文章初心者の拙い作品ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
「ここだね。あー、釣り人結構多いな。ちょっと離れるか」
沖縄旅行三日目。早いもので、丸一日遊べるのは今日が最後である。
現在午前五時半。女性陣を起こさないようこっそりホテルから抜け出し、やって来たのはとある漁港。
最も沖へ突き出ている堤防には大勢の釣り人が。この辺りは100m程沖までは水深2〜3mだが、そこを過ぎると急激に深くなっており、堤防の先端からはロウニンアジやハマフエフキなど、数々の大物の実績があるという。
「うーんと……。あ、そこにしよう」
ちなみに今の吉野は上下の水着に身を包み、シュノーケルとバケツ、金属製のスコップ、そして防水性のコンパクトデジカメを持っている。いつもの入水スタイルである。釣り人の近くで潜水する訳にもいかないため、人気の少ない船着き場に移動した。この辺りなら大丈夫だろう。
シュノーケルを被り、両手に厚手のダイビンググローブをはめ、船着き場に腰掛ける。
水深は2m程か。とりあえず、このまま真っすぐ探しながら泳いでいけばいいだろう。
ざぶん
スコップ片手に、コンデジをポケットに入れ、いざ入水。バケツは置いて行く。
船着き場を抜けると、砂地メインの海底が眼下に広がる。所々にサンゴや岩が存在しており、今回の狙いの生物の生息に適した環境と言えるだろう。
ここからは、岩やサンゴまで潜って近付き、表面や隙間を確認していく。
近い内にウェットスーツとフィンを買おう。そう思う吉野であった。
~~~1時間経過~~~
(あ、ヤコウガイだ)
(シマキンチャクフグ……じゃない!ノコギリハギだ!写真!)
~~~2時間経過~~~
(バイカナマコでっか…80はあるな)
(あー!!イシガキリュウグウウミウシが何か食べてる!食べられてるのはミドリリュウグウか)
~~~3時間経過~~~
(い な い ! ! !)
「ぷはっ!はぁ……。こんなに見つからないか……」
仰向けになって浮かぶ。
もう何回潜水浮上を繰り返しただろうか。色々と見つかり楽しかったが、本命はまるで見つかる気配が無い。
「うわ~~。どーしよ。場所変える?でもなぁ……」
体力的にも限界が近いため、気分が乗らない。この場所で終わらせたいが……。
「……」
「……おり、づき」
「……zzz」
吉野順平、まさかの寝落ち。式神を枕にするんじゃない。
~~~~~~
「……ん。ふぁ~。……ふぅ。澱月ありがと」
「あ~。良い感じに流されたね。よし」
吉野、起床。1時間程寝ていたようで、時刻は10時過ぎ。そして寝ている間にかなりの距離を岸に沿うように流されている。幸い陸からはそれほど離れておらず、はるか遠くに出発した漁港が見える。どうやら身体を休めつつ移動するという戦略的就寝だったらしい。風向きと市場にあった潮見表を確認しておいてよかった、とは吉野の談である。
「さーてと。いるかなー?」
体力が回復したところで、再び潜水。始めの場所より少し深くなっているが、果たして。
手始めに少し沖合にあった大きな岩まで潜り、表面を舐め回すように確認する。小型のギンポやハゼの仲間で賑やかだが、今はスルー。
「(うーーん…。いないか)」
岩の反対の面を探すため、岩の出っ張りを掴んで移動する。
ぷに
「(おっと。ウミウシでも触ったか。ごめんね)」
岩に置いた手に、何か柔らかい感触。ウミウシやナマコの類だろうが、一応、相手を確認しておく。
手をどけた場所に見えたのは、直径2㎝程の小さな円盤の集合体。
「ん゛ん゛ん゛ん゛んんんんーーーーー!?!?!?!?がぼっ!?!?ごぶっ!?!?」
「ぷはっ!げっほ!げぇっほ!!やぁ゛っっった!!いた!!見つけた!!!」
「え待って手袋してなかったんだけど」
~~~~~~
タマイワスナギンチャク、という生物がいる。
名前からしてイソギンチャクの仲間かと思われるかもしれない。確かに両者とも刺胞動物門の六放サンゴ亜綱に属しているが、本種はスナギンチャク目、イソギンチャクはイソギンチャク目と、目レベルで異なる生物である。
