イナズマイレブンHEROS!!!   作:月兎タンク

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冷静に考えて『オーガ襲来』って前半ほぼ総集編だったにも関わらずイナイレ屈指の人気作品になってるのって凄いですよね。円堂世代の映画はこれ一本しかないってのもあると思うけど。


最強軍団襲来 そして…

 おーす!画面の前のみんな!俺だ!雷牙さんだぜ!いや〜ここまで色々あったな〜…。

 飛行機事故で親父達が死んじまって…、絶望のあまりに自殺しようとしてたら偶然守と出会ってライトの面影を見て…、そんでイタリア留学から帰って来たら雷門中にサッカー部なくて俺と守と木野の3人でサッカー部を立ち上げて…

 

 え? プロトコルオメガ? 何ソレ? 新手のバンドか?

 

 コホン…話を戻すぜ。そっから2年になると同時に帝国学園っつー強豪チームと試合してから…なんやかんやあって雷門イレブン(俺たち)は強くなった。

 …途中途中でチラチラ視線を感じたけど。

 

 んで俺たちは遂に…

 

王将『ご覧ください!この歓声を!長い歴史を持つFFでも今年は特別ですッ!!!絶対王者帝国が無名の学校・世宇子に大敗したと思えばその世宇子も王牙学園なるこれまた無名の学園に大敗!!!それから今大会は雷門中と王牙学園という2つのダークホースの独壇場!その両者は今日!遂に相まみえるのですッ!!!』

 

 俺たちは夢だったFFの決勝の舞台に立ったんだ。

 

 …本当に大変だったマジで色々大変だった…。主に世宇子が王牙っつー知らん学校に負けたせいで鬼道の復讐心が宙ぶらりんになってまーた自分を見失い掛けたのが原因だけど。

 

 でもそれも今となっていい思い出!何せコレからその世宇子よりも強ェ相手戦えるんだからな!

 くぅ〜〜!ワクワクすっぜ!待っていやがれ王牙学園!テメーらをぶっ倒して俺たちが優勝すっからよォ!!!

 

♢♢♢

円堂「さあみんな!決勝だ!目指すは優勝!気合い入れていくぞォ!!!」

 

雷門イレブン『おうっ!!!』

 

 円堂の掛け声と共に決勝戦への士気が高まる。

 

 だがおかしい。あと数分で決勝戦が始まるにも関わらず王牙学園のベンチには誰1人として関係者が集まっていない。選手も、監督も、マネージャーも、文字通り誰1人もだ。

 

雷牙「んだよ、もしかして王牙のヤツら遅刻かァ?せっかく試合すんのを楽しみにしてたのによォ。不戦勝で優勝なんて後味が悪ィーぜ。」

 

 そう雷牙が言い終えると先ほどまで雲一つ無い晴れ模様だった青空が分厚い雲に覆われて瞬く間に太陽の光が遮られる。

 

 そして…

 

円堂「ん? 何だ…ドワァ!?」

 

鬼道「…! おい…!空を見ろ…!」

 

 空から眩い稲光が落ちたと思うと空に『鬼』を模った紋章が浮かび上がる。

 すると紋章から闇色のオーラがFFスタジアムを包み込み夢の聖地であるFFスタジアムは鬼が住まう全く別の戦場(スタジアム)へと変貌する。

 

雷牙「な…なんだァ!?コレは…!?」

 

豪炎寺「もしかして影山の仕業か…!?」

 

壁山「怖いっス〜〜!!!」

 

 あまりに非現実的な光景の前に流石の雷門イレブンも動揺が隠せず警戒体制に入っている。

 周囲を見回す円堂だったがふとグラウンドを見ると先ほどまでいなかった11人の人間が雷門イレブンを見下していた。

 

円堂「あれが…王牙学園…!」

 

 この日に備えて何度も彼らの試合を見ているにも関わらず実際に彼らを目にするとその威圧感から無意識のうちに冷や汗を流してしまう。

 彼らの冷たい目はサッカープレイヤーのものではなく自我を消し上官の命令通りに作戦を実行する兵士そのもの。そう感じさせる何かがあった。

 

 王牙は統率の取れた動きで横一列に整列し雷門イレブンを待つ。あまりに多すぎる情報量に脳の理解が追いつかない彼らだが相手がサッカーがするつもりならそれに応えるのが流儀だ。

 雷門イレブンも横一列に整列し王牙と相対する。

 

円堂「…俺は雷門中キャプテン円堂「円堂守だな?」…! そうだ…!」

 

バダップ「俺の名前はバダップ・スリード。」

 

 円堂の自己紹介を遮り先に自身の名を言うバダップに円堂は呆気にとられてしまったが、すぐにいつもの表情(笑顔)に戻り両チームの健闘を祈り握手を求める。

 

円堂「今日はいい試合に「くだらない…!」え…?」

 

バダップ「戦場で敵と馴れ合おうとはつくづく甘い奴だ。」

 

円堂「戦場…?」

 

雷牙「へいへいバダップ君よォ!これから俺たちがやるのは“戦争”じゃなくて“サッカー”なんだぜ?ミリオタの趣味を否定するつもりは無ェーがせめて会話くらいちゃんとしてくんねーかなァ?」

 

バダップ「…。戦闘準備!チーム“オーガ”、散開せよ!」

 

雷牙「無視かよ!」

 

 雷牙の皮肉を無視したバダップは部隊に命令を送り指定のポジションに着く。

 雷門イレブンは彼らの姿になんとも言えない違和感を感じずにはいられなかった。

 

 遂に決戦直前となった雷門VS王牙の決勝戦。世宇子を下したチームが相手という事もあり雷門イレブンは最大限の緊張感を持って試合に挑む。

 

 今回の雷門のスタメンは以下の通り。

 

FW:染岡、豪炎寺

MF:一之瀬、雷牙、鬼道、松野

DF:風丸、壁山、土門、栗松

GK:円堂

 

 お馴染みとなったフォーメーションとスタメンで未知の力を持つ王牙に挑む。

 

ピーッ!!!

