捻くれボッチの転生記   作:ジャージマン

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旧校舎のディアボロス
二十話 二度目の高校生活


通学路をゆっくりと歩いている。別に諦めたという訳じゃない、すべての原因は俺の家の目覚まし時計にある。まさか時刻ぎりぎりで学校にたどり着かないといけないまさにアニメ展開か!? と、思ったらその時計の時間が早めに進んでたというオチでした~。・・・はぁ、無駄に冷や汗掻いた。

 

スマホをいじりながら絶賛黄昏中なう。・・・なうってもう古いか? 時代遅れになっていないか八幡とっても不安です。

 

横断歩道で信号が赤なので足を止める。別に誰にも見られない速さでわたってもいいがするメリットもねぇしな。そこでふと胸が痛む。

 

―――前と同じ光景

 

前は自転車通行の時、由比ヶ浜の犬が飛び出したのだったな。・・・アホらしい、何を今思い出しているのだ。頬を軽くつねって頭の中の考え事を変える。あぁ、信号が青になっていたな、気付かなかった。そして歩を進める。

 

背中にとりついている不快感を振り払うように一歩ずつ歩いていく。

 

「・・・いてぇ、な」

 

それは頬が痛かったのか、それとも別の所が痛んでいることなのか。それは考える必要はないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「相変わらずなれねぇな」

 

目の間にある総武高校とは違う高校を見て思わず口に出してしまう。寝ぼけているとガチでここ素通りしそうになるからな。

 

ここの高校の名は駒王学園。・・・元女子高だ。

 

下駄箱で靴を履きかえながら過去の自分をぶん殴りたくなる。何故こんな所を志望校に入れてしまったのか。というかまず前提が可笑しかったな。確かにここは志望校には入れていたが勿論第一志望校ではない。俺が選んだのは自分に見合った高校だったはずなんだが・・・、何故か落とされていた。おかしい、ぜったいおかしい。入学試験は完璧だったはずなのだが。

 

何、この目か? 目が駄目なのか!? いや今の俺の目は綺麗なはずなのだが・・・、にじみ出る八幡特有スキルのボッチオーラの所為なのか。・・・納得できてしまう自分が情けない。

 

教室に向かうが少し事情があってあまり早めに教室にはいたくはないのでゆっくり遠回りしていく。そういえばこの時間帯はちょうど部活の朝練が終わった時か。・・・あいつら変な事してねぇだろうな。

 

そう思った矢先女子の一瞬の悲鳴にかなり殺気がこもった声が聞こえてきた。・・・やべぇな、面倒事には巻き込まれたくない。そう思い早めにこの場から退散しようとしたが思った頃にはもう既に遅し。

 全力ダッシュしてこちらに向かってくる女子生徒と、

 

―――――変態三人組がこちらに向かってきた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「待ちなさーーーーい!!!!!!!」」」

 

「やべぇ! 逃げるぞ一誠!!」

 

「おう!!」

 

そうして『いつものように』慣れた手つきでその場から離れる。後ろには女の子、もとい木刀をもって鬼の形相でこちらに向かってくる悪魔から絶賛逃亡中である。

 

―――なぜこうなったか過去を振り返ってみよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふあぁ~・・・、ねみぃな~」

 

あくびをしながら駒王学園の中に入る。上履きを履き替えて教室に向かう。教室に入ると俺の席にはある本を広げて談笑している親友二人がいた。・・・松田と元浜だ。

 

「遅かったな一誠よ。我々達の朝は早いはずなのだが」

 

「昨日の夜にフィーバーして少し寝るのが遅くなったんだよ」

 

「なにっ!? ・・・といっても一人でか。寂しい奴め」

 

「うるせぇな! お前らだっていつも一人でだろうが!」

 

「「違う!! 私にはこの本が!」」

 

そうしていつものエロトークが始まる。周りの軽蔑の目が凄いがそれは気にしない。男ならだれもが思っていることを少し素直になって話しているだけなのに何故こんなにもこんな目で見られるのだろうか・・・。

 

俺こと兵藤一誠、親友の松田、元浜はこの学校で変態三人組という事でとても有名である。・・・なので女子には勿論男子にもひかれているぐらいなのだ。おかげで彼女どころか女子と話すことでさえあまりない。

 

・・・何でだ! 俺達は少し欲望に忠実なだけだろ! それなのにこの仕打ちはあんまりだ・・・。

 

まぁこんなことを考えているととても悲しくなるので今日はいつにもましてトークをヒートアップさせる。何かさらに軽蔑の目が強くなった気がするがもうこんなものには屈しないぞ! 

