荒んだ人生で心が壊れたうつ病男性がキヴォトスに転生   作:ダブクロチャンネル

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さぁ、今回はタイトル通りにあのキャラを出します


第18話 温泉開発は気持ちいいゾイ!!

「……限界だ」

「しもべよ。しっかりしてください!」

 

僕の名は蛇尾リュウジ。キャンピングカー生活にとうとう限界を感じてきた転生者だ

ここ最近、カイザーやアランチーノファミリー傘下の組織の襲撃が続いている

 

「だってよクラップトラップ!あいつら昼も夜もやってくるんだよ……去年は乗り越えられたけど今はきついものがあるよ……」

 

カイザーは僕が取った特許を売ってもらうために襲撃し、アランチーノファミリーはメンツのために僕に襲い掛かってくる。さすがに僕ももう限界だ!

 

「アナタがカイザー以外の企業に契約しましたからね。契約ができてないカイザーは貴方と契約、もしくは特許を売ってもらうために何度も何度も襲撃してくるでしょう。アランチーノはそれと関係なく襲ってきますがネ」

 

頭を抱える。いい加減諦めろってんだ!!なんとか8時間睡眠はできているがそれでもきついもんはきつい!僕は腹の中に溜まる不満と怒りと苦しみを溜息として出す

 

「はぁ~~~~」

「ッ!!いいこと思いつきましたヨしもべ!」

「なに?」

 

碌でもないことかもしれないけど一応聞くよ

 

「アナタがこのブラックマーケットの土地の一部を買えばいいんです」

「…土地を…買う?」

「前回、アナタと便利屋の面々でマフィアに報復した時、このブラックマーケットが半壊したことは忘れていませんよね?」

 

あんな気持ちいいこと、忘れられないよ

推しグループとの共同作業だからね

 

「あの後、誰が土地の所有者化を名乗り出ないので土地が空いてるんですよ」

「なんで名乗り出ないのさ?」

「違法に買い取った土地ですからね。後、アナタと便利屋の暴れっぷりで連中は土地を買うのにビビってるんですよ!土地を買って、そこにワタシとアナタの住居を作るのデス!」

 

そ、そんなことを言っても

 

「土地なんて結構高いだろ!そんなお金持って……あっ!?」

「思い出したようデスネ。あなたには20億の不労所得があるじゃないですか」

「ありがとうクラップトラップ!お前は最高の主だ!」

 

さっそく、僕は半壊した土地を買いにブラックマーケットの不動産に向かった。

不動産の職員に法外な値段を突き付けられるも3億積んだら手の平をひっくり返すような対応をされ、あれよあれよという間に土地の購入が決まった

 

後は依頼として建設業者に頼んで施設を作ってもらった。作ってもらったのは

3階建てで横長の家(風呂・トイレ・キッチン・リビング・居間・客室・私室がある)

キャンピングカーやホバーバイクを収納する大型ガレージ

銃の製造や改造に使うガンスミスベンチと研究ができる施設

作った銃の試し撃ちができる射撃場だ

 

どれもこれも店かと思うほど素晴らしい出来で見た際には言葉が出ず業者に握手をしてしまった

今は自宅のリビングで寛ぎ、自分の家を手に入れたことに目に涙が浮かんでくる

 

「まさか僕が自分の家を手に入れるなんて思わなかったよ」

「これで一国一城の主ってやつデスね。周囲に監視カメラと警備タレットを置いてあるので大丈夫だと思いますが用心は大事です……にしても、嬉しいもんですね!」

 

僕の横でクラップトラップが万歳して喜んでいる

 

「だね!業者も丁寧にやってくれたし、もっといい加減で酷い仕事をすると思ってたから」

「そりゃ、しもべが現場監督から作業員まで一人一人に300万を渡してたら真面目に仕事しますよ……あれで前金とは別なんですよね?」

「ん?そうだよ。前金で200万、成功報酬で300万」

 

50人いたから大体2億5千万かな。

 

「よくもまぁ、そんなに奮発して……夜逃げされたらどうするんです?」

「見つけ出して銃を撃ちまくって回収する。できなかったら無料でこの家を建ててもらうよ?」

「……しもべがキヴォトスに馴染んできて嬉しいデスよ」

 

なんだろ?褒められてるのに褒められた気がしないんだけど!

