荒んだ人生で心が壊れたうつ病男性がキヴォトスに転生   作:ダブクロチャンネル

11 / 37
今までのあらすじ!
ブルアカ世界に転生した元アラサーの蛇尾リュウジ
手にしたボダランシリーズの銃を作る技術を使い生きていたところを
ブラックマーケットのドン・アランチーノに襲われて逃亡生活
お供のクラップトラップと共にキヴォトスを旅をする生活を送っていた
山海経でカンフーを習い、発勁をものにしたところで黒服に遭遇!!


第10話 明らかにされてない力ってロマンを感じるよね

「粗茶です」

「どうもありがとうございます」

 

僕の名は蛇尾リュウジ。突然やってきた黒服に茶を出してる傭兵だ

前世で死にキヴォトスに転生し、そのまま傭兵をして過ごし

カイザーとアランチーノと敵対してキヴォトスを旅する最中だ

前回は山海経で発勁を覚えて銃を売買したところで黒服に出会ったのだ

 

「それで……僕になんの用なのさ」

 

はっきり言って、僕は黒服の事はストーリーを通してもよく分かっていない

生徒達が持つ神秘を研究し、小鳥遊ホシノを騙して実験材料にした研究者としか知らない。

速い話、魔法少女物や戦隊シリーズに出てくるマッドサイエンティストだな。

 

「クク、用件は一つ。あなたの中に眠る神秘に興味が湧いたのです」

「僕の神秘?」

「あなたも知っているはずです。山海経の川の流れをせき止めた大岩に発勁を打ち込むときに感じた力の流れを」

 

確かに。あの時の音と同時に全身の力が拳に流れ込んでくる感覚を感じた

まさか、あれも神秘の力だというの?

 

「そこで私共はあの力があなたのヘイローが関係していると感じました」

「僕の…ヘイロー?」

 

鏡を見てチラッとヘイローを見る

僕のヘイローは1体の蛇が輪になり自分の尻尾を噛んでいる見た目

後で調べたんだけど、ウロボロスという竜だそうだ

 

「えぇ、無我夢中で発勁を繰り出している時にあなたの中で徐々に神秘の力は増大していき、見事にそれを成した。……そこでなんですが、私ゲマトリアの研究に協力いただけませんか?」

 

うわきた!

 

「絶対にやだ」

「……なぜです?現在、あなたはヘルメット団、マフィア、カイザーから追われる身。私共に匿われたほうがメリットが大きいのでは?」

「それ、本気で言ってる?」

 

だって、お前らの組織。基本的に生徒(子供)を利用するんだろうが

 

実験動物(モルモット)になって死んだような毎日を過ごすくらいなら自分で選んだ死に方の方がいい……それだけだ」

 

前世でもそうだ。与えられた業務を行うだけならいい

ただ、使い潰されてゴミのように捨てられるなんてごめんだね!

 

「そうですか……では、仕方がありませんね」

「なに?強引に捕まえに来るのかと思っていたけど」

「あなたとやり合うなんてできませんからね……他にもあなたに匹敵する神秘の持ち主がアビドスもいるので」

 

多分ホシノの事だな。なんにせよ。黒服とはそこまで関わりたくないからな

 

「あなたのことはこれからも見ていますよ」

 

そう言って黒服はキャンピングカーから去っていった

アランチーノやカイザーと違って襲い掛かってくることはないけど、まだそっちの方がマシかな

あいつらは銃で黙らせることはできるけど、黒服は話術を使うからな

 

なんにせよ、僕の中に眠る神秘を探すいい機会かもね

ちょうど、暇を持て余していたし明日はトリニティに行こう

あそこなら大きい図書館があるし見つかるかもしれない

 

翌日。僕はトリニティの図書館に来ていた

流石はトリニティ。規模はゲヘナと変わらないくらいデカいな

さっそく僕はウロボロスに関する資料を探していく

神話のあ行だから……あった

 

えーと……ウロボロスが象徴する概念は

 

1.循環性(永劫回帰)

ウロボロスが自分自身の尾を飲み込む姿は、「物事が繰り返し続く」ことを示しています。すべてが終わりに向かうかと思いきや、その終わりが新たな始まりへとつながる。つまり、歴史や生命、宇宙などが無限に続くサイクルを表しています。

