荒んだ人生で心が壊れたうつ病男性がキヴォトスに転生 作:ダブクロチャンネル
あれは嘘だ!
やっぱ、アビドスといったらこれでしょう
僕の名は蛇尾リュウジ
昨日、クラップトラップと銃を盗もうとしたシロコを捕まえたことから誤解されてホシノと戦って自分の新しい力に目覚めた転生者だ。文面だけ聞くとなろう系かと思われそうだな
僕は今、アビドス砂漠をクラップトラップの運転で走っている
辺り一面は砂だらけ。廃墟もない、オアシスもない。あるのは強い日差しと熱だけだ
「しもべよ。本当にこの砂漠で調べ物をするんです?なにも無さそうですよ?」
ここに来るまでに時間を遡る
あれは2時間近く前の出来事だ
「え?アビドス砂漠を探索したい?」
「うん」
「なんのためにデスか?」
「今の実力でビナーに勝てるか試したい」
「バカなんですか!?小鳥遊ホシノとの戦いでどこか頭の打ちどころが悪かったのですか!?」
酷いなぁ、こっちの意志を全否定かぁ?
「失礼だな。正常だよ」
「でしたらなおのこと本気で拒否しますよ!!なんであんな水一つない危険な場所に行かないといけないんですかーー!!」
「まぁまぁ、理由は3つあるんだ」
いつもよりテンション高めで怒ってくるクラップトラップを宥めながら僕は説明をする
「1つ。ビナーがアビドスを砂漠化させた元凶のならその砂の成分を調べて人工物かそうじゃないかと調べる必要がある。人工と判断で来たらビナーを倒せば砂漠化は止まるかもしれない」
「むむ、アナタが以前おっしゃっていた『原作知識』の話ですか」
クラップトラップには僕の前世の記憶をある程度話した。最初は信じてもらえなかったがカイザーの行く末やウトナピシュティムの本船がどんな代物なのかを説明したら信じてくれた
ビナーがアビドスを砂漠化した元凶かどうかはブルアカプレイヤーの憶測と推察の代物だから本当のところは僕も知らない
けど、もしプレイヤーの仮説がそうであれば今のうちにビナーを倒せば砂漠化も食い止められると思ったからだ。最悪、勝てなくても今の自分の強さを知れば次の戦いに活かせると思ったからだ
「2つ。この地図を見てほしい」
僕は砂漠化する前のアビドスの地図と今のアビドスの地図をホログラム画像で出す
「アビドスが砂漠化する前はオアシスも普通にあったと聞いた。今じゃ砂嵐のせいで枯れてアビドス砂祭りは中止になった。……そこでオアシスがあった場所に行ってこれを置くんだ」
置いたのはビーコン。マインクラフトでよく見るやつだと思ってくれればいい
「このビーコンを置いてオアシスがあった場所をマーキングする。どれだけの砂に埋もれても電波が繋がってカイザーに逆探知されないように作った」
「あの時、ワタシに一緒に作ってほしいと言っていたのはこのためですね」
キヴォトス中でビーコンを作る素材を集めたりするのは大変だったよ
「今の僕じゃ、オアシスを掘り当てるなんてできないけどさ……いずれ掘り当てるほど味方を集めれば掘り当てることもできると思ったからだよ……」
だってさ、ストーリーでもアビドスがオアシスを掘り当てたとかそういう話を聞かなかったし、借金も解決しなかったじゃないか……これはそう、僕の自己満足にすぎない
「3つめはなんです?」
「生徒会の谷に行ってシェマタのデータを集める」
「……小鳥遊ホシノに通報します」
待て待て待てぇ!!
「なにもシェマタを手に入れてキヴォトスを支配しようとか思ってないよ!どっちかっていうとシェマタに近い列車砲を作り出す設計図を作るのが目的なんだ!」
この電子機器とかに向けてスイッチを押すとその機械の仕組みを理解して設計図を作り出してくれる道具を買ったんだ。これを使えばシェマタを再現できそうな部分だけ再現すればいいんだ!
「そうですか…そうですか…」
「分かってくれた?」
「ゲヘナに通報します。ヒナ委員長にその考えが消えるまでしこたま撃ってもらいましょう」
「やめっ!やめろぉおおおお!!!!」
ゲヘナとアビドスで戦争を起こす気かーー!?
マコトに過労させられてシナシナ状態ならホシノと互角に戦えそうだけど
そんなことをしたらアビドスがキヴォトスの地図から消えて無くなるわ!
