捻くれボッチの転生記   作:ジャージマン

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六話 そして比企谷八幡は

―――――親が死んでいた

 

なぜ死んでるのが分かったか、そんなもん一目でわかった。血だらけで、俺には無関係な、少なくとも俺にはないと思っていた光景があった。

 

――――どうする、火事がおきている以上ここに滞在、いや今すぐにでも逃げたいが、ここまで愛情を注いでくれた、こんな捻くれた俺を育ててくれた人を見捨てるのは胸糞わりぃ。

 

いや、まずここまで大規模な火事が起きているのになぜ人が誰も来ない?ここは少なくとも田舎ではない、野次馬ぐらいは来てもいいぐらいはずほどなんだが。

 

考えに没頭していると、暑さで現実に戻された。

 

「っっっ?!やばいな、火がすぐそこまで迫ってきている。」

 

冷静を保っているが、正直もう泣きそうだ。死体をみて、火事が起きて、テレビや漫画ではない、リアルでだ。もうこれ以上のことが起きたら・・・。

 

そこで考えを止める。俺は帰るんだ、元の世界に、あいつらがいるところに。こんなところで死ぬわけにはいかない。そう考えていると肩に乗っている猫が一声鳴いた、そうだ、こいつらがいたんだ。この暑さだ猫にはきつい、ひとまず外へ―――――

 

「まだ始末し損ねた者がいたか。」

 

――――そこには背中に黒い翼を生やした男、まさしく悪魔と言える者たちが立っていた。

 

「別にいいっしょ!無力な人間なんて怖くないし~。」

 

「それもそうだな。―――――殺すか」

 

それを聞いた瞬間俺は逃げ出した。死ぬわけにはいかない、だがアニメみたいな世界だがそんな力は俺にはない。尚且つ助けなんてありえないだろう、こんな明らかに乱入したら死亡フラグビンビンなんて俺はごめんだ。

なら他人も同じ事を考えているだろう。

 

「鬼ごっこなどに付き合っている暇はないのでな、さっさと死んでくれ。」

 

いつの間にか目の前に現れた男が長い、光り輝く槍を大きく俺に振りかぶって殺しにかかってきた。

 

――――嫌だ、こんなところで死ぬわけにはいかない

 

そう、俺は絶対死んではいけないのだ。あんな、あいつらに大見えを張ってすぐゲームオーバーなんて―――

 

槍が振り下ろされた

 

「がッッっっ!?」

 

体に鋭い痛みが奔った、とたん口から血が吐き出される。

 

「おっと、少々浅かったみたいだな。今度は確実に殺してやろう。」

 

そう言って、その男はニヤニヤとしながら槍をゆっくり振りかぶった。少しずつ絶望さしていって殺す、そういう奴か。

 

嫌だ、俺は、あいつらのところに帰らないといけない、いや帰りたいのだ。あいつらなら本物を、存在なんてしないかもしれない本物を、あいつらとなら手に入れれる。そう、俺が思ったんだ。これこそが俺が嫌いな欺瞞、なのかもしれない。それでも、それでも俺は――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『思いが一つになりました。第一特典を解放します』

 

 

 

 

 

 

 

 

っ、なんだ!?・・・いや、いい。今は頭によぎった言葉、生存するためにはこれしかないのだろう。いや、生きて見せる、頼むから死ぬ間際の中二病発症とかはやめてくれよ

 

 

 

 

 

       『神器(セイクリッド・ギア)』

 

そう言った瞬間、俺の右手に防具のようなものがついた。

 

「なっ!?神器をもっていたとは・・・、が所詮龍の手。問題はない」

 

そういって槍を振り落してきた。とっさの危機反応か俺の右手はその槍に拳をぶつけていた。

 

その途端、男が吹っ飛んでいった。が、喜びにつかれるほど俺に余裕はなかった

 

「がぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!???!」

 

右手が折れた。ただでさえ切られた体に追い打ちをかけられた。 

 

  『    殺せ      殺せ

    死  破壊   殺    誰か・・・

          壊せ  助けてくれ!   あはははははは!

     死   殺   殺すんだ!   モウイヤダ    』

 

さまざまな物が頭に流れ込んできた、俺が味わったトラウマよりその何倍も苦しい物が、意識が――――

 

そこで何とか意識を保つ、ここで俺が狂ったらあいつらに会えない。それだけは認めない。そして今は―――ここを切り抜けなけらばいけない

 

俺がこの神器とかいうものに目覚めたこと、あの男を吹き飛ばしたことで相手はより一層警戒をたかめた。数は―――15人ほどか。

 

「ったく!将来専業主夫に無茶させやがって」

 

――――生きるため、家族、奉仕部の者たちに会うため比企谷八幡は戦いが始まる

 

 

 

 

 

 

―――――あと数は9人

 

もう体はボロボロ、こんなもんに目覚めても俺が持たない。アニメみたいに無双なんてやっぱ無理か・・・、そりゃそうだ。これまでほのぼのに最低に卑屈にいきていた、いわゆるモブの人物がいきなり主人公になれるわけがない――――

 

――――最後の悪あがきだ。

 

さっきからガンガン耳に響いてくる悪魔のようなささやきに中二発言があった。これでだめだったら、――――いや全ての体が壊れるまであがき続けてやるよ。

 

       『禁手(バランス・ブレイカー)』

 

かすれかすれの声を絞り出してその言葉をだす

 

――――そして意識は沈んでゆく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

          「がっ!」

 

痛みで目が覚める。助かったのか・・・?こうして体を何とか起こして見渡す

 

――――なにもない荒地だった

 

「なっ!?」

 

驚きで体を激しく動かしてしまいまた倒れこむ。そこに黒猫と白猫が俺の横に現れた。・・・こいつらは生きていたのか。

 

          「驚きだ。」

 

そこで知らないものが二匹の猫を掴んで空を飛んだ。

 

「まさか、他の者が全員殺られるとはな。本当は危険廃物として殺さないといけないが・・・まぁいいだろう。」

 

そう言って去って行った。待て、待ってくれ。そう言おうとしても声がでない、体も動かない。そいつらまでお前らは奪うのか、俺にはボッチが絶対・・・か。お似合いだな。

 

冷静になって考える。・・・俺は人殺しをしたのか。確かにあいつらは平然と人を殺していたが殺したことに変わりはない。親の死体も消したのか。

 

「小町・・・・、俺、人を仮の両親を、殺しちまったよ。」

 

――――こんな俺をあいつらは笑顔で迎え入れてくれるだろうか。

 

俺は、比企谷八幡は、決意する。この世界ではもう、信頼なんてしない。傷つくだけで無駄だから、明日でさえも信じない。今回の出来事が起きないために、俺は心がない人形と化す。

 

「元の世界に戻るときには俺はどうなってんだろうな・・・」

 

こうして比企谷八幡は、静かに一筋の涙を流す




すみません、更新が遅れました!
テストやら俺ガイル10巻を読むのに忙しくて・・・、これからも更新頑張りますので感想などお願いします!




         八幡の性格・・・・
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