イナズマイレブンHEROS!!!   作:月兎タンク

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未来に届け!俺たちの想い!

円堂「みんな!!!力を合わせて王牙に勝つぞっ!!!」

 

雷門中イレブン『おうっ!!!』

 

 絶対絶命のピンチに陥っていた雷門イレブンに未来から来た助っ人達が加わった事で勝利への道筋に光明が差し込む。

 

染岡「頼むぜ…!俺達の未来、お前らに託す!」

 

 助っ人達は偉大なる先人達から自分達の未来を託され彼らのユニフォームに袖を通し戦場に参戦する。

 

王将『大波乱のFF決勝!後半残り10分!衝撃の試合再開です!!!雷門は衝撃の6人交代!この采配が試合にどう影響するのでしょうかァァァァ!!!?』

 

 新たに助っ人組を加えた雷門イレブンのメンバーは以下の通り。

 

FW:ハル、豪炎寺、カノン

MF:火音、雷牙、天馬、鬼道

DF:風丸、狛太郎、雷冥

GK:円堂

 

 中盤、終盤の層を厚くして王牙の攻撃に備えていた前半とは異なり前線に人員を割く事で残り時間10分で3点を取る為の超攻撃的な布陣を形成する。

 

カノン「ひい爺ちゃんたち!サッカーやろうぜっ!」

 

円堂「おうっ!俺たちのサッカーを見せてやる!」

 

雷牙「ハッ!いいねェ!!!最っ高に燃える展開(シチュエーション)だッ!!!」

 

ピーッ!!!

 

 審判のホイッスルが鳴った事で後半戦…否、雷門イレブンの“未来”を賭けた最終決戦が幕を開けた…!

 

ミストレ「フン!未来からの助っ人だろうが関係無ェ!!!俺が全員ぶっ殺してやるッ!!!」

 

 キックオフ早々、少女と見間違う美貌から想像も出来ない程物騒な物言いと共に駆け上がるのはバダップに次ぐ実力を持つFWミストレだ。

 

鬼道「…!速いっ!」

 

 全力を出したミストレは一瞬で鬼道を抜き去りボールを天高く上げ自身も飛翔する。

 この体制は明らかにバダップが放った“デススピアー”への前奏曲(プレリュード)だ。

 

ミストレ「“デス…ッ!?な、何!?」

 

 ミストレが飛翔すると同時に彼よりも早くそして更に高く飛翔した者によってボールを奪取される。

 

 その人物の名は…

 

ハル「ボールいただきっ!」

 

王将『おおーっと!!!円堂ハル!これは凄まじいジャンプ力だァァァァ!!!これほどまでの脚力を持つ選手を私は見た事ありませんッ!!!』

 

染岡「やるじゃねぇか!円堂の息子!」

 

ハル「へっへーん!驚くのは()()を見てからにして欲しいね!!!」

 

 ハルは炎の旋風を纏いながら急降下する。炎を纏いながら天から落ちるその姿はまさに隕石そのものだ。

 

豪炎寺「あれは…!まさか“ファイアトルネード”か!?」

 

ハル「そう!コレが俺が挫折の末に手に入れた必殺技!ただ…俺のはちょっぴり火力強めだよ!!!」

 

 ハルは降下によって得た自由落下速度をダイレクトにボールに伝えるとボールは紅蓮の炎の蒼の稲妻を纏いゴールへと進路を変える。

 

ハル「“メテオッド・ファイアトルネード”!!!」

 

 ハルが挫折と後悔の果てにようやく辿り着いた“サッカー”の解答(こたえ)は凄まじい爆炎を纏いながら落ちて行く。

 

ハル「豪炎寺おじちゃん!シュートチェインだよ!」

 

豪炎寺「任せろ!ハル!」

 

 豪炎寺はハルにも負けない灼熱の炎をその身に宿し空中(そら)を縦横無尽に駆け回る。

 そして灼熱の刃と化した右脚で更にシュートを叩き込んだ。

 

豪炎寺「“マキシマムファイアァァァァァ”!!!」

 

 豪炎寺が繰り出した最大級の炎が加わった事で紅蓮の炎は更に火力を強め地面を抉るどころか溶解させながらゴールへ向かう。

 

ザゴメル「フン!何度やっても無駄だ!!!“真 エレキトラップゥゥゥゥ”!!!」

 

 ザゴメルが腕を振ると前方数mに稲妻の(トラップ)が仕掛けられる。

 するとボールは大爆発を起こしザゴメルの右手にボールが収まってしまった。

 

豪炎寺「くっ…!これでも駄目か!」

 

ハル「あっちゃー、やっぱ()()使った方がよかったかな…?」

 

 25年後の最強クラスのFWであるハルの“メテオッド・ファイアトルネード”と土壇場で習得した豪炎寺の“マキシマムファイア”によるシュートチェインを持ってしてもまだザゴメルには通用しない事実に焦りを感じていた。

 

ザゴメル「エスカバァ!!!」

 

 ザゴメルは前半と同じように強靭な腕力で一気にボールを最前線のFWまで送りカウンターを狙う。

 しかしそれを見越していたヒロ…ウサギの不審者は一瞬でエスカバの正面にまで移動する。

 

エスカバ「邪魔だ変質者!」

 

