ…
「俺のクラスに転校してきましたよ。前に言ってた従姉妹ってもしかして…」
「は、はい……訳あってこちらへ転校してきたんですが……何か問題とか起こしてませんでしょうか……?」
問題って……。いやまあ現状は質問攻めで問題もへったくれも無いわけなんですが。
「いや、ありませんよ。というか今は転校生によくある質問攻めで問題を起こすどころじゃありませんし」
「そ、そうですか……で、では……!また……!」
「あ、はい……また……」
斉賀さんは走り去っていった。廊下を走るのは危ないですよ〜
◆◇
「さて、カマかけるか」
とは言ったものの……隙がない。何せ相手は転校生で注目の的だ。そんな中で俺が変なこと言おうものなら異端として扱われかねない。いやそれだけならまだ良い。もっと面倒なのは雑ピ達の異端審問だ。あれ地味に面倒くさいんだよな。雑ピのポエムのストックもいるし。
閑話休題
ひとまず日を置くのがベストだろう。もしくは、もう一つの手を使うかだ。
◆◇
「龍宮院さん……?ちょっと良いか?」
あれだけ騒がしかった教室も放課後になると、ようやっと隙が出来たので話しかけてみることにした。
「ん?えっと……陽務君だよね。どうしたんだい?」
「いやあ、ちょっと聞きたい事があってな」
俺の予想が合っていれば、コイツは間違いなく反応する。
俺は何も言わずにただ一つの動作をした。
それは普通の人なら反応しないか、頭に
だが恐らくコイツは違う──
「──ッ‼︎」
龍宮院さんは席から飛び退き、腰に刺した刀に手をかけるように構えを取った。
やっぱりか。ハァ……これからめんどくせえ事になりそうだ。
「幸いここには俺たちしか居ないからな。予想通りの行動を取ってくれたな京ティメット!」
「その声は……サン──「ストーップ!」っ⁉︎」
俺は咄嗟に大声を出して龍宮院さん……改め京ティメットの発言を遮った。
「やめろバカ、その名前出すと面倒なことになるじゃねえか」
まあ、いいや。
「やっぱりお前だったか……」
「僕の方こそ、まさかこんなところで会えるとは思いもしなかったよ」
京極はそう言うと不敵に笑った。
「子の刻に団子屋の前で良いかい?」
「上等だよ」
事前に示し合わせたように幕末で会う事が確定した。
◆◇
「やあ。」
「おっ、やっと来やがったな。京ティメット」
京極待つ間に襲われまくったからなあ。おかげで在庫が豊富だぜ。
「待たせたね。ちょっと手間取ってたんだ」
「そうかよ。んで、引っ越しだっけ?まさかリアルで会うなんて予想もしてなかったけどな」
「それは僕のセリフだよ。訳あってしばらく地元を離れる事になったんだけどねぇ……。でも、君が居るなら僕としては良かったかもしれないな」
「何言ってんだ?」
俺は京極の発言に首を傾げた。
「まあ良いさ。今はとにかくやろうよ」
そう言うと、京極は腰の刀に手をかけた。
「やってやんよ。その面、すぐにでも土につけてやる」
対する俺も2本の刀を抜いた。
◆◇
「オラァ!」
「ほいっと!」
辺りから金属音が鳴り響く。
ここは幕末だ。どこもかしこも刀と刀がぶつかり合っている。いやまあ、全部が刀剣ってわけじゃねえけどな。
時々どっかから銃声も聞こえてくるしな。
やっぱ二刀流って手数が増えて良いな──っとあぶね!
「よぉ!祭囃子とルーキーじゃねえか!俺たちも混ぜろよ!」
銃弾を咄嗟に避けると、辺りは囲まれていた。
コイツら……さっき天誅した奴らじゃねえか。もう戻ってきやがった
「サンラク、どうするの?」
「ハッ!わかりきったことを」
「だよね」
ここは幕末だ。敵味方なんて生まれてもあっさり消える。
俺と京極は乱入者を叩っ斬る為に戦闘を中断した。まあ、どさくさに紛れて京極も天誅するしな。
◆◇
「天誅!」
「おぉん!」
「祭囃子!」
「天誅!」
「天誅!」
あっれ?さりげなく数増えてない?てか時間かけてたらランカー共が乱入しかねないな。これはさっさと──っとあぶね!
「クソが!天誅!」
このままじゃ埒が開かないな。
「おい京極!」
「なんだい!僕は今ピンチなんだけど⁉︎」
「逃げるぞ!」
俺は咄嗟に京極の手を取った。
「えっ、ちょっ!」
逃げ切れるよなぁ……数も減らしたし。よし行くか。
「行くぞ!」
「ちょっ、サンラク‼︎」
俺と京極はその場を後にした。
◆◇
「なんとか撒いたなぁ」
「だねぇ……」
「っと、背中を見せるのはマズかったな。」
「チッ……」
逃げ切った後に背中を見せてやられるのはよくある光景だ。俺も初心者の時にやらかしてるしな。
「そういや、学校であの合図をした時に気づいたってことは、お前上空肉盾式やられたな?」
俺は学校でやったように、人差し指を空目掛けて立てた。
やはり幕末志士を炙り出すにはこれが一番だな。
「やられたよ。上空肉盾式だけじゃなくいろいろとね……。あの時の恨みはここで晴らしたいくらいだよ。」
「おっと、そりゃ怖い」
俺は両手を上げた。
別に降参とか土下座切腹とかするつもりは一切無いけどな。むしろ隙を見せたら叩っ斬る。
「そういえばサンラクも同じ学校だもんね。どの辺住んでるの?」
「唐突だな。俺は──の辺りだけど」
俺の住む地区を教えると、京極は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。
「えっ⁉︎ 結構近くじゃん!」
「はえ?お前もあの辺なの?」
「今、居候中なんだ」
「そういや訳あって地元離れてるって言ってたもんな」
あの辺で居候……そんで確か斎賀さんの遠い親戚だっけか……。まさか……。
いや、ここで聞くのはやめよう。リアルの事だしここで聞くのはマナー違反だ。
「そうなんだよ……。まあ、今日も学校あるし僕はそろそろ寝るよ」
「へーい。おやすみ」
京極はログアウトしていった。
「……俺もそろそろ寝るか」
そんな訳で俺もログアウトした。
当ユニバースでは、京極が転校してきた流れです。京都は多分出ないです。(多分ですよ?) 実家関連は追々で現在は風雲斎賀城に居候中 ただし