 

2.永続性(永遠・円運動・死と再生・破壊と創造)

ウロボロスの形、円形は終わりも始まりもない「永遠」を象徴しています。同時に、生と死が繰り返され、創造と破壊が交互に現れることで、世界が形作られていくそのプロセスも示しているのです。

 

3.始原性(宇宙の根源)

ウロボロスは、「始まり」と「終わり」をひとつの存在に凝縮させています。そのため、宇宙がどのように生まれたか、物事の根源とは何かを象徴する存在として考えられることがあります。

 

4.無限性(不老不死)

自分自身を食べ続けるウロボロスには、終わりがありません。この無限の行動が「永遠の生命」や「不老不死」といった概念につながっています。

 

5.完全性(全知全能)

自分自身で完結し、すべてを包含しているウロボロスは、「完全」や「完璧」を象徴しています。すべての知識や力を持つ存在として解釈されることもあります。

 

さっぱり分からん!

FPSのゲームで例えるなら

循環性が自動回復

永続性がリロード不要で弾を撃ち続けることができて

始原性は撃った瞬間に弾が作られて

無限性が弾丸が尽きることなく

完全性がプレイヤーをずっと強化するバフみたいな感じか?

 

とりあえずはこの内容をスマホのカメラで撮って……

キャンピングカーに戻って神秘の使い方を学ぶとしよう

自身の住処であるキャンピングカーに戻った僕は己の中に眠る神秘の力を探る

 

(僕の神秘はなんだ?ヘイローの形からウロボロス関連ということは分かる)

 

自身の中で眠る神秘の起源を知ろうと考えるもすぐに気づいた

あれ?ストーリーでも神秘って何なのかが明らかになってなくないって

 

「ああーー、んあああ!!」

「発情期のネコみたいにうなってどうしたんデス?」

 

ベッドで寝がえりをうって悩む僕にキャンピングカーのノートパソコンでソリティアをしていたクラップトラップが話しかけてきた……一応、聞いてみるか

 

「ねぇ、僕たちが持つ神秘の能力ってどうやって分かるの?」

 

このキヴォトスそのものが「神秘」と呼ばれる何かを内包する世界であることと、生徒達も神秘に由来する何かしらの特質を持っていることがほのめかされていることは公式で分かってるんよ

ミカの隕石、セイアの予知能力、アスナの直感と超能力じみたのは分かるけど、僕はそれ以外の事を知らない。ゲーム的な演出と思えば実際にされてるみたいだし

 

僕の質問に帰ってきた答えは望んだものじゃなかった

 

「そんなのなんとなくで分かりませんか?」

「それが分からないから困ってるんだー!!」

 

あの黒服がホシノに匹敵する神秘の能力を持っているとか言うから余計に気になるんだよ!

 

「あの黒服が言っていたじゃありマセンか。無我夢中で発勁を繰り出している時にあなたの中で徐々に神秘の力は増大していったと……その時のことを思い出してみては?」

 

クラップトラップにしてはいいアドバイスだ

さっそく僕はあの日の事を思い出す

あの時は神秘の力の流れをライフルに例え、身体の中に渦巻く神秘を拳に集中させて発勁を打った

 

今度は拳じゃなくて体の中心に集めて感じ取ることにして

瞑想に近い形で目を閉じ、息を整えて己の中の神秘を探っていく

……しばらくして、自身の中心に大きな力の流れを感じ取ることができた

 

(これが僕の神秘か)

 

例えるならFF10のスフィア版みたいなものだろう

大きな丸が5つほどあって、そこから伸びた管みたいなのは中心の大きな丸に向かって伸びていた

 

【挿絵表示】

 

その大きな丸が僕の神秘で5つの小さい丸はウロボロスの概念だ

恐らく、大岩を壊すほどの発勁を出せたのは、その概念の一つ『永続性』の効果だろう

 

(こういう感じになっていたのか)

 

どういうものなのかは分かった。次はこれを自分が出したいタイミングで出さないといけない

こうして、神秘の力を引き出す訓練が始まった

 

あれから三日後

銃の販売をしながら神秘の訓練をしている僕は色々試したがどれも上手くいかなかった

 