「ご安心ください。アビドスとゲヘナ共同であなたを捕まえさせるだけですので」
流石の僕でもあの2人から逃げられないよ!?バイオハザードで例えるならロケットランチャーとマグナムを持たずに2体のネメシスを同時に戦いなさいって言ってるようなものだよ!!
クラップトラップのボディにしがみついてヒナかホシノに通報するのを止める
「ま、待ってお願いやめてクラップトラップ!
「ダメに決まってるでしょうがぁああーー!!」
その後、クラップトラップにシェマタのデータ集めをしないことを条件にアビドス砂漠を運転すると言われたので泣く泣く受け入れた
こうして2時間近くもアビドス砂漠を走っているというわけ。
「本当にこの方向で合ってるんです?どこもかしこも砂だらけですよ」
「問題ないよクラップトラップ。オアシスがあった場所に向かって車は進んでいるよ」
助手席でホログラムの地図を見ながら、かつてオアシスのあった場所に向かってこのキャンピングカーは走っていく。砂の上でも走りやすいようにホバークラフトに改造したんだ
ボタン一つでミサイルやガトリングからホバークラフトと水陸両用のキャンピングカー
男のロマンが詰まって最高!後に欲しいのは空を飛べるバイクとかなんだよな~
シェマタみたいに列車砲とかも欲しかったな~大きくてゴツいのは男のロマンだろ?
「どうしたんデス?そんな顔して」
「べっつに~」
「まーたシェマタのことで拗ねてるんですか?」
返事の代わりにそっぽを向いてやる
「まったくもう!あんな物を持ってても片づけに困るでしょ!自家用車にするつもりですか!?」
そりゃ、1トン以上の爆弾を500km先まで飛ばせる超射程、太陽と同じ温度(内核であるのなら約1600万℃)のプラズマを弾丸として発射し、自走するというトンデモ兵器。無理に破壊しようとすると、周辺に甚大な誘爆を起こす厄介な代物……まるで核ミサイルだ
「僕だって、あんな物が欲しいわけじゃないよ。再現できないところは再現しなくてもいいから作りたかっただけだよ……身を守るための抑止力としてね」
危害を加えるつもりならいつでもこれを撃ってやるぞという意味を込めての抑止力
あまりこういうのも好きじゃないけど独裁者がいる国を気軽に滅ぼしに行かないのは襲ってきたい相手を一瞬で殲滅する凄い兵器を持ってるからだと思う
「この世界はただでさえ悪い大人が多すぎる。特にアビドスはそれが多い……身を守るためならどんな手でも使って生き延びないといけない時がある。僕たちがそうだったろ?」
「しもべ……」
思い出すは宿泊に利用したモーテルで懸賞金目当ての主人が通報したのを聞いて逃げ出したこと、買い物の途中でヘルメット団に襲われ、夕飯の食材が無駄になった事、酷いときには戦車を街中で撃ちだしてきた事かなーあれはびっくりしたよ。
「だからこそ、周囲の牽制に目に見える大きな力が必要なんだ。いつの世も社会を回しているのは暴力、権力、財力なんだから……それに」
「それに?」
僕は助手席のドリンクホルダーに置いてある水が入ってあるコップを飲んでこう言った
「抑止力に使えなかったらアビドスかハイランダーにあげればいいしね」
「国際問題いぃぃ!!」
「あの大きさなら電車に改造してアビドスに渡してもいいだろ?ちょっとやそっとの砂嵐にも負けない馬力で多くに観光客を乗せれるし、ハイランダーに渡せば高く買い取ってくれるだろ?」
「しーもーべー!!!!」
あっ、やばっ!割と本気で怒ってる!?
パジャマイベントのコユキを見て怒ったユウカみたいになってる!?