こうして、僕はキャンピングカーではなく家の下で寛ぐのだった

あれからしばらくしてのことだ。僕を見てもヘルメット団などの連中は襲撃してこなくなった

 

なんでだと思いつつ聞いてみるとあの家を中心に僕がブラックマーケットの一部を支配したと思われてるらしい。僕の強さを知っているブラックマーケットの住人やヘルメット団は前回のマフィアの一件で僕に手を出したらこうなるという認識が広がり、僕に危害を加えなければ酷い目に遭わないと判断したらしい。そのおかげで僕はこのD.U.のブラックマーケットで襲われなくなった

 

今の僕は普通に銃を作って売って、普通に生活して、たまにコンビニで高い弁当を買って豪遊したりなど元の生活と同じことをしている。……唯一違うと言えば、たまにブラックマーケットのヘルメット団の銃のメンテナンスをしてる事かな?

 

「はい!直ったよ。スライドが安定してなくて詰まりやすくなってたよ」

「ありがとう!これで捨てなくてよかった!」

「どうも、つぎはぎで作った銃を売られたみたいだね。またこんな銃に会ったら僕の方に来てね。格安で修理してあげるし、なんなら追加サービスで威力や発射速度を上げようか?」

 

キヴォトスの銃は大体がダール社製に近いパーツが多いから修理もしやすかった

ヘルメット団たちも余裕が無くて最初は突き放す言動だったけど修理して食事を奢れば余裕を持った態度が出てきた。やっぱ人間って衣食足りて礼節を知るが大事なんだよね

 

もうひとつあるとすれば、僕の家の客室にキヴォトスの学園を自主退学したり、退学処分を受けた生徒たちが寝泊まりしている。なんか泊まる場所が無くて橋の下で寝ようとしているところを声かけて家に招待しただけ。最初は警戒していたけど僕が危害を加える気が無いと知ればすぐに気を許したのか今は好きなように暮らしている。

 

お風呂を入る時間だけを教えれば後は好きなように過ごしていいと言ったからかな。今はのびのびと生活している。確か名前は…元ミレニアムサイエンススクールの1年生で目盛シズメだ

なんでもエンジニア部の奇抜な発明ばかりが賞与され続けて自身の発明品が称賛されないから自信を無くして自主退学したらしい。けっこう好きなんだけどなシズメの発明品。

 

見せてもらったところ、風速50mでも折れず、雨粒が当たる音を最小限にカットする『全自動・全天候型多機能傘』とか中身の飲料を、飲む人の好みの温度(0.1度単位)で12時間キープし続ける『超精密・温度調整機能付き水筒』とかお米の銘柄を自動判別し、最適な炊き加減を実現する『多目的・タクティカル炊飯器』とか……日用品をグレードアップした代物じゃないか

 

今日かって僕の部屋のPCのモニターやディスプレイを良いのに交換してくれたし

 

「ありがとシズメ。めっちゃ綺麗な液晶だけど、これどんな機能があるの?」

「これはね、微細な埃を半重力で反らして清潔な画面を維持したり、ブルーライトをカットする優れもののディスプレイを付けたんです。モニターを見て目が疲れるのを見てましたから」

「ありがとう!すごく助かったよ!お客さんもシズメの商品に助かってるって言ってたし、これからもよろしくね!」

 

最初は自信が無かった彼女だったけど、次第に自信を取り戻し、今ではのびのびと発明をしていると彼女と同じように退学した生徒が弟子入りに来てシズメと発明品を作る毎日を過ごしている

偶にだけど、彼女たちは僕が作る銃の手伝いをしているから非常に助かっている

買う客が増えて僕一人で作り続けるのは限界を感じてきたからね……

 

そんなある日のことだ。一本の着信がスマホに入った

見慣れない番号……怪しさを感じさせるが一応出ると

 

「もしもし」

「ハーハッハッハ!!蛇尾リュウジの番号で合ってるかな?」

 

おいおい……この笑い声、このカッコいい系の声は!