イソギンチャク目との違いに、1属を除き全種が群体性であることが挙げられる。岩や礫底、また他の生物などの基質を共肉という器官で覆い、その上に複数の個虫を立ち上がらせるという形だ。この個虫の一つ一つは外見がイソギンチャクによく似ており、円筒形の体壁とその上端に円形で平たい口盤、その周囲に多数の触手を持つ。しかしイソギンチャクのように触手に毒針の入った刺胞は持っておらず、消化管などの構造も大きく異なる。
また、体壁などの組織の中に外から取り入れた砂粒を埋め込み身体を補強するという習性を持つことも特徴で、名前の「スナ」もこれに由来する。
スナギンチャク目は現在250種類程が記載されており、潮間帯から水深3000mを超える深海まで幅広い環境に適応した種が見られる。
中にはマメスナギンチャクの仲間など、その見た目の鮮やかさからアクアリウム業界でよく流通している種も。なんならこのタマイワスナギンチャクも、「ボタンポリプ」という名で流通していたりする。
さて、今回吉野が発見したタマイワスナギンチャク。日本では主に南西諸島で見られる種だ。個虫の直径は1.5㎝前後で、80本の短い触手を持つ。群体は基本数個から数十個の個虫で構成されるが、数百個の個虫から成る巨大な群体を形成することもしばしば。
本種は、スナギンチャク目の短膜亜目、イワスナギンチャク科に属している。
スナギンチャク目は短膜亜目と長膜亜目に分けられ(どちらにも属さないとされる科はあるが)、その違いは細胞内に褐虫藻を共生させているか否かである。
褐虫藻とは、海産の軟体動物や刺胞動物の細胞内に共生し宿主に光合成産物を提供する、渦鞭毛藻綱に属す藻類の総称である。これを共生させているのが、タマイワスナギンチャクが属す短膜亜目の種だ。
そしてこの褐虫藻こそが、タマイワスナギンチャクおよび短膜亜目の一部の種を有毒生物たらしめている原因である。
褐虫藻は渦鞭毛藻綱の藻類であると述べたが、その中には、毒素を産生する能力を持った種が一定数存在する。そういった種をまとめて有毒渦鞭毛藻と呼ぶ。主に11属程がこれにあたり、属や種によって産生する毒素は様々。
この有毒渦鞭毛藻の仲間が短膜亜目の一部の種には褐虫藻として共生しているため、産生された毒素を組織や粘液内に保有しているということである。
タマイワスナギンチャクについてだが、本種が属すイワスナギンチャク科の種に褐虫藻として共生するのは、Ostreopsis属の渦鞭毛藻。
そしてこの属が産生する毒素の名は、パリトキシン。
海産毒素の中で、「2番目に」強力な毒素である。
~~~~~~
「いや、大丈夫。ハワイのアレじゃあるまいし、そもそもパリトキシンに皮膚毒性は無い……とは言えないって書いてあったなぁ……」
寝起きで潜水してしまったせいでグローブをはめ忘れ、海産毒素No.2保有者に直接触ってしまった。言わんこっちゃない。
「アレの構造式長いんだよな…。反転効くと良いんだけど」
しっかりとグローブをはめ、再びタマイワスナギンチャクの元へ潜水。
「んんん~~!(めっちゃ生えてる!これは圧巻)」
改めて見ると、群体としてはかなり大きなもので、岩の側面の一画を直径2㎝程の個虫が隙間なく埋め尽くしている。集合体恐怖症の人には厳しそうだ。
防水コンデジをポケットから取り出し、群体の全体、個虫一つ一つを撮影する。
「んん(口盤の真ん中緑だ。やったね)」
日本産のイワスナギンチャク科の種は、形はグループによって様々であるものの、色は褐色など地味なものであることが多い。
そんな中このタマイワスナギンチャクは個虫の色のバリエーションが豊富で、他の種と同じような褐色のものもいれば、全身が緑色のもの、口盤が緑色で、周囲が赤紫色のものなどが見られる。
今回発見したものは、口盤の中心が緑色で周囲が赤みがかった黒色をしている。図鑑やネット上の画像でも中々見ない配色だ。
写真撮影に満足したところで、ふと思う。
「(どうやって採ろう……)」
群体は直径2m程の大きな岩に張り付いている。そして吉野の持ち物は小型のスコップのみ。
試しにスコップの縁で岩に張り付いた共肉を剥がしてみる。
「んー……(あー……採れるけどボロボロになっちゃう。スクレーパーとかの方が良かったな)」
スコップが絶妙に厚いため、綺麗に剥がすことは難しそうだ。
次に一度水底に潜り、野球ボールほどの石を取って来る。
スコップを共肉から1㎝程離れた所に突き立て、スコップの柄を石で叩く。ノミのような使い方で、固着している岩を割ろうとしてみる。
「(水中でこれするの難し!)」
