荒んだ人生で心が壊れたうつ病男性がキヴォトスに転生   作:ダブクロチャンネル

36 / 37
今回も一人称と三人称視点が切り替わります
ご了承ください


第33話 難しい五七五も短歌もコパイロットやGoogleGeminiにかかれば朝飯前よ

自身の屋敷に帰ってきたアランチーノ。彼はリュウジに切断された腕の痛みを感じながら技術班に治療を受けていた。治療と言っても腕を新しい腕に変えるだけの作業だ

 

「ぐぅう゛う゛!!腕が痛む!さっさと新しいアームに変えろ!」

「では、一時的に腕を取り替えます」

 

腕を外し、武装を付けてない腕に取り換え、肩にはめる

その衝撃で神経回路に強い痛みを一瞬だけ感じたアランチーノの呼吸が安定する

 

「はっ!はっ!ふーっ、ふーっ……」

「にしても……綺麗に切断されましたね。バリ一つない」

 

技術班の主任*1の言葉にぎょっとした技術班が振り向く

ボスの怒りを買うなと目で叫んでいた

 

「余程リュウジは切れ味の良い刀を使っているのですね。ボスの複合装甲をこうも容易く切るとは、まるで熱したバターをナイフで斬り落としたようだ」

 

その言葉を聞きながらもアランチーノは怒りを顔に出すが、怒鳴り散らしはしなかった

自分はマフィアのボス。技術班の主任の言葉一つにキレるような三流ではない

 

「あぁ、奴はタレットの弾丸を弾くことができるほどの腕前を持っていた……それに」

「それに?」

「いつの間にか私に距離を詰める超スピードを一瞬だけ使った……あれはなんだ?」

 

アランチーノは自身のマシンガンの弾丸を弾きながら近づいてきたリュウジに恐怖すら覚えた

なにせ、リュウジの刻の蛇はリュウジ以外の時の流れを緩やかにし、リュウジだけがその緩やかになった時間を移動することができる技

 

第三者から見れば、瞬きする間に移動や攻撃を終えている超高速の物体あるいは残像を伴うテレポートに見えるのだ。その間にリュウジの幻痛MarkⅡで斬られたり、銃で撃たれたりするのだ。恐怖でしかない

 

「それについては我がファミリーの情報部が調査中です。しかし、あれほど超スピードなら身体に相当の負担を強いるはずです。そう簡単に使えませんよ……それより」

 

技術班の主任はアランチーノにカタログを見せる

 

「ボスの怨敵である蛇尾リュウジのデジタル生成技術を我ら技術班が模倣できました。どうでしょう?ボスの腕にもデジタル生成技術を取り入れるというのは?」

 

それを聞いて顎に手をやるアランチーノ

 

「お好みの武装ってあります?」

「そうだな……では――と――を入れてもらおうか」

 

こうして、アランチーノは部下の一人である技術班の主任にリクエストしていると、自身の部下が現れた。その人物はアランチーノファミリーの使いでARのストックに斧を仕込んでいる生徒だ。名を霧科(きりしな)リオナ。アランチーノのお気に入りの一人だ

 

「失礼します。ボス、例のヘルメット団の事ですが、私共の作戦に参加してくれるようです」

「あぁ……順調に行ったようだな。確かこれで奴に壊滅されたヘルメット団は何組だ?」

「10組です。奴ら、想像以上に蛇尾リュウジに対して怒りの声を上げていました」

「それもそうだろう。奴らはリュウジに挑んでは返り討ちにされ、リュウジが受けた依頼で相手をして返り討ちにあった者ばかり。奴に対しても恨みはあるだろうな」

 

密かにアランチーノは蛇尾リュウジに対する対抗手段で自身の使いであるリオナにリュウジに恨みを持つヘルメット団に交渉を持ちかけたのだ。自分たちに協力すれば蛇尾リュウジを倒せると

 

「これで勧誘した人数はどれくらいだ?」

「現在は1000人です。大隊規模並みですね」

 

大隊。300人から1000人までの軍隊の人数の規模である

 

「どうしますか?もっと募集をかけましょうか?」

「あぁ、まだ奴を倒すには足りんな。次は私に負傷したリュウジを追い込むとしよう……ナナミはいるか?」

「……こちらに」

 