「ちょ、冗談だよクラップトラップ。僕もさすがにそんなポンポンあげないよ!」
「ワタシが戦闘モジュールを持ってないことを深く後悔していマス…持っていたら、しもべの頭にSGをお見舞いしているというのに!国際問題になるというのが分からないんですかー!!」
僕はオアシスがあった場所に着くまでにクラップトラップの説教を受けることになった
君ってさボダランシリーズだとトラブルメーカーだったくせに……
ちなみにどれだけ怒られたかというと、時間を数えたくない
「ほら、着きましたヨ!さっさとビーコンを置きに行ってください!」
「行くけど……僕を置いて行かないでね?」
「……アクセルをベタ踏みして砂漠を思いっきり走るのも楽しそうですね」
僕は助手席から立ち上がり、ビーコンを取り出し、オアシスがあった場所に向かう
この大きさのオアシスだと真ん中は大体……あそこらへんだな
砂を踏み、頭上から熱い太陽の日差しを受けながらビーコンを置きに行く
しかし、この古い地図のオアシスはかなり大きいんだな。日本で言う琵琶湖みたいなもんか
かつてあったオアシスの真ん中にビーコンを置き、倒れないように奥深く砂に差し込む
仮に倒れても電波を通して状況が僕のスマホなどに表示されるから大丈夫だと思うけど砂嵐に流されるのも探すのがめんどくさいからね。しっかり差し込もう
にしても暑い……前世は暑さに弱くて吸血鬼かと言われるほど日差しや光に弱かったけど、今はそんなに暑さを強く感じることはなかった。だが、砂漠は初めて来たけど暑すぎるな
次に僕は捨てられていた掃除機を改造した道具で砂を吸い取っていく
なるべく多く運ばないと本当にこの砂が人工の物であればガラスに加工できるかもしれないからな。これを5回往復して砂を運ぶが、これがかなり重い
(涼しい部屋でアイスを食べながらネットサーフィンをしていた頃が懐かしいな)
そう思いつつ車に戻るために足を進めると……地面が揺れた
揺れた瞬間に強い力が来るのを肌で感じた
肌が痛いくらいピリピリする……まさか!?
僕は慌てて走りながらキャンピングカーに乗り込んだ
「車を出して!」
「い、いったいなんなんデス?」
「さっさと出せ!!巻き込まれるぞ!」
クラップトラップは僕の声から尋常ではない様子を感じ取り、急いで車のエンジンを動かして移動する。僕は掃除機を壁に立てかけ、キャンピングカーのリビングに置いてある銃にマガジンを入れたり、ジャムってないか確認して準備をしてボディバッグに入れる
今回使う銃はクリティカル・サグ、不精なハロルド、ディクテーターの3つ
グレネードはナガタだけだ。
サグは弾速も速くて使いやすい、ハロルドとディクテーターは分裂して弾が増えるから当てやすい
ナガタも投げた瞬間、8個に分裂して敵に向かってテレポートする特徴がある
そうこうしているうちに揺れが大きくなり、威圧感も徐々に上がってきた
「ま、まさか!しもべ!」
「あぁ……そのまさかだ!」
砂から顔を出したのは蛇と鯨が合わさったような超巨大な見た目。ブルアカプレイヤーの中でも親しみやすく、倒しやすいとの評判だがストーリーの描写だとこの広大な砂漠地帯を縦横無尽に移動する巨体に見合わないスピードを出すレイドボス
デカグラマトン第三セフィラ・ビナー
奴が、砂の中から姿を現す。ゲーム画面越しでは感じえなかったその巨体から感じる威圧感に手が震えるが強く握りしめて震えを無理やり抑え、ディクテーターを持つ
「クラップトラップ!ガレージを開けろ!中にあるバイクを出せ!」
「そんな!?危険ですよ!」
「この車はそこまで機動力が無い!ビナーの巨体でぺしゃんこのサンドイッチになっちまうよ!」
ケチャップソースとジャンクミートのサンドイッチなんて食いたくないだろ
「えぇい!死ぬんじゃありませんよ!ワタシのしもべは貴方だけなんですからネ!」
「クラップトラップも動き回りながらビナーにミサイルを当ててくれ!外れてもいいから動きをビナーの動きを妨害し続けるんだ!」
キャンピングカーから飛び降りた僕はガレージから飛び出たバイクに飛び乗り、エンジンを起動する。このバイクは今のキャンピングカーと同じようにタイヤがホバリングしているホバーバイクだ
片手でハンドルを握りながら、もう片方の手でディクテーターを持ち、ビナーに照準を向ける
(当てやすくて火力が出るものを優先に選んだけどビナーを倒せるか?)
そんなことを思いながら引き金を引くと3発の弾丸が水平に飛び、ビナーの巨体に当たる
ビナーの装甲に当たったがビナー自身がダメージを受けてる感じはしない
僕のディクテーターを受けたのにもかかわらずビナーは僕に突進してきた
そのサイズでなんてスピードだ!氷上を滑るペンギンかよ!
慌ててハンドルを切って避けてからドリフトしながらディクテーターのバイポットを展開して撃ち続ける。今度は7発の弾がビナーの顔に当たるが、そんなの奴の前にとっちゃ豆鉄砲だ
鬱陶しそうに顔を振り回したと思いきや身体を後ろに引いた……大道の劫火か!
