荒んだ人生で心が壊れたうつ病男性がキヴォトスに転生   作:ダブクロチャンネル

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さぁ、今回でアビドスの利益が公表されます
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第27話 質屋に売るよりネットオークションで出した方が高く売れる場合がある

僕の名前は蛇尾リュウジ。再びアビドスに向かう転生者だ

前回、ネルの依頼をこなした後に、アヤメの銃を作って7日が過ぎた

 

これまで僕はキヴォトス中を回って各学園からアビドスの砂を加工して作った商品を売りつけていた。ゲヘナには防弾ガラスを、トリニティではガラス細工を、レッドウィンターではコンクリートを、ワイルドハントではサンドアート用の砂を、ミレニアムに半導体を、百鬼夜行でガラスや洗顔料、歯磨き粉と言った日用品を売り込んだ

 

「本当に利益がでるんでしょうネ?しもべがカイザーに売られるのは嫌デスよ」

 

ホバーバイクのサイドカーでクラップトラップが疑わしそうにしていた

そう、僕は利子の700万を超える利益が出なかった場合、僕自身をカイザーに売り飛ばしていいとセリカに言ったのだ。

 

「もちろんさ。半導体だけでも結構いい利益が出ると思うよ」

「しかし、借金7億ですか……カイザーもエグイことをしますネ」

 

カイザーコーポレーション。その中の一つにあるカイザーPMC

そこのトップの理事長のカイザーPMC理事はアビドスのメインストーリーの最初のボスだ

確か、プレジデントの命令でアビドス砂漠に眠るウトナピシュティムの本船を探すように命令を受けて、邪魔になるであろうアビドスの生徒たちを借金で追い込んでいた

 

「……あぁ、まったくだよ」

 

怒りでハンドルを握る手が強くなる。けど……

 

「僕が来た以上、奴らの思い通りにはさせない」

 

アビドスの借金もカイザーの野望も全部打ち砕いてやる!

 

「えぇ、そうですとも!ワタシとしもべで憎きカイザーをコテンパンにしてスクラップにしてしまいましょう!手始めにアビドス高校の借金を消すのデス!」

「もちろんさ!」

 

ハンドルを握り、速度を上げる僕

だけど、その勢いでちょっとした段差に引っかかってきりもみ状に回転しながら飛んでしまった

 

「うわぁああ~~!?」

「おぉおお!?」

 

そのまま回転しながら僕とクラップトラップはアビドスのグラウンドにある砂の山に突っ込んでしまった。僕はベルトを外し、何とか出る

 

「しもべよ!アナタは本当に免許を一発で取ったんですか!?」

「ノリと勢いでスピードなんて上げるもんじゃないね」

 

サイドカーから飛ばされ、砂の山に体を半分まで埋まったクラップトラップを助けると

 

「あんたら…なにしてるのよ……」

「あはは…ちょっとした事故?」

 

呆れた表情をしたセリカに見られるのだった

 

 

 

 

「まったくもう!なにやってんのよ」

「本当に申し訳ない」

「うへ~面白おかしいことが起きたみたいだけど……ここに来たってことは」

「あぁ、利益が出た」

 

その言葉にアビドスの面々の目が見開く

一番食いついていたのはセリカだ

 

「ど、どうなの!?いくらで売れたの!」

「落ち着いてセリカちゃん」

 

僕に身を乗り出しそうな勢いのセリカをアヤネが抑える

 

「それに関して教えよう……クラップトラップ」

「了解デス!」

 

クラップトラップのアイカメラからアビドス砂漠の砂を加工した商品を買った各学園の名が表示される

 

「ゲヘナ、トリニティ、レッドウィンター、ワイルドハント、百鬼夜行、ミレニアム。この六校がアビドス砂漠の砂を加工した商品を買ってくれた!利益が小さい順で発表していこう」

 

最初に表示されたのはレッドウィンターだ

 

「レッドウィンターはコンクリートを1㎡3万円で売った」

「3万円!?1㎡だけで高いんじゃないの?」

「そりゃ、高いわな。けどそれだけ良質なコンクリートなんだ……その額200万円」

 