火音「俺も好きでこんな恰好してるわけじゃないんだよ!…そこだ!」

 

エスカバ「しまった!」

 

 “赤い彗星”と評される火音はその赤い残像が残る程のスピードと見る者を魅了するテクニックにより王牙を一切寄せ付けずグングン前線に上がって行く。

 

火音「ライ…狛太郎!君も上がれ!俺達2人の連携技で突破口をこじ開けるぞ!」

 

狛太郎「OK火音!いっちょぶちかまそうか!」

 

 狛太郎と合流した火音は水色のオーラをボールに纏わせ強力なシュートで天高く上げる。

 同時に狛太郎も身体に金色のオーラを纏いながら飛翔し別方向にシュートを撃ち返す。撃ち返した先には水色のオーラを纏った火音が待機しており彼もシュートを撃ち返す。

 まるで兄弟喧嘩のように何度もシュートを撃ち返すと金色と水色のオーラは次第に巨大な円の軌跡を描き遂にはブラックホールを思わせるエネルギーの塊となる。

 2人はダブルライダーキックを叩き込むと宇宙が天から落ちる。

 

ヒロト&ライト「「“コズミックブラスター”!!!」」

 

 友と弟の未来を守る矛と盾が1つとなり“矛盾”すらも超えた“宇宙”が解き放たれる。

 

ザゴメル「“真 エレキトラップゥゥゥゥ”!!!」

 

 ザゴメルは再び“エレキトラップ”を発動させゴールを死守しようと試みるが“宇宙”の前には個人の罠など無に等しい。

 

ザゴメル「グオォォォォォ!!!?」

 

 ザゴメルの必殺技を完膚なきまでに破ったシュートは彼の身体ごとゴールに叩き込む。

 

ピーッ!!!

 

王将『ゴーール!!!宇佐美火音と神白犬狛太郎の連携技“コズミックブラスター”により雷門得点ッ!!!これで点差は1点差となったァァァァ!!!』

 

狛太郎「やったねヒロト!」

 

火音「ヒロトじゃない火音だ。…ん?」

 

 火音と狛太郎の活躍により念願の得点を得た雷門イレブンは歓喜の声を上げる。

 逆に王牙は自分達が得点を許した事実に動揺を隠せないでいた。

 

バダップ「…本部応答を願います。先ほどの豪炎寺修也と未来から現れた基山ヒロトと稲魂雷斗が見せたあのパワー、あれは明らかにデータの数値を遥かに超えています。」

 

ヒビキ『恐らく“時空の共鳴現象”というものだ。様々な時代の人間がこの歴史に集結した事で別の時空の雷門イレブンと共鳴し合い力が増幅されているのだ。このままいけばチーム“オーガ”の力を超える可能性もある、手段を選ばず確実に潰せ。』

 

バダップ「ラジャー!」

 

ピーッ!!!

 

 これ以上雷門イレブンの力が増幅する前に試合を終わらせる決定をした王牙は反則スレスレのプレーで雷門イレブンを追い詰めて行く。

 

エスカバ「“ジャッジスルー”…!」

 

バダップ「“3”!」

 

ハル「ぐわぁ!」

 

円堂「ハル!」

 

イッカス「“シザース・ボム”!」

 

狛太郎「どわぁ!?」

 

雷牙「狛太郎!」

 

王将『なんと暴力的なプレーでしょう!!!突然王牙のプレーが変わり雷門イレブンを痛めつけるゥゥゥゥ!!!』

 

 遊びを捨てた王牙は危険度の高いドリブル技を連発し試合続行不可能なレベルまで雷門イレブンを崩壊させる為に痛めつける。

 

雷牙「クソッタレが!またラフプレーで俺たちを潰す気かよッ!!!いい加減真面目にサッカーをしやがれッ!!!」

 

バダップ「サッカー?違うな、これはサッカーではない戦争だ。」

 

 バダップは標的を雷牙に定め鋭いシュートを放つ。今度こそ忌々しい“怪物”の血をここで消滅させる為に。

 だが雷牙は逃げなかった。今の自分じゃバダップとは大きな力の差があるのは理解している。

 

 しかしそれとこれとは話は別だ

 

 雷牙にとって逃亡は恥ではない。だが人間には勝てないと分かっていても立ち向かわなければならない時がある。

 

 雷牙にとって今この時が“その瞬間”だった。

 

雷牙「“イナビカリショット”!!!」

 

 雷牙は右脚に稲妻を纏わせバダップのシュートを撃ち返そうと試みる。少し先の未来では“レオーネ”シリーズに次ぐ雷牙のサブウェポンとなる“イナビカリ”シリーズの初期技だが所詮は初期技。

 バダップのシュートを撃ち返すのには威力不足だ。

 

雷牙「グギギギ…!」

 

バダップ「諦めろ稲魂雷牙ァ!!!そしてここで死ねェ!!!」

 

雷牙「アホぬかしてんじゃねェ…!俺は…まだ“負けて”ねェんだよ…!“負ける”前から“勝つ”事以外は考えない…!それが稲魂雷牙の(サッカー)だァァァァ!!!」

 

 奮起した雷牙は己の限界を破り更に稲妻を走らせるがそれでもまだ足りない。

 

 その時だった。

 

 フィールドに一陣の風が吹く。

 

