荒んだ人生で心が壊れたうつ病男性がキヴォトスに転生   作:ダブクロチャンネル

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ブルアカでゲームと言えばあれですよね?


第30話 クソゲーと神ゲーは紙一重

僕の名前は蛇尾リュウジ。射撃訓練場で銃を撃っている転生者だ

狙いを付けて引き金を引くたびに銃弾が的に命中すると気持ちいい!

胸がすくような気持ちだ……その隣ではコユキとアヤメも銃を撃っている

 

コユキはラッキー・ラビットを使いこなすために練習し、アヤメも僕が作った銃を撃っている

紫苑―それが、僕がアヤメに作った銃の名前だ

 

【挿絵表示】

紫苑

 

銃身(バレル)や主要な金属パーツには、反射を抑えた灰色のサンドブラスト(艶消し)仕上げが施されており、対照的にハンドガードとストックには艶やかに磨き上げられた高級感のある木材が使用されているため無骨な実用性と工芸品のような気品さが両立している

 

装弾数10発。44マグナムの弾丸を使用している

上部を覆う黒色のレシーバーカバー。風に揺れる紫のアヤメと、その間を縫うように這う白い蛇の彫刻が薄く彫られている

 

回転式シリンダー(リボルバー)構造を採用して。内部には鮮やかな紫色のエネルギーセルが装填されている。発行している紫のエネルギーはアヤメの神秘そのもの。ヒナ相当の実力を持つアヤメは自身の神秘を弾に込める段階(ステージ)に到達したため強力な攻撃を可能にしている

 

どんな距離でも弾道が反れることなく、どんな悪天候でも弾丸が落ちることはなく、真っすぐ標的に当たり意識を刈り取る

銃身上部および側面にはピカティニー・レールが装備されており、光学サイトやライトなどの近代的なアクセサリーを装着可能

 

レジェンダリー効果は弾丸を撃つたびに紫色のオーブがアヤメの周りに現れる

装弾数が尽きてリロードする時に紫のオーブは目標に向かって飛んでいくかアヤメを守るバリアを展開する。どっちかはアヤメが選ぶことができる

 

「どうアヤメ?銃の使い心地は?」

「悪くはないよ。銃の反動にも段々慣れてきたし」

 

すげぇ、設計した僕が言うのもなんだけどあの細腕でよく撃てるもんだ

アヤメがリロードすると10個の紫のオーブが的に向かって飛んでいって破壊した

 

「ほんと、リュウジって銃を撃つのもすごいし、作るのも上手いよね」

「まぁ……14の時から銃を作ってきたしね。慣れたもんだよ」

「にしてもこの紫のアヤメと、白い蛇。綺麗に彫れてるわよ」

「あぁ、それ?」

 

僕は銃のリロードして答える

 

「アヤメに作る武器だから。それなりに特別感を出したかったんだ。アヤメって花の花言葉にさ、よい便りとか希望ってあるじゃん。新しい環境で生きるアヤメの力になればいいなと思って彫ったんだ……思っていたより綺麗に彫れてよかった」

「それってリュウジさんがアヤメさんを思って作ったってことですよね?」

 

コユキがそんなことを言ってきた

 

「えっ?まぁ、そうなるね……」

「そう言えば私、最近知ったんですけど……」

 

次の言葉に僕は固まった

 

「アヤメの花言葉って愛とか優雅も含まれてるみたいですよ!」

「へ?」

「え?」

 

僕とアヤメは固まった後、しばらくして顔が紅潮する

 

「えぇ!?」

「い、いや!そういう意味じゃないよ!僕はただ、アヤメに喜んでもらいたくて……」

 

アヤメの顔を見ると耳まで赤くなっている

なんか言ってよ!赤くなった顔を隠すように手で覆い、こちらを見る目には艶が籠っていた

 

このような状況を作ったコユキ本人はなんで顔を赤くしてるんですかって目で僕とアヤメを交互に見ていた

 

僕はこのような空気の中でいるのが恥ずかしくなって逃げるように銃を置く

 

「そ、そうだ!コンビニに行くんだけど何か欲しい物ってある?買ってこようか!」

「そ、そうだね!……アイスが欲しいかな!」

「コユキもアイスでいいかな?」

「いいですね!あの500円するアイスを買ってください!」

 

ハ〇ゲンダ〇ツね了解!