音もなく、アランチーノに近づく少女。体型は細身でしなやか、動きは常に静かで無駄がなく、洗練されており、顔は常に半透明の光学マスクで覆われ、表情は外から見えなかった

 

その少女の名は零影(れいえい)ナナミ。アランチーノお抱えの始末屋だ

 

アランチーノを裏切ろうとするマフィアを始末することを役割にしており、その手際の良さや成果はアランチーノにも気に入られていた

 

「ナナミ。お前に仕事だ……蛇尾リュウジの始末を命じる」

「……方法はどうしますか」

「なに、お前に任せる。だが、深追いはするな」

「……了解」

 

ナナミはそう言って後ろに下がり、そのまま影に消えゆくのだった

 

「さて……私の方も準備をするとしようか」

 

アランチーノは自身のボディを改造するためにあらゆる資金や技術を利用する

全ては蛇尾リュウジを倒すために

 

「待っていろ…必ず私のファミリーが倒してやるぞ……蛇尾リュウジ…」

 

そう言うアランチーノの目は狂気に染まっており、誰もが息を呑んでしまうのだった

 


三人称視点から蛇尾リュウジ視点に変更する

 

僕の名前は蛇尾リュウジ

 

「ねぇ…その怪我……どうしたの?」

 

朝にシャワーを浴びようと服を脱いだところをアヤメに見られた転生者だ

昨日の夜に僕はアランチーノが会合を開く美術館に乗り込んで銃撃戦になった

その際にカーチェイスを行い、奴に止めを刺せるチャンスだったが

 

ボディを改造した奴のマシンガンに撃たれ、文字通りのパイルバンカーみたいな鉄拳に青あざを付けられた。まぁ、その仕返しに奴の両腕を斬り落としてやったがな

 

だが、その時に僕は刻の蛇90%を使用したことによる肉体への負荷。更に思いっきり腹部を殴られたことで口から血を吐き出した。あの感じは骨にヒビが入っていただろうな

 

昨日の出来事はテレビでも報道されていた

スマホのニュースでもこう書かれていた

 

『昨晩のトリニティの美術館で銃撃戦が発生!マフィアの抗争か!』

『トリニティの道路でタレットの銃撃戦。撃たれているバイクの運転手は誰だ!』

『美術館に飾られている絵画、彫刻などの芸術品が損壊!その被害損額200億!!』

 

と書かれていた。ナギサが胃を痛めそうな事件だったね

昨日の夜にお風呂に入れなかったからシャワーを浴びようと更衣室で服を脱いだ時に

 

「リュウジーお風呂のシャンプーが切れてるから詰め替えてほしいんだけど……え?」

 

アヤメが来てしまった。その時に僕の腹にある青あざを見られてしまった

 

「なに…その怪我……説明して」

 

その目は言い逃れることを許さない圧

 

「……シャワーを浴びたら教えてあげるよ」

 

そう言って僕はシャワーを浴びに行くのだった

さぁ……なんて言って納得してもらおうかな

そんなことを思いつつ、体の意識を冷ますために冷たいシャワーを浴び続ける

 

15分後、シャワーから出てきた僕はリビングに出るとアヤメがいた

 

「コユキは?」

「コユキなら昨日、映画を夜通し見たみたいで寝てるわ……それで」

 

アヤメの目が鋭くなる

 

「どこで、そんな怪我をしてきたのか……説明してくれる?」

 

シャワー浴びたのに変な汗が出そう

 

「まさか…昨日のトリニティの美術館の事件に関係してるわけじゃないよね?」

 

僕の肩がビクッと跳ねあがる

 

「怒らないで聞いてほしいんだけど……じ、実はね」

 

僕は全て話した。アランチーノとの因縁、奴と決着をつけるために情報屋を使って奴の居場所を探し、美術館に乗り込んで大暴れをして、さらにカーチェイスを行ってアランチーノと戦ったことを

 

「……というわけで、腹の青あざはそういうことなんだ」

「まさか、そんなことをしていたなんて……」

 

それを聞いてアヤメは顔には出ていなかったが驚いていた

 

「確かに百鬼夜行にいた時にリュウジの噂は聞いていたけど、マフィアのボスにも狙われているなんて知らなかった」

「僕も言わなかったからね。巻き込みたくなかったし……」

 