 その風は優しく、爽やかで、受けた者全てに勇気を与える…

 

 そんな“そよ風”だった。

 

天馬「“超 マッハウィンドォォォォォ”!!!」

 

雷牙「天馬…!?」

 

天馬「俺が付いてます先生…!俺と先生が力を合わせれば…!どんな相手に負けませんっ!!!」

 

雷牙「ヘッ…!弟子の癖に偉そうな事言うじゃねェか…!だが…!それでこそ俺ちゃんの弟子だァァァァ!!!」

 

雷牙&天馬「「ウォォォォォォォ!!!」」

 

 未来の師弟が力を合わせると“雷”と“風”が混ざり合い暴風と豪雷を伴う“嵐”となってバダップのシュートの威力を完全に殺す事に成功した。

 

バダップ「なんだと…!」

 

王将『止めたァァァァ!!!稲魂雷牙と松風天馬のツインシュートによりバダップのシュートを完璧に止めてみせたァァァァ!!!』

 

天馬「さあ反撃開始です!行きますよ先生!」

 

雷牙「見せてやろうぜ!俺たち師弟の絆の力ってヤツをよォ!!!」

 

バダップ「く…!なんとしてでも奴らを止めろ!これ以上の追加点を許すなッ!!!」

 

 バダップの指示を受けたミストレは颯爽と天馬の前に立ち塞がりボールを奪おうとする。

 その瞬間、ミストレの視界から天馬の姿が突如として消えた。

 

天馬「“そよ風ステップS”!」

 

 代名詞であるドリブル技“そよ風ステップ”によりミストレを抜き去った天馬は師との見事な連携を披露し次々と王牙のディフェンスを掻い潜る。

 

イッカス「“グラビティション”!」

 

ダイッコ「“ボルケイノカットォ”!」

 

ジニスキー「“デーモンカット”…。」

 

 これ以上の自陣への侵入を許さない王牙のDF達は天馬と雷牙に対して複数の必殺技を使用し今度こそ止めに掛かる。

 まともに喰らえばボールを奪われるだけに留まらず大怪我は必至の大ピンチだ。

 

 だが天馬はこの状況でも笑っていた。この苦しい現実への苦笑いでもなく、弱い自分に対しての自嘲の笑みでもない、喜びに満ちた爽やかな笑顔だった。

 

 彼は軽く一呼吸を置くと未来の師から授けられたこの言葉を口にする。

 

天馬「なんとかなるさ!」

 

 その瞬間、天馬の身体を眩い光が包んだと思うと次の瞬間には彼は純白の翼を生やした神話の生物・天馬(ペガサス)そのものへと姿を変えていた。

 

雷牙「なんじゃこりゃあ〜〜!?!?!?」

 

 ペガサスは雷牙を背に跨らせ自身の前に立ち塞がる障害物全てを粉砕し空を駆ける。

 

雷牙「ハッ!コイツはいいや!ハイヨー!!!」

 

ペガサス『ヒヒーンッ!!!』

 

 雷牙を乗せたペガサスは次々と王牙の妨害を突破し遂にゴールへの道を切り拓く。

 そしてペガサスは天馬の姿に戻り尊敬する師へ皆の願いを託す。

 

天馬「決めてください先生!」

 

雷牙「任せとけェ!!!今の俺はスパーキングに燃えてんだよォォォォォォ!!!」

 

 雷牙から感じた事のない力が溢れ出し膨大な稲妻と暴風が吹き荒れその背後に白金の魔神と漆黒の魔神が出現する。

 

鬼道「これは…!“マジン”…!?」

 

ハル「あれって…!」

 

 雷牙は天高く飛翔すると2体の魔神も主人の後を追って空を飛ぶ。最高到達点に達した雷牙は全ての気を両脚に集中させ全体重をボールに乗せる。

 

雷牙「これが俺ちゃんの最強新必殺技!!!」

 

 主人の動きに連動するように白金の魔神は左腕を漆黒の魔神は右腕で拳を作りボールを殴り付けた。

 

雷牙「“ザ・モンスターズゥゥゥゥゥゥゥゥ”!!!」

 

 放たれたシュートは膨大な白金と漆黒のオーラを纏わせ地面を抉りながらゴールへと向かう。

 その軌跡には白金の鉱石と漆黒の羽に染まっていた。

 

ザゴメル「出番だ!ブボー!ゲボー!」

 

 雷牙のシュートに何かを感じ取ったザゴメルは2つの人名を呼ぶ。すると彼の肩がモゾモゾ動くと中から『+』と『−』の紋章が額に刻まれた小柄な少年達が現れる。

 

 少年はザゴメルの両手に乗ると、強烈な電撃を発生させ巨大なバリアが展開される。

 

ザゴメル「“ハイボルテージG3ィィィィィ”!!!」

 

 雷門の未来を乗せた一撃(ザ・モンスターズ)王牙の願いを掛けた盾(ハイボルテージ)は互いに拮抗し合い強力な衝撃波を発生させている。

 

雷牙「チッ!これでもダメってのかよ…!だったら…!!!」

 

 ザゴメルを破るにはあと一歩威力が足りないと判断した雷牙は荒狂う稲妻と暴風の嵐の中に単身突撃する。

 そしてその身体に“獅子”の魂を宿らせ技名を高らかに叫ぶ。

 

雷牙「“キングレオーネェェェェェ”!!!」

 

 王者の名を冠した獅子の咆哮がスタジアム内に鳴り響き、両者の意地と誇りがぶつかり合う。

 

ザゴメル「使命は…絶対に…完遂する…!」

 

雷牙「俺の…!俺たちの…未来を…!テメェらに奪われてたまるか…!」

 

 雷牙は全ての力を使い切ってでも“ハイボルテージ”を突破しようとするがほんの僅かな差でザゴメルの願いが彼を上回った。

 

雷牙(くそ…!あと少し…!あとちょっとで同点なんだ…!もっと力を出してくれ…!俺の身体ァ…!)