「コンクリートだけで200万!?」

「あぁ、どうやらスタンプコンクリートと呼ばれる岩目やレンガ模様をつける装飾を付けたり、洗い出し仕上げと表面の石を露出させる高級感のある仕上げがあるようでな。そこで滅茶苦茶人気が出てこの売り上げになったらしい……次は百鬼夜行だが」

 

次に百鬼夜行が表示される……その額400万円

 

「洗顔料や歯磨き粉と言った日用品からガラス細工やガラスまで売り込んだ。どうやら細かい毛穴の油汚れを綺麗に落としたりできていると評判だ。細かな装飾を加えたガラスが好評だ」

「でも、利子までに届いてないじゃない!」

「これを見れば驚くさ……次はゲヘナだ」

 

次はゲヘナが表示される

 

「ゲヘナは治安が悪い自治区だからな。銃撃戦なんて日常茶判事だ。僕は防弾ガラスを売りつけて10枚100万で売ったんだ……その額、5200万円だ」

「ご、5200万円ですって!?」

 

利子の7倍を軽く超えるその額にセリカは固まり、ホシノも驚いて目を開ける

 

「この防弾ガラスでこのようなコメントが来ているぞ。銃弾を食らっても店にガラスが飛び散らなくなった。落ち着いて食事ができるようになった。キキキ、これからも買わせてもらうぞだそうだ」

「あわわわ……」

 

そのセリフ本当に言う人いるんだ

 

「ちなみにだが、トリニティでも結構人気のようだ」

 

トリニティが表示され、その額にホシノたちは驚く

 

「ご、5800万円ですって!?」

「ガラス細工がお気に召したそうでな。1つ最低300万からで買ってくれるそうでな。精巧に良く作られたガラス細工はなんと1000万も売れたんだ」

「シロコ先輩……1000万ってどれだけあるのかしらね」

「セリカ、しっかりして」

 

すごいラブコメマンガでしか見たことが無いグルグル目だ

 

「ちなみにですがワイルドハントではサンドアート用の砂を一番欲しがっていましてね」

 

クラップトラップがワイルドハントを表示して、額を見せつける

 

「なんと!8000万円の利益が出ました!」

「―――ひゅッ」

「セリカちゃんが気絶しました!」

 

バタンと音を立ててセリカが倒れ、僕が受けとめて回復薬を投与する

これには気付け効果も含まれているんだ

 

「まだ気を失うのは早いよ……ここからが一番の利益が出てるんだから」

「えっ!なんか怖くなってきたんだけど」

「クラップトラップ、ミレニアムを出して」

「分かりました!」

 

クラップトラップがミレニアムを表示させる。

 

「ミレニアムでは半導体を売ってたんだ。半導体って言うのは家電、スマートフォン、自動車、AIなど、ほぼすべての電子機器の中枢を担うパーツでね。最低でも1億はするんだ」

「1億!?ま、まさか!!」

「僕はそれを1億で売って、ミレニアムがそれを買った結果……4億まで利益が出たんだ」

 

あれはまさか驚いた。性能が良いスマホになってバカ売れするだなんて

あの後、どの企業からもその半導体を買わせてくれだの言われて対応が大変だった

 

「ちょ、ちょっと待ってちょうだい!合計でいくらになったのよ……」

 

セリカが指を曲げて数えるもそれよりも先にクラップトラップが答えを出す

 

「合計で6億円の利益デスネ!」

「6億!?そのうちの8割が私たちアビドス学園だとして……4億8000万ですって!?」

 

そう、アビドスが4億8000万で僕が1億2000万円だ

 

「完全に借金は返せないけどこれからは定期的に億を超える金が月の収入として来るからそれらを使えば借金は徐々に返していけると思う。少なくともホシノたち3年が卒業した後に返せるよ!」

「やった!よかったです!!」

 

アビドスの面々は喜んだり、目に涙を滲ませたりして大いに喜んだ

ほんとに…本当に良かった……

 

「ごめんなさい!」

 

シロコ達と喜び合っていたセリカが僕に謝ってきた

 