ペットボトルに入れてる麦茶をプラスチックのコップに注ぎ、一気に飲む

 

「私も手伝おうか?」

「いらない。しなくていい…これは僕とアランチーノとの戦いだ。アヤメを巻き込みたくない」

「そっか……」

 

気まずい空気が立ち込める。コップの中に入れた氷が麦茶で溶けて音を立てると同時にアヤメが口を開く

 

「リュウジの邪魔にはならないけどさ…私が今の生活を楽しいって思えるのはリュウジのおかげなんだから……負けないで」

「あぁ……必ず勝つさ」

 

僕はアヤメの手を握り、宣言する。握られた手を見てアヤメが顔を赤くする

気まずい空気が和らぐ中、コユキがやってきた

 

「リュウジさんリュウジさん!」

 

それと同時にアヤメの手を握っていた手を慌てて離す

 

「どうしたのコユキ?」

「これ見てくださいよー!」

 

渡されたチラシにはこう書かれてあった

 

『山海経点心祭り!山海経の料理学校の生徒たちが作る魅力的な味の点心を食べるチャンス!』

 

山海経か……レイジョたちは元気にしているだろうか?

 

「リュウジさんもアヤメさんも行きましょうよ!」

「そうだね……」

 

ここ最近はアビドスの事とか、銀行強盗とか、ゲーム開発で忙しかったし、いいかもね

 

「行こうか。一緒に美味しい物を食べたり、観光しようか」

「え!?本当にいいんですか!」

「もちろんさ。なんなら2泊3日で楽しもう!」

「やったー!」

 

嬉しそうに喜ぶコユキは僕に抱き着いてきた

いたた!抱きついてる場所が青痣に当たってる!?

アヤメはそんな光景を見て微笑んでいるし……久々に行こうか

 

 

 

っというわけで来た山海経。相変わらず賑やかな場所だ

今日は祭りという事もあってか他の学園から来た生徒が多い

 

「にはは!人が多いですねー!」

「それだけ美味しい物が一杯って事だろうな」

 

この人混みの多さだと押し流されそうだ

僕はコユキの手を握る

 

「な、なんですか?」

「コユキとはぐれないためだよ」

「そんな子供じゃないですー!と言いたいですけど……お願いします」

 

コユキも僕の手を握り返してきたのでそれに応じてちょっとだけ強く握る

 

「こうして見ると兄妹みたいだね」

「なら、アヤメも手を繋ぐ?」

「私は遠慮しておくよ」

 

こうして僕たちは山海経の街を歩いていく

歩きながら肉まんを食べ、

 

「この肉まん、中の具がみっちみちだ」

 

小籠包を食べ、

 

「あっちゃー!でも美味しいです!」

 

餃子を食べ、

 

「パリパリで美味いね!」

 

ゴマ団子を食べ

 

「このサクカリがたまんないな」

 

食べ歩いていく。その途中でレイジョに再開して軽く会話をしたりしていると昼花火が上がった。軽快な花火の音とそれに続く重たい音の花火の音が耳に響く

 

「にはは!すごいです!」

「けっこう、雰囲気あるじゃん」

 

隣でコユキとアヤメが楽しむ姿を見ていると僕の頬も緩んでしまう

最初は自己肯定感が低かったコユキも徐々に上がっていき、アヤメもブラックマーケットでの生活を楽しむようになった

 

原作にない流れをしてどうなるかと不安だったけど…上手くいって良かったよ

 


蛇尾リュウジ視点から三人称視点に入る

 

現在のリュウジの場所から500m先の建物の4階の窓から忍者装束風の軽装をしている零影ナナミがSRを構えていた。光学照準器の一切排除した大口径ボルトアクションライフル。極めて目標に狙い撃つのは困難だろう。しかし、自身の顔を覆っているメカニカルな光学マスクの演算能力で数キロ先の標的を貫くことが可能にできるのだ

 

ナナミの組織での役割はアランチーノを裏切ろうとするマフィアの始末だ。裏切りの疑惑が羽状した際、彼女は影に紛れ、証拠を集めアランチーノに提示したり、アランチーノの命を受け裏切者に報復を行う。SR、爆薬、ブレード。それらを使って相手を再起不能にするのだ

 

無駄なく成果を上げるその手腕にアランチーノも気に入り重宝している

 

細身でしなやかな体系から想像がつかない腕力で大口径のボルトアクションライフルでリュウジの顔に照準を合わせる。一呼吸置き、大きな花火の音に合わせて引き金を引く準備をする

 

「一息に…すべてを断たん…この弾で」

 

仕事前の五七五を唱え、引き金に力が入る

大きな花火の音と共に放たれる弾丸、大口径の弾丸はそのままリュウジの元に飛んでいく。正確無比な狙撃。確実にリュウジの顔に当たる直線コース!