 

円堂「雷牙っ!」

 

ハル「雷牙おじちゃん!」

 

カノン「雷牙ひい爺ちゃん!」

 

雷冥「ひいお祖父様!」

 

夏美「稲魂君!」

 

雷門イレブン『稲魂っ!!!』

 

 “怪物”と縁が深い者達は次々と雷牙の名を叫ぶ。

 

 刹那、“怪物”の耳にどちらにも該当しない謎の声が届く。

 

???『その程度で()を上げてどうするんですか父さま!未来は貴方の手に掛かっているんですよ!』

 

???『あたしの知ってるパピーなら。こんなところで諦めないはず。だから…負けないで。』

 

雷牙「…! グ…ウォォォォォォォッ!!!!」

 

ザゴメル「な、何…!!!?なんだこのパワーは…!?」

 

 突如目に光が灯った雷牙は限界を超えたパワーを発揮し押し返す。すると徐々にバリアに亀裂が入り始めた。

 

ザゴメル「馬鹿な…!俺の最高の技だぞ…!」

 

雷牙「悪ィなァ!!!別の()()()の力を借りちまったよッ!!!本当は俺1人の力で勝ちたかったんだけどなァ…未来が賭かってるとなっちゃ贅沢は言っていられねェ…。……あばよ!」

 

 雷牙は最後の一押しに更に力を込めると完全にバリアは崩壊しゴールネットにシュートが叩き込まれる。

 

王将『ゴーール!!!“サッカーモンスター”稲魂が生み出した新たな必殺技とお馴染みとなった“キングレオーネ”の合わせ技により遂に王牙に追いついたァァァァ!!!』

 

雷牙「へへ…やりぃ…!」

 

 点を決めた雷牙は右手でピースサインを形作り仲間達に向けて掲げた。遂に同点に追いついた事により選手、観客も大いに湧き上がり雷牙に向けて歓声を送る。

 

狛太郎「やっぱりこの時代の雷牙も凄いや!…ん?どうしたの?ハルくん?」

 

ハル「…やっぱり来てたんだね。」

 

 ハルの目に映っていたのは“怪物”の背後に佇む雷牙の面影を持つ黒髪の少年と白金の髪の少女の兄妹だった。

 彼らはハルの視線に気づくと微笑を浮かべ消え去る。まるでその役目を終えたかのように。

 

ハル「ありがとう…!雷ちゃん…!銀ちゃん…!」

 

 ハルは誰にも聞こえない声量で親友達に感謝の念を送るのだった。

 

バダップ「…やむを得まいか。…ヒビキ提督、()()()の使用の許可を。」

 

ヒビキ『…許可する。』

 

 同点に追いつかれた事で歴史への影響を考慮して敢えて温存していた“切り札”の解禁を上官に求め許可を出される。

 

バダップ「チーム“オーガ”。フェーズ4…!発動!」

 

王牙『ラジャー!』

 

 “フェーズ4”の指示を出したバダップは気を最大まで高めると彼の身体から禍々しい気が放出され始め、暗い赤と青を基調に筋骨隆々とした肉体と天を貫くが如し2本の角、そして身の丈程ある巨大な刺々しい金棒を携えた“鬼”が顕現する。

 

バダップ「ハァァァァァ!!!“破壊者 オーガ”!!!」

 

オーガ『グルル…、グガァァァァァァァ!!!』

 

 フィールドに顕現した“鬼”はこの世のものとは思えない凶悪な咆哮をあげると突如として雷門イレブンに突風が襲い掛かり吹き飛ばされてしまう。

 

カノン「遂に化身を解禁したか…!」

 

雷冥「……。」

 

バダップ「サッカーを捨てろォォォォォォ!!!円堂守ッッッ!!!」

 

 “鬼”を顕現させたバダップはただでさえ圧倒的だったフィジカルが更に強化され化身を持たない雷牙達では手も足も出なくなってしまう。

 

火音「皆!下がっててくれ!ここは俺達がなんとか食い止める!」

 

狛太郎「この蹂躙っぷり…、どこぞの誰かさんを思い出すね!」

 

ハル「それにしても怖い顔だなぁ。でも…ブチ切れたかっちゃんには程遠いよ!」

 

 火音、狛太郎、ハルもバダップ同様大量の気を外部に放出し、彼らの“想い”そのものである化身を発動させる。

 

火音「“創世神 ジェネシス”!そして…ソウルウェポン発動!“アポカリプス・00”!!!」

 

狛太郎「来て!ボクのマイフェイバリットヒーロー!“雷星拳牙 レグルス”!!!」

 

