一話 比企谷八幡の最後
キキィィィィィィィーーー!
ドンッ!
「「比企谷君(ヒッキー)!!!!!!!!」」
何で俺はいつも最後には不幸しかないんだろうかね、やっと二人と、雪ノ下と由比ヶ浜と歩いていける、そう思ったのに本物をこの二人となら掴めると思ったのに
普通アニメとかならここはヒロインたちと一緒にハッピーエンドだろ、やっぱり現実はそう甘くありませーんってか、ふざけんなよ
・・・あれ?俺死ぬ前だけど意外とおちつけて
ドサッ
少年、比企谷八幡はこの日
亡くなった
---------------時は少し遡る-------------------
「雪ノ下、由比ヶ浜俺は、俺は本物がほしい」
この日を境に、比企谷八幡が本物を望んだ日から奉仕部は戻りつつあった。
一色の件が終わったその後日
「ねぇ、ゆきのん、ヒッキーこの後暇?」
突然の由比ヶ浜からの提案、前までにはなかったこの後の時間の話、そのことがほんの少しうれしいと思った俺、しかし答えは
「あー俺用事あるわ、家に帰ってゴロゴロしてアニメ見る用事。」
「何もないんだね、ゆきのんは?」
俺に人権はないんですね、そうなんですね、なら聞くなよこんちくしょう。
「別にこの後に用事はないわね。」
「ならさ、ならさ、昨日言ってたパーティしようよ!あっ、でも突然だし・・・そのパーティのための材料の買い出しにいかない?明後日本番で!」
・・・・平然と由比ヶ浜はすごい提案をしてくるな、しかし昨日のこと本当だったんだな。
「・・・なら部活の後買い出しにいきましょうか。」
「やったー!さすがゆきのん、話しがわかる!それに比べてヒッキー・・・」
「おい、そんな目で俺をみるな。家でゆっくりしたいと思うのは人間だれでもそうだろ。」
そう、だから俺の考えはおかしくない!だから由比ヶ浜さん、そんな目で見ないでください、トラウマがよみがえってきます。
キーンコーンカーンコーン・・・
ちょうどチャイムが鳴り響いた。
「終わったわね、鍵を返してくるから先にいっててちょうだい。」
「あっ、ゆきのん私も行く!」
よし、なら俺は帰るか・・・
「ヒッキーはちゃんと待っててよ、絶対だよ!」
・・・あなたは俺の心でも読めるんですかね。なんでそんなピンポイントで言ってくるのでしょう。まぁ、言われたからには待っときますか。
べっ、別にいきたいなんて思ってないんだからね!言われたからしょうがなくなんだからね!
・・・・はぁ、何変なこと思ってんだろ、俺。
買い出しが終わった、もう暗いな。冬だから寒ぃし・・・
「たくさん買ったね!明日が楽しみだよ。」
・・・こいつら本当にたくさん買ってやがる、俺がフラッとどっか行ってたらビニール袋三つ。明日なにするんだよ・・・
そして荷物持ち俺、・・・・ひどくね?一応抗議してみたら
「あなたそれでも一応男でしょう?頑張りなさい。」
はい、男ですよ?でも全部荷物俺ってひどくない?
「ヒッキー頑張れ!」
うん、応援するぐらいなら一袋ぐらい持ってくれよ。
その肝心な二人は仲良く話をしている、まだギクシャクは少ししてるものの以前のような表面だけの会話では無くなったようだ。
そんな様子を遠目で見つつ、信号が青になったので横断歩道をわた『ろうと』した。ふと横を見た、ほんの気まぐれだったと思う。
――――ー信号を無視、こちらに突っ込んでくるトラックが見えた
前の二人を見るとお喋りに夢中なようでそのトラックに気付いてないようだった。その二つを見た瞬間
「っ!!!雪ノ下!由比ヶ浜!」
体が勝手に動いた、なんてかっこいいものじゃないがビニール袋を放り投げ二人を力の限り突き飛ばした。
二人はトラックに気付いたようだ、・・・・そんな悲痛な目で俺を見ないでくれ、俺が勝手にやって勝手に傷つくだけだ。お前らは悪くない。
トラックが目の前に迫る、入院ですんだら、うれしいもんだな・・・
しかしこれほどのトラックだ、たぶん助からないだろうな。
「比企谷君(ヒッキー)!!!!!!!!」
・・・・・雪ノ下お前そんなに声を出せるんだな、由比ヶ浜は・・・いつも通りだ。最後になるかもしれないから一つ、こんな俺を、今までずっと選択し間違えてきた俺を、最後の最後にはお前らに本物を求めた情けない俺の言葉を聞いてくれて
『ありがとう』
―――― そして俺の意識は暗闇に落ちてった。