 

「分かった!行ってくるね!」

 

僕は慌ててその場を離れるようにコンビニに向かった

 

一方、コンビニ『エンジェル24』に着いた僕

店内に置かれているカゴに適当な種類のアイスを放り投げる

 

(まったくもう、コユキったらあんな言葉を無邪気で言うんだから)

 

顔の熱は先ほどよりも引いてきたがそれでも熱いくらいだ

籠の中にはバニラ、イチゴ、チョコ、抹茶から期間限定のチーズケーキ味、カスタードプディング味、ベルギーチョコ味まで多彩のアイスが入っていた

 

(これだけあればいいかな……ん?)

 

その時、僕はコンビニに売られているゲームソフトに気づいた

それはあのブルアカのストーリーで出た有名なゲームソフトだ

その名も『テイルズ・サガ・クロニクル』

 

あのアリスの脳を色んな意味で焼いた迷作が目の前にあった

 

(どんなゲームなんだろう……)

 

アリスの人格形成をするために行われたゲーム

世間一般はクソゲーとの評判だが、気になってしまい僕はアイスと共に買った

買ってから家で遊んで僕は数時間後……

 

 

「う~ん……頭痛がする…眩暈もだ」

 

僕は激しい頭痛と眩暈に襲われた

脳が理解を拒むとはこのことだ!

ゲーム開発部が開発したゲームソフト

 

あまりの理不尽な難易度と滅茶苦茶なストーリー展開にキヴォトスのクソゲーランキング1位を取るだけはある……だが、単純なクソゲーとは吐き捨てられない旨味がある

 

モモイ達は本当にゲームが好きなんだと実感させられる。いい作品にしようと努力もしたのだろう……だが、これはプレイヤーが面白いと持ったゲームではない。自分たちが面白いと感じた物を詰め込んだ作品だ。

 

例えるならハンバーグ、揚げ物といった肉だけを詰め込んで栄養が偏ったお弁当のようなものだ。そこに食べる人の栄養バランスなんて考えてもいない。好きな食べ物だけを詰め込んだジャンクフードだ!

 

だが、この作品を良いものにしようと努力したのだろうと言うのはわかる。所々に感じる飽きさせないための工夫や小ネタ、没入感を高める演出やしっかりと描き込んであるイラスト。RPGなら王道と言っても過言ではないギミックや隠し宝箱等は素晴らしい物だ

 

けど、その努力を嘲笑うかのような読んでいて脳に負担を強いる無茶苦茶なシナリオ、改善されていないバグ、所見プレイじゃ確実に死ぬ戦闘難易度がクソゲーとたらしめていた

 

「リュウジさ~ん。大丈夫ですかー?」

 

上からコユキがのぞき込んでくる

シイタケのような目に吸い込まれそうになる

 

「頭が…熱い…脳が理解と処理を拒む……」

「アイス何食べる?」

「か、カスタードプディング味」

「あっ!それ私が食べました!」

「なら、ベルギーチョコ味」

「それ私が食べちゃったよ」

 

アヤメぇ……

 

「なら、抹茶味をちょうだい……」

 

おでこに乗せられる抹茶のカップアイス

ひんやりとした感触に気持ちよくなるも手に取って蓋を開け、スプーンで掬って食べると

抹茶の匂いと味が舌で感じながら、それを食べていく

 

「あぁ~~、疲れた脳が元気になっていく~」

「あのゲームどうするんですか?売ろうにも10円しか売れないですよ?」

「決まってるでしょ?全クリ、トゥルーエンド制覇、全アイテム回収だよ」

 

プロじゃないけど僕もゲーマーの端くれ

途中でクリアを投げ出すなんてあんまりないからね

ここまで来たからにはプレイを続けるよ

 

こうして、僕は3階の私室でテイルズ・サガ・クロニクルをプレイする

プレイして2日後、全クリ、トゥルーエンド制覇、全アイテム回収した

 

「やったーー!!クリアしたぞーー!!」

 

徹夜してクリアしたゲームの喜びは半端なく、僕は歓喜の声を上げた

鼻息荒く階段を下りた後、近くにいたコユキを抱き上げて喜んでいると

 

「やれやれ、しもべもまだまだ子供ですねゲームをクリアしただけでそんなに喜ぶだなんて」

 

水を差すクラップトラップの言葉に腹を立て、僕は奴にテイルズ・サガ・クロニクルをプレイさせる。しばらくして、クラップトラップは音を上げた

 

「しもべよ!これは本当にゲームなのですか!?AI専門の虐待マルウェアではないんデスか?」

「ちゃんとしてないけどゲームソフトだよ。頑張ってクリアしなよ」

 

僕はクラップトラップにテイルズ・サガ・クロニクルをクリアするまで終われま10プログラムを起動し、そのままクラップトラップを彼の寝室に置くのだった

そのまま射撃訓練場でガトリングバレルを付けたARの試射をし始める

 

「あはは!やっぱブラドフのARはガトリングバレルに尽きるな!!」

 

スピニングバレルが回転し、標的の人型の的を悉く薙ぎ倒していく

実に爽快だ!ダールのフルオートも捨てがたいがこっちがいいなぁ!!