 

……しかし!ここで思わぬ想定外の出来事が起きた

 

「あっちの方に行ってみましょうよ!」

 

コユキがリュウジの手を掴んで引っ張り出す。それと同時にリュウジの体が一歩動いた

その一歩の差で狙いが反れ、リュウジの頭があった場所に大口径の弾丸が当たった

看板に弾丸が直撃し、見事な弾痕を作り上げる

 

「には!?」

「なに!」

 

周囲の客は祭りの喧騒で気づかず、通り過ぎるが近くにいたリュウジとコユキは驚きの声を出す

ボルトハンドルを引き、リロードを行い、狙撃の準備をするナナミだが

……リュウジと目が合った

 

「(あそこか……)アヤメ。コユキの事を頼んだ」

「リュウジはどうするの?」

「僕はね……ちょっと挨拶に行くよ」

 

その瞬間、リュウジの姿が消えると同時にナナミの本能が逃げろと叫ぶ

ナナミの狙撃地点を捕捉したリュウジが刻の蛇50%を発動

 

山海経の屋根から、屋根に移動してナナミの元に向かう。それに対し、ナナミは瞬時にボルトアクションライフルをウエストバッグに入れ、逃走を図る

 

窓から近くの建物の屋根にジャンプし、プロ顔負けのパルクールで移動する。軽快な身のこなしは忍者のそれに匹敵する。一方、ナナミの狙撃地点に着き、刻の蛇50%の効果が切れたリュウジは現場の痕跡を見てナナミが屋根から屋根に移動したと察し、後を追いかける

 

屋根から屋根に移動して、ナナミの背中を見るやハイブリッド・プレシジョンを取り出し、低倍率スコープとサプレッサーを付けて発砲する。

 

パシュっと音が鳴り、その弾はナナミの元に飛んでいくがジグザグに移動して弾丸をかわしながら今度は屋根から屋根に降りて、路地裏に入るのを見て、ハイブリッド・プレシジョンをバッグに収め、リュウジも裏路地に入り、ナナミの後を追いかけ、追い詰めた!

 

入りざまにファルコン・ライジングを抜き、早撃ちをする

撃たれた弾丸はナナミの近くにあったゴミ箱に当たった

 

「どこの組織の差し金だ。カイザーか、アランチーノか」

 

ナナミはゆっくりと振り返り、リュウジに向く

この人気のない路地裏でリュウジとナナミが相対する

 


三人称視点から蛇尾リュウジ視点に戻る

 

追い詰めた狙撃手の衣装に僕は既視感を感じる

 

(あのヘルメットに服……Zer0を思い出すな)

「聞かれても…答えるものか…我が組織」

 

やっぱりZer0モチーフの生徒だ!

まぁ、言われなくても大体は分かるけどさ

 

「アランチーノだろう?あの野郎。僕に両手を切られて怒ってたからな」

「……どうだろうな」

 

その言葉は当たりと言っているようなものだぞ

 

「僕を最初の狙撃で仕留めてたら良かったな……もう、逃げ場はないぞ」

 

奴が入った路地は周りに建物のビルの壁があるだけの行き止まりだ

ビルの壁には窓が無く奴にとって逃げ場がない場所だ

上空から花火の破裂音と共に早撃ちをする

 

正確無比な射撃から繰り出された弾丸をナナミは腰にぶら下げたブレードを抜き

 

「……しゅっ」

 

弾丸を斬り落とした……すごいな

この後、繰り出された10発全てを叩き切った奴を見て僕はファルコン・ライジングをバッグに収め、幻痛MarkⅡを抜く

 

「いいだろう……こっちで相手をしてやる」

 

