荒んだ人生で心が壊れたうつ病男性がキヴォトスに転生 作:ダブクロチャンネル
ヒントはアキンボです
D.U.の町をバイクで駆けながら運転する
背後から追ってくる2つの車。それぞれの窓から敵が体を出し、銃を撃ってくる
ハンドルさばきで避けながら移動すると、前方に車のバリケードがあったので車体を傾けて刻の蛇70%を使用。
後方に大きくジャンプして追ってきた2台の車の運転席の相手に向かってファルコン・ライジングをぶっ放す。2発ずつ撃ってダウンさせ、意識を落とした運転手はそのまま互いの車体をこすりながらバリケードに直撃して大きな爆発音を立てた。
同時に刻の蛇を解除すると上空からヘリコプターが飛んできてスライドドアが開くとMGを構えた敵が僕に向かって撃ってくるので近くのビルに入って弾幕から逃れてそのまま階段を駆け上がって屋上からヘリのスキッド*1に向かってジャンプする
そのままMG持ちの足を掴んで上空から落とし、ヘリの運転手を撃って同じように落とし、ヘリの操縦桿を握り、そのまま向こう側の橋まで移動する
地上からRLを撃たれ、弾頭に当たらぬようにしたがテールブームにぶつかり、ヘリが墜落する
墜落する中、どうにか飛び降りてウィングスーツを開いて着地すると前方に複数人の敵が現れる
手に持つはガトリングバレルのAR。放たれる弾幕の雨を受けながら一人、また一人と打ち倒していく。最後の一人になったとき、僕の弾が尽きた
瞬時に刀に持ち替えて立ち向かい、弾幕から身を隠しながら敵の背後を取り、刀を突き刺して捩じり上げる。そのまま地面に倒れる敵を見下ろすと頭上から声が聞こえる
『貴方は最後まで生き残りました!
その言葉と共に世界が白く染まっていき、僕の意識は目を覚ました
「……今日も勝ったか」
僕の名前は蛇尾リュウジ。キヴォトスウォーズをプレイしていた転生者だ
あれから1週間。僕は寝る時にキヴォトスウォーズのVRヘッドセットを被り、寝ていた
肉体は寝て精神はキヴォトスウォーズの中で戦っていたんだ
時には1体100で、時には300人を同時に相手をしたり、様々な場所で敵対エネミーたちと戦っていたんだ。時には奇襲されたときを想定して持てる銃を2つにしたり、数多くの敵を相手にすることを備えて500人と戦ったりした
こんなに戦っているにもかかわらず、疲労を感じることはない
このキヴォトスウォーズはフルダイブ型のVRゲームだからか、肉体は寝ており、疲労を感じることはない、おかげで連続して戦っているのに朝が気持ちよく起きれるから便利で毎日のように使っているよ。スマホの時計を見ると時刻は朝3時。まだまだ起きるには早い時間だ。
「さて、もうひと試合するか」
キヴォトスウォーズのVRヘッドセットを起動し、今度はPvEモードを起動する
PvEモードはプレイヤーの好きなように敵の数やランダムイベントを選ぶことができる
今日は時間に余裕があるから敵の人数は100人にして、ランダムイベントは無しで行くぞ
このランダムイベントは結構な種類があって、濃霧や豪雨が起きる天候イベント、車が渋滞を起こして道路を移動することが困難になったりするイベントや、中には町の地形を大きく変えてくるイベントも用意してある。今回はランダムイベントはありで行くぞ
ちなみにハイランダーは路線そのものが自治区という特殊なケースだから町の周辺に置いてある
カスタマイズした銃は頼めば無料で配送してくれるサービスをこの前アップデートしたけど
この調子だと半年後には各学園を一つにまとめた超大型のバトルフィールドを実装してもいいだろう。このようなことを考えているとあっという間に100人を倒してしまった
まだまだ6時までに2時間ある。僕はフリーモードを使ってキヴォトスのある場所に行く
そこはD.U.のブラックマーケット。現実とは違い、誰もいない場所を僕は歩き続ける
(色んなことがあったな)
転生して、いきなりドンパチして、傭兵バイトをしたり、強くなるために色々な場所を動き回ったり、クラップトラップに出会ってカイザーとアランチーノといったマフィアに追われたり、その後は逃亡生活を送りながら発勁を習得したり、各学園の猛者たちに出会ったりして、本当に…色んなことがあったな
僕はかつて拠点にしていた給水塔に近づき、そこから見える景色を見る
目の前に見えるは懐かしきジャンクヤード。あそこに捨てられた銃のパーツから銃を作ったりして販売していたっけ……そこで僕は今更ながら気づいた
(ジャンクヤードの近くにあるあの建物……もしかして銃を製造する工場?)