 

 審判のホイッスルが戦場に鳴り響き決勝戦が幕を開ける。雷門は先手必勝と言わんばかりに豪炎寺と染岡のFW陣が中心となって王牙の陣地へと攻め上がる。

 

 だが…

 

王将『おおーっ!!!?これはどうした事だ王牙学園ッ!?誰1人動かない!文字通りまったく動かないぞォォォォォォ!!!?』

 

 王牙は誰1人雷門を止めようとせずに雷門イレブン達を自らの陣地へ招き入れる。

 

染岡「チッ!舐めやがって!だったらお望み通り遠慮なくいかせてもらうぜッ!!!」

 

鬼道「決めろ!染岡!」

 

 染岡は鬼道からボールを受け取り十八番の“ドラゴンクラッシュ”の体勢に移る

 

 筈だった…

 

染岡「んなっ!?」

 

 王牙のMFサンダユウは目にも止まらぬスピードで染岡の正面に移動すると即座に彼からボールを奪う。

 

雷牙「んだよあのスピード…!全く目で追えなかった…!」

 

 ボールを奪ったサンダユウはFWのミストレにパスを回すが直前で風丸がパスカットに成功する。

 

ミストレ「フッ…。」

 

 風丸が接近していた事は分かっていたと言わんばかりにミストレは微笑を浮かべ特に彼を追いかける事なく傍観に徹した。

 

鬼道(おかしい…世宇子の時とはまるでプレースタイルが異なる…。一体奴らは何を考えているんだ…?)

 

 傍観に徹する王牙の戦術に疑心暗鬼になる鬼道。

 今の彼らは世宇子を30点以上の点差を付けて勝利したチームと同じとは思えないほど大人しいのだ。

 

松野「こいつらやる気あんのか?」

 

一之瀬「ボールを取れたのになんで奪いにこないんだ…?」

 

風丸「だったら俺達はダイアモンドの攻めを見せるだけだ!決めろ豪炎寺!」

 

 風丸はループパスで前線にいる豪炎寺にボールを回す。その瞬間、一之瀬のマークを容易く振り切ったドラッヘによってまたしてもパスカットされてしまった。

 

 それでも王牙は一向に攻める事なく雷門にボールを奪われる。

 

 以降は同じ展開の連続だった。雷門がパスをすれば王牙はパスカットしあっさりボールを手放す。

 何1つ進展がないまま気づけば前半戦の残り時間は僅かとなっていた。

 

一之瀬「くっ…!そこだ!豪炎寺ィ!!!」

 

 一之瀬はシュートと見間違う威力のキラーパスを豪炎寺に向かって放ちパスカットを対策する。

 一之瀬はテクニックに秀でた選手であるもののキック力も並大抵のFWとは一線を画すパワーを持っている。

 如何に王牙といえどこのパスを簡単にカットする事は出来ないだろう。

 

サンダユウ「スッ…」

 

バダップ「待てサンダユウ。ここは俺が行く。」

 

 バダップはサンダユウを待機させ姿勢を大きく低くした瞬間、凄まじい脚力で地面を抉る。

 バダップの身体は一瞬でボールに追いつき一之瀬のキラーパスは呆気なく彼の足元に収まった。

 

一之瀬「なっ…!」

 

バダップ「……。」

 

 ボールを確保したバダップは作戦通りに適度に雷門にボールを奪わせ時間を潰そうとするが…

 

???「ようやく目が慣れたぜェ…!テメェらのスピードによォ!!!」

 

バダップ「稲魂…雷牙…!」

 

 バダップの前に現れたのは我らが“怪物”稲魂雷牙だ。ここまで王牙の動きを観察する事で雷門の中でいち早く王牙のスピードに慣れた雷牙はバダップの落下地点を予測し彼に襲い掛かったのだ。

 

雷牙「サッカーをする気が無ェんだろ?だったらそのボール渡しやがれッ!!!」

 

バダップ「…なるほど、流石は“奴”の先祖といったところか…。」

 

 雷牙の姿を見て嫌な思い出でも蘇ったのか、これまで表情1つ見せなかったバダップは初めて眉間に皺を寄せて彼を睨みつける。

 だがバダップは一流の兵士。己の私情に流されて作戦外の行動を取る事は決してなかった。

 

雷牙「チッ!調子狂うぜ!!!」

 

 これまで通りバダップからボールを奪わされた雷牙はあまりの張り合いのなさに悪態をつきながら前線へと上がる。

 

バダップ『チーム“オーガ”。このまま稲魂雷牙にシュートを撃たせろ。』

 

王牙『ラジャー!』

 