弾丸に神秘を込めて撃ったりもしたが、威力は変わらなかった

HGがだめなら全種類の銃火器で試したがどれもダメだった

無限性も分からず、完全性も体全身に神秘の力を流し込んで走っても速さは変わらなかった

 

(いったい何がダメだったんだ)

 

気分転換にトリニティを散歩している僕は屋台で買ったホットドックを食べていた

自身の神秘がウロボロスの概念だという事は分かった

けど、その能力が使えないのはなんか悔しい気分になるんだ

 

どうしたものかと頭を悩ませる僕のスマホに一通のメールが送られてきた

 

(誰からだ?僕はクラップトラップ以外は連絡先を交換してないぞ)

 

懸賞金をかけられてるから誰とも連絡先は交換していない

前世でもボッチだったが、ここでもボッチさ

スマホを開いてメール内容を確認するとこのようなことが書かれていた

 

『直接会って話をしたい。住所を送るからここに来てほしい』

 

一方的に送られる住所と地図。差出人不明の怪しいメール

このメッセージを無視してトリニティを出てもいいけど

僕の中にある直感がこれを無視するなと告げていた

 

(行くしかないか)

 

ホットドックを食べ終え、僕はメッセージに書いてある住所に向かった

時刻は夜7時。住所に書かれた先はある公園の見晴らし台

遮蔽物もない。街灯の光も薄く、隠れられるところもない

逆に言えば敵の姿も丸見えという事だ

 

銃を抜き、警戒しながら言う

 

「言われた通り来たんだけど……どこにいる?」

「ここだ」

 

休憩所のベンチから声が聞こえてきた

僕は声がした方向に向かってゆっくりと歩く

 

「ずいぶん元気そうだな……懸賞金をかけられて今はキヴォトスを旅している途中か」

 

声からして男だ。それも成人男性の声だ

 

「僕のことを一方的に知っているけど、誰?懸賞金目当ての挑戦者?」

 

上空の雲が動き、月明かりに照らされて休憩所のベンチに座っている人物が見える

そいつは黒いフードを被っていて顔に蛇を思わせるマスクをかぶっていた

 

「おいおいつれないじゃないか。お前には最初に会っただろ?」

「最初に?僕が最初に出会ったのはスケバンだ」

「違う。その前さ」

 

その前だと?確か、その時は死んだ僕をブルーアーカイブ(この世界)に転生させてくれた

 

「ま、まさか!」

「そうさ。俺だよ●●●●。お前をここに転生させた暇人さ。元気そうで何よりだ」

 

「噂で聞いたぞ。アランチーノとカイザーから高額の懸賞金をかけられてるんだってな」

「まぁね。僕もキヴォトスで僕を転生させてくれた恩人に会えるとは思わなかったよ……ところで、なんで蛇の仮面を付けてるの?」

「気にするな。俺も顔を隠さないといけない事情があるんだよ」

 

ふーん、まぁいいけどさ

 

「えーと、なんて呼べばいいのかな?お前なんて失礼だろうし」

「そうだな……俺のことはバイパーと呼んでくれ」

 

バイパーねぇ……確か、毒蛇って意味だっけ?

 

「ところでリュウジ。最近、黒服に会ったろ?」

「えぇ!?なんで知ってるの!まさか、お前もゲマトリアの一員?」

「んなわけあるか!俺はあいつらとは違う」

 

表情には出てないけどすごい嫌がっているな

 

「その時に自身の神秘のことを言われたんだろ?神秘を研究させてくれってな」

「言われたよ。断ったけど……ちょっと悩んでいてね」

「自分自身の神秘を引き出せないんだろ?」

 

なんでそのことを!?