もし、あそこの工場を買い取れたらますます銃の製造やらに力が一層入るんじゃ?
だけどあの場所は僕がいるブラックマーケットの区画じゃない。買い取るにせよ大きな買い物になるし、なにより……そこまで幅を広げられない
その理由は一つしかない。個人で管理する広さを超えているからだ
僕が自宅から、工場、アパートを買い取ったのも近くにいい土地があったから
なにかあったら僕がすぐ駆けつけて銃で守り切れるから
僕が大きな組織を立ち上げて町を守ります!これからブラックマーケットを管理します!と言えば大体のことは権力と財力でどうにか出来るだろう。反対勢力も武力でどうにか出来る
……けど、僕にはその権力が無い。ブラックマーケットをあれこれできる力が無い
(いっそのこと、自警団を作り上げてマフィアまがいの商売でもするか?)
そう考えていると時間的に6時だ
そろそろ目を覚まさなくては
僕はフリーモードを終了し、目を覚まして朝食を作りにかかる
今日はサンドイッチだ。具はレタスとトマトと分厚めのハムだ
それをホットサンドメーカーで両端をしっかり焼きあげるとコユキとアヤメが下りてきた
「おはようございます!」
「おはよーリュウジ……今日はサンドイッチ?」
「あぁ、もう一つ作るから皿とコップを出して」
「分かったわ」
「はっちゃー!」
もう一つのサンドイッチは目玉焼きとマヨネーズを入れただけのサンドイッチだ
シンプルかつ美味いサンドイッチを作り上げて食卓に並べる
「「「いただきます」」」
そう言って、僕たちは朝食を食べ、食事を満喫する
これが僕たちの朝だ
「ごちそうさまでした!」
「洗おうかリュウジ?」
「今日は良いよ。僕がしておくから好きなことをして」
「「はーい」」
コユキは自宅でゲームをしたり、アヤメはファッション雑誌を読んで好きな時間を過ごす
さてと……今日はなにをしよっかな?
僕は仕事用のスマホのスケジュール表を見る
今日のスケジュールはゲヘナのフウカの元に行ってDFRのメンテナンスだな
「今日はゲヘナに行ってくる。お昼はこれで好きなものを食べてよ」
いつものようにアヤメにブラックカードを渡す
「いいけど、なにをするの?」
「ゲヘナの給食部の人たちを護衛するロボットのメンテナンス。カイネとメイズを連れていくさ」
「いってらっしゃい。最近はヘルメット団の活動が活発だから気を付けてね」
「ありがとね……いってくる」
アヤメにそう言って僕はカイネとその妹であるメイズがいるガレージに向かうのだった
ガレージに響く金属音と機会を弄る動きを見て僕は驚いた
まんま、彼女たちの思考がボダランシリーズのモズとゲイジなのだから
モズ。ボダラン3のプレイアブルキャラ
爆破武器の威力が高く、アイアンベアの武装の豊富さは驚きを隠せなかった
ヴェンキッシャーというロケットは使っていて爽快だった。
ほとんど一撃で敵キャラを倒せたのだから
ゲイジは使ったことはないが、使っている人の動画を見ただけだ。
ボダラン2のDLCから参戦したキャラでデストラップという相棒を出して一緒に攻撃したりするキャラだ。けど、この世界だとデストラップはデンジャラス・フレンド・ロボ。略してDFRと呼ばれている
そんな彼女たちに僕は言う
「カイネ、メイズ。仕事だよ。ゲヘナに行ってフウカに貸し出したDFRのメンテナンスに行くよ」
「分かった!すぐ用意する!」
「久々のゲヘナか……あそこは武器の試運転がしやすいから助かるよ」
「あー……あっちが襲ってきたら撃てばいいと思うよ」
鉄器院カイネと鉄器院メイズ。16歳。この二人は姉妹で元ミレニアムの学生だ
退学した理由はそれぞれあって
カイネは予算を超えたDFRの研究と実験を繰り返してセミナーに注意と警告を受けて、この場所じゃ私の実験はできないと悟ってミレニアムを自主退学。そのDFRの武装や装備はミレニアムで決められた基準を大きく超えており、何度も危険視されてきたという
メイズはセミナー(生徒会)の許可を得ず、廃棄予定だったミレニアムの大型自律兵器を勝手に改造。「予算ゼロで最強の盾を作る」という名目のもと、ある日の合同演習にて、その大型自立兵器にアイアン・ベアの全武装を起動してミレニアムが所有する演習場の一区画を、地形が変わるほど徹底的に「更地」にしてしまい、停学処分を受けた。その最中にカイネが退学したと知り後を追うように自主退学したそうだ
その後は2人で傭兵バイトをして稼いでいる所に僕が勧誘して一緒の家に住んでいる
はっきり言おう……この姉妹危険すぎる!!