 ・・・あれ? 目から汗がでてくるな。どうしてだろうか。

 

そこから話の流れで覗きにいくことに決まった。廊下で俺たちの趣味を熱く語り合っていると窓からふとあの二大お姉様と呼ばれている二人が校門で歩いているのを見かけた。自然とそこには人が集まっているのでとても分かりやすい。

 

「相変わらずでけぇな・・・」

 

思わず、いやはっきりと口にでしてしまう。

 

「あのおっぱい!!!」

 

「うむ確かにそうだな、だが俺はやはり―――」

 

それを聞き流しながら思う。あの人たちの名前はあの紅色の髪をしている人はリアス・グレモリー先輩。もう片方は姫島 朱乃先輩、どちらも美しくスタイル抜群で思わず目がいってしまう。

 

―――あんな人と付き合えたらな~~

 

そしたら夜にあんなことや色んな事を・・・、やべぇ、顔がめっちゃにやける。そんな煩悩から逃げる為に俺達は男のロマン、いわゆる覗きに行く。これも煩悩だって? 知るかそんなもん! 

 

 

 

――――――――――――

 

「そして今に至るって訳だ!」

 

「おまえこんな状況で何言ってんだよ!!」

 

鬼から逃げる為に校内をグルグル回っているのだがどうも撒けない。・・・これはまずいぞ! 捕まったらどんなことになるか・・・。今の距離を確認する為後ろを向くと女子生徒の服が少しはだけてる―――。・・・この状況、いいかもしれない!! 

 

と言っても捕まってはいけない為後ろをチラ見・・・、ガン見しつつ次の角を曲がる。

 

そこに救世主が――――!

 

「ハチィぃぃぃいいいいい!!!」

 

いままさに逃げようとしていた薄情もの、俺の幼馴染に全力で助けを呼ぶ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハチィぃぃぃいいいいい!!!」

 

その声が聞こえた瞬間全力で逃げだしたかったが逃げてもいつまでも追いかけてくるので諦める。なんなの、嫌がらせなの? ・・・そしていつものことなので何をすればいいかは分かっているのだがな。兵藤達の後ろを見ればわかる。何でって? ・・・鬼がいるからさ。

 

仕方がないので兵藤たちを庇うように鬼、いや女子生徒の正面に立つ。

 

「「――――――比企谷君(様)!!!!!???」」

 

おい、そこの知らぬ名の女子A。何だよ比企谷様って。まぁそれも、いつものことだ。受け流して言葉を放つ。

 

「・・・あぁー、すまんな。この変態どもが迷惑かけて」

 

「違うぞ、ハチ! 俺達は変態なんかじゃなくて―――!!!」

 

何か言ってるが知らん。聞き流して言葉を続ける。

 

「あいつらは変態なんだ。・・・超変態なんだ。あー、だからな、そんな奴らだと思って見逃してくんねぇか? ・・・いつもいつもすまんが」

 

「いえ、大丈夫です! 比企谷様は何も悪くないです、悪いのは―――」

 

そう言って後ろの兵藤たちを睨む。・・・ふぇぇ、怖すぎておしっこちびっちゃいそうです。しかし何もする気はないのかそのまま立ち去ろうとする。いつものことだが何故こうにも快く許してくれるのだろうか、その心の広さに感謝しお礼を言う。

 

「・・・ありがとな」

 

そう言うと女子生徒は顔を真っ赤にして木刀を振り回しながら走り去っていった。そんなに木刀を振り回すとアブねーぞ~、と心の中で呟いておく。

 