側面から射出されるミサイルの雨、僕はそれを避けていきながらディクテーターをボディバッグにしまい、クリティカル・サグを取り出してビナーに撃つ
直線的な軌道で飛んでいった榴弾がビナーの腹の部分に当たり爆発する
今度はディクテーターより効いたのか声を上げるビナーは僕に向かって口を開ける
あれは、アツィルトの光!ビナーの口の中に熱がチャージされる、それが放たれようとした時だ
「食らいなさい!」
クラップトラップがキャンピングカーからミサイルを撃ち、ビナーの頭部に当てた
あのキャンピングカーに備えてあるミサイルは2種類ある
1つ目は直線型のミサイル。戦車とかを狙うのに最適
2つ目は二階の側面に立てつけられている自動追跡ミサイル
弧を描くように飛び、ロックオンした戦闘ヘリや動きの速い車両を撃つのに特化したやつをクラップトラップはビナーの顔に当てたのだ
「さぁ、ビナーよ!しもべを倒したかったらこのワタシを倒しなさい!」
射出された複数のミサイルはビナーの顔に当たり続けるも煙が晴れた先ではビナーの顔の装甲にヒビも入っていいなかった。それどころかビナーの怒りを買うことになってしまった
咆哮を上げたビナーはクラップトラップに狙いを切り替え、後を追う
僕はビナーの背中を狙って撃つも予想以上に奴の動きは素早く避けられてしまう
(くそっ!なんて素早いんだ!)
クラップトラップはビナーの背中から射出されたミサイルをハンドルを切って器用に避けている
さすが、これまでの逃亡生活でカーチェイスで鍛え上げただけはあるな
マフィアが撃ったRLを避け、弾幕の雨を臆せず突っ切ったり、世話になってばかりだ
だからこそ、ここで死なれるのは困るんだよ!
こんなセリフ、あいつに言えば調子に乗ってやらかすから言えないけどね……あいつは、僕に初めてできたくだらない冗談やバカ話を気兼ねなく話せる友人なんだ!
僕はクリティカル・サグをボディバッグにしまい、不精なハロルドを取り出して撃つ。
ちょうどこの距離はロケット弾が7発に分裂できるからな…ほら、的が大きい分よく当たるぜ!
側面に当たり、奴のミサイルの射出口が壊れ、ミサイルが撃てなくなった
すぐにミサイルが撃てなくなったのに気づいた奴は、僕に向かって突進する
けどな…それは悪手だぜ。こっちはナガタを投げている
短時間空中に漂ったグレネードが8つに分裂し、そのままビナーの顔に直撃した
8回の爆発音と共に奴の顔の装甲にひびが入った
ドリフトをしながらハロルドをリロードをして再び撃つもビナーは地面に潜って回避した
まずい!絶好のチャンスを逃した!僕はバイクを走らせながらビナーがどこにいるかを探し始める
しかし、どの砂にも動きはない。挙句に砂嵐が起きているせいで視覚も悪い!
(どこだ…どこにいる!)
その瞬間、足元からオレンジの光が出た。……まさか!?
スピードを上げようとするも遅かった……僕はビナーが出した熱線を食らってしまった
「うわぁああ!!!!」
上空に打ち上げられてしまった
砂とバイクが盾になっていたからか火傷もせず、そこまでダメージは軽傷で済んだ
だが、そこにビナーの尻尾が迫ってきた
(まずい!避けられない!)
循環性・無限性・完全性の神秘を同時に使用して身体能力強化を強化して腕を交差に頭を守る
速く鈍い金属の尾びれが僕の体を地面に強く叩きつけた
「がはっ!!」
頭と口から血が出て…腕は右腕の方が折れている……だが、足はまだ動かせる!!
地面が砂で助かった。これでコンクリートだったら足の骨も砕けていた
ただひたすら走りながら、僕はビナーから逃げる
ビナーは僕を確実に追い詰めて止めを刺すためにゆっくりと僕の後を追う
後ろを振り向いた際、僕はビナーの体を見て絶望した
(勘弁してくれ……こっちは難易度EXTREMEしかしていないんだぜ)
ビナーの体はオレンジ色に淡く発光していた……つまり
走ること5分が経った。たった5分でも僕にとっては20分に等しい時間だった
砂山にもたれかかってしまい倒れる僕の目の前には口を開けてアツィルトの光を撃つ準備をしているビナーの姿があった。口の中に熱線がチャージされ、僕に向かって撃たれようとしていた
「はっ…ここで、終わりかよ……」
こんなところで死んでしまうのか……そう思っていた
「エ~~ンド!オープン!!!!」
クラップトラップが後ろの砂山をジャンプ台に飛んできた
あいつは直線型のミサイルをビナーの口の中に向かって発射した
まっすぐ飛んでいったミサイルはそのままビナーの口の中に入り大きな爆発をした
ビナーも熱線を撃つ直前にミサイルを食らって慌てて口を閉じてしまい、自身の熱線を自分の口の中で味わうことになり、悶え苦しんでいた。そんなビナーの腹を片輪走行で走りながら僕の前に着地したクラップトラップがドアを開ける
「さぁ早く乗ってください!逃げマスよ!!」
「うぉおおおお!!!!」
足に力を入れて立ち上がり、キャンピングカーに突進する勢いで乗り込んで倒れ込む僕を確認してドアを閉めたクラップトラップは急いでその場を逃げる
背後からビナーの咆哮が聞こえてくる……そんなに喚くなよ。口の中を火傷しただけだろ?