初めてアイアンベアとDFRを見た時、これモズとゲイジじゃん!って思ったもん!
敵に回すより味方にした方がいいと思って勧誘して自由に研究と実験ができる建物を作ったりして満足させてあげればあっという間に僕に懐いてくれた
この2人をキャンピングカーに乗せてゲヘナに連れていくとこんなカイネに話しかけられた
「ねぇ、ボス。最近ヘルメット団の動きが活発化してるって知ってる?」
「アヤメから聞いた……でも、最近多いよな」
ここ最近、ヘルメット団の活動が活発化している。
どの自治区でも存在するならず者集団。それがヘルメット団だ
様々な犯罪者、悪徳事業者、不良生徒から雇われ事件を引き起こす仕事を行っている
そんな彼女たちは僕がいるブラックマーケットでも暴れてくるから処理が大変になっている
刻の蛇50%でも対処しきれず、メイズのアイアンベアとかカイネのDFRにも頼る始末だ
他の自治区でもヘルメット団の動きが活発化して大変なことになっているとか
まだ連邦生徒会長は失踪していないぞ?どうなってる?
「このゲヘナは血の気が多い生徒が多いからな。カイネとメイズも巻き込まれないようにしてよ?」
「分かってる。そうなったらアイアンベアのヴァンキッシュ・ヘイローで粉砕する」
粉砕しないで!?せめてミニガンだけにして!?
僕がそう言うとメイズは分かってると言うが正直……不安だ
彼女の武装であるヴァンキッシュ・ヘイローは単発式のミサイルで撃てばヘルメット団の拠点なんか文字通り更地にしてしまう
しかも、そのヴァンキッシュ・ヘイローは撃てば次の弾がデジタル生成されて再び使用可能という特徴付きだ。そのデジタル生成の技術を与えたのは僕だけど
「今日はフウカのDFRのメンテナンスをしてそのままゲヘナで昼食取って帰るだけだからそんなことにならないと思うけど」
こうして、僕はゲヘナ学園の給食部に行くのだった
僕を見るやゲヘナ学園の不良生徒たちは道を開き、僕を畏れの籠った目で見てくる
「ボスがいると通るのも楽だね」
僕はあれか?海を割ったモーセか?
こうして、僕とカイネとメイズはゲヘナ学園の給食部に着いた
ゲヘナ学園を見て目に入った景色に僕は驚いた
最初に目に入ったのはきちんと生徒たちが並んでいるところだ
風紀委員、万魔殿、不良生徒がしっかりと並んでフウカたち給食部が作った給食を受け取っている
更に、給食を食べる生徒たちの声も聞こえた
「最近の給食おいしいよな!」
「なんでもリュウジが自身の部下に頼んで給食部部長の護衛をしてくれるロボットを貸し出したおかげで予算が浮いて質も良くなったと聞いたぞ」
「美食研究会にも攫われる回数が減ったし、フウカも喜んでいるそうだ」
「あと、ここで暴れるとのロボットに救急医学部送りにされるから大人しくなったしな」
なるほどなぁ……どうやら上手い事やれてるようだな
DFRは無事に起動できていることを知りながら、フウカに挨拶してカイネがDFRのメンテンナンスを見ながら30分後。
「はい!これでメンテンナンス終了だよ」
「いつもありがとうございます。このロボットのおかげで快適に料理を作れて助かってます」
「これからもご贔屓に!いつでもメンテナンスしてあげるからね!」
フウカにお礼を言われ、僕たちはゲヘナ学園からゲヘナの町に向かい昼食を食べていた
食べたのはプレッツェル*2、シュバイネハクセ *3、ザワークラウト*4の3つだ
昼食を堪能し、食べ終えたところで車に戻ろうとすると
「ボス……お客さんだよ」
「あぁ、……友好的ではなさそうだ」
ヘルメット団が立ち塞がった。その数は50人。
見たところ、オレンジ色を基調とした服を着ていて手に持っているのはブラドフ社製のARだ