 バダップは耳のインカムらしき装置を用いてチームメイト全員の脳内に指令を送る。

 

雷牙「へぇ?俺ちゃんにはシュートチャンスをくれるってのかい?だったらお望み通りにどデカいの1発ぶちかましてやるぜェェェェェ!!!」

 

 雷牙は身体に“獅子”の魂を憑依させて目にも止まらぬ速さで二連撃をボールに叩き込む。

 すると彼の背後から黄金の立髪を携えた巨大な獅子が出現する。

 

雷牙「“キングレオーネェェェェェ”!!!」

 

 獅子は天に向かって雷鳴の如し雄叫びをあげシュートと共にゴールへ襲い掛かる。

 

 これぞ雷牙の得意技であり父・稲魂ステラから託された必殺技“キングレオーネ”だ。

 その威力は数多くのシュート技を習得している雷門イレブンで単体最強の称号を持つ程だ。

 

王将『稲魂雷牙の“キングレオーネ”が炸裂ぅぅぅ!!!これまで試合でこのシュートによって得点を許したキーパーは数知れずッ!!!さあ王牙学園ザコメル!彼はこのシュートに対してどんな必殺技を繰り出すのかァァァァ!!!?』

 

 黄金の獅子はザゴメルを喰い殺さんと口を大きく開き飛び上がる。獅子の狙いはただ1つ、ザゴメルの頭部だ。

 

雷牙「ぶち抜けェェェェェ!!!」

 

雷門イレブン『いっけェェェェェ!!!』

 

 永遠にも思えた前半戦でようやく手に入れた得点のチャンスに雷牙は雷門イレブン全員の想いを込めて“キングレオーネ”を放った。

 その威力ははこれまで幾度となく放ったきた“キングレオーネ”の中で最高のものだと確信するほど強烈なシュートだった。

 

 

 

 

 

 だが現実は残酷だった。

 

ザゴメル「……フン!」

 

 皆の想いを乗せた“キングレオーネ”はザゴメルに通用しなかった。

 

 彼は“キングレオーネ”を防いでみせたのだ。腕一本だけで。

 

雷牙「んだと…!?」

 

豪炎寺「稲魂の“キングレオーネ”が…通用しない…?」

 

染岡「こんな事ってあるのかよ…!」

 

ピッー!ピッーーッ!!!

 

 ザゴメルがシュートを止めたと同時に審判がホイッスルを鳴らし前半戦終了の合図を両チームに送る。

 

王将『前半終了ーーッ!!!試合は雷門優勢だったものの0対0のまま終了!まさかの試合展開になっておりますッ!!!』

 

染岡「クソが!!!なんであいつら何もやり返してこねぇんだ!!!」

 

 ベンチに付いて早々染岡の怒声が周囲に響く。あまりにサッカーを舐めている前半の王牙のプレーに苛立っているのだ。

 

少林「でもシュートチャンスはいくらでもあったじゃないですか!」

 

宍戸「なんでシュート打たなかったんですか!?」

 

 いくらでもシュートチャンスがあったように見えていた少林と宍戸は染岡を非難するが、彼は怒る事なく俯いてこう答える。

 

染岡「撃たなかったんじゃねぇ…。撃てなかったんだよ…!」

 

半田「それ本当か…?そうは見えなかったぞ?」

 

影野「染岡君達の詰めが甘かったんだけじゃないんですか…?」

 

 染岡の言葉を信じられないチームメイトはまだ彼を疑っているが自分でも何故シュートを撃つ事が出来なかったのか分かっていない染岡はただ弱々しく首を横に振る事しか出来なかった。

 

豪炎寺「攻めきれない…そう言えば分かるか?何度ゴール前に辿り着いてもシュートを撃たせてもらえない…。前半はその繰り返しだった…。」

 

目金「でも稲魂君はシュートを撃ちましたよ?やはり貴方方のミスでは?」

 

稲魂「いや違ェ…。俺はシュートを撃てたんじゃねェ…!シュートを撃たせたんだ…!」

 

 前半終了直後の王牙の動きは明らかにこれまでのプレーと違った。彼らはワザと雷牙にシュートを撃たせたのだ。

 自分達との力の差を見せつける為に…。

 

マックス「くそ!こうなったらどんな手を使っても前に出るぞ!」

 

宍戸「それじゃ反則になってしまいますよ〜!」

 

マックス「変えたいんだよ!流れを!」

 

 王牙の不気味なプレーは確実に雷門に悪い空気を作り出していた。短気な染岡は彼らのプレーに怒るどころか不安に苛まれ、普段は飄々としているマックスは反則してでも前に出ると言い出す程の怒りに震えている。

 

 まるで暗闇の中の迷宮に入り込んだような閉塞感が雷門イレブン達を襲っているのだ。

 

円堂「みんな!しっかりしろ!確かにみんなの気持ちも分かる…!俺だって前半はサッカーをしている感じじゃなかった!でも…!そんな気持ちのまま後半も戦うのか!?」

 

 円堂はキャプテンとして皆の気持ちを1つにさせようと激励を飛ばすが彼の言葉を持ってしても雷門イレブンの気持ちが晴れる事はなかった。

 

染岡「んな事は分かってんだよ…!でも…どうすりゃいいんだよ…!」

 