ハル「ハァァァァァ…!“魔神 ヴィクトリー”!!!」

 

 “鬼”に対抗する為にフィールドに3体の英雄(ヒーロー)が集結し、戦場を破壊しながら移動する“鬼”に牙を剥く。

 

バダップ「邪魔だァ!!!」

 

火音&狛太郎&ハル「「「うわぁぁぁぁぁ!!!」」」

 

 しかし3体の英雄の力を持ってしても“鬼”には敵わずその金棒によって一緒で撲殺されてしまった。

 

雷牙「狛太郎!火音!ハル坊!」

 

王将『なんというパワーだァァァァ!?3対1という不利すらもものともしないその圧倒的なパワー!!!まさに“鬼”です!この男には本当の“鬼”が宿っているゥゥゥゥ!!!』

 

バダップ「何度も言っているだろう…!俺達は“鬼”だ…!“神”をも喰らう“鬼”なのだ…!」

 

 バダップはボールを上空に上げた瞬間、“オーガ”がボールに向かって咆哮をあげ禍々しいエネルギーがチャージされボールは闇色の巨大な球体へと姿を変えた。

 

バダップ「これで終わりだ!円堂守ゥゥゥゥッ!!!」

 

 バダップは気の塊の踵落としを叩き込むと“オーガ”は主人の動きに連動して金棒を気の塊に叩きつける。

 すると真円状の球体に無数の棘が出現し円堂に襲い掛かる。

 

バダップ「“デス…!ブレイカー”!!!」

 

 肌で感じるその圧力は“マジン・ザ・ハンド”すらも容易に破った“デススピアー”とは比較にならない。

 こんなシュートをまともに受ければ円堂は再起不能の大怪我を負うだろう。

 

円堂「“マジン・ザ・ハンド”でも無理だ…!どうすれば…!」

 

 円堂はどうすればこのシュートを止められるか必死に考える。常人ならば考えるよりも先に逃げ出してしまうシュートを前にしても円堂は最後の1秒まで挑戦をやめない。

 親友が最後の瞬間まで“勝つ”為にサッカーをするように円堂も最後の瞬間までシュートから逃げないというキーパーとしての矜持があるのだ。

 

カノン「ひい…じいちゃん…!」

 

円堂「カノン…?」

 

 ボロボロになったカノンはなんとか立ち上がり尊敬する曽祖父に最後のエールを送る。

 

カノン「まだまだァァァァ!!!」

 

円堂「…! そうだな…まだ俺たちは…!」

 

円堂&カノン「「終わってねぇぞォォォォォォ!!!」」

 

 2人の心が1つになった時。

 

 

 

 

 

 

 

 奇跡は起こる。

 

円堂「雷冥…?」

 

雷冥「……。」

 

バダップ「そこをどけェェェェェ!!!稲魂雷冥ェェェェェ!!!」

 

 雷冥は蒼炎に燃える髪を靡かせ破壊の黒球の正面に立つ。

 だが雷冥の様子が少しおかしい何故か目線を下にやり俯き、心なしか姿勢もやや悪い。

 ハッキリ言って先ほどまでの品行方正な雷冥とは同一人物とは思えない。

 すると雷冥は徐に顔を上げ“鬼”に向けて呟く。

 

雷冥「…調子に乗るなよ?“鬼”風情が。」

 

 刹那、雷冥の身体からバダップとは比較にならない量のオーラが放出されどの化身よりも遥かに巨大な“英雄”…否“()()”がフィールドに顕現する。

 

雷冥「“雷冥の魔王 アークトゥルス”。」

 

雷牙「アレが…!雷冥の化身か…!」

 

 顕現した“魔王”は右手で黒球の動きを止めると背後に『○』と『×』を模った2つの紋章が出現する。

 

雷冥「“アストラルジャッジメント”。」

 

 すると『×』の紋章が光り輝いたと思うとあれだけ巨大だった破壊の黒球はみるみるうちに消滅していき遂には完全に威力が殺されてしまった。

 

雷冥「……。」

 

 雷冥は足元に転がったボールを拾い歩き始める。

 

 その姿に先ほどまでの礼儀正しく品行方正だった稲魂雷冥の姿は既に無い。

 

 氷のように冷たい視線は見る者全てに“恐怖”を抱かせ。

 

 力強く地面にを踏みしめる一歩はただの行歩ですら相手に“緊張感”を与え。

 

 全ての生物を下に見ているかのような微笑はその人間の“傲慢さ”を嫌でも理解させる。

 

バダップ「化け物め…!」

 

雷冥「“化け物”?訂正せよ下等生物。我が名は“魔王”。“神”を平伏させ、広大な“宇宙”を征服し、粗暴な“鬼”を粛清する者。貴様ら下衆とは生物としての格が違うのだぞ?」

 

 自らを“魔王”と自称する雷冥は冷たい声色でバダップに語り掛ける。その声を聞いた王牙の面々は冷や汗を流し完全に萎縮している。

 彼らは分かっているのだ。目の前の男には絶対に勝てない事を。

 

雷冥「私の最後の慈悲だ下衆共よ。降伏せよ。さすれば命だけは助けてやる。だが…もし抵抗しようとするならば…後は理解()かるな?」

 