 

「僕に何の用だ。鬼怒川カスミ」

「そんなに嫌そうにしなくてもいいじゃないか!」

 

鬼怒川カスミ。ゲヘナ学園の温泉開発部部長を務める2年生。

源泉があると目星をつければ建築物だろうとなんであろうと手段を選ばずに爆破して更地にし、温泉を掘り当てようとするゲヘナの問題児の1人。だが、こいつの恐ろしいところは源泉が湧きにくいと分かっていても出るかもしれないじゃないかと言って爆破をするんだ

 

趣味で破壊と爆破を繰り返す恐るべき女子生徒。ゲヘナ学園の連中は血の気が多い暴力家が多いがカスミはその逆、実際は非常に狡猾で賢く。僅かな情報だけで利害関係に落とし込んで相手を味方につけたり、その場の状況を利用して多数の人間を唆し自分に都合の良い方向に持っていくなど、人心掌握に長けた知能犯だ。温泉開発じゃなくてカルト宗教のトップだったらと思うとゾッとする

 

本人の戦闘能力が無いためヒナや話の通じない、もしくは自分の話に流されずに行動を移せる相手が苦手としている。ヒナを見るとちいかわみたいに泣き叫んでパニックを起こす

正直、キャラが立っていてちいかわ顔は見ていて面白かったが関わりたくはないという印象だ

 

「正直言うと僕は君みたいに口が上手くないから、はっきり言う。温泉開発なんてお断りだ」

「以外にはっきり言ってくれるじゃないか……君にお願いがあるんだよ」

「お願い?依頼って言ってほしいなぁ。ただ働きはごめんでね」

 

嫌な予感がする。着信を切りたいのに指が動かない

 

「温泉開発に邪魔な風紀委員の足止めをしてほしいのだよ。……ヒナ委員長も含めてね」

「ふざけるなッ!」

 

誰がキヴォトス最強の一人と戦うか!

 

空埼ヒナ。ゲヘナ学園の風紀委員長を務める3年生。その実力はトリニティの剣先ツルギと並び称され、その存在はゲヘナ風紀委員会が不良生徒たちに恐れられる最大の理由になっている。数100人単位が所属する風紀委員会だが、彼女一人でその戦力の半分に匹敵するほどだ

 

アビドス第3章でもあのホシノに戦って勝ったほどだ。

分かるか?万魔殿のマコトの無茶ぶりと嫌がらせを受けて疲弊した状態でユメ先輩を亡くして精神的に参っても最強格の実力を誇るあのホシノに勝ったんだぞ?

 

そんな奴に僕が勝てるかぁ!!??

 

「悪いけど断る。たとえ億を積まれてもやらないからね!」

 

そう言って通話を切ろうとした時だ

カスミの言葉に手が止まった

 

「おっといいのかい?君は私に借りがあるはずだぞ」

「借りだ?」

 

僕は再び耳に当てる

 

「お前に借りを与えた記憶はないぞ」

「いや、あるね。去年のゲヘナのブラックマーケットで防弾シャッターを開けるように電子系統を爆破したのは私だぞ?」

 

あの時か!!あの時の爆発はカスミの爆弾だったのか

 

「あの時、私が爆弾を使ってなければ君は今、この場にいない。ブラックマーケットの一部を支配し、自宅を買い、安定した生活を送っている……それは誰のおかげだ?そう、私のおかげさ!」

 

確かにあの時に助けられたのは事実だ……実際、防弾シャッターを行かずに曲がっていても戦力差で追い詰められただろう。僕はスマホを持ってない手で握りこぶしを作る

 

「いいだろう……お前の口車に乗ってヒナや風紀委員の相手をしてやる」

「ハーハッハッハ!その言葉を聞きたかったぞ!」

「ただし!お前の口車に乗るのはこれっきりだ!次、同じことをしたらそっちに殴り来んで温泉開発の機材も!部員も!叩きのめしてから全員ヴァルキューレに突き出して矯正局に入れてやる!」

「風紀委員が通るルートを送るから、そこで食い止めてくれたまえ!」

 

通話が切られ、ツーツーという音が響く

大きく息を吸って吐いてを繰り返し、銃の準備をする

ボディバッグに銃を入れてシズメに声をかける

 

「シズメ。ちょっと出かけてくるわ」

「どこに行くんですか?」

「ゲヘナ付近の街だよ……ちょっと断れない依頼でね」

 

極力借りを作りたくない相手だ。

 

「すごい嫌そうな顔!?」

「あぁ、望まない依頼だけど依頼されたからにはやらないといけないんだ。お風呂と夕食は好きに食べてもいいよ。僕の家で寝泊まりしていることはブラックマーケットのみんなが知ってるから手を出されないと思うけど用心してね……いってくる」

「いってらっしゃい」

 

後ろからシズメの声を受けながら僕は家を出てホバーバイクでカスミがスマホに送った住所に行き、そこで風紀委員を待ち受けるのだった

 

 

 