 

「なんでそのことを知ってるの!?」

「あの黒服が関わってきたと聞いてな……で、どうなんだよ」

「それがさ……」

 

僕は自分の神秘の事が気になり、調べたり発言しようとしてもできないことを話す

 

「ってなわけで……僕の神秘は上手く使えなかったんだよ。なんでだと思う?」

 

バイパーは僕の言葉を最後まで聞いた後にこう言った

 

「そら、お前……神秘に蓋がかかってるんだよ」

「蓋?」

「そうさ。お前の中に眠る神秘は封印がされていてな。ロックがかかってる状態だ」

 

そう言って人差し指を僕の鳩尾に当てるバイパー

 

「理由はそうだな。単純にお前が弱いから制限がかかっているのか、それとも強力すぎて体がもたなくなるからか……なんにせよ、このままじゃ神秘の能力は使えないな」

「どうにかなんない?カイザーやマフィアの連中に追われてるんだ。もっと強くならないと……」

 

デカグラマトンとの戦いに巻き込まれたときに生き延びたいからね

 

「できるぞ」

「本当?」

「……もしかしたら失敗するかもしれないが…それでもいいか?」

「構わないよ!少なくとも今の状態よりはいいさ!」

「その言葉を待っていたぞ」

 

バイパーの手に紫色と黒が混じったオーラが纏う。これがバイパーの神秘か

僕に掌底を当て、バイパーの神秘が僕の中に流れ込んできた

流れ込んできた神秘は僕の中を走り抜け、僕の神秘にかけられている封印を解いた

 

それと同時に僕は内側から溢れる神秘の力に言葉も出なかった

なんだろう……例えるなら溜まった疲労が抜け落ちたような感じだ

 

「すごい……身体が軽くなったような気分だ」

「言っておくがお前の神秘はこれから成長する。今は5段階の内 1段階だが強敵と戦ったりして経験を積めばもっと神秘の質が向上する。せいぜい鍛えることだ……試しに」

 

バイパーはそこで銃のパーツをテーブルに広げる

 

「神秘を込めて銃を作ってみろよ。今より良い銃が作れるんじゃないか?」

 

僕は言われるがままに手に神秘を込めて銃のパーツを手に取り、銃を製作する

使う神秘は始原性・永続性の破壊と創造・完全性による完璧な銃の姿

こうして作られたのは一つのリボルバー

 

「……完成だ」

 

僕はこのリボルバーを良く知っている

名前はコンパニオン

ボダラン3に登場したレジェンダリーのジェイコブス社製のHG

見た目はリボルバーだけど14発撃てる

 

この銃は僕がボダラン3で最初に手にしたレジェンダリーで死ぬまでに愛用していた銃の一つだ

 

「なかなか良い銃だな」

「お気に入りの一つでね……死ぬ前によく使っていたんだ」

 

完成させた銃をホルスターに収め、僕は立ち上がった

 

「ありがとうバイパー。これで僕は更に強くなれた気がするよ」

「気にするな。俺もお前に強くなってもらわないと困るんだよ」

 

バイパーも立ち上がり、僕に背を向ける

 

「お前に強くなってもらわないと助けた意味が無いからな……じゃあな。また会おうぜ」

 

そう言って、街の暗闇に向かって歩き出し、姿を消すのだった

僕も神秘の使い方をより学ぶために自身の車の所に戻ろうとすると

 

「見つけたぞ蛇尾リュウジ!お前を捕まえて億万長者になるんだ!」

 

どこから嗅ぎつけたかは知らないけど、ヘルメット団がやってきた

数は数は30人。戦車は3台か。団員はARとSG持ちが多いな

……ちょうどいい

 

「今、新しい銃を作ったところなんだ。試し撃ちさせてよ」

 

僕はコンパニオンを抜きヘルメット団に照準を向ける


深夜の時間に起きた銃撃戦を聞き、駆け付けた正義実現委員会が見たのは

無力化されたヘルメット団員と破壊された戦車の姿

特に戦車の装甲は大型トラックにぶつかったのかと思うくらい凹んでいた

 

取り調べをした際にヘルメット団員の一人は蛇尾リュウジ一人にやられたと供述した

 

「あいつはたった一つのリボルバーで私らを倒して、戦車の装甲を素手で壊したんだ!」

 

この眉唾物の証言を信じる物は少なかったが蛇尾リュウジの存在をトリニティのヘルメット団やトリニティ総合学園に在籍する一部の生徒達は警戒をするのだった




正直、黒服のことはあまり知らないから
『ですます調の敬語』『一部の生徒が持つ強い神秘の研究』『胡散臭い』
で書いたけど、あってる?
最近、無気力症候群や認知的疲労で休日に体がすごくだるくて困ってます
ブルアカの神秘の話をどうやって書いていくのかすごく悩みました
次の話も楽しみに待っててください
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。