 雷冥は王牙に最後の慈悲として降伏のチャンスを与える。もうここまでの事をやらかしたヒビキ一派は極刑を免れないだろうがあくまで兵士でしかない王牙学園の生徒はまだ丈量酌量の余地がある。

 態度と口調こそは大きく変わっても王牙学園の生徒までは殺したくないという雷冥の優しさは変わっていないのだ。

 

バダップ「…ふざけるな…!」

 

雷冥「……。」

 

 だがバダップは魔王の最後の慈悲を拒絶した。

 彼からすれば降伏という選択は“サッカー”の存在を認めるのと同義であるのだ。

 

???『お前本当に笑わないよなー!よし!俺が今日からお前の友達だ!いっしょにサッカーやろうぜ!』

 

 バダップの脳裏に浮かぶのは自身の唯一の親友()()()者との初めて交わした会話。

 

バダップ『おい!しっかりしろ!死ぬな!』

 

???『ハハハ…。もう…駄目…みたいだ…。こんなこと…に…なるくらいなら…真面目に…訓練しとけば…よかったなぁ…。ちょ…と…サッカーに現を…ぬかしすぎた…。』

 

 バダップの脳裏に浮かぶのは親友が最後の呟いたサッカーへの後悔。

 

 あの日からバダップは“サッカー”を憎み続けたのだ。

 

 “サッカー”が無ければ我が国はもっと強くなった

 

 “サッカー”で腑抜けなければ友は死なずにすんだ

 

 “サッカー”によって繋がらなければ自分はこんな思いをしなくてすんだ

 

バダップ「“サッカー”は俺の…!人類全ての…!敵なのだァァァァ!!!」

 

 激昂したバダップは化身のパワーを全開にして“魔王”に襲い掛かる。

 

雷冥「…愚かな。」

 

バダップ「死ねェェェェェ!!!“魔王”ッッッ!!!」

 

 全ての怒りを込めた“鬼”の一撃が“魔王”に繰り出されるが“魔王”は腕一本で金棒を受け止め“鬼”の動きを封じその隙に雷冥のパワータックルによってバダップを返り討ちにする。

 

雷冥「光栄に思うがいいカノン!貴様に最大の栄誉を与えてやろう!思う存分その力を振るうが良い!!!」

 

カノン「サンキュー!冥兄!ハァァァァァッ!!!」

 

 ボールを受け取ったカノンは身体から大量のオーラを放出し今試合6体目となる“英雄”をフィールドに顕現させる。

 

 “伝説”と“怪物”の血を受け継いだ新世代のヒーローは未来を守る為にその名を呼ぶ。

 

カノン「“魔神 ブレイブ”!!!」

 

 “勇気”を現す言葉である“ブレイブ”の名を冠した魔神は偉大なる黄金の肉体に覇王を思わせる荘厳なコスチュームを身に包んだどこか既視感を感じさせる英雄然とした化身だった。

 

 カノンはボールを軽く天に上げ両脚を抱えてシュートの態勢に入る。“ブレイブ”も主人の動きと連動し両手を構える。

 

カノン「未来に…!轟けェ!!!“ブレイブキャノン”!!!」

 

 カノンがシュートを放つと同時に“ブレイブ”の両手から極大の電磁砲が発射され王牙メンバーにシュートブロックさせる暇も与えずにザゴメルの元へ到達する。

 

ザゴメル「“ハイボルテージG3ィィィィィ”!!!」

 

 ザゴメルが自分が出せる最高の技を持ってシュートを止めようとするが一瞬たりとも拮抗せずにゴールネットに身体ごと叩き込まれてしまった。

 

円堂「入った…?カノンのシュートが…決まった…!〜〜…!!!っよっしゃァァァァ!!!」

 

ピーッ!!!

 

王将『遂に…!遂に…!逆転ッッッッ!!!稲魂雷冥が圧倒的な力を持ってバダップを下し、彼の想い…いや!雷門イレブン全員の想いを背負った円堂カノンが渾身のシュートでゴールを奪いましたァァァァ!!!』

 

雷門イレブン『いよっしゃァァァァ!!!』

 

 遂に王牙に逆転した雷門イレブンはカノンに駆け寄りもみくちゃにする。

 カノンは照れながらも真っ先に“魔王”の元へ駆け寄る。

 

カノン「ナイスパス!冥兄!」

 

雷冥「フン、化身を習得していたのは褒めてやるがまだまだ荒削りだな。もっと精進せよ。貴様には私を超える才能があるのだからな。」

 

カノン「アハハハ…、精進します…。」

 

雷牙「そんな事言って本当は嬉しい癖に〜。俺見てたぜ、オメーカノンが点を取った時小さくガッツポーズしてたじゃん。」

 

雷冥「そんな事した記憶は無い。祖先殿の見間違いであろう。」

 

雷牙「へいへいそういう事にしといてやんよ。…てかそもそもなんだその厨二臭ェキャラは?」

 

カノン「冥兄は気分が昂るとこんな感じになるんだ。この状態の冥兄はめちゃくちゃ強いんだよ!」

 

雷牙「へー、一体誰の遺伝子が悪さしたんだか。」

 

雷門イレブン(どう考えてもお前の血だろ…。)

 