「うちのボスに何の用?商品を買いに来たんじゃなくて弾丸を食らいに来たの?」
メイズは持っているミニガン――アイアン・ベイビーを取り出す
アイアン・ベイビー
ミニガン(ガトリング)としては限界まで短銃身化(ショートバレル化)されていますが、その分レシーバーやモーター部分は肥大化しており、名前とは裏腹に凶悪な性能をしている
メイズの背負ったタクティカルバックパックと直結。ミレニアムの「物質転送技術」を応用し、予備の弾薬箱から直接ベルトリンクを生成・供給するため、実質的にリロードの概念がない
オーバーヒートを防ぐため、銃身の基部に液体窒素を用いた冷却ガス噴射口が備わっている
アンダーレールには姿勢制御スタビライザーが備えられていて
小柄なメイズがこの重火器を片手で扱えるよう、義手の姿勢制御データと同期するジャイロスコープを内蔵。反動を強引に打ち消し、一箇所への集中的な着弾を可能にしている
弾丸を撃ち出す直前に、超高電圧で薬莢を予熱するブラドフ式・加速点火プラグパーツにより弾速が極限まで高まる。
「別にあたしとしては自分の銃の改善点が見つかるからいいけどね!」
カイネも自らの銃『アウトロー・サイエンス』を構える
アウトロー・サイエンス
ブラドフ社製やマリワン社製を彷彿とさせる、円筒形の超高速回転バレルや、ネオンカラーの配線が露出したパンクなデザインをしている。
とにかく連射速度が異常で、トリガーを引くと凄まじい弾幕を撃てますが反動が強い
カイネは「反動が大きい方がカッコいいじゃん!」と言っていた。マジかよ
ちなみに銃身から常に微弱な斥力フィールドが発生しており、発射された弾丸が壁に当たると「意思を持っているかのように」敵の方向へ跳ね返るそうだ
この2人の詳しい銃の説明はまた今度にするとして
「僕に挑んでくるヘルメット団はいないと思ったがまだいたなんてな」
「蛇尾リュウジってのはお前か?」
ヘルメット団の一人が一歩前に出る
どうやらこの集団の隊長格のようだ
「そうだけど?」
「リーダーがお前に会いたがっている」
「嫌だと言えば?」
隊長格のヘルメット団の一人が右手を上げると左と右の側面から追加でオレンジのヘルメット団が来た。その人数はそれぞれ50人。合計150人のヘルメット団が前、右、左の三方向から集まってくる
結構多いな。持っているのはブラドフのオッディ・ノッキィ
取り回しが良くて発射速度が高い銃。しかも
「無理やりにでも来てもらう」
うわー、久々だこの感じ!
最近はアランチーノ傘下のマフィア組織とかカイザーに雇われた傭兵バイトの連中しか相手にしてこなかったから、とても懐かしい感じがする!
「無理だね。この後、ゲヘナの店で買い物をして夕飯を作るんだよ」
「そうか……ボスからも言われていてな」
それぞれが警戒態勢に入り、僕も銃のホルスターに手を伸ばす
「オレが知ってる蛇尾リュウジならオレが戦うまで負けることはないだろうっってな」
「ずいぶんとまぁ、僕を高く買ってくれてるね!」
僕は初めて作ったブラドフの特徴を生かしたSMGを取り出す
その名もヴォルテックス
試射したが反動は大きめで制御するには相当かかった
「その誘いに乗ってやるよ!かかってこい!」
その言葉を皮切りに銃撃戦が始まった
僕は正面、カイネは右、メイズが左のヘルメット団たちを相手する
ヴォルテックスを近くにいたヘルメット団に発砲
パパパっと発砲音を立て、4発同時に放たれた弾丸は相手の体に直撃する
「ぐえっ!?」
そのまま意識を失った倒れるヘルメット団の一人を盾にしながら周りのヘルメット団に撃っていく
「人質にされてるぞ!」
「構うな撃て!最悪、リュウジに撃たれたと言えばいい!」
人の心が無いのか?
