デモンズエデン ~死にゲーを生身で、現代社会を美少女エルフで戦うハメになってしまった~   作:ぎむねま

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エルフの美少女で学園生活

ラーメン屋ダンジョン(仮)を攻略した俺は、しばらく暇になった。

そんなこんなで、俺は学校に行くことになったのである。

 

無茶だと思うだろうが、

理由は色々ある。

 

ダンジョン攻略に参加出来るのは俺だけと確定。司令部だかは力にならないし、最新装備を揃えても役に立たない。

 

それでいて考える事は沢山ある。現実化したデモンズエデンの映像がまるっと手に入った。ドリームフレームの稼働データもだ。それらの分析に時間がかかる。

それにゲームのメインヒロイン『ティア』に入っていたアンジェラの正体も調べなきゃならない。

 

そこから導き出される今後の計画。政治的な日米の綱引き。まぁ、大人にゃ色々あるのだろう。しばらく待機になりそうだった。

 

そして、大人には色々とあると言えばウチの両親だ。

 

高校に行けの一点張り。なんなら命懸けのゲーム攻略なんてやめてそのままの姿でいいじゃないかと言ってくれた。

 

ナビナビに約束したし、このまま暮らすってのはダメなんだが。友達になんも言えないままってのはそれはそれで嫌だった。俺が死ぬような目にあってるのに「なんかアイツ事故ったらしいよ」って程度の認識で、自然と記憶から消えていくのが寂しく思えたのだ。

 

俺は十中八九、デモンズエデンの世界で死ぬのだと思う。

だからこそ、やつらの記憶に強烈なインパクトを残してやりたくなったのだ。

 

学校に行く理由はまだある。単純に俺の都合だ。

モルモットみたいに閉じ込められてるのがキツかった。

なんか理由を付けて外に出れれば何でも良かった。

 

親がゴネて教育の権利だなんだで、学校に行く許可が出たんだから、行かないのは損ってワケだ。ヤケクソとも言う。

 

なので、派手に学園デビューをキメて自己紹介。

久しぶりに自分の席に戻ったのだが……

鈴木のヤツが間抜け面でこっちをジロジロ見てきやがる。

 

「え、ちょ、、お前本当に柏木……なの?」

 

まぁ、そうなるよな。

俺はさらりと長い金髪を掻き上げて宣言。

 

「そうだぞ、惚れるなよ」

 

コレだけは言っておく。

なんせ今の俺は美少女エルフだからな。この世のすべての憧れの存在と言って良いだろう。隣の席で眺める内に惚れちまうなんて御免だぜ?

 

俺は外界を遮断するように固く目を瞑る。

鼻を伸ばす鈴木の顔とか見たくないわ、マジでキモい。

 

いや、しかし。

片目を開け、チラリと鈴木を見ながらフォローする。

 

「まぁ、エルフになったなんて、信じられないのも無理はないけどな」

「いや、ソレは知ってるし、信じてんだよ! どんだけニュースでやってると思ってんだ」

 

そうなん?

いや、そうか。

 

閉じ込められてモルモットにされている間はテレビなんか見れなかった。ネットもだ。

だけど、思い切りテレビ中継されて「あのぉ、中身は柏木ですぅ」とか言っちゃったモンだから政府だってある程度の情報開示をせざるを得なくなったと言う。知らねーおっさんに小言を言われたモンだ。蹴ったけど。

 

情報開示がどの程度か、確認する必要がありそうだ。

 

まぁ、とにかく俺が柏木だって思ってるなら問題ない。

問題ない?

 

「ん? じゃあなんで変な事聞くんだよ」

「いや、スカート! なにも女子の制服着てくるこたぁ無ぇじゃねーか」

「でも、可愛いだろ?」

「だからっておかしくないですかぁ? 柏木さぁーん」

 

ま、まぁね。

友達がいきなり女の子になったのは良くても。いや、良くないが。

ノリノリでスカートまで穿いてきたら中身もどうした? ってなるよな。

 

「でも、可愛さには抗えないだろ!」

「抗えよ! ってか、言いたくねぇけどお前うっすら化粧もしてるだろ」

 

してますね。

 

「でも、可愛いだろ?」

「全部ソレで乗り切ろうとすんじゃねーよ。心まで女になってんじゃねーか」

 

失礼な! 誰がメス堕ちだってんだよ。

堕ちるのはお前らじゃ、たわけ!

 

「可愛いから良いんだよ、可愛いは正義じゃ、ひれ伏せ」

「何もかもぶち壊そうとしてるじゃねーか!」

「それは、そう」

 

なんで俺一人、死ぬような目に遭わねばならんのだ。

死ぬときはお前らの性癖も道連れだ!

 

同級生の可愛い女の子(元男)が死地へと旅立つのを見守る事しか出来ない無力さに打ちひしがれろ!

 

ちな、今は授業中だ。朝礼の終わりに飛び込んだから、すぐ授業。

教室はまだ興奮が収まっていない。授業中なのに、みんながこっちをチラチラ見ている。そりゃ気になるよな。先生だって授業に身が入っていない。

 

俺は肩を竦め、長い足を堂々と組む。

するとまぁ、鈴木が盛大に顔を顰める。

 

「ってか、その足はなんだよ?」

「足? 何かおかしいか? 長くてすらり」

「靴下! なにその長いの! 学校指定のヤツがあるだろうが!」

 

おいおい、靴下のチェックとか。久しぶりに会ったら鈴木め、風紀委員にでもなったのか?

学校指定のよりちょっと、いやかなり長いだけ。

 

「でも、可愛いだろ!」

「一点張りかよ、ふざけんな」

 

ふざけてんのはソッチだ!

俺は閉じ込められて情報も隔離されて、どんだけ暇だったと思ってんだよ。

 

そんな中、リクエストすりゃ何でも持ってきてくれるのだ。

日本刀も、銃火器も、鏡も、化粧品も、女子の制服も!

正直、ちょっと楽しくなってしまった。

 

自衛隊の遠藤さんにナチュラルメイクを教わって、用意したのは改造制服とニーハイソックス。

酷く短いスカートとニーハイソックスが太ももで絶対領域を醸造している。最高に可愛い。

 

ただし、何から何まで校則違反。とは言えこっちは超法規的イレギュラー存在! なんでもアリに決まってるだろ!

周囲に溶け込む為にスカートにしたいけど、ズボンと違って足の露出が落ち着かないんですぅ、とか適当な理由を付ければ靴下程度なら余裕のスルー。

 

スカートは勝手に改造した。コレでお前らの息の根を止める。

 

「私はすべてを破壊し、そして消えよう」

「魔王かよ……」

 

悪魔なんだなーこれが。

 

鈴木にウンザリされながら、俺は授業を受けるのだった。

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