 どう考えても雷牙の影響に違いないが当の本人は気づいていない様子だし言っても絶対に認めない為、皆は心の中でツッコミを入れるに留める。

 

 後半も残り時間は僅か。出来てあとワンプレーだろう。つまり雷門はなんとしてもゴールを死守しなければならず王牙は絶対に同点まで持ち込んでアディショナルタイムに突入させるしかない。

 

バダップ「チーム“オーガ”…!これより…()()()()5()に突入する…!」

 

 追い詰められたバダップは本当の本当に最後の手段として温存していた“フェーズ5”の実行を指示する。

 だがここに来て初めて彼の命令に意見する者が現れた。

 

エスカバ「正気かバダップッ!それは既に却下された作戦だろッ!!!いくらヒビキ提督でもその作戦を許可を出す筈がない!!!」

 

バダップ「黙れ…!もうこれしか方法はない…!“サッカー”を消し去る為なら…俺はこの命を捨ててやる…!」

 

エスカバ「バダップ…。」

 

 リーダーのこの作戦に賭けている覚悟を見たエスカバはこれ以上彼に何も言えなくなってしまう。

 副官でもある彼が何も言えなくなってしまったのだ。根っからの兵士である王牙にはもうバダップの覚悟に付いて行くしか道はない。

 

 例えそれが()()()()()()()()()()()()策であっても。

 

バダップ「フェーズ5!!!発動ッ!!!」

 

 バダップが作戦の発動を命令すると彼を除いた王牙イレブン全員の気が彼に注がれ始める。

 それを見た雷冥は彼の意図を察し大慌てで彼らを止めに行く。

 

雷冥「自らの命すらも捨てる気かッ!!!バダップッ!!!」

 

天馬「あれって…化身ドローイング…?いや、違う!似てるけど別の何かだ!」

 

バダップ「グ…!グガァァァァァァッ!!!」

 

 全員の気を受け止めるのは流石のバダップの肉体を持ってしても難しいようでバダップは目を見開きながら苦しみの声をあげる。

 だが自身の中にある“サッカー”への憎しみによりなんとか持ち堪えチーム全員の気を吸収し終える。

 

バダップ「ウオォォォォォォッ!!!来いッ!“オーガッ”!!!」

 

 バダップは再び大量のオーラを放出し“鬼”を顕現させる。だがその“鬼”は先ほどとはやや異なり“魔王”にも匹敵する巨体と神を思わせる荘厳な喜びを装着し雷門イレブンを見下す。

 

バダップ「“破壊神…!オーガ”…!」

 

オーガ『ブルァァァァァァァァァッ!!!』

 

雷牙「なんつー圧力だよ…!さっきとは比べてものになんねェ…!」

 

豪炎寺「これが奴らの切り札か…!」

 

バダップ「円堂守ゥゥゥゥ!!!サッカーを捨てろォォォォォォ!!!」

 

 バダップは間髪入れずに“デスブレイカー”と同じ体勢に移りシュートを放つ。しかしその破壊の黒球の大きさと密度は先ほどよりも遥かに大きくバダップの執念の塊とも言うべく“鬼”を思わせるオーラと共に円堂に襲い掛かった。

 

バダップ「“デスブレイクッ”!!!」

 

雷冥「クッ…!間に合わん…!」

 

 雷冥の予想を超えるスピードにより“アストラルジャッジメント”によるブロックが間に合わずシュートを素通りさせてしまう。

 

雷牙「守ッ!!!」

 

豪炎寺「円堂!」

 

鬼道「円堂!」

 

風丸「円堂っ!」

 

ヒロト「円堂君!」

 

ライト「円堂くん!」

 

天馬「円堂監督!」

 

雷門イレブン『円堂ーーッ!!!』

 

 仲間達は円堂の名を呼び、自分達の未来を円堂に託す。

 

円堂「バダップ…。俺は絶対にサッカーを捨てない!サッカーが…大好きな仲間がいる限り…!俺は絶対に諦めない!」

 

 円堂は皆の想いに応え最後の勝負に挑む。

 

ハル「何1人で背負おうとしてんだよとっちゃん。俺も付いてるよ。」

 

円堂「ハル…!?」

 

カノン「俺もいるってこと忘れないでよね!まだ未熟だけど俺もじいちゃん達の血を引いているんだからさ!」

 

円堂「カノンまで…!」

 

 息子であるハルと曾孫であるカノンは円堂の背中を支え父と曽祖父を勇気づける。

 

円堂「ありがとな…!最後の時でも俺を助けに来てくれて…!」

 

ハル「ここまで来たら一蓮托生だからね。俺の存在が消えちゃっても困るし。」

 

カノン「俺たち円堂一族の絆の力を王牙たちに見せつけてやろうよ!!!」

 

円堂「ああ…!いくぞ!ハル!カノン!」

 

ハル&カノン「「ああっ!!!」」

 

 本来この時代において決して出会う筈のなかった3人

 

 その“矛盾”が歴史を大いに狂わせたのか

 

カノン「“魔神 ブレイブ”!!!」

 

 はたまた最初からそうなる“運命”だったのか

 

ハル「“魔神 ヴィクトリー”!!!」

 

 それとも…彼らの諦めない想いが“奇跡”を呼び起こしたのか

 

円堂「ハァァァァァ…!!!“魔神! グレイトッ”!!!」

 

 ゴールの前に3体の魔神が顕現した。

 

 そして…

 

円堂「これが俺たちの…!時空を超えた絆の力だァァァァ!!!」

 

 3体の魔神達は持ち主の心に呼応するように光の螺旋を描きながら混ざり合う。

 光の螺旋の柱は徐々に消え去ると中から1体の新たな魔神が誕生した…!