しばらくしてゲヘナの風紀委員の集団が来た。先頭に立つのはイオリだ

銀鏡イオリ。銀髪片目隠れツインテエルフ耳褐色肌悪魔しっぽと属性山盛りのブルアカの先生を狂わせる生徒、無鉄砲で猪突猛進ぎみだが、ヒナを除いた風紀委員会メンバーの中では最も戦闘に秀でており、高い実力を持つ

 

風紀委員たちはイオリを除いて30人程度か。対する温泉開発部の部員は50人程度

数では負けているがイオリの強さを考えると十分って所か

 

「おい!そこのお前!」

 

イオリが僕に話しかけてきた

 

「そこをどけ。この先にいる規則違反者共を捕らえるからな」

「それは無理な相談だね。僕は君たちを食い止めなければいけないからさ」

「なに?……お前は確か、蛇尾リュウジか?……ってことは温泉開発部に依頼されたのか?」

 

ゲヘナに名が通ってるなんて光栄だよ

 

「あぁ、そうだよ。カスミに借りがあってね。返さないと行けなくてさ」

「そんなことは知ったこっちゃない!邪魔するなお前も拘束する!」

「……悪いけど、こっちも仕事なんだ」

 

銃を向けてくるイオリに僕も銃を抜く

 

「無力化してもらうよ」

 

抜いたのはブラドフ社製のRL『ジェリコ』

この銃は普通に真っすぐ飛ぶロケランと迫撃砲に切り替えるモードがある

発射した弾は一定距離を進んだ後に上昇し、上空で3つに分裂して地上に降り注ぐ。

 

僕はジェリコの迫撃砲モードに切り替えるとイオリは風紀委員の子たちに指示する

 

「総員回避、遮蔽物に隠れろ!」

 

発射した弾頭は上昇し、空中で分裂し地上に降り注いだ

その爆発は付近にあった車までも爆発し、風紀委員の子たちにダメージを与える

 

「きゃあっ!?」

「うわぁああ!!」

 

ジェリコの爆発を受けた風紀委員の子たちはそのまま気絶してしまった

これ気絶だけですむのやっぱり怖いなキヴォトス人

しかし、その煙の中からイオリが突撃してきた

 

ミカや制服ネルを手に入れる前にビナーで使ったEXスキルだ!

 

1発目、僕のジェリコが弾き飛ばされる。

2発目、僕の腹部に弾が直撃し

3発目、顔めがけて飛んでくる弾丸を僕は瞬時にダムドを抜いて防いだ

 

ダムド―ブラドフ製の武器だが、ハイペリオン製武器についているような武器シールドをアンダーバレルに備えている。それだけで他は普通のブラドフのARだ

しかし、3発目を受けた瞬間に弾はイオリの方に跳ね返り、腹に当たった

 

「ぐっ!?」

 

だが、こっちのシールドにもヒビが入った

敵に使ってた技を使われるとこうも脅威になろうとは

 

「噂通り厄介な銃を使うんだな。爆発する銃も持ってるのか?」

「さぁ、どうだろうね」

 

手の内を晒すわけないでしょ

 

「捕まえて取調室で調べてやる!」

 

イオリの銃はボルトアクション式のライフル。

ジェイコブ社製のSRと似たような感じだ。5~6発撃てばリロードに入るだろう

だったらその前に片付ける!

 

ダムドの引き金を引き弾幕を放つ

 

「ちぃ!」

 

弾よりも速い動きで避けながらイオリは僕に向かってクラックショットを撃つ!

それをシールドで防ぐもそのシールドが割れてしまう

流石の威力だ!イオリが強いのも納得だ

 

距離を詰めたイオリの前蹴りが僕に直撃し、地面に倒れてしまう

 

「これで終わりだ!」

 

引き金が引かれ弾が飛ぶ中、僕はボディバッグからある銃を取り出し発砲する

ダダダダダダダダン!!!!

弾丸はイオリの腹から顔にかけて直撃し、イオリは倒れるのだった

 

僕が撃った銃はジェイコブ社製のリボルバー『フラッド』

ジェイコブ社にしては珍しいフルオートで素早い連射が可能なリボルバーだ

リコイル(反動)がきついのが難点だけど身体強化のバフでリコイルを抑えることができた

装弾数8発のリボルバー拳銃は痛かろうて

 

「あぁ、なんとか勝てて良かった」

 

僕はフラッドとダムドのマガジンを入れ替えてリロードしてジェリコを回収しに行く

うわっ!?バレルが折れ曲がってる!これもう使えないよ!