 

「リュウジさん。結構ハイになって無くない?」

「あのゲームによっぽど苦戦していたみたいだしね」

「コユキ!アヤメ!今日はハンバーガーにするけど何が欲しい?」

「だったら、チーズバーガーが食べたいです!」

「私はビッグ〇ックかな」

「分かった。行ってくるね」

 

空になったマガジンを抜き、銃を片付けて僕は昼食を買いに行くのだった

今日はダブルチーズバーガーを3つ食べたい気分だ

 

 

 

「さーて、今日はどんな銃を作ろうかな~」

 

そう言いながら街を歩いていると前方から銃声と走ってくる音が聞こえた

目を凝らしてみると走っているのは金髪の双子

 

片方の目は桃色で、もう片方は緑色だ

ミレニアムの制服を着ていて……モモイとミドリだ!?

 

「ミレニアムの生徒だ!捕まえて身代金を多く貰うぞ!!」

 

しかもスケバンたちに追いかけられて撃たれている!

僕はモモイとミドリを庇うように前に出て服の中に仕込んだショルダーホルスターから一つの銃を取り出して発砲する。放たれた弾丸はスケバンの一人に当たって無力化した

 

「誰だ……げぇ!?蛇尾リュウジ!!」

 

そんな げぇ!?関羽!みたいに言うな

 

「回れ右してさっさと消えろ。この銃に撃たれたいか?」

 

【挿絵表示】

リュウジの新しい銃『ファルコン・ライジング』

デザートイーグルを元にダール社製の精密さとジェイコブ社製の威力を組み合わせた銃

装弾数12発の高威力、低反動の銃。1発食らえば弾丸を受けた生徒は倒れる

 

銀のスライドとバレル、黒色のフレーム。金のグリップ

スライドの側面はポリッシュ仕上げ、上面はサンドブラスト仕上げにしており、グリップはチェッカリング(網目状の滑り止め)を細かく入れている。エングレービングにはファルコンのエンブレムが薄く彫り込まれている。

 

「お、おい!蛇尾リュウジ相手じゃ割に合わないぞ!」

「ちっくしょ~!おい、逃げるぞ」

 

スケバンたちは倒れている仲間を肩に担いで逃げるのだった

ファルコン・ライジングをショルダーホルスターに収め、僕はモモイとミドリに振り向く

 

「モモイ、ミドリ。大丈夫かい?」

「あ、ありがとうございます!」

「おかげで助かったよ!あれ?なんで私とミドリの名前を知ってるの?」

 

しまった!つい言ってしまった!ミドリが警戒の表情で銃を握る中、僕は慌ててこう言った

 

「君たちテイルズ・サガ・クロニクルの制作者でしょ?」

「あのゲーム遊んでくれたの!?」

 

モモイが目を輝かせて聞いてくる

彼女ほどじゃないけどミドリも喜んでいるのが分かる

 

「あ、あぁ…かなり癖はあったけど楽しめたよ!寝る間も惜しんで遊んださ!」

「やったー!私たちのゲーム。低いレビューばかりだったけど楽しんでくれてる人もこうやっているんだね!」

「でも、あのゲームを楽しめるって……この人変わってるんじゃ?」

「み、ミドリ!そんなこと言っちゃダメだよ!」

 

あのゲームを褒めただけで変人扱いされてる!?

 

「とりあえず、どこか話せる所に行かない?ここだと悪目立ちするし」

「そ、そうだね……あの公園とかいいんじゃない?」

 

僕はモモイが指差した公園で2人と話すのだった

 

 

 

 

「んで、そのG.Bibleを探しにこのブラックマーケットに来て、その途中でスケバンたちに絡まれたと。なんというか……ちょっと考え無しだね」

「うぅ……仕方ないじゃん!G.Bible探すためだし!」

 

モモイ達は確か、テイルズ・サガ・クロニクルの失敗からいいゲームを作りたくてG.Bibleを探しに先生と廃墟に行くことになったんだけど、そこにあったのはケイとアリスだった