波は比較的穏やかだが、浮力もあるため岩にへばりつきながらの作業がとても難しい。
格闘すること10分。
ばきっ
「んんっ!(よし!)」
ようやく大きな亀裂が入った。そのままスコップの柄を押し込むと…
ぽろっ
握りこぶし大の欠片が切り離された所で素早くキャッチ。見ると、手の平程の面積の群体が付いている。採集成功である。
「ぷはっ。はぁ。疲れた……。うん。良い感じに採れたね」
この後のことを考えれば、丁度良い量だろう。時刻ももう昼前だ。さて帰るかと考え、気付く。
「……。そうだ。結構流されたんだった。バケツもあっちだし……」
「澱月、タクシー。あ、一応水中でね」
枕の次はタクシー。澱月は泣いていい。
~~~~~~
C129H223N3O54。
パリトキシン。1971年にハワイ固有種のマウイイワスナギンチャクという種から単離された、分子量2680という水溶性のクソデカ有機化合物である。名前は、上記の種やタマイワスナギンチャクが属すPalythoa属に由来する。
作用の対象はナトリウムポンプ(Na⁺/K⁺-ATPase)。全ての動物細胞で見られる、細胞内からナトリウムイオンを汲み出し、細胞外からカリウムイオンを取り込む膜貫通タンパク質の一種だ。これは濃度勾配に逆らう能動輸送であり、これにより細胞内ではカリウムイオン濃度が高く、細胞外ではナトリウムイオン濃度が高い状態が維持される。
膜電位などの説明は割愛するが、細胞内外のナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度差や、両イオンの細胞内への絶妙な流入出の制御は生命維持の基となる超重要なものである。
そしてそれを主に司るナトリウムポンプにちょっかいをかけるのが、パリトキシン。
パリトキシンがナトリウムポンプに結合すると、ナトリウムポンプが陽イオンチャネルと同様の働きをするようになる。ポンプのチャネル化である。
陽イオンチャネルとは、細胞内外の陽イオンを濃度勾配に従って、濃度の高い側から低い側へと受動的に輸送させる膜貫通タンパク質である。
つまりナトリウムポンプにおける、ナトリウムイオンが中から外、カリウムイオンが外から中という一方通行が解除される。そして細胞内外のそれぞれの濃度差が大きいため、両イオンが細胞内外の濃度を均等にしようと逆流するのだ。
そうして引き起こされるのは、横紋筋融解症。文字通り、骨格筋を構成する横紋筋細胞が急速に融解、崩壊することによる激しい筋肉痛と、筋細胞内の成分が血中に流出することによる褐色尿や不整脈、呼吸困難などが摂取後15分~36時間で見られる。また筋肉の分解産物には腎臓に有害なものがあり、腎不全やそれに誘発された多臓器不全の発症が直接の死因となることが多い。加えてヒトの冠動脈に対する極度の収縮作用も確認されており、これも死因の一つである。
先程、パリトキシンは海産毒素で2番目に強力であると述べた。
33~150。
これに単位を付けると、
33〜150ng/kg。まさかのナノグラム。
mg/kgに直すと、0.000033~0.00015mg/kg。
これが、パリトキシンの半数致死量である。ぜろがいっぱい。
体重70kgの成人男性が0.0023mg程摂取して、死ぬか死なないか、といったところだ。
とある論文には、沖縄で採集したイワスナギンチャク類100kgから1gのパリトキシンが抽出できたとある。ということは単純計算で、イワスナギンチャク類0.2g程で半数致死量に達することになる。まあ、個虫1つの摂取で余裕でアウトであろう。
もちろん、毒素の保有部位や時期による保有量の違いによって厳密には………
いやいや、誰がイワスナギンチャクなんか食べるんだよ。
~~~~~~
「タマイワスナギンチャクを、食べます」
部屋のキッチンに、タマイワスナギンチャクの入ったバケツを置く。
さて、これから調理をするわけなのだが。
「何すればいいんだろう……」
そう。そもそもこの地球上に、イワスナギンチャク科、というよりスナギンチャク目の生物を食べたことがあるという人間がおそらくいないのだ。だって食べたら死ぬもん。
そのため下処理やらの方法は完全に手探りとなる。
パリトキシンは皮膚毒性が無いとは言えないらしいので、念のため薄手のビニール手袋を着けて調理開始。
「とりあえず、岩から剥がそう」