解体してパーツだけを取り出してこの折れ曲がったのは粗大ゴミに出すか

 

「……ねぇ、イオリたちをやったのはあなたかしら?」

 


蛇尾リュウジ視点からヒナの視点に入る

 

私の名は空埼ヒナ。ゲヘナ学園の風紀委員長をしている3年生よ

ゲヘナで起きた不良の抗争を鎮圧して温泉開発部のテロ活動を鎮圧しに向かったのだけど

……そこで見たのは一人の生徒に倒されてるイオリと風紀委員の子たちだったわ

 

「……ねぇ、イオリたちをやったのはあなたかしら?」

 

私は確認のためにイオリの近くに立っている生徒に声をかける

振り向いた生徒の顔を見て私は去年の出来事を思い出す

ゲヘナのブラックマーケットが一人の男に壊滅状態に追いやられた話をだ

 

壊滅させた者はキヴォトスで珍しいヘイロー持ちの男性で様々な銃を駆使してブラックマーケットの支配者を倒し、仲間と思われるロボット共にゲヘナのブラックマーケットから脱出したという話だ。その後、当時の万魔殿が風紀委員を使ってブラックマーケットに蔓延る違法行為を摘発し、見事にブラックマーケットは崩壊はしたが、私が3年生になる頃には新しく作られている

 

去年のブラックマーケットを壊滅させたのが目の前の男、蛇尾リュウジ。

紫色の髪、深い青色の瞳、頭上に見えるヘイロー。その手には水色のリボルバーを持っている

特徴とも一致してるし、本人に違い無さそうね

 

「あぁ、そうだよ。仕事でね。温泉を掘り当てるまで風紀委員を食い止めてくれと言われたのさ」

「あなたを雇ったのはカスミね」

 

全くめんどうなことをしてくれる。ただでさえ、私に匹敵する実力を持つリュウジを使うだなんて

無駄になると思うけど……一応聞いてみようかしら

 

「ここから退いてくれないかしら?」

「無理だね。僕はカスミに借りがあるんだ。今ここで返さないともっと面倒なことになる」

 

でしょうね……はぁ、めんどうくさいけど

 

「じゃあ、あなたを拘束させてもらうわ」

 

愛銃―終幕:デストロイヤーの引き金を引く

それに対し、リュウジは横に跳んで回避してガードレールを遮蔽物にしてARを撃ってくる

良い連射ね。恐らくフルオートの銃だけど2、3発撃って私を正確に狙っている

 

良い腕をしているけど時間をかけたくないの

さっさと終わらせて万魔殿から振られた仕事を終わらせないといけないのよ

 


ヒナの視点から蛇尾リュウジ視点に戻る

 

強えぇ!?ヒナ強すぎる!

ダムドで撃ちまくっても相手がMGだからこっちが押される!

シールドも破られるし、一発一発の威力がイオリのライフルより重い!

 

おまけにEXスキル撃つと遮蔽物に使ったガードレールも破壊されるし、隠れ場所が無くなる!

ゲームだとドレスが一番強いのにこの世界だとこの衣装でも強すぎる!?

こうなったら……逃げる!!

 

「っ!?」

 

追いかけてきたな。僕は腕時計に付けたワイヤーガンを撃ち、そのまま高速道路に上っていく

 

「逃げれると思ったのかしら?」

 

そうだった。ヒナは空を飛ぶことができるんだ。確かホシノとの戦いでも空を飛んでたな

それと、もう一つ……僕が逃げるのはね自分に有利な状況を作るためだよ

 

「逃げたんじゃない。これを使うためさ!」

 

僕は手にしたSGをヒナに1発撃ってから投げる

投げられたそれを避けるヒナだが、彼女の背後にあった煙から4つの射撃ドローンがヒナに向かって飛んできて撃ってくる!