「いや~、助かったよハチ! いつもすまねぇな!」

 

「そう思うなら覗きを辞めろ、もしくはこっちに来るな。・・・めんどくさいから」

 

「ひでぇよハチ! 俺達に死ねと言ってるのと一緒だぞ、覗きを辞めろと言うのは!!」

 

「知るかよそんなこと」

 

「そりゃあ、二大お兄様の一人である比企谷八幡様にはモテない男の考えは分からないでしょうね、コンチクショウめ!!」

 

「その呼び名は止めてくれ・・・。というか俺はモテてなんかいねぇし」

 

ギャーギャー言っている一応幼馴染の兵藤一誠を無視してその場から去る。これ以上面倒事に巻き込まれるのは勘弁だ。そしてさっきまでの出来事はいつもの日常変態三人組が覗きをしている様子だ。いくら止めても辞めようともしねぇ。気分転換に自動販売機で微糖コーヒーを買い廊下にもたれかかって飲む。・・・やっぱり苦いな。だがこの世界ではこのぐらいがちょうどいい。そしてふっと笑みをこぼすと遠目から見ていたのだろう女子の大群が何故かキャーキャーと黄色い歓声を上げている。・・・正直勘弁願いたい。

 

何故ボッチこと比企谷八幡がこんなにも女子に付きまとわれているのか、それは多分入学の頃の体力テスト的なものと試験のテスト点数に問題があったのだろう。

 

まず体力測定でもちろん目立ちたくはない俺は全力で力を抜こうとしていたのだがとある黒い龍さんが一般人程度の成績にすると練習をさらに厳しくしないといけないなぁ、とめっちゃ悪い笑みを浮かべて言ってきたんすよ。・・・自分の命と引き換えなら、そりゃ、ねぇ。トップになってしまいましたよ、えぇそれもダントツに。そりゃあ多少は力を抜いたが俺は一般人とは格が違う。注目の的になってしまいました、ウケる! ・・・いや全然うけねぇわ。

 

そしてテストはその時まさかこの高校に来るとは思ってはいなかったのでどのくらいの点数をとればいいのか分かっていなかったので前世の記憶からひっぱり出してきて全力で解いた。・・・そしたらまさかのダントツ、数学以外はまさに完璧と言えるようになっていた。・・・数学はね、オニキスに教えられたから多少はできるよ? ホントダヨ、ハチマンウソツカナイ。しかしあのオニキス何でも出来やがる、弱点とかねぇの? 

 

まぁそれでなんやかんやあって注目の的になってしまったのですよ。しかも二大お兄様の一人という不名誉な称号を貰ってしまった。マジ意味わからん。

 

コーヒーを飲み終え視線から逃れる様に俺は教室に向かう。

 

 

 

 

―――――――――

 

 

教室に来ない方が良かったのかもしれない。今俺は数えきれないほどの視線に苦しめられている。

 

・・・その原因が、

 

「どうしたんだい、比企谷君? 顔色が悪いよ」

 

―――目の前のイケメン(木場)

 

「・・・分かってんだろ、今俺はこの女子の視線に苦しめられてるんだよ。しかもお前がいるからその視線がいつもの倍なんだよ」

 

「・・・はは、まぁ確かにこの目線の数は尋常じゃないね」

 

「その倍になっている原因がお前なんだよ・・・。お前分かってて言ってんだろ」

 

ジト目で睨むと苦笑で返された。・・・くそっ、その顔ですら似合っている。どこかの裏のあるリア充を思い出してしまうから勘弁してほしいのだがな。

 

「・・・そんなことないよ。比企谷君の人気が高いからね。それより大事な話があるんだ。屋上まで来てくれるかな?」

 

それよりで済まされてしまった俺の悩み事、これは酷い。まぁコイツの目が先ほどの薄っぺらいにこやかな目とは違い真面目な目になったので茶化すことはせず黙ってついて行くことにした。

 

・・・後ろからついに結ばれるのかとか海老名さんみたいなことを言っていた奴がいたが聞こえないふりをしといた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、何の用だよ」