「どこかに捕まってください!全速力で飛ばします!」
ニトロを起動し、車のスピードが2段階上がる
マフラーから青色の炎が噴き出し、猛スピードでその場を去ることができた
アビドス砂漠から出て市街地に出た僕は安心したのかアドレナリンが抜け、激痛に苦しむ
「うっ!!あぁああ!!!!」
「だ、大丈夫ですかしもべよ!すぐに病院に行きましょう!」
「行っても無駄だよ……学籍が無いからたらい回しにされるか、治療を拒否される」
学籍が無くブラックマーケットで傭兵活動をする生徒の多くは病院から関わりたくないと治療を拒否されることがあったのをブラックマーケットで傭兵バイトをしている時に見た
学籍が無い僕では満足に病院の治療を受けれることはないだろう
「そんなの医者が藪医者なだけデス!あなたは鋼鉄の爪を生やすケダモノでも超人血清を撃ち込んだヒーローでもないんですよ! 貴方がビナーにあそこまで追い込まれるなんて」
「ありがとね……クラップトラップ。助けに来てくれて」
僕は気絶しそうになりながらもお礼の言葉を言う。いや、言わないといけない
「あんだけ砂漠に行くのを嫌がっていたくせにあんな無茶をして……カッコよかったよ」
「そんな最期の言葉みたいに言わないでください!……何一つ実入りが無かったんですから」
「……実入りならあったよ」
僕はボディバッグから大きな金属片を取り出す
「こ、これはまさか!?ビナーの装甲ですか!」
ビナーに追われている際に奴が落とした装甲を拾いながら逃げ回っていたのだ
奴から見れば突然体勢を崩しかけながらも必死で逃げたように見えただろう
自分が勝ったと思い込んで遊ばずに熱線を撃てばよかったのにな
「痛い思いをしながらも走ったかいがあった……ざまぁないぜ」
「本当にただでは終わらない人ですね!ですが大きな収穫です!」
このデカグラマトンの装甲を解析、研究すれば奴らに効率的にダメージを与えられる弾丸を作れるかもしれないし、これを使った素材で強い銃を作れるかもしれない
そう思うと、笑いがこみ上げてくる
同時に痛みも来るが構わない……今回は引き分けだ
「次は…必ず……勝ってやる……ビナー ……」
視界が暗くなり、意識が落ちかけていく
なんかクラップトラップが言ってるけど……なに言ってるか分かんねぇや
ビナーは吼える。目の前で自身の縄張りに侵入した者を逃したことに
ビナーは猛る。一人の生徒とロボットに
ビナーは怒っている。重傷を負わせ、止めを刺せるはずだったのに慢心した自分を
ビナーは決意した。あの自らの尻尾を食んだ蛇のヘイロー持ちの生徒をこの手で倒すと
ビナーは潜った。今の自分を修理し、次の戦いに最適化した状態で挑むために
ビナーは理解した。あの生徒に対する執着。これが怒りだと
ビナーは覚えた。あの生徒の名を、蛇尾リュウジの名を覚えた
ビナーは待ち望む。蛇尾リュウジが再びアビドス砂漠に来るのを
ビナーは蛇尾リュウジにリベンジマッチを望む!次こそ勝つために
やっぱアビドスに来たからにはビナー君を書きたかった
なんだろう……自分で言うのもなんですが一人称視点を書くのが慣れてきました
とうとう僕にも魔虚羅のように適応が!?社会に完全に適応してないのにね……
おっと!暗い話はここまで!これで本当に15歳編は終わりです。
次はアンケートで書いたリュウジがこれまで使ったレジェンダリー武器の説明を書いたり、ここまでのリュウジの設定を書こうと思っています。
それにも興味を持ってくださった方がいれば見に来てくれると嬉しいです
感想と評価を楽しみに待ってます。
感想と評価を入れてくれた方には
シェマタに乗って砂漠遊泳ショーをするビナー君が見れます