雷牙「…こうなったらガムシャラにでも戦うしかねェよ…。変な空気に包まれようが、クソみたいに塩試合させられようが“勝つ”為にはそうするしかねェ…!!!」

 

 こうして雷門イレブンは重い空気に包まれたまま後半戦に挑むしかなかった。

 

 一方その頃…、80年後の未来では…。

 

キラード「雷冥さん!カノン!まだですか!?もうすぐ後半戦が始まりますよ!!!」

 

???『もう少しお待ちくださいキラード博士、今し方ヒビキ一派の刺客達との交戦状態に入りました。数分程度で片付けますのでご勘弁を。』

 

???『こっちもまだ時間掛かりそうです!あと15分…いや10分待ってください!』

 

キラード「早くしてくださいよぉ〜〜…!!!絶対に王牙は後半に仕掛けてくる筈ですからね!!!」

 

 ヒビキ一派の妨害を受け思うように作戦が進まないキラード博士は冷や汗をダラダラ流しながら時間稼ぎ要因として送り込まれた哀れな刺客達の冥福と救世主の到着まで雷門が潰れない事を神に祈るしかなかった。

 

ピーッ!!!

 

王将『後半戦キックオフですッ!!!両チーム無得点!このまま前半のような展開が続くのかァァァァァ!!!?』

 

 王牙学園から始まった後半戦。エスカバはキックオフ早々後方で待機しているバダップにボールを回し雷門陣地に攻め込む。

 

 だが雷門イレブンは誰1人として動かなかった。

 

王将『おおーーっと!!!?今度は雷門が動かないィィィィィ!!!?』

 

 雷門前半の意趣返しと言わんばかりにバダップを素通りさせ中盤まで誘い込む。

 そして…

 

鬼道「今だ!」

 

 鬼道はバダップからボールを奪う事に成功しパスカットを警戒しながらボールを前線に上げる。

 

鬼道「行け!一之瀬!」

 

一之瀬「円堂!土門!」

 

 一之瀬は土門と円堂を呼び寄せるとトップスピードまで加速しそのまま地面に『*』状の軌跡を描く。

 すると彼らの軌跡は炎を呼び起こし天に不死鳥(フェニックス)が飛び立つ。

 

円堂「今だ!豪炎寺!」

 

豪炎寺「うぉぉぉぉぉぉ!!!“ファイアトルネードォォォォォォ”!!!」

 

 豪炎寺は炎の旋風を纏いながらシュートを叩き込む。すると不死鳥の炎は更に激しく燃え上がりながらゴールに襲い掛かる。

 

「「「「“ファイナルトルネード”!!!」」」」

 

 別の時空では雷門を優勝に導いた幻の必殺技が炸裂し王牙のゴールを奪わんとその翼を力強く振る。

 その威力は世宇子の守護神・ポセイドンでさえも本能的な恐怖によりその場から逃げ出す程の威力だがザゴメルの表情に動揺はなかった。

 

ザゴメル「フン…!“ニードルハンマー”!!!」

 

 ザゴメルは拳に稲妻を纏わせ不死鳥を纏ったボールを殴り掛かる。数秒程の拮抗の末に勝ったのは不死鳥ではなく稲妻の拳だった。

 

ザゴメル「口ほどにもねぇ。」

 

一之瀬「くっ…!稲魂の時同様ワザと撃たせたな…!」

 

円堂「よし!次だ!」

 

 円堂は王牙の攻撃に備える為に急いでゴールへ戻る。その帰路に偶然いたバダップは円堂が走り去る直前にある言葉を口にする。

 

バダップ「フェーズ3…スタート。」

 

 発言の意図こそは分からなかったものの円堂は直感的に嫌な気配を感じとり額に一粒の水滴が流れてしまう。

 

ザゴメル「エスカバァ!!!」

 

 ザゴメルはその腕力でボールを遥かに前方にいるエスカバへ回しパスが繋がってしまう。

 エスカバは間髪入れずに禍々しい気を体外に放出すると地面から6門の砲台が現れる。

 

エスカバ「“デスレイン”!!!」

 

 シュートを放つと同時に砲台から6つのビームがゴール目掛けて射出される。

 砲撃はディフェンスに入ったDF達を吹き飛ばしながら遂に円堂に牙を剥いた。

 

円堂「止める…!“ゴッドハンド”!!!」

 

 円堂は伝家の宝刀である黄金の右手を出現させ砲弾の雨霰を受け止めようとする。

 だが黄金の右手は一瞬にして砕け散り円堂の身体ごとボールをゴールに叩き込んだ。

 

雷牙「守ーーッ!!!」

 

ピッピー!

 

王将『後半開始から僅か数分!早くも王牙学園先制ーーッ!!!おおっと!?どうやらシュートをブロックした何名かが立ち上がれない様子です!』

 

 “デスレイン”を受けた半田、マックス、栗松は立ち上がれない程のダメージを負ってしまい彼らの代わりに影野、宍戸、少林が入る。

 

雷牙「チッ!ムカつくぜ…!やる気の無ェサッカーをしたと思ったら急に人を傷つけるサッカーをし始める…!俺が1番嫌いなヤロー共だ…!」

 

鬼道「あれが奴らの本性なのかもしれんな…。」

 

ピーッ!