久々に剣術を使える。いい機会だこの手合いに対し、どこまでやれるかを知りたい

 

「無茶無謀…剣術で私に…勝てないよ」

「なら、確かめてみるか?」

 

僕が一歩一歩近づくことに間合いが詰める。僕の刀と奴のブレードが近づく間合いになる

互いに刃が届く間合いになったとき、僕は左手で幻痛MarkⅡの柄を浮かし、いつでも抜刀できる構えを取り、奴もブレードを構える

 

静寂が続く中、集中力が高まり声が聞こえなくなる

やがて、大きな花火の爆発音とともに僕から仕掛けた

体全身の力を使った居合抜刀!それが奴の体を横一文字に切り裂く……はずだった

 

僕の右方向に回り込んだ奴が袈裟斬りを奮うと同時に半歩ずらして僕は避け、逆手に持ち替えて斬り上げる。強く、重い金属音が響き、刀身から火花が散る

 

そのまま僕はパワーで押し返すと奴は自分からバックステップで避け距離をとるがそうはさせない

己の循環性・無限性・完全性を同時に使用して行う一時的な身体能力を強化し、奴と距離を詰めて刀を振るう。激しい剣戟の音が裏路地に響く

 

それはまるで激しい突風のようで迂闊に踏み込めばバラバラになるほどだ

 

「同じ速さ…同じ強さ…面白い」

 

縦、横、斜めと振られる刃を僕の刀をぶつけ、連撃を当てる

奴も自分と互角に渡り合う剣術使いに興奮したのか、奮う速度が上がってきた

こいつ……身体能力を強化した僕と互角だと!?

 

そのまま2分以上続き、奴が振るった唐竹割りを受け、奴に発勁を見舞う

これならどうだ…と思っていたが奴は発勁を食らう直前に体を引いて衝撃を受け流していた

 

器用な事をしてくれるじゃないか

奴はバックステップすると同時にクナイを投げてきた

 

地を蹴って横っ飛びでかわす。クナイは僕の背後にあった壁に当たると、柄が光って爆発した

デス・ブロッサムかよ!?*2

 

続けて2本のクナイが投げられる。

それを幻痛MarkⅡで弾き、距離を詰め、一歩踏み込んで突きを繰り出す

 

空を切り裂く突きを奴は限界まで引き付けて右に飛んでかわすと同時に僕の肩に先ほどのクナイ型グレネードを刺した

 

刺さった痛みに顔が歪む。キヴォトス人は銃弾には強いが刃物などには耐性が無いため、強度関係なく、皮膚に突き刺さるのだ

 

肩に刺さったクナイの柄が光り、爆発する前に抜いて奴に向かって投げる

爆発し、爆風が僕と奴を包み込み、姿を隠す

 

(どこからくる?)

 

壁を背に、奴が来る方向を限定させる。壁を背にすることで奴の攻撃パターンを少なくする作戦だ。これで奴は正面、右、左、上空に限定される

 

左手に幻痛MarkⅡ、右手にデスサイスを持ち、奴を迎え撃つ

やってきたのは正面。僕はデスサイスを撃ち、応戦する

 

だがそれは奴が作り出したホログラムの分身だ!

デセプションかよ!ってことは奴は今、透明になって僕に攻撃するチャンスを窺っているはずだ!

次に襲い掛かるは複数の奴だ。だが…全てホログラムの分身

 

僕はそれを相手にせず幻痛MarkⅡとデスサイスを収め、壁を駆け上がりながらアクセルシューターを抜き、神秘を込めた矢を生成し、グレネードの特性を付与する

 

「インパクト…ラージ+40…激化50%」

 

矢にオレンジ色の光が収束し、地面に向かって射る

大きな爆発音が響き、爆風にホログラムの分身が飲み込まれる

これなら奴も巻き込まれているだろうと思ったその時だ

 

「狙いはいい……だが私には…通じない」

 

奴はビルの壁を跳びながらグレネードの特性を付与した矢をかわし、僕の上に来ていた

そのまま振り下ろされるブレードをアクセルシューターで受け止め、地面に落ちていく

 

奴は空中で身を翻しながら、爆破するクナイを6本投げてきた

それらが僕に刺さって、柄が光り始める

まずい!刻の蛇を使って全部抜こうとしても間に合わない!