今の時期はまだ廃墟に行かずにG.Bibleを探している最中だったんだ

 

「リュウジってさ、このブラックマーケットで有名なんでしょ?G.Bibleのこととか知らないの?」

「お、お姉ちゃん!助けてくれた人に失礼だよ!」

 

僕の腕を肩を揺さぶってくるモモイに僕はどうしようかよ悩む

 廃墟にあると言ってもダメ出し、かといってブラックマーケットに来られても困る

僕が住んでる地域はまだ治安は良いけど本来は連邦生徒会も手を出せない違法な場所なんだから

 ここはブラックマーケットにある怖い物の話をして諦めさせようかな

 

「そうだな……G.Bibleの噂は聞かないし、ゲーム作りが簡単になるデータなんて聞いたことは無いな……ここにあるのはアングラで違法な物。海賊版の漫画とか企業に攻撃するためのマルウェアが仕込まれているUSBとかなら闇市でいっぱいあるけど……中にはね」

 

「ゲームのアカウントの情報を抜き取ったり、データを消しちゃうウイルスもあるんだ」

「ひぃ!?」

「しかも、個人情報を抜き取られて悪用される場合もある」

「いぃ!?」

 

僕の説明に驚き、恐怖する才羽姉妹

 

「だから、ここに来るにはおすすめしないよ」

「でも……諦めきれないよ!」

「モモイ……」

 

テイルズ・サガ・クロニクルの失敗経験からモモイ達ゲーム開発部は自信を無くしている

彼女たちのこの自身の少なさをどうやったら改善できるのか

 

「別に引き止めやしないさ。G.Bibleを探すのを諦めろとは言わないけど信用できる情報を元に行動をした方がいいって話しさ。ミレニアムにいない?情報のやり取りや探すのに向いてる人」

「いるよ!ヴェリタスの生徒なんだけどさ……」

 

あぁ、モモイやミドリと話すの楽しいや。

僕の推しグループが便利屋の次がゲーム開発部なんだ

特にモモイはお気に入り。光の蛮族と言われるほどリーダーシップに向いていて、感情豊かだからゲーム実況に向いていると思うんだ

 

「……モモイとミドリの作ったゲームさ。面白かったよ。所々プレイヤーに飽きさせないための工夫や小ネタ、没入感を高める演出やしっかりと描き込んであるイラストが描かれていて見ていて楽しかったよ……だからさ、僕と一緒にゲームを作らないか?」

 

僕の言葉にモモイとミドリは驚く

 

「作るって知識はあるの?」

「最低限の知識ならある」

 

暇つぶし程度に覚えたからね

 

「どんなゲームを作るつもり?」

「そうだな……このキヴォトスの街を舞台にしたバトルロワイヤル要素を含んだシューティングゲームなんてどうだ?各学園の自治区、制服、装備を忠実に再現した優れ物さ!」

「そんなゲームを作るとなると結構お金や人員が必要なんじゃ?」

 

なんだそんなことか

 

「僕が支援する。お金はいくらでもあるんだ」

「そういえばあの四次元バッグの特許を持ってた!」

「それに加えて僕はキヴォトス各地の学園や街を旅してたし、銃なんて僕が作ってるのも含めてあるから素材にはかかさないよ!「し~も~べ~!!」」

 

おっ、こういうのに強そうなやつが来た

 

「ここにいたのデスね!やっと見つけましたヨ!」

「うわ!ゴミ箱ロボットだ!」

「誰がゴミ箱ロボットですか!?」

 

どうやらテイルズ・サガ・クロニクルをクリアできたようだな

ようこそ……こちら側へ

 

「クラップトラップ。お前ゲーム開発に必要な物は入ってるだろ?」

「えぇ、この前データを120TBに改造しましたからね。C言語のC++から最新のUnreal Engineまで搭載されていますが?今度はゲーム開発に手を伸ばすんです?」

「あぁ、そうだ。この子たちとゲーム開発をする!」

 

こうして、僕はモモイ達ゲーム開発部とゲームを作ることになった

 

まず、僕の資金力で土地を買い占めてそこにゲーム開発会社を設立。

ゲーム開発に特化した学園の生徒たちを多額の報酬で雇い、クラップトラップがプログラミングと最新バージョンのエンジンを使い、実写かと思うほどキヴォトスの街並みや各学園の再現したフィールドを生成。

 

更に、学園の制服や装備のデータをミドリに渡し、忠実に描いてもらった。本物と似てるその色合いに僕は息を呑んでミドリを称賛した。

 