 

屋上についてからこちらに背を向けている木場に質問を問いかける。

 

「・・・お礼が、言いたくてね」

 

こちらを向きそう言った。それはいつしか前に言われた言葉と全く同じだった。

 

「・・・それなら前も言っただろ。お礼とかそんなものを言われる筋合いはない、というか助けた覚えがない、あれは俺が助かるために必要なことなんだと言ったろ」

 

「それでも僕は君に助けられた。・・・仲間も大勢死んでしまったけどそれでも君は救える限りの命は助けてくれた。だから僕は君に―――「そんな偽善はいらない」

 

言葉を遮る。言わせない、その言葉の続きは。

 

「あれはただの偶然だ。あの時俺が戦わず背を向けていればその一瞬に俺は殺されていただろうな、お前たちも。だから俺は死にたくないからその場に残った」

 

――――少しでも生きるための確立を上げるために

 

「そしてあの場からお前たちを遠ざけたのはアニメの主人公みたく守る為とかでもなくお前たちが戦力外だったからだ」

 

――――これ以上の罪は負いたくないから、そんな恐怖から逃げる為に俺は一人になった

 

「それでも!――――「もう一回言う」

 

                          「そんな偽善はいらない」

 

「あの出来事を忘れろとは言わねぇよ。それほどお前が大事だった仲間、家族みたいなものが奪われたのならその憎しみ、哀しみを背負い続けてそれをパッと忘れるやつがどうかしてる」

 

――――だがな

 

「その記憶、俺が救ったという勘違いを消してくれ」

 

「―――――!!! 違う! これは勘違いなんかじゃないし偽善ではなく本心だ!! あの時君がいなかったら僕は、僕たちは死んでいた! 君が助けたつもりでは無くても救ってもらったのは事実だ!」

 

―――やめろ、俺にそんな感情をぶつけるな

 

 

「だから本当に感謝しているんだ。こうしてこの世界に居れることも、あの仲間たちと話せるのも―――

 

―――やめろ、何故そんな本心を他人に話せる

 

「君がいたからなんだ」

 

――――なんでそんなにも真っ直ぐに感情をぶつけてくるのだ

 

「だから――――

 

もう耐えられない、この言葉を聞くと俺はどうにかなってしまいそうになる。だから俺は『この空間を支配した。』そして 強制的に木場を黙らせる。突然なことに木場は戸惑っているようだがしらない。

 

「・・・もう、いい。今日は帰ってくれ」

 

そして強制的にこの場から木場を退場させた。退場といってもある部室に、だが。この場に人払いの結界をし座り込み壁にもたれかかる。

 

「―――はっ、ずいぶん弱くなったな。俺は」

 

・・・あの出来事があった以来からどうも俺は人に感情をぶつけられるのが苦手になった。それが本物でも、偽物でも。人にかかわることが恐ろしく俺は前よりも更に自分から人に接することを辞めた。なのにあいつらは何故あんなにも俺に話しかけてくるのだろう、何故あんなにも感情、本心をあんなにも打ち明けられることができるのだろうか。

 

俺の周りには人間として花丸の奴らしかいない。

 

だからこそ恐ろしいのだ。あんなにも本心をさらけ出してくるのが。

 

それがどこかの優しい女子を思い出してしまうから胸を痛まされて。帰りたいという思いが強くなるほどこの胸は痛んで。自分を偽り感情を受け取ることは決してしないと思うほど俺の周りは積極的になり悩まされて。

 

―――なんて生きづらい世界だろうか

 

そんな事を思ってしまうのだ。

 

授業の始まりのチャイムがなる。今の気分で授業には出れないだろう。ここは初めてのサボりをさせてもらおう。

 

そして俺は目を閉じる。

 

起きたころにはこの思いは忘れられている、そう願って俺は眠りにつく。                                

その時比企谷八幡はある言葉を呟く。

 

しかしそれは風に消されていった――――

 

           

 

 

 

 

 

 




更新大変遅れてすみませんでした・・・。
これからも更新を続けるので見ていただけると幸いです。
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