リアス・グレモリーになったんだけど世界が違う。   作:のうち

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第3話

ライジェル――かつて姫島朱乃だった少女は、私たちの新たな仲間となった。

 

 天空聖者としての転生により、彼女の肉体は成長し、精神もまた新たな段階に至っている。

 だが、記憶の一部は人間としての頃のものをうっすらと残し、痛みとともに胸に刻まれていた。

 

 「……これが、天空聖者の力」

 

 朱乃――いや、ライジェルは、そう呟きながら自身の掌を見つめていた。

 

 「まだ慣れなくてもいいわ。時間はたっぷりあるもの」

 

 私は微笑みながら、彼女の肩に手を置いた。

 

 そんな私たちを、軽くため息をつきながら見つめる少女が一人。

 

 キャロル・マールス・ディーンハイム――天空聖者サンジェルだ。

 

 「……ふん。新入りか。まあ、主様の選んだ仲間なら、文句はない」

 

 ライジェルはキャロルの態度に少し目を丸くし、そして小さく笑った。

 

 「あなたが、先輩になるのね。……よろしくお願いするわ、サンジェル」

 

 「ああ。期待してるぜ、新米聖者さん」

 

 不器用な言葉を交わしながらも、二人の間には不思議な連帯感が生まれていく。

 

⸻

 

 時は流れ、数十年。

 

 私たちは世界を転々としながら、静かに力を蓄えていた。

 

 だが、そろそろ動き出す時だった。

 人間たちの世界――現代文明に深く関与し、拠点を持つ必要があると感じていた。

 

 「さて、日本にでも拠点を持とうかしら」

 

 「なんで日本なんだ?」

 

 キャロルが問いかける。

 

 「この時代、日本は文化も科学も急速に発展している。それに、何より――」

 

 私は一枚のチラシを取り出した。

 

 『ツヴァイウィング プレライブ開催決定!』

 

 そこには、歌う二人の少女の写真が載っていた。

 

 「この世界の特異点になるかもしれない存在を、見つけたのよ」

 

 キャロルが目を細め、興味深そうに覗き込む。

 

 「へえ……あの二人、何かあるのか?」

 

 「まだわからない。でも、何かを感じる。……放っておけないわ」

 

 そう言って、私は不敵に笑った。

 

⸻

 

 こうして私たちは、日本――横浜の地へと向かった。

 

 それは、まだ誰も知らない、新たな物語の始まりだった。

 

さて、さて、私――リアス・グレモリー、天空聖者ブレイジェルよ。

 

 思えばこの前、朱乃……今では天空聖者ライジェルを仲間に迎えてから、もう60年ほどが経った。

 それでも、キャロルを眷属にしてから数えれば、すでに460年近くの歳月が流れている。

 

 朱乃以降、さらに二人の仲間が増えたけれど、その話はまた今度にしよう。

 

 今、私はあるライブ会場に来ていた。

 ――『ツヴァイウィング』のライブだ。

 

 ただの観覧ではない。どうにも、空気がきな臭い。

 そんな予感が的中し、一曲目『逆光のフリューゲル』が始まってすぐ、会場にノイズが現れた。

 

 「……面倒なのが出てきたわね」

 

 私は気づかれないように魔力を集中させ、ノイズを一体また一体と静かに排除していく。

 

 その間、ステージ上では二人の歌姫――風鳴翼と天羽奏が、観客に落ち着いて避難するよう呼びかけていた。

 そして、間もなく――

 

 「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

 「Croitzal ronzell gungnir zizzl」

 

 呪文詠唱と共に、二人はシンフォギアを纏う。

 

 「あれがシンフォギア……やっぱり良いわね。見る分には」

 

 私は軽く頬を緩める。

 さすがに400年以上生きた私があのレオタード系装束を着るのは無理があるが……朱乃くらいなら、もしかしたらノリノリで着こなしてしまいそうだ。

 

 そんな呑気なことを考えていたのも束の間、会場は崩落。

 観客たちが瓦礫に巻き込まれる中、私の目は一人の少女を捉えた。

 

 ――立花響。

 

 彼女は、あの混沌の中で必死に手を伸ばしていた。

 

 そして、運命の歯車が回る。

 物語が、動き始めた。

 

 私はため息をつきながら、そっと変身した。

 ブレイジェルとして。

 

 ステージの瓦礫の中、負傷したツヴァイウィングの二人と、瀕死の響の前に姿を現す。

 

 「……⁉︎……⁉︎」

 

 二人の驚きに構わず、私は口を開いた。

 

 「私は貴女たちのファンよ。本当は顔を出さずに協力するつもりだったけど……死にかけの子を見捨てるわけにはいかない」

 

 私の視線は、響へと向かう。

 

 「天羽奏。今、無理をすればあなたも死ぬ。だが、私が救えるのは一人だけ」

 

 奏は苦しげに唇を噛み、そして覚悟を決めた。

 

 「……本当に、この子を救えるんだな」

 

 「ああ、約束しよう」

 

 「……わかった。この子を頼む」

 

 静かに、私はうなずいた。

 

 響に向かって、天空聖者の駒を押し込む。

 それは、フレイジェルの駒だった。

 

 ――主人公らしい選択だわ。

 

 私は響の脳に、彼女の記憶と歩みを記録として転写し、天空聖者であることの記憶を封印する。

 

 そして、間もなく奏の絶唱が終わり、彼女は崩れ落ちた。

 

 「奏ぇぇぇ!!!!!!!」

 

 翼の叫びが響く中、奏の体は灰となり、空中を舞った。

 

 私はその灰をすべて回収し、砕けたガングニールのペンダントを媒介に魂を留めた。

 ――奏も、絶対に死なせはしない。

 

 響を抱き上げ、その場を後にしようとしたとき、翼が叫んだ。

 

 「待ちなさい! その子をどうするつもり!」

 

 「命は救った。だが、完全に癒えたわけではない。こちらで治療する」

 

 「そういうわけには――!」

 

 話を聞かず、私は呪文を唱えた。

 

 「ゴール・ルーマ・ルジュナ!」

 

 瞬間、私と響は日本の拠点へと転移した。

 

⸻

 

 拠点へ戻った私は、すぐに奏の復活儀式を開始した。

 

 「ルルド!」

 

 詠唱と共に、私はオレンジ色のガントレットを創造する。

 それは、ブーステッドギアを模した特製のアイテムだった。

 

 奏の魂を留めた宝玉を嵌め、響と結びつける。

 同時に、天空聖者転生時に起きる記憶の喪失を防ぐため、私の植え付けた記録をもとに魂の修復も行う。

 

 「ふぅ……ここまでくれば、もう大丈夫ね」

 

 私はキャロルを呼び、響を病院へと運ばせた。

 

⸻

 

 ――これで、すべての仕込みは完了した。

 

 さあ、響。

 あなたはこれから、私にどんな世界を見せてくれるのかしら。

 

 私はただ、静かに、期待に胸を膨らませた。

 

 

響のハーレムメンバー

  • オカ研メンバー
  • シンフォギア装者二課メンバー
  • シンフォギア装者fisメンバー
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