 

染岡「行くぞ豪炎寺!なんとしても点を取り返すぞ!」

 

豪炎寺「雷牙!お前も上がれ!練習していた()()()()()を試すぞ!…!しまった!」

 

 豪炎寺にボールが渡って早々エスカバとミストレは躊躇なく2人で襲い掛かり豪炎寺を吹き飛ばすとすぐさまバダップにボールを回した。

 

染岡「豪炎寺!テメェら…!」

 

バダップ「……。」

 

 相棒である豪炎寺が傷つけられた事に怒りを覚えた染岡だが、あまりにも冷たいバダップの視線に圧倒され逆に恐怖を覚えてしまう。

 だが染岡はなんとか奮起しバダップからボールを奪い返すべく特攻を仕掛けた。

 

染岡「ウォォォォォ!!!」

 

雷牙「やめろ染岡!オメーじゃヤツには勝てねぇぞ!!!」

 

 雷牙の静止も聞かずにバダップに単身突撃した染岡だったが、バダップは躊躇なく彼にシュートを喰らわせボールを天高く上げると自身も同等の高さまで跳躍する。

 

鬼道「バダップがシュートの態勢に入ったぞ!!!皆!少しでも威力を落として円堂を助けるぞ!!!」

 

 そのままバダップは強烈な気を纏った両脚でボールに回転を掛ける。瞬間、両脚のエネルギーが全てボールに注ぎ込まれ真紅の槍と化した。

 

バダップ「“デス…!スピアー”!!!」

 

 真紅の槍はブロックに入った雷門イレブン達を一瞬の抵抗も与えずに吹き飛ばし一切威力を落とす事なく円堂へ襲い掛かる。

 

円堂「爺ちゃん…俺に力を貸してくれ…!」

 

 円堂は祖父から譲り受けたグローブのストッパーを締め直し大きく身体を捻ると心臓に大量の気が集中させる。

 そして右手を天高く上げた瞬間、膨大な気は黄金の魔神へ姿を変えた。

 

円堂「“マジン・ザ・ハンド”!!!」

 

雷牙「遂に…完成したんだな…!守…!」

 

 この土壇場で円堂大介が残した最強のキーパー技である“マジン・ザ・ハンド”を完成させた円堂は黄金の右腕を力強く突き出し真紅の槍を受け止める。

 

雷門イレブン『いっけェェェェェ!!!円堂ォォォォォォ!!!』

 

円堂「ウォォォォォ!!!」

 

 仲間の犠牲を無駄にしない為にも円堂はこのシュートは絶対に止めてみせると心に決める。

 その想いが彼の限界の殻を破ったのか真紅の槍と魔神の右手は完全に拮抗している。

 

円堂「止める…!このシュートだけは絶対に止めてやるんだァァァァァ!!!」

 

 そう叫んだ瞬間、魔神の肉体は遂に限界を迎え崩壊してしまった。

 

円堂「そん…な…!」

 

ピッピー!!!

 

雷牙「“マジン・ザ・ハンド”が…破られただと…!?」

 

風丸「あれだけ特訓して…ようやく習得したってのに…まだ力の差があるのか…!」

 

 円堂の“マジン・ザ・ハンド”が破られた事に雷門イレブンは動揺を隠せない。

 それもその筈だ、この時空の彼らにとって“マジン・ザ・ハンド”は王牙のシュートに対抗する為に血の滲む特訓の末にようやく今円堂が完成させた“切り札”なのだから。

 その“切り札”すらも通用しない現実は彼らの精神に大きなダメージを与えた。

 

 肉体的にも精神的にも追い詰められた雷門イレブンは立ち上がる事が出来ない。

 

円堂「みんな…!」

 

 今の一撃により更に負傷者が続出し雷門イレブンはたった6人で王牙の相手をしなければならなくなる。

 当然、11人ですらも手も足も出なかったのに6人になってしまえばもっと手も足も出る筈がない。

 彼らに待っていたのはサッカーの名前を借りただけの蹂躙であった。

 

エスカバ「ほらよ!」

 

鬼道「グアァ!!!」

 

ミストレ「弱ェな!!!」

 

豪炎寺「ガハッ…!」

 

バダップ「…消えろ、忌々しい“怪物”の血め…!」

 

雷牙「ガッ…!」

 

 次々と倒れて行く仲間達。円堂は傷つきゆく仲間をただ見ている事しか出来なかった。

 

円堂「やめろ…!こんなのはサッカーじゃない…!人を傷つけるだけのサッカーなんて間違ってる…!」

 

 大好きなサッカーで仲間達を傷つける王牙に対して円堂はバダップに怒りをぶつける。

 だがバダップの返答は円堂の予想を超えていた。

 

バダップ「違うな円堂守。貴様のせいなのだ、貴様のくだらないサッカーが、貴様のくだらない情熱と言葉が、チームメイトを傷つけているのだ。」

 

円堂「俺の…サッカーが…?」

 

バダップ「貴様の仲間達だけじゃない。今から80年後の未来、この国は大きく弱体化する。貴様がサッカーなどという人々を腑抜けさせるものを広めたせいで!!!」

 

円堂「80年後…?一体何を言っているんだお前は…!」

 

エスカバ「おいバダップ。それ以上はやめろ。下手に未来を教えると未来にどのような影響が起きるか分からん。」

 

バダップ「…すまない、少し感情的になっていたみたいだ。…これで終わらせ…ッ!?」

 