特にこのゲームは自分以外のプレイヤーを倒して1位になろうぜ!的な内容のゲームだから大したシナリオはなく、多少モモイが競争心を煽る内容のシナリオを書いた後にテストプレイなどをしたりした。モモイの反応は僕たちがいかにすごいゲームを作っていることがよく分かってクリエイターたちのやる気を上げさせた

 

僕がこれまで作ってきた銃のデータも送ったから発砲音、威力、精度、発射速度などの銃のステータスを完全に再現することができた。銃や弾薬が手に入る宝箱にも茶、赤、金とレアリティや確立を付けてプレイヤーの競争心を煽らせるようにもした

 

これまでで一番苦戦したのはユズのことだ

いつもロッカーに隠れているため説得するのは困難だった

まぁ、仕方がないと言えば仕方がないテイルズ・サガ・クロニクルのプロトタイプを酷評され学校でも話題になったこと。それが心の傷となっているのだから

 

僕の事を怖がり、最初は出てきてくれなかったがモモイやミドリを同伴させてユズを信用を勝ち取ることにした。テイルズ・サガ・クロニクルの良い点を言い、これまでのゲームソフトの良かったところ、面白かったところ、感動したところなどを話し合って彼女の心を徐々に開かせた

 

そのうえで、僕はこう言った

 

「ねぇ、ユズ。自分の作品が批判されて傷つくのはよく分かるよ。……けどね、どんなものであれ批評を受けずに済むほど創作は甘くは無いんだ。好きなだけではどうにもならない時がある。学生だからは免罪符にはならないし、ゲーム開発を諦める理由にもならないよ……だからさ」

 

僕と一緒にゲームを作ってくれない?ゲーム開発部にはユズの力が必要なんだ

そう言うとロッカーから出てきて涙を流しながら僕の手を握ってくれた

 

街並みのイラストを描くミドリを始めとしたグラフィック班。

クラップトラップとユズのプログラミング班。

プランナー班をモモイと僕が。

僕はプランナーと同時にサウンド班を担当して。

数々のテストプレイやバグを修正して。

 

遂にバトルロワイヤルシューティングゲーム『キヴォトスウォーズ』は完成した!!

 

「遂に完成したね!」

「やったね、お姉ちゃん!」

「……喜ぶのは、まだ早いよ」

「そうだな、まずはダウンロードしないと」

「その前に値段を決めませんか?」

 

クラップトラップの言葉に僕たちは考える

 

「値段の設定はどうする?これほどの良いゲームなら万は超えるけど」

「う~ん、高すぎず低すぎない値段か~」

「そう言われても私たちはよく分からないし」

「テイルズ・サガ・クロニクルの場合はどうしてたの?」

「大体……4000円程度ですけど」

 

4000円か。大体ゲームってそんな値段だよね

最近になって7000~8000の値段をする物やすごい物は1万を超えるものまである

おまけにこのゲームはフルダイブ型のVRゲームだ

 

それなりにVRデバイスを作っているし、予算もあるからな

 

「よし、ここは5万円で売ろう」

「5万!?高すぎない!?ちょっとしたゲーム機本体じゃん!」

「そんな値段で買う人っているかな?」

「驚くのも無理はないけど、自分が作ったゲームをあまり安売りはしたくないな。これほどの性能と現実に近いほどのグラフィック、敵対エネミーのAIも考えると5万は安い方だと思う……ユズはどう思う?」

 

驚くモモイとミドリにそう言ってユズに聞く

 

「5万は僕の判断。けど、共同開発だからユズが高すぎると判断すればもう少し安くするさ」

「わたしは……5万で良いと思います」

「その理由は?」

「これほどのグラフィックなら、最新のゲーム機と変わらないですし、PvEモードでも敵対エネミーのAIも人間のそれと変わらない挙動で歯ごたえがありますし、プレイヤーが長く続けられる代物になると思ったからです……」

 

意見は決まったようだね

 

「なら、5万円で売るよ。クラップトラップ……お願い」

「分かりまシタ!エ~ンド、オープン!」

 

キヴォトス中に僕たちとゲーム開発部が作ったゲームがダウンロードされた

それと同時にモモイにゲーム開発部のSNSアカウントに宣伝もさせた

2分後。キヴォトスウォーズのダウンロード数は1000を超えた

 

「すごい!1000を超えた!」

「まだまだ伸びるよ!」

 

10分後。10万ダウンロードを突破!