 

「デジタル生成……厄介な銃ね」

「欲しかったらいつでもいいなよ。売ってあげるからさ!」

「検討しておくわね」

 

僕が投げたSGはティーディオール社製の『ブライトサイド』

リロード時に投げた武器が一定距離を飛んだ後に爆発し、4つの射撃ドローンに分かれる銃だ

普通に爆発しても良し、手数が増えて便利な武器だ

 

ブライトサイドを1発撃っては投げ、1発撃ては投げを繰り返す

現在ヒナには24機の射撃ドローンが襲い掛かっているがゆっくりと動くためヒナの動きには追い付けてはいない……故に、この銃も使う

 

取り出して右手にはめたのはアトラス社製のHG『リンク』

50~60発程度の大容量マガジンを持ち、発射速度と弾速にも優れている素晴らしい銃だ

この銃、もといアトラス社には大きな特徴があってトラッカーという敵をタグを付ける機能が備わっていてタグを付けた敵に弾丸が追尾する仕組みなのだ

 

トラッカーには2種類あって、一つはグレネード、もう一つはダーツだ

グレネードの方は広範囲に爆発して狙いやすいが、個人的にダーツの方が便利だ

早いし当たりやすいからね。僕はリンクに付いてるトラッカー・グレネードを射出する

 

射撃ドローンを避けているヒナは飛んできたトラッカー・グレネードを前に腕で防御するがダメージを与えるほど威力はない。タグを付けられたヒナの体が赤く光る

僕はリンクの引き金を引くと赤色に発行した弾丸がヒナに追尾して直撃する

 

「ぐっ!?まためんどうな物を!」

「この弾丸はヒナ!君を追いかけ続けるぞ!」

 

右でリンクを撃ちながら、左手でブライトサイドを投げまくる

ヒナは射撃ドローンとリンクの追尾弾を受け、徐々にダメージを食らい始める

次第に上空に飛んで射撃ドローンを一掃するも、背後に迫っていた射撃ドローンが背後を取る

 

(しまった!?)

 

そのまま大きな爆発音が鳴り、ヒナは爆風に飲み込まれた

だが、僕は安心できなかった。リンクをリロードして爆風の向こうを睨みつける

 

「……まったく、ここまで時間がかかるなんて」

 

埃を巻き上げただけでヒナには大してダメージが入ってなかった

そう言えば、アルのSRでヘッドショットを食らっても平然としてたっけなぁ?

上空から降りてきたヒナは翼をアンカーとして使いあのMGを構える

 

「これで終わらせる」

 

僕の背筋に冷や汗が流れる。体中に危険信号がやかましく響く

あぁ、ホシノに会った時と同じ感じだ。恐ろしくて…笑いが止まらねぇ!

リンクとブライトサイドをボディバッグに入れて幻痛を取り出す

 

(刀?)

 

鞘から抜いた僕は幻痛を正中線に立てる防御の構え『金剛の構え』をとる

 

「僕もこれで終わらせる……こい!」

 

ヒナの神秘が良く見える。紫色の弾幕が放たれ、飛んでくる

僕は自分に迫りくる弾幕の雨を幻痛で弾き落としてヒナに向かって進んでいく

自身の神秘で肉体強化をしているため動体視力が強化されてヒナの弾幕を弾き落としやすくなってる。一部の弾幕は肩、脚に当たるも弾ける範囲で全て弾きながらヒナとの距離を詰める

 

ヒナも僕が弾幕を弾きながら近づいてくるのを見て驚き、焦ってはいるものの自分の翼をアンカーとして支えているため抜け出すことはできない

一歩一歩、確実に近づいていく僕、顔から一滴の汗を流すヒナ。徐々に距離が詰め始める

 

そして、弾幕の最後の弾を弾いたところでヒナの弾が切れた

カチッと引き金から音が鳴り、MGの弾が尽きたことを知らせる

 

「しまった!」

「うぉおおお!!!!」

 

幻痛を振り下ろそうとする僕だが、幻痛にも限界が来てしまった

最初にヒナの弾幕を弾いた時点でひび割れたのが広がり…砕けてしまったのだ

それと同時にドパァン!!と水が噴き出したかのような音が聞こえてきた

 

ヒナと共に音がした方向を見ると温泉開発部がいる所から温泉が自噴していた

 

「ここまでみたいだね」

「……続けないの?」

 

幻痛を鞘に納め、背を向ける僕にヒナが口を開く

 

「僕が受けた依頼は温泉が出るまで風紀委員の足止めをしてほしいと言われたんだ。ヒナ委員長を倒せなんて言われちゃいない……目的が終わった以上、ここでヒナと戦うつもりはないよ」

 

ちょうど、スマホにカスミからの着信が入る

 

「ハーハッハッハ!リュウジ君。温泉が出たぞ!」

「そうか、そりゃよかったね……こっちも風紀委員の足止めに成功したよ」

「ご苦労だったな。お礼に一番風呂に浸かる権利をやろう!」

 

そうか……じゃあ、ヒナでかいた汗を流そうか

僕は温泉が湧いた場所に向かってホバーバイクで向かうのだった

 

 

 

温かい温泉に浸かりながら、僕はヒナとの戦いを振り返っていた

 

(もし、あそこで幻痛が壊れてなかったらヒナを倒せていたのだろうか?)