 

その瞬間、大きな爆発と共に僕は地面に強く叩きつけられた

 

「がはっ!?」

 

口から血を吐き出し、なんとか立ち上がるも力が入らない

 

「ゴム…多目標…アーティラリー」

 

まずい!このままでは負ける!

僕は咄嗟に跳弾する矢を生成し、放つが奴はそれをブレードで弾きながら僕に近づいてくる

 

「おしまいだ…ボスの怒りを…思い知れ」

 

上段に振り上げるブレードに僕はデスサイスを抜こうと懐に手を入れると

ライフルの発砲音と共に、奴の体が横に吹き飛ばされた

 

「リュウジ!大丈夫!?」

 

その音の持ち主はアヤメだ。彼女は紫苑を撃ちながら奴を狙い撃つ

一発撃つごとにシリンダーが回転し、アヤメの神秘を込められた44口径のマグナム弾が放たれる

 

それを奴は弾いていくが大口径の弾は弾き辛いのだろう

3発弾いてから避けるのに専念していた

 

僕はアヤメに続いてデスサイスを撃ち、散弾を奴にお見舞いする

こちらに近づいてくる足音が聞こえる

それはこの山海経高級中学校の生徒会『玄龍門』

 

「こちらで爆発が起きたと通報があった!全員銃を収めろ!」

 

10人規模の人数は流石に分が悪いと判断したのか奴はスモークグレネードを地面に叩きつける

濃い白煙が視界を埋め尽くす

 

「一度退き…また整えて…戻るだけ」

 

そう言って奴はビルの壁を壁ジャンプの要領で登っていき逃げ去るのだった

 

「ちぃ!あの忍者は逃げたか!……そこの2人!大人しくついて来てもらおうか」

 

この後、僕とアヤメは玄龍門に連れていかれた

僕の取り調べを対応したのは近衛ミナだ

 

「さて、質問させてもらうがあの場にいたのはなぜだ?」

「さっき、僕と戦っていたあのヘルメットを被った忍者装束みたいな服を着た生徒に狙撃されてね。後を追いかけて見たものの、着ているパーカーがダメになった」

 

お気に入りの一つだったんだよ?

 

「では、その生徒はお前の関係者か?」

「……どうだろ?多分、襲い掛かってきたから親しくはないけど…僕の関係者と言えばそうかな?少なくとも僕はヘルメット団やマフィアに恨みを買ってるからね」

「あぁ、蛇尾リュウジ。お前の名はこの山海経でも広まっているぞ。この山海経の川の流れを堰き止めた大岩を発勁で粉砕したとな」

 

あぁ、その当たりの噂が広まっているのか

そのおかげでカンフーに目覚める生徒とかが増えたみたい

2時間ぐらいして取り調べから解放された僕を待っていてくれたアヤメが出迎えてくれた

 

「取り調べ終わった?」

「あぁ、待たせてごめんね」

 

その道中、僕はコユキの事をアヤメに聞く

 

「うん。そういえばさ……コユキはどうしたの?」

「近くにいたレイジョさんに預けたよ」

「そうか……アヤメには助けられたね、ありがとう」

 

その言葉に照れながらアヤメは頬をかいていると急に僕の手を握ってきた

 

「アヤメ?」

「ほら…はぐれると嫌だしさ……嫌かな?」

 

僕を見上げてくるアヤメ

街の光で反射する綺麗な輝きを持つ目に吸い込まれそうになる

 

「嫌じゃないよ。…玄武商会まで繋ごうか」

 

彼女の手を握り返し、そのまま夕焼けの山海敬の街を歩きだす

ちょっと遠回りして街を歩いたりしてアヤメと見る景色を堪能する

 

あれ?これってデートだよね?デートだと思っていいよね!?

前世で死ぬまで女性との出会いも縁も無かったからな

ブルアカのキャラ達は綺麗から可愛い子までたくさんいる

 

こうしてデートできるのは正直……嬉しい

アヤメの手を少しだけ強く握るとアヤメも手を握り返す

 

言葉を交わすことはない。けど、互いの手の温度だけを感じる

それから30分はアヤメの手の温度を感じながら玄武商会に向かう

着いたとき、僕が手を離すと切なげな目で離された手を見るアヤメ

 

「また二人っきりの時にね」

 

そう言って玄武商会の中に入ると

 

「リュウジさ~ん…無事でよかったですー」

 

ルミの手料理を食べてお腹が膨らんでいるコユキの姿だった

 

「コユキ!?」

 

あぁ、そうだった!ルミは結構たくさん料理を出すんだった!