盾にされてるメンバーに構わずARを撃ち続けるバンバンヘルメット団
僕は相手に向かってグレネードを下から放り投げるように投げた
「ッ!グレネードッ!!」
その言葉と共に散開する。中々良い動きじゃないか
この前のタクタクヘルメット団に匹敵する動きだ
しかし、起きたのは爆発ではない遮蔽物の生成だ
「爆発じゃないだと!?」
僕がたった一人で複数の人数を相手してきた理由を説明しようか
相手を盾にしたり、C.A.R.システムを使い至近距離で倒したり、環境を利用して相手をしてきたのもあるが、一番大きいのは遮蔽物の生成だ。
遮蔽物が無い場所だと滅多打ちにされるため、グレネード型のエネルギーシールドを生み出す道具を作っているのだ。先ほど出したのは身を隠しながら使う遮蔽物だ
もちろん、触れるし乗り越えることもできる。まぁ、相手もこれを利用してくるのが難点だけどな
僕はその遮蔽物に身を隠しながらヴォルテックスの引き金を引き続ける
フルオートで放たれた弾幕は相手のブラドフ社製のARにも負けてはいない
しかし、4人倒すと弾が尽きてしまった
やっぱ、4発同時に弾丸が放たれるから弾が尽きるのが早いな
僕が次のドラムマガジンにリロードをしていると奴らのARの弾幕が襲い掛かってきた
「撃て撃てぇー!!」
ひえっ……もはや叩きつけるタイプの豪雨だ
僕は意識を集中し、ヴォルテックスのリロードを終えると同時に刻の蛇を発動する
(刻の蛇70%)
時の流れが緩やかになる。先ほどまでの弾幕は遅くなり、自分の手で掴める程度だ
僕は時の流れが緩やかになった世界を走る
今回はアーティファクトのトボガンを装備している
トボガンはスライディングの移動速度と距離を大幅に増やす効果を持っており、うっとおしい弾幕を相手することなく、バンバンヘルメット団の背後に回ることができた。
残り5秒。僕はその間にバンバンヘルメット団の体に銃弾を撃ち来み、時の流れが戻った
その瞬間、20人相当のバンバンヘルメット団が倒れる
「なっ!?いつの間に後ろに移動したんだ!?」
「手品の種明かしは無しさ!」
近くの遮蔽物に隠れながら銃を撃ち続ける
一方、カイネも盛り上がっていた
「いっくよー!!」
アウトロー・サイエンスの引き金を引くカイネ。ブラドフに勝るとも劣らない凄まじい発射速度にバンバンヘルメット団の連中は近くにあった遮蔽物に身を隠す
「なんだあのSMG!リーダーのMGに近い発射速度だぞ」
「けど、あんな反動じゃ碌に撃てないだろ」
その通り、カイネのアウトロー・サイエンスはランダム・ボルト・キャリアという銃の心臓部を埋め込んでおり、弾丸の軌道がバラバラなんだ。その分1発当たりの威力が高いんだけどね
……けどね。
「……ぐはぁ!?」
アウトロー・サイエンスの銃身から常に微弱な斥力フィールドが発生していて、発射された弾丸が壁等に当たると「意思を持っているかのように」敵の方向へ跳ね返るんだ
簡単に言えば確実に当たる跳弾と思えばいい
「おい、なんだよ!このデタラメな軌道は!?」
「あはは!楽しいや!」
「このやろー!」
カイネの横から回り込んだバンバンヘルメット団がARを向けるが
「いけ!
彼女の左腕の義手に搭載されているデジタル生成技術により召喚されたDFRがカイネの盾になる
「敵対行動を確認。ただちに処理をします」
「なんだこのロボット!?ARの弾丸を弾くぞ!」
そりゃそうだ。DFRはヒナ相当の威力じゃないと壊れない装甲なんだから
DFRは搭載された装備『超振動警棒』でバンバンヘルメット団を叩いていく
「ぐえっ!」
「あだっ!」
「ぎゃっ!」
更に、カイネが遠隔操作でDFRのOSにオーバークロックをかけ、敵を倒せば倒すほどDFRの稼働時間が延長され続ける。攻撃速度と移動速度が上がっていくのだ
「DFRも頑張ってるし、あたしも頑張ろうっと!」
カイネは撃ち始めてすぐにアウトロー・サイエンスをリロードする
するとマガジンに残った弾丸がエネルギーに変換された
これがこのアウトロー・サイエンスの特殊ギミック『ディスコード・リロード』だ
エネルギーはアウトロー・サイエンスの力になり、発射速度300%アップというブーストをかけるのだ
「いっけぇーー!!」
SMGとは思えない発射速度で放たれた弾丸は床や壁に反射してバンバンヘルメット団を徐々に倒していく。その光景を見てカイネは笑う
「あー、やっぱり最高!あたしのDFR!」
カイネと同じようにメイズもバンバンヘルメット団に奮闘している
「なんだ、あの女!?MGを片手で撃っているぞ!」
「ゴリラだ!ボスに勝るメスゴリラだ!」
「誰がゴリラだー!」
メイズのMGは義手の姿勢制御データと同期するジャイロスコープを内蔵。反動を強引に打ち消している設計だ。それ故に片手で撃つことができるのだ
更にタクティカルバックパックとマガジンが直結しているため、リロードの概念がないのだ
故に撃ち放題だ
ショートバレルのMGの弾幕に恐れをなすバンバンヘルメット団たちだが
「恐れるな!3方向から同時に狙え!」
真ん中、右、左と別れクロスファイアを仕掛けてくる
流石にこの弾幕の前だとメイズも苦戦する
「後で怒らないでよボス!来て…アイアン・ベア!」
デジタル生成により召喚されたアイアン・ベア
重量級のメカはバンバンヘルメット団の弾幕を弾き、圧倒的な装甲の差を見せつける
「な、なんだあのロボットは!?」
「か、かっけー!!」
「言ってる場合か!RLを持ってこい!」
「値段が高くて誰も持ってないですよ!」
メイズはアイアン・ベアを操縦し、搭載されているミニガン【リード・ドレン】を使う
「ボスに感謝してよね!あんたたちなんか本当はミサイルで一掃したいんだから!」
夕立のような弾幕がミニガンから放たれ、それを受けたヘルメット団たちが倒れていく
その途中でグレネードや弾幕を撃たれるもアイアン・ベアの装甲は無傷だ
「その程度の銃弾でアイアン・ベアの装甲には傷一つ付かないよ!」
メイズもカイネも頑張ってるなー
僕も頑張らないとね!
