ライジェル――かつて姫島朱乃だった少女は、私たちの新たな仲間となった。
天空聖者としての転生により、彼女の肉体は成長し、精神もまた新たな段階に至っている。
だが、記憶の一部は人間としての頃のものをうっすらと残し、痛みとともに胸に刻まれていた。
「……これが、天空聖者の力」
朱乃――いや、ライジェルは、そう呟きながら自身の掌を見つめていた。
「まだ慣れなくてもいいわ。時間はたっぷりあるもの」
私は微笑みながら、彼女の肩に手を置いた。
そんな私たちを、軽くため息をつきながら見つめる少女が一人。
キャロル・マールス・ディーンハイム――天空聖者サンジェルだ。
「……ふん。新入りか。まあ、主様の選んだ仲間なら、文句はない」
ライジェルはキャロルの態度に少し目を丸くし、そして小さく笑った。
「あなたが、先輩になるのね。……よろしくお願いするわ、サンジェル」
「ああ。期待してるぜ、新米聖者さん」
不器用な言葉を交わしながらも、二人の間には不思議な連帯感が生まれていく。
⸻
時は流れ、数十年。
私たちは世界を転々としながら、静かに力を蓄えていた。
だが、そろそろ動き出す時だった。
人間たちの世界――現代文明に深く関与し、拠点を持つ必要があると感じていた。
「さて、日本にでも拠点を持とうかしら」
「なんで日本なんだ?」
キャロルが問いかける。
「この時代、日本は文化も科学も急速に発展している。それに、何より――」
私は一枚のチラシを取り出した。
『ツヴァイウィング プレライブ開催決定!』
そこには、歌う二人の少女の写真が載っていた。
「この世界の特異点になるかもしれない存在を、見つけたのよ」
キャロルが目を細め、興味深そうに覗き込む。
「へえ……あの二人、何かあるのか?」
「まだわからない。でも、何かを感じる。……放っておけないわ」
そう言って、私は不敵に笑った。
⸻
こうして私たちは、日本――横浜の地へと向かった。
それは、まだ誰も知らない、新たな物語の始まりだった。
さて、さて、私――リアス・グレモリー、天空聖者ブレイジェルよ。
思えばこの前、朱乃……今では天空聖者ライジェルを仲間に迎えてから、もう60年ほどが経った。
それでも、キャロルを眷属にしてから数えれば、すでに460年近くの歳月が流れている。
朱乃以降、さらに二人の仲間が増えたけれど、その話はまた今度にしよう。
今、私はあるライブ会場に来ていた。
――『ツヴァイウィング』のライブだ。
ただの観覧ではない。どうにも、空気がきな臭い。
そんな予感が的中し、一曲目『逆光のフリューゲル』が始まってすぐ、会場にノイズが現れた。
「……面倒なのが出てきたわね」
私は気づかれないように魔力を集中させ、ノイズを一体また一体と静かに排除していく。
その間、ステージ上では二人の歌姫――風鳴翼と天羽奏が、観客に落ち着いて避難するよう呼びかけていた。
そして、間もなく――
「Imyuteus amenohabakiri tron」
「Croitzal ronzell gungnir zizzl」
呪文詠唱と共に、二人はシンフォギアを纏う。
「あれがシンフォギア……やっぱり良いわね。見る分には」
私は軽く頬を緩める。
さすがに400年以上生きた私があのレオタード系装束を着るのは無理があるが……朱乃くらいなら、もしかしたらノリノリで着こなしてしまいそうだ。
そんな呑気なことを考えていたのも束の間、会場は崩落。
観客たちが瓦礫に巻き込まれる中、私の目は一人の少女を捉えた。
――立花響。
彼女は、あの混沌の中で必死に手を伸ばしていた。
そして、運命の歯車が回る。
物語が、動き始めた。
私はため息をつきながら、そっと変身した。
ブレイジェルとして。
ステージの瓦礫の中、負傷したツヴァイウィングの二人と、瀕死の響の前に姿を現す。
「……⁉︎……⁉︎」
二人の驚きに構わず、私は口を開いた。
「私は貴女たちのファンよ。本当は顔を出さずに協力するつもりだったけど……死にかけの子を見捨てるわけにはいかない」
私の視線は、響へと向かう。
「天羽奏。今、無理をすればあなたも死ぬ。だが、私が救えるのは一人だけ」
奏は苦しげに唇を噛み、そして覚悟を決めた。
「……本当に、この子を救えるんだな」
「ああ、約束しよう」
「……わかった。この子を頼む」
静かに、私はうなずいた。
響に向かって、天空聖者の駒を押し込む。
それは、フレイジェルの駒だった。
――主人公らしい選択だわ。
私は響の脳に、彼女の記憶と歩みを記録として転写し、天空聖者であることの記憶を封印する。
そして、間もなく奏の絶唱が終わり、彼女は崩れ落ちた。
「奏ぇぇぇ!!!!!!!」
翼の叫びが響く中、奏の体は灰となり、空中を舞った。
私はその灰をすべて回収し、砕けたガングニールのペンダントを媒介に魂を留めた。
――奏も、絶対に死なせはしない。
響を抱き上げ、その場を後にしようとしたとき、翼が叫んだ。
「待ちなさい! その子をどうするつもり!」
「命は救った。だが、完全に癒えたわけではない。こちらで治療する」
「そういうわけには――!」
話を聞かず、私は呪文を唱えた。
「ゴール・ルーマ・ルジュナ!」
瞬間、私と響は日本の拠点へと転移した。
⸻
拠点へ戻った私は、すぐに奏の復活儀式を開始した。
「ルルド!」
詠唱と共に、私はオレンジ色のガントレットを創造する。
それは、ブーステッドギアを模した特製のアイテムだった。
奏の魂を留めた宝玉を嵌め、響と結びつける。
同時に、天空聖者転生時に起きる記憶の喪失を防ぐため、私の植え付けた記録をもとに魂の修復も行う。
「ふぅ……ここまでくれば、もう大丈夫ね」
私はキャロルを呼び、響を病院へと運ばせた。
⸻
――これで、すべての仕込みは完了した。
さあ、響。
あなたはこれから、私にどんな世界を見せてくれるのかしら。
私はただ、静かに、期待に胸を膨らませた。
響のハーレムメンバー
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オカ研メンバー
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シンフォギア装者二課メンバー
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シンフォギア装者fisメンバー