 

「なになにこの数字の勢い!?怖すぎるよ!」

「安心しろモモイ!他のプレイヤーの反応が良かったから周りが買ってくれただけさ」

「SNSで宣伝を見た人がインフルエンサーだそうで、どんどん伸びマスよ!?」

 

30分後。100万ダウンロードを突破!

 

「うわぁ!?手に汗が湧き出て止まらないよぉ!?」

「お姉ちゃん。私の手の震えが止まらないんだけど!」

「あわわ……す、すごい」

「クラップトラップ!レビューはどうなってる?」

「現在☆10が70万、☆9と8が10万ずつで残りが☆7~5まで付けられてます」

 

1時間後。驚異の1000万ダウンロードを突破!!!!

 

その数字に僕たちは圧倒された。

5万のゲームを1000万ダウンロード

つまり、5000億の売り上げを得たわけだ!

 

「これって夢?現実じゃないよね?」

「大丈夫だよお姉ちゃん。現実だよ!」

「あわわ……あぅ……」

「あぁ、ユズちゃん!ロッカーに隠れようとしないで」

「…やっ……やったぞぉおおーー!!」

 

僕たちは歓声の声を上げた

ある者は泣き、ある者は喜び、ある者は互いに抱き合っていた

 

「リュウジ!ありがとう!私たちだけじゃこんなに良いゲームが作れなかったよ!」

「違うよ。モモイ、これは僕だけの力じゃない……クリエイターの皆とゲーム開発部のみんなで作ったゲームなんだ。……だから、これはモモイ達のおかげでもあるんだ」

 

抱きついてくるモモイの頭を撫でる僕の反対の手をユズが握ってきた

ロッカーから出た時よりも強く握っている

 

「あ、あの…ありがとうございます……本当に、ありがとうございます!」

「これもみんなのおかげさ!こっちこそありがとうって言いたい!」

 

モモイとユズを抱き寄せる僕もこの時ばかりは涙を流している

いいだろ別に。悲しいとき以外に涙も流れるんだから

 

「ハンカチいります?」

「……ありがと」

 

ミドリもクラップトラップからハンカチを受け取って涙を拭きとっていた

こうして、1000万ダウンロードをしたゲームソフトの売り上げの5000億を分配することにした

 

僕が3割、ゲーム開発学校の皆さんが4割、ゲーム開発部が3割と分けた

 

僕とゲーム開発部が1500億円

ゲーム開発学校の皆さんが2000億円が渡った

 

「分配した額とは別に報酬の額を振り込んだので送られたかご確認をお願いします」

「ありがとうございましたー!!」

 

ゲーム開発学校の生徒たちは僕が護衛として雇ったヘルメット団に連れられて自分たちの寮に戻っていった

 

「でも、こんなに稼いでユウカになんて言われるんだろ?」

「正当な手段で稼いだ金だし、文句は言われないよ。何か言われてきたら僕に言いなよ。ちゃんと話し合うからさ」

 

僕は護衛を兼ねてゲーム開発部をミレニアム行きの駅まで見送った

 

「ありがとー!リュウジのおかげで助かったよー!」

「本当に、ありがとうございます!」

「次はモモイたちが作ったゲームを遊んでみたいよ」

「ばいばーい!!」

 

手を振りながらモモイ達は駅の中に入っていき、電車が通り過ぎるまで僕は見送るのだった

 

これは余談だが、ユウカはキヴォトスウォーズの開発陣の中にミレニアムのゲーム開発部の名前が書いてあることに驚き、稼いだ額が1500億円だと知ると飲んでたお茶を吹き出してモモイに詰め寄ってきたらしい。最終的に納得したそうでミレニアムでもキヴォトスウォーズを複数台買ってくれたと言う……これは中々の利益になりそうだな

 

「ただいまー」

「リュウジさんお帰りなさい!あれ、なんですかこのVRヘッドセット?」

「これ?ほら、ミレニアムのゲーム開発部と共同して作るって言ってたでしょ?買ってきたんだ。どう?……夕ご飯の後に遊んでみる?チーム戦もあるみたいだから」

「やりたいです!一緒にやりましょう!アヤメさんも誘ってきます!」

 

こうして僕はコユキとアヤメと一緒にキヴォトスウォーズをするのだった




今回の話はいかがでしたでしょうか?
感想と評価を楽しみに待っております
今回の話はボダラン3のシュルーティング・スプリーを参考にあれをブルアカ版にしたらどうなるんだろう?という思って作りました

次回の投稿を楽しみに待っていてください
個人的に挿し絵の感想も聞きたいです
上手くできてるかを知りたいので
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