ヴォルテックスからデスサイスに切り替え、散弾を放つ
引き金を引くたびに15発の散弾がバンバンヘルメット団を倒していく
もう片方の手にはファルコン・ライジングが握られていた
散弾で怯んだところをファルコン・ライジングの50口径で無力化していく
生成した遮蔽物を足場に弾幕を飛び越え、スライディングしながら銃を撃ったりして5分後
バンバンヘルメット団を隊長格のも含めてバンバンヘルメット団を全員倒した
「さぁ、君たちのボスはどこにいる?直接会いに行ってやるさ」
「ここにいるぞ!」
こっちに歩いてくる人影が一つ
そいつは徐々にこちらに歩いてくると姿が見えた
「テメェが蛇尾リュウジか?噂通り強いじゃないか!」
小柄な少女だった。ネルやヒナに近い身長だ。恐らく148cm前後
丸みのある幼い顔立ち、赤のグラデーションが入ったオレンジの瞳、よく笑っている口元、動き回っても邪魔にならない短めの外ハネボブのサイドに編み込みをしている
髪の色は赤みの強いブラウン。髪の一部に弾丸モチーフのヘアピンを付けていた
腰には弾薬ベルトを巻いており、好戦的な性格だとよく分かる
「そうだけど、君は?」
「オレはバンバンヘルメット団のリーダー。獄銃ルナだ」
小柄な体に持つのはブラドフのMG
あれを2丁背負っていた……両手で使う奴だぞ?
ちなみにこのキヴォトスだとスピニングバレル付きのARはMGと同じ判定になるらしい
「そのリーダーが僕にどういった要件かな?今日は定休日なんだけど」
「悪いが今日は客じゃないんだ……お前と戦いたくてな!」
背中に背負っている赤色のMGを抜き、僕に照準を向ける
「数々のブラックマーケットを壊滅させて、あのアランチーノやカイザーと互角に渡り合えて来たその強さ!それを知ってからずっと戦いたいって思ってたんだ!」
スピニングバレルが回転する。それはルナの興奮と同調するように激しくなっていく
「その蛇尾リュウジが、ゲヘナに来たって話を聞いてよ部下に探らせれば車内販売に使っていたキャンピングカーを見つけてよ!チャンスだと思って会いに来たんだ!」
「んで、僕と銃の撃ち合いがしたいわけ?」
最近はそういう相手がいないから珍しいな
ルナの口角が三日月のように上がっていく
「さぁ、やるぜ蛇尾リュウジ!もう、撃ちたくてうずうずしてんだよ!」
ARから飛んでくる弾丸の雨を僕は横っ飛びにかわす
「すげぇじゃないか!撃つ前から避けやがって!」
「君は分かりやすいんだよ」
目線と指の動きで大体分かるようになってきた
これもキヴォトスウォーズをやり込んだ成果だ
「そう来なくちゃ楽しくねえっ!」
ルナは走りながらARを撃ち続けてくる
……こいつ。ブラドフの反動を完全に制御しながら撃ってきやがる
大体はフルオートで撃っても当てるのは難しいんだぞ
「大した銃の腕前じゃないか!この腕ならヘルメット団じゃなくて風紀委員会に入れたんじゃないの?その実力なら大手を振って歓迎してくれると思うよ?」
僕のその言葉にルナは笑って返す
「はっ!かたっ苦しい組織に使えるなんてごめんだね!書類仕事より弾幕を張る方が楽しいや!」
この戦闘狂め!嫌いじゃないけどね!