アクアリウム界隈ではソフトコーラルスカルペルという、ソフトコーラル類の株分けに用いる刃物があるらしいが、そんなものは持っていないためカッターナイフで代用。岩と共肉の間に刃を刺し込み、慎重に削いでいく。イソギンチャクと違って移動性が全く無いため接着が強く、綺麗に分離させるのが難しい。
「まあ、及第点でしょ」
数分かかって、なんとか分離できた。個虫がバラバラになっていないだけ良しとしよう。
「個虫一つあれば十分かな。あ、そういえば……」
個虫を一つ切り外し、縦に切り開いて中をじっと見る。
「……。あ、これかな?バンドル。もう出来てるんだ」
バンドルとは、雌雄同体のサンゴの仲間に見られる、複数の卵と精子、そして少量の油が入った小さなカプセル状の物体である。大きさは種によって異なるが、概ね直径1mm強。
なお、スナギンチャク類のバンドルには精子が入っていないという報告があるため、バンドルと呼べるのかは不明なところもある。
そしてイワスナギンチャク科の種では、卵に高濃度のパリトキシンを含むことが知られている。
「意外と大きいね。じゃあ澱月、これと個虫一つ」
……のっそ……のっそ
……ぱくっ
……のっそ……のっそ
「……なんか元気無いな」
何はともあれ、これで一安心。ビニール手袋を外す。さてここからどうするのか。
「まずは個虫を全部分けよう」
繋がっている共肉に包丁を入れ、個虫を一つ一つ分離していく。
量が少ないためすぐ終わった。個虫の数は12個。大きいものは直径2cm弱あるが、成長途中の小さいものはその半分にも満たない。
「で、だ。次が問題だね。砂どうしよ…」
そう、その名前の通り、補強のために体中に埋め込まれた砂粒。これが残っていては、食べられたものではないだろう。元々食べられたものではないって?それはそう。
「でもなぁ。正直、全身に埋め込んでるなら抜きようが無いんだよな……」
「一回そのまま食べてみよう。案外気にならないかもしれないし。いただきま~す」
軽く洗った個虫を一つつまみ、そのままパクリ。
「……」
「あれ、意外と…」
まだ生きているものをそのまま食べたため、始めに感じるのは粘液のヌルヌル感。噛もうとしても逃げていく。なんとか噛み潰すと、ぷちぃ…というような柔らかい食感。これはまあ見た目から想像がついたが、あまり経験の無い食感で面白い。そして気になる砂だが、これがほとんど感じられない。
考えられるのは、単純に粒がとても小さいこと。成長と共に細胞の隙間に埋め込まれていくと考えるなら、あまり大きな粒が入れないのも納得出来る。また、採集場所が大きな岩の上部であるため、砂が少なかったという可能性もある。この程度なら特に処理は必要無いだろう。
そして味。粘液由来だろうか、ほんのり生臭い。それ以外には特に無し。なんとも地味である。
「……なるほどね」
方針が決まったようで、コンロに水を入れた小鍋を置いて火を着ける。沸騰したら洗った個虫を全て投入。30秒程茹でる。
「下茹でだしこれくらいで。えっと味噌は…あった」
茹で上がったらざるに上げ、今度は鍋に以前使った味噌とみりん、砂糖を入れる。溶いて馴染んできたら、個虫を入れて煮込む。
3分程で煮詰まってきた。生時よりもかなり縮んでいる。
タマイワスナギンチャクの味噌煮込み、完成。
「じゃあ改めて、いただきます!」
最も大きい個虫をパクリ。
「……」
「あ、これ好きだ」
生きたまま食べた時に分かったが、そのものの味が限りなく薄い。そのため濃い味付けで食感を楽しむ方針にしたが、これが大当たり。
くにゅくにゅ、とした柔らかい食感。生時より身が引き締まっており、弾力が増した。この類の生物は火を通す時間が重要となってくるが、上手くいったようだ。
「白ご飯欲しい…」
参考にしたのは、福岡県の柳川市周辺で食されているイソギンチャクの仲間、イシワケイソギンチャク。あれだけスナギンチャクとイソギンチャクは違う生物だと言っておきながら、結局「見た目似てるし、食べる分には違いは無いでしょ」というノリである。唐揚げや味噌煮込み、味噌汁などで食べられることが多い。
ちなみに柳川での呼び名は「わけのしんのす」。意味は……調べてみてほしい。
ものの数分で完食。少々物足りない感があるが、もう昼時なので我慢。
「ごちそうさまでした!」
ありがとうタマイワスナギンチャク!