 

そんなことを思いつつ疲労や痛みを取っているとカスミの声が聞こえてきた

 

「どうだリュウジ君。一番風呂は気持ちいいだろ?」

「あぁ、最高だね……えっ?」

 

声がした方を振り向くと体にタオルを巻いたカスミが後ろにいた

 

「ぎゃー!!!!な、なんでここにいるんだぁ!?」

「なに、温泉の素晴らしさの感想を聞かせてもらうためと私が入りたいだけさ!」

「一応、女子生徒だろ!恥じらいはないのか!恥じらいは!」

 

お前も一応女の子なんだぞ!

いや、やめておこう。こいつのペースに乗るとろくなことが無い

 

「んで?どうかね?これをきっかけに温泉開発部に入るというのは?」

「ない。絶対にないね……ゲヘナ最強の相手なんてごめんだよ」

「そりゃ残念だ!ハーハッハッハ!」

 

湯船から上がろうとするカスミの手首を掴む

 

「待てよ」

「おや、どうしたのかな?やっぱり私の部活に――「報酬だ」なに?」

「報酬だ。依頼をしたからには報酬を払ってもらう」

 

ゲヘナと揉めるきっかけになるかもしれないんだ

……それ相応の額じゃないと納得できないぞ

 

「この温泉に入れたのが報酬じゃダメかな」

「ダメだ。割に合わないよ」

 

後ろに下がるカスミに合わせて一歩歩き、温泉にある岩にカスミを追い込んで岩に手を付く

カスミの身長は148cm。それに対し僕は170cm程度

22cmの身長差ではカスミを見下ろしているだろう

 

「少なくともヒナが相手じゃ1000万以上は貰う」

「そ、それは高すぎないか?私たちが今まで掘った温泉のフリーパスなら」

「いつまでもつか分からないし、僕は今でもカイザーやマフィアに追われる身だから客に迷惑がかかる」

「う、う~~ん!金はあまりないし、珍しい鉱石ならあるんだが」

 

珍しい鉱石?

 

「それはいったいどんな鉱石だ?」

「確か……紫色に光る鉱石で――「それをくれ!!」ぴゃあぁぁ!!」

 

エリジウムじゃないか!!僕はカスミの肩に手を置いて前後に揺らす

 

「それでいい。それを報酬として僕にくれ!金なら言い値で払う!」

「わ、分かったから前後に揺らすのはやめてくれぇ~~!!」

 

その後、僕はカスミからエリジウム鉱石を買い取るのだった

大体3000万円くらい払って買い取ったよ

 

「しかし、こんな鉱石を欲しがるなんて物好きだな。なんに使うんだい?」

「内緒!じゃあねカスミ。これも渡すよ」

 

僕はカスミにハロルドを渡す

 

「おっ!羽振りがいいけどいいのかい!」

 

カスミにハロルドの使い方を教えながらホバーバイクに乗る

 

「温泉の礼だ。客として来るなら相手してやってもいいよ」

 

ホバーバイクを走らせ、僕はブラックマーケットに戻るのだった

にしても、ボダラン世界にあるエリジウムがあるとは……どうなってんだ?




今回の話はどうでしたか?
感想と評価を楽しみに待ってます!
メモ帳でまとめた内容を加筆したり消したりを繰り返し
あっという間に1万文字を超えるとは……やりすぎたかな?

ちなみにリュウジが借りを作りたくない相手はマコト、カスミ、アコ、黒服、ハナコ、ミカ、コユキ、キサキ、ニヤです。共通の理由としてはろくでもないことを頼みそうだからということです

なんか前回のアンケートすごいことになってますけど、まだまだ取るつもりです
具体的には今日の話を含めて7話くらいアンケートを取ります

次の投稿も楽しみに待っていてください
ブルアカ二次創作を書くのが楽しすぎて止められない!

リュウジのサンデヴィスタンもどきの技名はどれがいいですか?

  • 零の静域
  • 無窮なる環界
  • 太極の瞳
  • 刻の蛇
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