 最後の止めにシュートを放とうとした直前。バダップの身体に戦場でも感じた事のない悪寒が走る。

 その感覚はまるで自分のすぐ後ろに巨大な“怪物”が自身を喰い殺さんとしている…まさにそんな感覚だった。

 

バダップ「誰だッ!!!」

 

 バダップは思わず戦闘態勢に入ってしまい、殺す気で背後にハイキックを放つ。

 謎の“怪物”は間一髪のところで蹴りを躱わすとバダップの持つボールを奪った。

 

 その怪物の正体は…

 

 

雷牙「どうした不思議ちゃんよォ…?そんなに怯えて、まさか俺ちゃんにビビってるんじゃねぇだろうなァ…?」

 

バダップ「稲魂…雷牙ァ…!」

 

 当然、稲魂雷牙だ。雷牙はようやく怒りの感情を見せたバダップに対し畳み掛けるように挑発する。

 

雷牙「そういやオメー前言ってたよなァ?“俺達は“鬼”だ。神をも喰らう“鬼”だ。”って…そーんなオメーちゃんが俺1人にビビりまくるなんざお笑いだねェ?もしかして“鬼”は“鬼”でも“クソ餓鬼”のほうかい?それなら納得がいくや!!!ハーハッハッハッ!!!」

 

バダップ「黙れ…!円堂守も大概だが、貴様ら一族はもっとタチが悪い…!歪んだ価値観を持ちながらいつも正しい行いをしようとする者達の障壁となる…!もういい!貴様だけは今ここで俺の手で潰すッ!!!」

 

雷牙「やってみろよクソ餓鬼ィ!!!返り討ちにしてやんぜェェェェェ!!!」

 

 我慢の限界を迎えたバダップは上司の命令を無視して雷牙を今この場で亡き者にせんとサッカープレイヤーではなく軍人として襲い掛かる。

 

 その刹那 このFFスタジアムにいる全ての人間に先ほどとはまた異なる悪感が走る。

 

エスカバ「おいバダップ…!あれを見ろ…!()だ!空から何かが落ちて来る…!」

 

バダップ「あれは…!まさか…!クッ!応答願います本部!奴です!時空管理局のエージェントが遂に現れました!!!」

 

 最悪の事態が訪れたバダップは焦りながら本部に連絡を入れる。すると赤鬼と青鬼を模したオブジェクトが不気味な声を上げたと同時にFFスタジアムが謎のバリアーで覆われた。

 

???「バリア!?ヤバいって冥兄!このままじゃ激突しちゃうよ!」

 

???「下がってなさいカノン。私がなんとかします。」

 

 空から落ちて来た青髪の青年は腕と脚を垂直に伸ばし極限まで空気抵抗を無くす事で急加速しバンダナの少年を追い抜くと拳を突き出しバリアと衝突させる。

 するとバリアは一瞬にして粉々に砕け散り謎の2人組は戦場に降り立った。

 

 片方はやや緑が掛かった髪と逆立ったヘアースタイルが特徴の橙色のバンダナを付けた少年。その顔立ちはどことなく円堂の面影を感じさせる。

 

 もう片方は所々が紅に染まっているスーツを着こなし稲妻を思わせる逆立った青髪を持つ青年。彼の獅子の如く鋭い瞳は雷牙と瓜二つだ。

 

???「凄いや冥兄!やっぱり物理は正義だね!」

 

???「当然です。歴史が証明してますからね。」

 

雷牙「…いや…誰よアンタら…?おい守!あのバンダナのヤツ、やけにオメーにくりそつだが親戚か?」

 

円堂「いや…知らない…。…ん?よく見るとあの青髪の人、雷牙にそっくりじゃないか?」

 

雷牙「…確かに。」

 

 雷牙達の視線に気づいた来訪者は敵意が無い事を示すように笑みを浮かべ彼らに近づくとペコリと頭を下げた。

 

雷冥「お初にお目に掛かります雷牙ひいお祖父様、守大叔父様。私の名前は稲魂雷冥、約80年後の未来から来た貴方様の曾孫でございます。以後お見知り置きを。」

 

カノン「俺は円堂カノン!守ひい爺ちゃんと雷牙ひい爺ちゃんのひ孫で冥ちゃんの従兄弟!よろしくね!」

 

雷牙/円堂「「…え?ええェェェェェ〜〜!!!?」」

 

 混乱の頂点に達した雷牙と円堂の稲妻のように大きな叫び声がFFスタジアム内に響き渡る。

 そりゃ突然空から現れた挙句、拳1つでバリアを粉砕した超人が自分の曾孫だと言ってきたら誰だって混乱するだろう。

 

 だがこの中で最も動揺しているのは観客でも雷門イレブンでもなく王牙学園の生徒達だった。

 当然自分の計画に時空管理局が介入して来る事は予測していた。その為にいくつもの妨害工作を施し簡単にこの時代にやって来れないように対策を立てていた。

 何故なら目の前の男だけは絶対に敵に回してはいけない存在だからだ。

 

王将『これは一体どういう事だァァァァァ!!!?この角馬王将、数多くのFFの決勝戦を実況してきましたがこのような事は初めてですッ!!!』

 

 あまりに前代未聞すぎる事態に遂に試合が中断してしまった。

 中断中、一旦ベンチに戻った雷門イレブンは改めて雷冥から詳しい事情を聞く。

 

