番犬幼女は飼われたい   作:とげちゃん

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思いついたので供養です 続きません


番犬幼女は飼われたい

「飯持ってこい」

 

いまおぼえてる思い出でいちばんむかしのものは3才のときで、そのときからわたしにじゆうはありませんでした。

 

"こせい"っていうもので、わたしのじゆうはなくなりました

 

「はぁ?お前、今これの気分じゃねぇんだわ」

「マジで使えねぇなお前は」

 

はなすことも、なくことも、おこることも、わらうことも、ねることも、ゆるされてません

 

「いいから早く違うの持ってこい!」

 

わたしは"じゆう"を知りません

 

 

 

 

「畜生...アイツ本当にムカつくなぁ...」

 

おしごとからかえってきたお父さんは、とてもおこっています

 

ぱそこんをさわるおしごとをしてると言っていたお父さんはときどき、とてもおこってかえってきます

 

「おい、お前そこに立ってろ」

 

そうお父さんが言うと、わたしはうごけなくなります

 

こうなるとお父さんはわたしにたくさんぼうりょくをしてきます

 

「俺が下手に出りゃイイ気になりやがって...!」

 

そういうとお父さんはわたしのおなかにめがけて力いっぱい足をふりました

 

いたい

 

リビングのゆかにころがったわたしはおなかをおさえてうずくまります

 

「手で守ってんじゃねぇ!」

とどなったお父さんはさらにわたしのおなかをけります

 

おもわずはきそうになりましたけど、がんばってがまんをします

 

そうしないとお父さんのめいわくになるから

 

いたいのはくるしいです

けど、わたしはこれをがまんしないといけません

 

「お前は犬なんだからなぁ」

「犬は犬らしくご主人のいうこと聞いて、ご主人の事をちゃんと受け入れろって言ってんだろ!」

 

だってわたしは"いぬ"だから

 

わたしはだめな"いぬ"だから

 

お父さんにいい"いぬ"だっていってもらえるようにがんばらなきゃいけないから

 

 

 

お父さんが言うには、わたしはうまれたときから"いぬ"

だったらしいです

 

だからお父さんはわたしを"いぬ"としてそだてました

 

"いぬ"はごしゅじんの言うことをぜったいききます

"いぬ"はごしゅじんのやることをうけいれます

"いぬ"はごしゅじんにめいわくをかけません

"いぬ"にはじゆうがなくてあたりまえです

 

そう言われてそだちました

だからわたしもそうならないといけません

そうでない"いぬ"はすてられてしまうそうですから

 

 

 

 

 

「あぁ...クソ、お前のせいで無駄に汗かいた、風呂に入る、飯は片しとけ」

 

しばらくわたしをけって気分もおちついたのか、お父さんはリビングから出ておふろにむかいました

 

やっぱりまだいたいのにはなれません

 

わたしはまだいい"いぬ"にはなれてないようです

 

もっとがんばって、お父さんがやることをちゃんとうけいれられるようにならないとです

 

わたしはゆっくりと立ち上がって、テーブルの上にあるしょっきをあらいます

 

まだじんじんといたむ手に、冷たい水はしみてすこしいたいです

 

かじはすべてできるようになりました

 

おふろのそうじやせんたくはお父さんがかえってくるまでにおわらせます

 

ごはんも、しょっきあらいも、いまはしっかりと上手にできるようになりました

 

"いぬ"はごしゅじんのやくにたてるようにしないといけませんから、かじもしっかりとできなければいけません

 

"いぬ"はたいへんないきものですけど、お父さんのやくにたてるときはしあわせをかんじます

 

もっと、お父さんのやくにたてるようにがんばらなくちゃいけませんね

 

 

 

ピンポーン

と、チャイムがなりました

 

どうやらおきゃくさんみたいです

 

けど、めずらしいです

チャイムをならす人はおおやさんがおおいですけど、いっしゅうかんまえにやちんをとりにきました

 

なのでちがうおきゃくさんですが、なんのようがあるのでしょうか

 

なんかいもチャイムがならされてます

早くむかったほうがよさそうですね

 

手をタオルでふいてげんかんにむかいます

 

「インターホンがうるせえなぁ!お前はそこで立って待ってろ!」

 

と、げんかんちかくのだついじょからおこっているおとうさんが出てきて、わたしにめいれいしたあと、げんかんのとびらをあけました

 

「うるせぇんだよ!一体なんの用だ...」

 

「あぁ...?」

 

お父さんがすこしあとずさりします

 

「な、何だお前らは!」

 

おきゃくさんのことを見ようとお父さんのおなかの横からかおを出してみると

 

げんかんまえには手をいっぱいつけた大人の人と、くろいもやもやの人がいました

 

「な、何で何も言わねぇ!」

 

お父さんがすこしあせっているようなこえで聞くと

 