僕はデスサイスとファルコン・ライジングのリロードをして収め、DMCを抜く
「おぉ!ヒナを仕留めたSGか!この弾幕の中を近づくのかぁ!?」
リロードを手早く行ったルナが再度、僕に向かって引き金を引く
回転が止まってないため素早くスピニングバレルから速い発射速度で銃弾が撃ち込まれる
「近づかないと君に当たらないからね」
僕はDMCを撃ちながらルナに近づいていく
弾幕の雨が僕の肩や頭に当たっていく
だが、それでもDMCのフルオートの弾丸をルナに当てるのには意味がある
このDMC……実はゲヘナ生徒に対して強い特攻ダメージが乗るんだ
ジェイコブ社の各種族向けに特化したハントシリーズを彷彿とさせる
あの銃はアイアンサイトだが、個人的に使い勝手が良かった
それにこのDMCにはハイペリオン社認可グリップを付けているため撃てば撃つほど拡散範囲が狭くなる。つまり、当たりやすくなるってわけだ
逆五芒星の模様の散弾は確実にルナの体に当たっていく
「いひひ!さすがブラックマーケットのガンスミス!銃も強くてイカしてるじゃないか!」
弾丸を食らいながらもルナの笑みは消えずに撃ち返してくる
強靭なタフネス。ヒナやネル、ホシノといいキヴォトスで強い奴はみんなロリばっかりだな!
「いえー!いえー!あっははは!!!!」
SGの発砲音とMGの発砲音が奏で、ゲヘナの町に響く
お互いに弾薬が空になり、リロードをする
「あぁ、たまんねぇ!やっぱり強い奴と戦うのが好きだ!リュウジ!お前もそうだろ!」
「さぁ、どうだかね!僕は戦闘狂じゃないからね!」
「はっ!よく言うぜ!」
MGのリロードを終えたルナが僕を指差す
「その顔!笑ってるじゃないか……強い奴と撃ちあえて喜んでる顔だぜ!」
近くの鏡を見て自分の口角が上がっていることに気づく……僕、こんな顔をしていたんだ
僕は自分でも気づいていなかったけど、このキヴォトスに来て好戦的な一面が現れるようになった
戦闘狂まではいかないが、好戦的な性格になった事に驚きつつもルナと撃ちあえることに喜んでいる自分を感じ取り、再び口角が上がる
キヴォトスウォーズを使う時は訓練と思って遊んでいたけど
僕はこうやって銃を撃つのが好きなんだ!
特に自分が作った銃を撃つのが楽しくて仕方がない!!
「あはは!そうみたいだね……今更気づいたよ」
「なんだよ。朝起きたら鏡を見ないのか?オレもあまり見ないけどよ」
「年がら年中、銃を撃ちっぱなしじゃないんでね!」
僕はDMCを収め、ヴォルテックスを出す
「行くよルナ。また弾幕を撃ち合おうじゃないか!」
「いいねぇ……やっぱりテメェは最高だ!!」
ルナはもう片方のMGを持って僕に照準を向ける
「いけ!ベヒモスちゃん!リヴァイアサンくん!やるぞぉおお!!」
その瞬間、ルナの背後に炎の幻影が見えた
「アァァキンンンボォォォ!!!!」
銃の2丁持ち…アキンボ…戦闘狂……やっぱりガンザーカーだな!!
ガンザーカー。それはあるボダラン2のキャラのクラス名
名前はサルヴァドール。2丁の銃で撃ちまくるアタッカー&タンクを担うキャラだ
プレイスタイルが単純明快でゴリ押しもしやすく、弾薬やライフといったリソースの管理も楽な事から、初心者には比較的扱いやすいクラス
僕もボダラン2はこのキャラでプレイしていたからね。非常に助かった
中でもガンザーカーというスキルを使うとライフの50%が瞬時に回復する。敵からの攻撃のダメージを1/3カットする耐性が付く。ライフと弾薬が少しずつ回復する
しかもスキル構成によってはガンザーカーモードが長時間使用可能にできるのだ
そのルナが持つMG、ベヒモスとリヴァイアサンは確か弾数が180発入っているMGだったはず
なぜそれを知ってるんだって?僕が作ったからだよ!
ベヒモス
リヴァイアサン
ルナのアキンボという叫びと共にスピニングバレルが回転し、弾幕が放たれる
弾幕の雨、いや弾幕の嵐が僕の体を襲う!
それを受けながらも僕はヴォルテックスの引き金を引き続けながらルナに向かって走る
4発同時に放たれる弾丸がルナのMGの弾丸を弾き、ルナの体に直撃していく
「お前イカレてるなぁ!この弾幕を浴びながら撃ち続けるなんてよぉ!」
「僕の体は特別製でな!こんな弾幕、くすぐったい程度さ!」
嘘である。ほんとは滅茶苦茶痛い
けど、痛みよりも自分が戦闘狂に近い好戦的な性格だという事を知り、銃を撃つ喜びが痛みより勝っているだけだ。その言葉を受けながらルナは僕に前蹴りを見舞う
それを受けた僕はヴォルテックスを落としてしまう
(まずい!距離を取られた!)