 

円堂&ハル&カノン「「「“魔神 オメガ”!!!」」」

 

バダップ「ここに来て…!合体だと…ッ!?」

 

 “Ω(オメガ)”…それはギリシア文字の最後を飾る記号であり転じて“物事の終わり”を指す記号でもある。

 その名を冠した魔神は文字通りこの戦いを終わらせるべく黄金の右腕を天高く掲げる。

 

円堂「未来に…!届けェ!!!」

 

 魔神の右腕を起点に巨大な“ゴッドハンド”が出現し破壊の黒球を受け止める。

 

円堂&ハル&カノン「「「“オメガ・ザ・ハンド”!!!」」」

 

バダップ「それがどうしたァァァァ!!!」

 

 バダップの執念に呼応し更に威力を増す“デスブレイク”。

 

円堂「絶対に止めるんだァァァァ!!!」

 

 雷門イレブンの想いに呼応し更に巨大化する“ゴッドハンド”。

 

円堂/バダップ「「ウオォォォォォォ!!!」」

 

 どちらも一歩も譲れない一戦だが状況は完全に膠着している。

 

 そうなってしまうと既に満身創痍である円堂達は圧倒的に不利である。

 

 ほんの少し…この流れを打ち砕く“何か”が雷門の勝利には必須なのだ。

 

 

 

 

 

 そしてその時は訪れた。

 

???「この俺を忘れてもらっちゃ困るぜッ!!!ちゃんと合わせろよ〜?ひ孫!」

 

???「たわけ。誰にものを言っている。」

 

バダップ「稲魂雷牙…!稲魂雷冥…!」

 

雷牙&雷冥「「チェストォォォォ!!!」」

 

 金色の“怪物”と蒼炎の“魔王”は黒球に一撃を叩き込むとほんの一瞬…時間にしてコンマ1秒だけ威力が弱まった。

 

円堂「…!今だァァァァァッ!!!」

 

ハル&カノン「「ウワァァァァァァッ!!!」」

 

 円堂の掛け声と同時に最後の力を振り絞った3人は更に“ゴッドハンド”を巨大化させ“デスブレイク”を完全に包み込む。

 完全体となった“オメガ・ザ・ハンド”は“デスブレイク”の威力を増幅させる時間を与えず一瞬で握り潰しフィールド全体を光で覆った。

 

 光が晴れた先にあった光景は…

 

 

 

 

円堂「へへ…!俺たちの勝ち…だ…!バダップ…!」

 

 右手にボールを収めた円堂守の姿だった。




今回でエピローグまで行こうと思ってたけど長くなりすぎたんで次回に回します。次回、オーガ編最終回です。

〜オリ技紹介〜
・稲魂雷冥(魔王モード)
雷冥の気分が高まった際に発動するモード。丁重かつ物腰が柔らかい平時とは真逆の威圧的かつ傲岸不遜な性格へと様変わりする。
プレースタイルも他者を寄せ付けない荒々しいプレーへと変貌しその性格と蹂躙としか言いようのない圧倒的な実力によりいつしか世間は彼の事を“フィールドの魔王”と呼ぶようになった。
実はコッチが雷冥の素だが当の本人はこの性格のせいでカノン以外の友達がいない事に悩んでおり、それを克服する為に努力の末理性で傲慢さを抑え込む事に成功したらしい。
…がその反動でサッカーのプレーは更に苛烈になったので結局周囲から恐れられるのは変わらなかったそうな。

・ザ・モンスターズ
雷牙が使う無属性のシュート技。
白金の魔神と漆黒の魔神を呼び出し天高く飛び上がった後、雷牙が両脚でシュートを放ち、白金の魔神は左腕、漆黒の魔神は右腕でボールを殴る。
名称がGO2の裏ボスの連携技と被っている点は海よりも広い心で見逃してください。

・魔神 ブレイブ
円堂カノンが使う山属性の化身。
容姿はグレイトの面影を感じさせるダークエクソダスが若干スリムになってサイバー感溢れるマントとコスチュームを着ている感じ。
【化身技】ブレイブキャノン
山属性化身シュート技。モーションはカノンは“ゴッドキャノン”の体制、ブレイブは両手を“アトミックかめは○波”の構えを取って極太ビームを放つ感じ。

・雷冥の魔王 アークトゥルス
雷冥が使う林属性の化身。
容姿はレグルスの面影を持つ星をモチーフにした鎧を着ている魔王然とした化身…かな?あんまり作者もイメージを固められてないんで読者の皆様の想像に任せます。
【化身技】アストラルジャッジメント
林属性の化身ブロック技。モーションは一時的にシュートを止めた“魔王”の背後に『○』と『×』を模った紋章が出現し『有罪』となれば『×』の紋章がシュートを止め、『無罪』…つまり失敗すれば『○』の紋章がシュートの威力を増幅させ本人を吹き飛ばす。
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