第1話 目が覚めたらリアス・グレモリーだった
目が覚めたら、私はリアス・グレモリーになっていた。
起き上がると、胸に感じる重み――前世にはなかった感覚に戸惑いながら、あたりを見渡す。
この部屋にあるものを物色してみると、ベッドの前の大きなテーブルの上に何枚かのメモ用紙が置かれていた。
そこには、私が転生した経緯がまとめられていた。
転生特典として、リアス・グレモリーの能力と、特別製のイーヴィルピース一式を手に入れたこと。そして、イーヴィルピースの隣にはもう一つ――『ウーザフォン・ファイヤーバージョン』と呼ばれるアイテムも置かれていた。
さらに、私のこの世界での立場についても記されていた。
この世界で私はリアス・グレモリーであると同時に、天空聖者ブレイジェルの側面を持つ存在になっているらしい。
特別製のイーヴィルピースは、使用した者を天空聖者として蘇らせることができるが、彼らが私との主従関係を変えることはない。
また、天空聖者として真の姿を得られる者はごく僅かであり、ウーザフォンなどのアイテムを使用することで、人間体と聖者体の中間にあたる鎧を形成することができるようだ。
それは使う者によって異なるらしいが、私の場合はウルザードファイヤーのような姿になるようだ。
続いて、「この世界について」と書かれた紙に目を通す。
――どうやら、ここは『戦姫絶唱シンフォギア』というアニメの並行世界らしい。
アヌンナキに関する歴史は、原作に近いが、この世界のマジトピアや地底世界インフェルシアには、アヌンナキ由来の存在が多く暮らしていた。
冥府十二神も健在で、両軍は友好関係を築いているという。
この世界では、人が死ぬと天空聖者に転生する場合があるらしい。ただし、その際には人間だった頃の記憶を失うという。
私の持つイーヴィルピースは、確実にそれを起こさせるための特別なものらしい。
原初の天空聖者――つまりアヌンナキの時代に確立された転生システムは、本来非常に厳しいものだった。
天空聖者への転生は稀であり、聖者同士の出生率も極めて低い。
そんなわけで、私はいま、天空聖者ブレイジェルへと転生するよう仕向けられたらしい。
この世界の時代は、ちょうどフランスで魔女狩りが盛んだった頃。
マジトピアもまた聖者の数を減らし、存在を維持できないほど衰退しており、私は新たな天空聖者を生み出し、マジトピア復興のために動く役目を担わされているのだという。
「さて……行きますか」
私はリアス・グレモリーといえばの制服に着替え、外へと散策に出かけることにした。
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