「中々良かったね。これなら普通にイソギンチャクでもやりたいな」
神奈川沿岸在住のヨロイイソギンチャクやウメボシイソギンチャクに、合掌。
~~~~~~
パリトキシンや、パリトキシンに限りなく似た物質による中毒事故は、現在でも少数ながら発生している。
では、その患者がイワスナギンチャク類を食べたのかというと、そうではない。患者が食べたのは、特定の種の魚である。
主な魚種は、アオブダイを始めとするブダイの仲間や、ハコフグなどである。
これらの種はイワスナギンチャク類を捕食することがあり、その結果消化管やその他内臓にパリトキシンが蓄積され、それを食べることで中毒が起きるということだ。
国内のイワスナギンチャク類の分布はやや南に偏っているため、その魚を食べることで必ず中毒になるということは無いが、少なくとも愛知県以南の太平洋側では可能性があるという。
中毒回避のために重要となってくるのは、中毒原因となり得る魚種を食べないこと。また、釣りなどで「中毒原因になったことは無いが、一般的に流通しておらず、食に関する情報が少ない」というような魚種が釣れて、そして持ち帰って食べる場合は、内臓を食べないことである。
パリトキシンは現状、肝臓を始めとする内臓類に蓄積されることが知られているため、過去に中毒原因となっている種でも、内臓さえ食べなければ中毒が起きない可能性もある。というか、恐らく起きない。
実際、南方系のカワハギの仲間であるソウシハギという魚は、消化管にイワスナギンチャク由来のパリトキシンの存在が確認された例があるものの、沖縄では流通していることがある。
ちなみに、過去国内で発生したパリトキシン様毒の中毒事例48件の内、30件がアオブダイによるものである。そして全体の死亡者も、8人の内7人がアオブダイ。これは流石に食べない方が無難だろう。
まあ、しっかり調べようということだ。
~~~~~~
「あ!順平帰ってる」
「お昼ごはん食べた?」
「ただいま。食べてないよ…って、温泉入ってたのか」
「うん。お母さんはまだ入ってる……わっ。澱月だ。どしたの。ほれほれ」
「なんか元気ないよ?大丈夫?」
「順平……まさか……」
「いやいや!何もして……な……」
「心当たりある顔だ」
「吐けぇ!吐くんだ!」
「……1時間くらい枕にしたり、帰り運んでもらったり……」
「なんてことを……。よしよし。ひどいご主人様だな~。……あー。ひんやり気持ちいい……」
「かわいそー」
「そんなに言われることかなあ!?」
筆者「イワスナの食レポなんてあるわけないんですよね……。かと言って流石にこれを食べるのは……。あ」
https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E3%83%9E%E3%83%A1%E3%82%B9%E3%83%8A%E3%82%AE%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%AF/?scid=s_kwo_toh3&lsid=1402098020&icm_acid=1343573&icm_cid=20083273660&icm_agid=179149083964&icm_kw=%E3%83%9E%E3%83%A1%E3%82%B9%E3%83%8A%E3%82%AE%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%AF%20%E9%80%9A%E8%B2%A9&icm_mt=b&icm_tgid=aud-1392592103201:kwd-1224300351254&ifd=27669&iasid=wem_icbs_&yclid=YSS.1001288622.EAIaIQobChMI76DuvraijwMVMlsPAh333QEgEAAYASAAEgJUcvD_BwE&sa_p=YSA&sa_cc=1001288622&sa_t=1756003419882&sa_ra=C1
あれから1ヶ月弱が経ちました。運の良かった子達はうちの水槽で元気にしております。
では私は明日から北の大地でクマさんのうんちをほじくり回しに行ってきます。目標は死なないことです。