「へぇ?じゃあ、これを見てもそう言えるかぁ!?」
ルナがベヒモスとリヴァイアサンをバッグの中に入れて新しい銃を取り出そうとしたその時だ!
僕と彼女の間に紫色の弾幕が放たれた!
「そこまでよ」
そう、ゲヘナ最強の風紀委員長。空埼ヒナだ
「ちぃ!?ヒナかよ!いいところなんだじゃますんな!」
ヒナに向かって中指を立てるルナ
「総員撤退だ!リュウジ!続きはまた今度な!またなぁ~~!!」
恐るべき速さで逃げるルナ。バンバンヘルメット団もいつの間にか逃げおおせていた
それにいつの間にか、カイネとメイズも後ろから来ていた
「大丈夫なの?あのルナと戦っていたけど」
「まぁ、別に大丈夫かな?重傷は負ってないし、服が少し破けただけさ」
「そ、そう?(あの弾幕を受けて服が破ける程度で済むなんて……)」
「ヒナ。あのルナの事を教えてくれない?」
僕がそう言うとヒナはルナの事を説明する
「獄銃ルナ。ゲヘナ学園の2年生。バンバンヘルメット団のリーダーをしていて、好戦的で闘争本能の塊。前にゲヘナにいたヘルメット団を1人で壊滅させたことがあるの。その戦闘力から温泉開発部と美食研究会と同等の危険度を誇る生徒よ。前に風紀委員と揉めた時にほぼルナ単騎で全滅されかけたわ」
予想以上にとんでもない生徒だな
「よくそれで矯正局送りにされなかったね」
「ルナ本人は暴れる回数は多いけど、暴れるときは悪い大人が相手の時だけよ。この前なんてゲヘナで粗悪な銃のパーツを騙して売ってた業者をビルごと潰してたもの」
それに、温泉開発部と戦ってくれる時もあるしねと言うヒナに僕は流石ガンザーカーと思った
その後はヒナと別れ、僕たちはブラックマーケットに戻るのだった
その道中で僕は運転をしながらヒナに言われたことを思い返す
「そう言えば、ここ最近ゲヘナでもヘルメット団の動きが活発化してるの」
「ゲヘナでも?ブラックマーケットでも暴れてるんだよ」
「なにかしらの大きな力が働いてるとしか言いようがないわね……まるで大きな渦に集まる小魚の群れみたいな感じよ」
「じゃあ、その群れを率いる魚がいるってわけだ……食われないように気を付けるよ」
群れを率いる魚ね……心当たりが多すぎる
これまで倒してきたヘルメット団やマフィアたちを思い返す
誰の指示だ?そう考える僕はあることを思いだした
ルナに弾き飛ばされたヴォルテックス。回収したっけ?
まさかと思い、車を路肩に止めてバックの中を探る
「…ない…ない!?」
「どうしたのボス?」
「ヴォルテックスが無い!」
「落としたの?」
カイネとメイズがそう言ってくるが僕には心当たりがあった
あんな派手なオレンジ色を忘れるはずが無い!
「違う!ルナに持ってかれた!!あのやろー!!」
僕はルナに持ってかれたと確信して声を上げる
その一方でルナは僕のヴォルテックスを見て喜んでいた
「えへへ……つい、持ってきちまったぜ」
ルナはヒナに邪魔された際に逃げるときに持ってきた僕のヴォルテックスを見て口元を緩める
クアッド・バレルにドラムマガジンという自分好みの銃だろうけど、窃盗だよ?
せめて、僕を倒してから持っていってほしいよ
「ボス。夕飯ができましたよ」
「おぉ!今行く!」
ルナは部下が作ったブラートヴルスト*5を食べていると、ルナに客が来た
「バンバンヘルメット団のリーダーはお前か?」
「あぁ?そうだけど…誰だテメェ?」
ルナは食事中に押しかけて来た客を睨むように見ると見た目からして修羅場は潜り抜けている凄みを感じとった。そいつは僕が良く知る人物だ
「これは自己紹介が遅れたな」
そいつはかつてアランチーノファミリーの使いでARのストックに斧を仕込んでいた生徒だ
「私の名は霧科リオナ。アランチーノファミリーに所属している」
「マフィアの使いっぱしりがなんの用だよ」
「なに……蛇尾リュウジとまた戦いたいだろう?その手伝いをするだけだ」
かつての因縁が僕を追い詰めようとしていた
今回の話はいかがでしたでしょうか?
感想と評価を楽しみにしております
ボダラン2のガンザーカー強くて今も好きなキャラだよ
4とかDLC第2弾でまた遊べないかな?