「私。リュウジにあんな事を言って……助けてくれたリュウジを疑って!」

「なんだそんなことか……いいよ。セリカが疑ってかかるのも当然さ」

 

このアビドスはゲヘナほどじゃないけど治安が悪い。なぜならヴァルキューレが拠点が無いからだ。あのホシノが夜間パトロールをしなければいけないほどだ。それに加えてセリカみたいな騙されやすい生徒を騙そうとして来る詐欺師やマルチ商法を売りつける奴もいるからな

 

「で、でも……」

「泣かないでよセリカ」

 

僕は彼女の赤い瞳から流れる涙を手で拭う。赤くて綺麗な瞳が涙で潤んでおり、こういうのはダメだと思うが綺麗だ……気を抜くともっと近づいて見たくなる

 

「せっかく借金返済できそうな手段を見つけたんだ……泣くより笑ってよ」

「……うん!あ、ありがと……」

「でも、本当によかった!……よかった」

「もう!なんであんたが泣くのよ……」

 

あぁ、やっぱりセリカは泣き顔より笑顔の方がいいな

 

「いや~、おじさんたちの前で見せつけられても困るなぁ~」

 

その言葉にホシノたちを見ると困った顔でこちらを見ているホシノ、目を輝かせるシロコ。顔を赤らめながらも興味津々に見るアヤネとノノミの姿があった

 

「ち、違うわよ!?決してこれはホシノ先輩たちが思ってることじゃなくて!」

 

顔を赤くしながらも弁明するセリカだがそれは逆効果だよ

まぁ……セリカみたいな子と付き合えるなら僕は嬉しいんだけどね

そんな喜ばしい空気の中、クラップトラップが口を開いた

 

「あの~良い空気の中すみませんけど……一気に借金を返すのは危険だと思いマス」

「その理由は……もしかしてカイザー絡み?」

「えぇ、そうです。一気に借金を返すとカイザーが私たちを調べて今度はアビドス砂漠の砂を独占しようと目論むかもしれません」

 

その言葉を聞き、ホシノは警戒を強める

こんなのほほんとした顔をしているが内心では苛立ちを募らせているだろう

 

「……あいつらならそれくらいやりそうだよ~」

「ってことはある程度は借金を残したままにしないといけないのか」

「そうですね……ここは利子の700万より少し多めの額で返済した方がいいかもしれません」

 

そうなると1千万、2千万の額でいいのか?

 

「どうするホシノ?」

「仕方がないけど、徐々に返していくしかないね」

 

カイザーに怪しまれないためにね……

 

「怪しまれない相場として1千万くらいがちょうどいいと思うんだけど」

「そうだね~おじさんもそう思うよ」

 

僕はアビドスの面々と相談した結果

アビドスの借金を一気に完済せずに1000万ずつ返していくことになった

その1000万の金も僕からの依頼をこなしたと言う形で出すようだ

こうして、僕はアビドスのみんなと別れて、D.U.のブラックマーケットに戻るのだった

 

 

 

しばらくして、D.U.の街をドライブしていた

こうやって街並みを楽しみながらドライブするのは何日ぶりだろ?

そう思いながら、ドライブしていると女子生徒が空から落ちてきた

 

「え?」

 

思わずそんなことを言うが咄嗟に刻の蛇を発動する

70%…いや、50%で間に合う!

 

咄嗟に発動し、ホバーバイクからジャンプして、その女子生徒をキャッチして助けた

 

「君、大丈夫かい!?」

 

刻の蛇を解除して助けた生徒を見る

その生徒は蛍光色の長いピンク髪をツインテールで目は椎茸かと思うほどキラキラしていた

……この見た目…まさか、黒崎コユキ?

 

「えーと……助けてくれてありがとうございます!……それで追われてるんで助けてくれませんか?」

 

次から次へと僕はこういったことによく合う気がする

 

「いいよ。助けてあげるよ。とりあえずは僕の家に来る?」

 

ひとまず、僕はコユキを自分の家に連れていくのだった




今回の話は短かったですが、いかがでしたでしょうか?
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