捻くれボッチの転生記   作:ジャージマン

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俺は何を考えていたのだろうか。

ふとその考えが頭によぎる。

親が殺され、猫がさらわれ、俺は混乱の中瀕死状態になり、ありえないことが立て続けに起きた。

なぜこんなことが起きた、そんなことはたぶん一生分からないだろうし、考えてもなにも変わることはない。

が、もう一つ、それが許せない。

なににかって?俺自身のその時の感情だ。

親が殺されて怒りがあふれて、猫がさらわれて悲しみに満ちて。

本当の親なら、小町なら、俺は泣いて泣いて、怒り、殺した人物を死ぬほど憎む。が、今回は本当の、じゃない。

仮の親で、そしてさらわれたのは猫だ。衝撃こそあったが残念だったな、と他人のように振る舞えれるはずなのに。

――――いや、分かってる

この感情の原因は俺が、期待してしまっていたせいだ。明日に希望を抱いていたせいだ。

バカバカしい、そんな無駄な期待は傷つくだけと俺は分かっていたから、しないと誓っていたはずなのに。

ならこの後の俺の答えも必然と決まっている。これから俺はもう絶対期待なんてしない、感情のない底なし沼に潜って怒りなど、悲しみなどこの世界に必要なんてないのだから――――

       こうして比企谷八幡は決意する


七話 進む現実

あぁ―――

    

本当、結末がお決まりすぎで、人間の欲望がダダ漏れでこんな分かりやすい結末になると、思わず笑ってしまう。

 

まさか外国に捨てられるなんてな―――

 

ほんと今まで俺の体験しなかったことばかりでびっくりしちゃうわ

 

比企谷八幡に幸福は―――あるのか?

 

      ~~~~~~時は遡る~~~~~~

 

今まで俺のやらかしたことを簡単に説明する

 

       家に帰ったら親が死んでいた

 

       なんやかんやでバトル

 

       俺、シンキングターイム!

 

       そのとき警察来る←今ここだよ!

 

まぁこんな感じ。簡単だろ。なんか俺のシンキングタイム中に警察がきたんだぜ、大きな音がしたからってな。遅い、遅すぎる。もうヒーローは遅れて登場するどころじゃないよな。

 

まぁ体バキバキだし、助かったけどな。

 

警察に病院に連行されたから三週間ぐらい。足は比高的かるかったのか歩けるようにはなった。暇だし病院内を探検だー、あははーーー。

 

と、勢いよく病院を探検しようとしたらふと声が耳にとどいた。

 

「あの子を、比企谷八幡はこちらが引き取ります!」

 

なんだよ、うっせぇな・・・、こっちは気分があがってたのに下がっちまったよ。が、内容は無視できない。

 

盗み聞きをしていると、だいたい内容はわかってきた。

 

この引き取ろうとしている人たちは、俺の両親の親みたいなもので親族としてこのようなことを話しているのだろう。

 

しかし、俺を引き取ろうとするのは建前でほんとは金がほしいってところか。で、金だけだは気まずいから俺もついでと。俺はおまけもんではありませんよ、まったくもう。

 

「はぁ・・・アホらし。」

 

まぁ、そんなことはわかってるがここまで金にがっついているのを見ると人間の本性がでてきすぎでもう笑っちゃうレベルでござる。

 

はぁ・・・気分転換に歩こ。こんなためいきついてたらもともとない幸せすらなくなっちゃうしね!

 

てくてく歩いて俺のいたところと医療の器具の違いや特段と変わったことを探してみたが特にない。面白味がないっちゃあないがまぁ変わったことがないということは別に俺が適応しなければいけないってこともないか。

 

「なんで気分転換にこんなこと考えなくちゃいかないんだろーねぇ。」

 

ついでに言うとMAXコーヒーはなかった。これは駄目だ、ただ一つの癒しアイテムと思うMAXコーヒーですらないなんて・・・。俺もうこれから生き残れる気しねぇわ。

 

MAXコーヒー、MAXコーヒーと呪いみたいに呟きながら散歩を再開すると、男の人が近づいてきた。

 

「比企谷八幡くん、だよね?」

 

「いえ、違います。」

 

そう言って逃げようとした。だって俺子供だし?知らない人にはついて行ったらいけないし?別にまだあきらめずにMAXコーヒーを探しにいくためじゃないよ?ホントだよ?

 

「嘘はいいから。こちらについてきてください。」

 

わー。まったくもって信用できなーい。自己紹介もしてはいない人についていってはいけないから、と言って逃げようとしたが襟を掴まれて連行された。・・・えっと。これでも俺けが人なんですが。おまわりさーん!こいつです。

 

まぁ。だいたい連れていかれる検討はついているので叫ばないけどね。八幡ったら優しい!