鬼道「…にわかには信じられんな。お前達が円堂と稲魂の曾孫とは。」

 

雷冥「まあそうでしょうね。カノン、例の物を。」

 

カノン「OK!よっと!」

 

 カノンは服の中にしまってあったボロボロのノートを円堂に差し出す。そのノートは円堂は命と同じくらい大切にしている大介の特訓ノートと同一のものだった。

 

円堂「間違いない…!これは爺ちゃんの特訓ノートだ!うわっ!俺の書いたメモまである!」

 

カノン「『ヘソの下に力を入れるのは基本中の基本!』」

 

雷冥「キーパーの常識ですね。」

 

円堂「ええっ!?俺の字読めんの!?」

 

カノン「へっへー!当然!」

 

雷冥「さて…次は私の番ですね。」

 

 雷冥は懐からボロボロになった黄色のリストバンドを雷牙に見せる。それは亡き兄・稲魂雷斗の遺品であり常に雷牙が身につけている家族との思い出のリストバンドと同じものだった。

 

雷牙「…そっか。80年後も残ってるんだな、コレ。」

 

雷冥「当然です。我が家の家宝ですから。」

 

雷牙「おし!認める!オメーさんは俺ちゃんのひ孫だ!ちょっと気取った態度がたまに鼻につくけど。」

 

 円堂に続き雷牙も雷冥を本物の曾孫として認める。

 雷門の中核をなす2つの柱が彼らの事を認めたのだ。ならば雷門イレブンは彼らに付いて行くだけだ。

 

鬼道「フッ、どうやら信じてみる価値はありそうだな。」

 

豪炎寺「俺も信じよう。」

 

風丸「乗ってみるか!」

 

雷冥「ありがとうございますイナズマイレブンの皆さん。ですが先に謝罪させてください。私は時空管理局のエージェントとしていつ王牙が干渉してもいいように貴方方を影で見守っていましたが肝心な時に遅れてしまい申し訳ありません…。」

 

雷牙「肝心な時ィ?」

 

カノン「この試合だよ。この試合は本来行われるはずじゃなかったんだ。本当の歴史では雷門イレブンは世宇子中と試合をするはずだったんだ。」

 

雷牙「なるほどな…なんかおかしいと思ってたんだよなー、開会式の時に王牙学園なんて学校はなかった筈だし。」

 

雷冥「本来ならば私1人でも駆けつけるべきだったのですが、途中で別の刺客からの襲撃を受けましてね…。その鎮圧に少々手間が掛かってしまい申し訳ございません。」

 

 よく見ると雷冥のスーツには所々に紅の水滴が付着している。どう考えてもそういうデザインではなく別の要因で付着したとしか思えない不自然さだ。

 まあその理由は語るまでもないし聞きたくもないだろう。

 

バダップ「形成逆転…と言いたいところのようだが数人しかいないチームに稲魂雷冥…貴様が入った所で何になる?如何に貴様であろうとも1人でこの状況を覆す事は不可能だ。」

 

雷冥「…分かってますよバダップ。流石の私でも貴方達全員を相手するのは少々骨が折れる。…だからこの時に備えて呼んでいたのですよ…最強の“()()()”をね。カノン!お願いします!」

 

カノン「了解!みんなー出て来てー!!!」

 

 カノンは腕時計を操作し力強くボタンを押すと深い雲に覆われた暗黒色の空に突如亀裂が入り始める。

 すると完全に暗黒色の空が粉砕され元の青空から4人の人間らしき影がスタジアムに降り立った。

 

??「おーーい!()()()()()()()!!!」

 

 手始めに現れたのはカノンと同じ橙色のバンダナをマフラーの如く首に掛けた少年だった。その顔立ちはカノン以上に円堂と瓜二つだ。

 地面に着地した少年は円堂に駆け寄り自己紹介する。

 

ハル「25年後の雷門中所属!“神域のサッカーモンスター”そして…円堂守の息子!円堂ハル!」

 

雷門一同『え…円堂の息子ォォォ!!!?』

 

??「俺もいますよ!初めましてー!先生ー!!!」

 

雷牙「あん?先生?もしかして俺の事か?」

 

 次に現れたのは雷牙を“先生”と呼ぶ天然パーマが特徴の茶髪の少年だった。その笑顔はまるでそよ風のように爽やかなものだった。

 

天馬「こんにちは先生!俺は10年後の雷門サッカー部に所属する松風天馬と言います!そして未来の雷牙さんの弟子です!」

 

雷牙「俺の弟子ィ!?」

 

染岡「今度は10年後…しかも稲魂の弟子ってマジか…!」

 

風丸「…普通、出て来る順番逆じゃないか…?」

 

 思わずハルと天馬が出て来る順番が逆じゃないかと突っ込んでしまった風丸。

 ならば次に現れるもっと過去の人物か?それとも更に未来の人物か?色々な思考が巡る中最後に登場したのは…

 

???「なあライ…間違えた狛太郎…本当にこの恰好のまま円堂君達の前に出るのかい…?」

 

???「当たり前じゃん!素顔のまま雷牙たちの前に出てみなよ!絶対この時空のボクたちが気まずくなるだけだよ!さあ覚悟を決めて!」

 