 


蛇尾リュウジ視点終了

黒崎コユキの日記②に入る


 

×月×日

 

今日はリュウジさんとアヤメさんとの3人で山海敬の街に来ました。

屋台とか店で売られている点心料理はすごく美味しくて何個でも食べれました!

 

その途中で、リュウジさんが狙撃されたみたいで私が手を引っ張ったおかげで狙撃が外れたようで、リュウジさんは私をアヤメさんに任せてスナイパーの元に駆けつけました

 

その後、アヤメさんは近くにいたレイジョさんに預けられて玄武商会に来たところルミさんに大量の料理をごちそうになりました

 

「もっと食べて大きくなるんだよ」

 

そう言われてたくさん出されました。すごく美味しかったんですけど……量がとても多かったですね。その後、パーカーが一部焦げたリュウジさんとアヤメさんが来ました

しばらくして、私はリュウジさんに胃腸に聞くお薬を渡されました

 

×月△日

 

この日はアヤメさんとチーパオを着て、リュウジさんに見せました。目を見開いて驚いたリュウジさんは顔を反らして似合ってると言われました。よく見たら耳まで真っ赤で面白かったです!

 

「そんなに私とアヤメさんのチーパオが気に入ったんですかー?」

 

それを聞いて、リュウジさんは赤くなった頬で私たちを見て

 

「すごく綺麗で…直視できない…」

 

そう言われると私たちも頬が熱くなったりしましたが、そこで私は見ました

ユウカ先輩よりも太ももが太いレイジョさん

胸が大きめで太ももがすらりとしたアヤメさん

 

……どちらも私が今、持ってないものです

羨ましいと感じた私はリュウジさんに聞きました

 

「リュウジさん。私もレイジョさんみたいにおっぱいが大きくなったり、アヤメさんみたいに背が伸びますか?」

 

それを聞いてお茶を飲んでたリュウジさんが吹き出しそうになり、むせて私とレイジョさんとアヤメさんを見比べてから言いにくそうに言いました

 

「あー、その……コユキはスタイルが良い方だと思うし、僕の肩ぐらいまで背は伸びると思うよ」

「おっぱいはどうです?」

「おっ!? えー、あぁ……掴めるほど大きくなるんじゃないかな?」

「えっ?そ、そうですか!ありがとうございます!」

 

しっかり食べて運動するのを忘れずにねと言われ、私にも希望はあるんだと感じました!

ですけど……どうして、アヤメさんもレイジョさんも赤くなった顔でリュウジさんをジト目で見ているんでしょうか?

 

×月□日

 

今日もアヤメさんとリュウジさんと一緒に山海敬の街を歩きました

パーカーがダメになったからだとリュウジさんはカンフー服を着ていました

正直に言うとカッコよかったです。青いカンフー服が似合っていました

 

美味しい点心を食べて、お茶を飲んだりして、街の景色を堪能してブラックマーケットに帰る時間になりました。アヤメさんと一緒にチーパオを記念に買って帰りました

リュウジさんもカンフー服が気に入ったのか買い取ってクローゼットの中に入れていました

 

チーパオは太ももがスース―しますけどリュウジさんが時折太ももに視線を向けてくる反応が面白いのでたまに着ようと思っています

 

またリュウジさん達と旅行ができたらいいな

ネル先輩たちがいないところを除く!

ミレニアムを除いてですけど!

*1
見た目はブルアカで見るモブのロボット市民

*2
デセプション発動中にアクションスキルボタンを押すと、クナイを放つゼロのスキル




今回の話はいかがでしたでしょうか?
感想と評価を楽しみに待ってます!
コパイロットやGeminiで五七五や短歌を聞いたら10個くらい出してビビってます

正直に言う。コユキは足が綺麗だからチーパオがとても似合うと思う
他にもチーパオが似合う生徒がいたら感想欄で教えてください!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。