 

おとなしく連行されて、部屋に入れられた。ここで待っとけ、だってよ。これは監禁として訴えてもよろしいのでしょうか。

 

なんやかんや考えながらおとなしく待ってたら中年の夫婦と思われしき人たちがきた。

 

「初めまして、比企谷くん。少しの間君を引き取ることになった瞬です。よろしく。」

 

「えー、私は静香です。よろしくね。」

 

「は、初めまして。」

 

たぶん少しの間引き取るというのは俺が全然悲しんでいるように見えない点を見て、親が死んでいることを明かさないためだろう。

 

そんな気遣い、無駄なだけなんだがな。

 

最初の挨拶に噛むのは安定なんで、スルーで。

 

この人たちによると俺の両親は二人とも大けがで入院中、その間は親に会いに行くことはできない。そしてその間は私たちが預かる、簡単にいえばそんなもんか。

 

「これから私たちの家に行くから、ついてきてね。あー、あと呼び方はなんでもいいよ。」

 

あ、こういう奴いるよな。呼び方なんでもいいとか言ってる癖して変な呼び名にしたら怒るんだぜ?おかしいよな。

 

車にのって走ること30分くらい。意外にでかい家に着いた。車からでてみればもう外は真っ暗だ。

 

 

「もう今日は遅い。もう君は寝なさい。あと君は今日から私たちの家族の一員だ、敬語はなしだぞ。」

 

そう言ってニカッと笑った。きゃー、かっこいいセリフ。俺の心には全く響きませんがね。

 

まぁ、確かにこの体ではもう眠い。大人しく寝させてもらうとしよう。

 

         「「「おやすみなさい」」」

 

そういって俺は眠りについた。

 

 

 

 

 

 

幼稚園にいって、飯を食べて、寝る。そんな生活を一か月ぐらい繰り返していたら突然夕食中に瞬さんが口を開いた。

 

「八幡もそろそろこの生活に馴染んできてくれただろう?明日からは連休だ。八幡が家族としてきたパーティをしていなかったしね、張り切って外国に行くぞ!」

 

ここで何も反応を見せないのは子供としてどうかと思うのでワンアクションをやったー!と起こしておいた。

 

やれやれ、子供は楽だなぁーと思っていたが、精神年齢高校生でこれはこれで恥ずかしい・・・。

 

そして当日―――

 

朝早く起こされ飛行機にのって英語が飛び交うとこにきた。ここどこだよ・・・。

 

「八幡! 今日は好きなもん買ってやるぞ!」

 

いや、まずここどこだよ。まぁ、どうせ連休といっても三日ぐらいで帰るだろう。気にすることはないな。

 

うまく楽しめるかなー、演技は嫌だなー。とか思ってたがうん、普通に楽しかった。なんかいろいろ新鮮で楽しかったです、はい。

 

けど、なんか絶叫マシーンはやばかった。なんでこんな幼稚園児までのせるんですかね。

 

ヘロヘロになってホテルに着いた。なんかここも高級感あふれてるんですけど・・・・。

 

風呂やらベットやら飯やら庶民の俺には規格外の大きさや質のよさでちょっとテンション高くなってにやけ顔でちょっとおかしくなった。うん、これ黒歴史確定だ。

 

 

それはそれでとても旅行は楽しめた、瞬さんによると今日が最終日らしい。黒歴史を増やさないように頑張るか。そして親の行くがままについて行ったらなんか一目のないところに来た。――――おかしい。しおりやなんやら

みたがこんな所はスポットとしてなかったはずだ。

 

不思議に思って親の方に振り迎えろうとした瞬間口にハンカチを抑えられた、その瞬間俺の意識は遠のいていった。せめて顔を見てやろうと必死に目をむけるとそこには、

 

 

     笑っている瞬さんと、静香さんが見えた。

 

――――ああ、そういうことか。

 

一つ疑問がとけて俺は意識をすてた。。。。

 

 

 

「さむっ!」

 

体の冷えで目がさめた。見渡すと下は地面、上は空。これですぐわかった。

 

「夢オチってことはやっぱりないか。」

 

驚きこそあるが、別に悲しみや憎しみなどない。期待などしてなかったし、金の欲しさに俺も一緒に引き取る。そう金のためなのだ。長く持つはずはないと分かってたしな。

 

「しかし、どうするか。」

 

そう、いくら予想はできていたとはいえ、無一文だ。そして子供なわけで仕事などできるはずがない。ひとまず周りに町などないか探さなければ―――

 

フラフラさまよっていると、焦げ臭い匂いが鼻にただよった。誰かが火でも使っているのだろうか、行く価値はあるかもしれない。

 

流石に死んでやるわけにはいかんので小走りでその匂いの元へと急ぐ。

 

「・・・・神社、か?」

 

たどり着くと、長い階段と砦があった。人がいるかは分からんが火を使っているならまぁいるだろ。いるよな? 自分で言って自分で疑問に持ちながら階段を駆け上がる。

 

「・・・神社の階段運動不足のボッチにはつらいんだがな―――」

 

――――そこで後悔した。また、またなのかと。

 

俺はどうも厄介ごとにしか恵まれないみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには一つの家が燃えていて――――

 

 

          

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒い翼の生えた男たちがその家に襲い掛かっていた

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