 白い狛犬のゆるキャラのお面を装着し緑色の風呂敷で髪を隠した不審者とウサ耳をつけた宇宙服を思わせる黄色のヘルメットを深々と被った不審者と、どのような経緯で未来の自分達と知り合ったのか疑いたくなる不審者2人組だった。

 

雷門一同『いや誰!?』

 

雷牙「…アソコの狛犬…なんか懐かしい匂いがすんなぁ…。いや、気のせいか。」

 

狛太郎「こんにちは!ボクの名前は神白犬狛太郎(かみしらいぬこまたろう)!永世学園サッカー部に所属する2年生です!よろしくね!雷牙!」

 

宇佐美「俺の名前は基山ヒ「ゲフン!」…間違えた宇佐美火音(うさみひおん)…。狛太郎と同じ永世学園の2年生だよ…。よろしく円堂君…。」

 

円堂「あ、ああ…よろしく…アハハ…。」

 

 宇佐美火音と名乗る不審者は余程この恰好が嫌なのか明らかに不機嫌になっているが狛太郎はかなり気に入っているようだ。

 

雷牙「いいねーその恰好。気に入った。」

 

狛太郎「でしょでしょ〜!雷牙もきっと似合うよ!」

 

雷牙「…なんかやけに馴れ馴れしいな…。でも悪かねェや!」

 

 改めて雷門イレブンの助っ人達を見回すと彼らの来歴を知る者からすればこれほど頼もしい助っ人はいないだろう。

 

 “フィールドの魔王” 稲魂雷冥

 

 “伝説と怪物の遺伝子を継ぐ者” 円堂カノン

 

 “神域のサッカーモンスター” 円堂ハル

 

 “革命の旋風児” 松風天馬

 

 “星迅のサッカーモンスター” 神白犬狛太郎

 

 “永世の赤い彗星” 宇佐美火音

 

 どれも彼らが生きている時代では世界に名を轟かせる名選手達だ。

 

 すると感極まった円堂は突然泣き出した。

 

円堂「なんか感動だよな…!詳しいことはよく分かんないけどサッカーが好きってだけでこんなにたくさんの仲間が色んな時代からやってきてくれたんだぜ…!俺…今最っ高に感激してるよ〜〜!!!」

 

ハル「ハハハ…、噂通り中学生の頃のとっちゃんは熱いね。俺の知ってるとっちゃんは熱血クールって感じだからこの光景はちょっとレアかも。」

 

カノン「ひい爺ちゃん!ハル爺ちゃん!俺たち円堂家の力を合わせて絶対に未来を守ろう!」

 

円堂&ハル「「おうっ/うん!」」

 

雷牙「なんか妬けるねェ〜、俺なんて家族全員死んでっからこういう光景見るとちょっと胸がズキズキするかも。」

 

狛太郎「…大丈夫だよ雷牙。キミにはボクが…そして雷門イレブンがついてる。だから傷つかないで、キミは決して1人じゃないんだから。」

 

雷冥「まだ未熟ながらも曾孫である私も全力で貴方様のサポートさせていただきます。“稲魂”の名を継ぐ者達で力を合わせ必ずや未来を守りましょう。」

 

雷牙「…だな。しゃあ!いっちょスカした未来人共にかましてやっか!!!」

 

雷門イレブン『おおっ!!!』

 

 未来から現れた助っ人達により形成は完全に逆転した。

 雷門イレブン達の反撃はここから始まる…!




実は雷冥は肉体年齢は15歳だけど色んな歴史を飛び回っているから精神年齢は既に20を超えているという裏設定があったりする。

【助っ人設定】
神白犬 狛太郎/稲魂 雷斗
性別:♂
年齢:14
ポジション:なんでも
≪概要≫
カノンが連れて来た助っ人の1人。雷牙からの態度で分かるように正体は稲魂雷斗。
オーガ時空にもライトもといアケボシは存在しているが、このライトは本編時空しかも世界編終了後から連れて来られた為アホみたいに強い。

宇佐美 火音/基山 ヒロト
性別:♂
年齢:14
ポジション:FW、MF
≪概要≫
カノンが連れて来た助っ人の1人であり、その正体は元エイリア学園最強の戦士ジェネシスのキャプテン・基山ヒロト。
何故彼がこんな不審者スタイルもとい変装しているのかというとライトが「素顔のまま雷牙たちに会ったらこの時空のボクたち気まずくなるよ絶対(意訳)」といってごね、仕方なく変装して行く事になった為。
彼も本編時空のヒロトかつ世界編終了後から来た為クソ強い。

松風天馬
性別:♂
年齢:14
ポジション:MF
≪概要≫
『GOシリーズ』の主人公であり雷牙の一番弟子。年齢から分かる通り彼はイナギャラ終了後から来た為、既に化身、アームド、ソウルの3つの技術を習得している。多分助っ人組の中じゃ彼が1番強い。

円堂ハル
性別:♂
年齢:13
ポジション:FW
≪概要≫
円堂守の息子であり“神域のサッカーモンスター”。このハルはイナMONのハルと同一人物でありなおかつ本編終了後の時系列から来ている為、サッカーに情熱を見出している。
余談だが初期案では雷紋と銀牙も連れて来る予定だったが流石に過剰戦力なのに加えて雷牙の血縁ばっかになるという理由から没になった。
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