「...なぁ黒霧、コイツ本当に役に立つのか?見るからに小物だぞ」

 

「こもっ...!」

 

「ええ、死柄木弔」

土峰剛(どみねつよし)、年齢47歳、個性[支配] 長い時間人に触れる事で支配することができるようです」

 

と、お父さんのなまえとこせいをくろいもやもやの人が言いました

 

「...ん?ガキがいるじゃん」

 

「本当ですね、資料には書いてませんでしたが...」

 

「おい!話聞いてんのか!?」

 

お父さんをむししてはなしをしている二人におこったのか、さっきよりも大きなこえでお父さんは聞きました

 

「そんな大声出すなよ...うるさいな」

 

「...あなたには私たちの仲間に加わっていただきたいのです」

 

「仲間?なんのために...」

 

「攻略だよ、社会のゴミであるオールマイトのな」

 

おーるまいと...かいもののとちゅうできいたことがあるなまえです

 

「俺たちはオールマイトを殺す」

 

「...本気で言ってるのか?」

 

「本気も本気さ。でもラスボスを攻略するのには数が足りない」

「だが、お前の個性なら適当に一般人拐って支配するだけでソイツを仲間にできる、テイムみたいなもんだな」

 

「俺はヴィランじゃ...」

 

「あなたが働いている職場には、あなたの仕事のほとんどを引き受ける人が何人かいるようですね」

 

「それほど接点も無いのにそうであるようですが...使ったのではありませんか?個性を」

 

「どうしてそれを!」

 

「情報さ、ヴィラン予備軍で注目株の情報を提供している奴のな」

 

二人のはなしを聞いているお父さんは足がふるえています

 

「で、俺らの仲間になるか?」

 

と手だらけの人はお父さんに聞きました

 

「...小物やら役に立たなそうやら好き勝手言いやがすて...」

 

「どいつもこいつも俺の事を下に見てきやがる...!」

 

「俺の方が絶対に優れてるのにお前の下につくわけねえだろがぁ!」

 

とお父さんはおおごえを出して言いました

「...あっそ」

 

そしてお父さんは二人を指差しました

「犬ぅ!コイツらをグチャグチャにして殺...!」

 

とわたしにめいれいを出そうとしたとき、手だらけの人がお父さんのあたまをつかみました

 

「計画について聞かれたなら生かして帰すわけないよなぁ...!」

 

するとお父さんのあたまがボロボロとくずれていきます

 

お父さんは手だらけの人のうでをつかんであばれますが、どうにもなりません

 

わたしはまっていろとめいれいされたままうごけませんでした

 

しばらくするとあたまがなくなったお父さんはそのままたおれて、わたしのからだがうごくようになりました

 

お父さんがいなくなりました

ごしゅじんがいなくなりました

 

なにをすればいいかわかりません

なにをしていいのかわかりません

 

「死柄木弔...殺さずともそのまま連れ帰っても良かったのでは?」

 

「…あぁ、先生が好きそうな個性だったしな、それでも良かったか」

 

げんかんのそうじをするべきですか?

しょっきをあらうべきですか?

おふとんをしくべきですか?

しごとふくをせんたくするべきですか?

 

わかりません

わかりません

 

「それで死柄木弔、そこの子どもはどうしますか?」

 

「…無視でいいだろ、まだ何が起きたのかよくわかって無さそうな面してるしな」

 

「わかりました」

 

けど"いぬ"として、ごしゅじんがいないならしなきゃいけないことがあります

 

それは...

 

「ではゲートを開きますが...死柄木弔?」

 

「…なにしてるクソガキ。あの馬鹿を殺した俺を捕まえてヒーローにでもなるつもりか?」

 

「───────さい」

 

「は?」

 

「─────ください」

 

「...聞こえねぇよ」

 

「わたしを...かってください」

 

"いぬ"としてあたらしいごしゅじんにかってもらうことです

 

「…はぁ?」




土峰剛
 とある会社勤務の社会人、個性は「支配」と強個性ながらもその性格故にヒーローにはなれず、そのヴィラン向きの個性故に他の人とは仲良くなれずに生きてきた。周りの人よりも能力は高かったので他人を見下しておりそれは普段は隠していたものの、古い考え方や自分の価値観のアップデートができずそれが矯正されないまま人生を送っていた。他人や物によく当たる人だった。
異形型の個性が嫌いだった。


個性の発動条件は対象の至近距離に累積で24時間以上いること、又は対象に累積で2時間直接触れること。
段階があり、時間が増えれば増えるほど命令できることが増える。
最初は悪印象を持たなくなる程度だが、最終的には相手の全てを支配することができる。
自分を崇拝させたり、愛させたり、感情表現を縛る、発言を出来なくさせるなど何でもできるようになる。仕事押し付けることができるようになるのは大分たまってから。
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