さてさて、せっかくの新年ですし今年度の目標でも言っときましょうかね。
今年度の目標はズバリ、総合評価1000に到達する事です。ちょっと難しいけど現時点での総合評価は920チョイなんでこの小説が気に入った方は高評価お願いします。
FFスタジアム。日本一の少年サッカーチームを決める大会FFの本戦の舞台となる戦場であり、これまで数々の名勝負を見届けて来た歴史の生き証人でもある。
最大収容人数数万人を超えるこのスタジアムには現在、人種国籍が異なる観客達が所狭しと押し詰められている。
彼らの目的はただ1つ。この目で見届ける事。
アジアの誇りが世界に羽ばたく様を
そして…
亜細亜最強の国が決まるその
王将『会場内に居る世界各国から訪れたサポーターの皆様!そして会場に足を運んでおらずともこの日を画面の前で今か今かと待ち望んでいるであろうサッカーファンの皆様!お待たせしましたッ!!!遂に…!遂に…!アジア諸国の世界への挑戦が始まろうとしています…!』
サッカーを愛する者として長年この日を待ち望んでいた角馬は感激のあまり涙を流しながら実況を行うが泣きながらもその声に一切の濁りがないあたり、流石は実況界の怪物だ。
王将『それでは全代表チームの入場ですッッッ!!!』
王将の号令により入り口から出てきた紅に染まったユニフォームを身に包んだ選手達だった。
その中には純白が混じった金髪を靡かせる美の化身、そして紅蓮の炎を操る闘士と凍てつく闇の冷たさを知る賢人の姿も混ざっている。
王将『早速来たぞッ!!!人々は口を揃えてこう言うッ!彼らこそが亜細亜一!彼らこそが亜細亜サッカーそのものだとッ!!!優勝候補筆頭ッ!韓国代表、ファイアードラゴンだァァァァッ!!!』
早くも優勝候補筆頭が現れた事で会場内の空気はオーバーヒートしてしまう。
その中で次鋒を務めるのは柘榴色の猛獣の牙が模られた砂の大陸の旅人達だ。
王将『驚く事に砂漠にも獅子は生きているッ!!!広大な砂漠で鍛えられたスタミナと脚力は天下一!カタール代表、デザートライオンッ!!!』
優勝候補からは後一歩及ばないもののその実力は世界が認めるカタールの精鋭達は砂漠を超え、海を超え、ようやく日が昇る国の地へと辿り着いたのだ。
王将『その鋭い牙から逃れられた者は居ないッ!敵とあらば龍にも獅子にも噛みつくぞォォォォッ!!!サウジアラビア代表、ザ・バラクーダッッッ!!!』
“生きる魚雷”の異名を持つ肉食魚バラクーダこと和名・
王将『オーストラリアの荒波に飲まれて育ったナイスガイズッ!!!これまた優勝候補の一角!オーストラリア代表!ビッグウェイブスだーーッ!!!』
優勝候補の一角であり日本の初戦の相手でもあるオーストラリアの伊達男達は派手なレモン色のユニフォームを着こなし日本に居るサポーター達にファンサービスを送る。その余裕は彼らが強者である故か?はたまた日本など鼻から眼中にはないのか?
その答えは試合の結果が教えてくれるだろう。
王将『サッカーに毒とはこれ如何にィィィィィ!?我々にはこれが比喩表現である事を祈るだけしか出来ないッ!!!ウズベキスタン代表、レッドバイパー!!!』
『バイパー』 それはクサリヘビ科の蛇の総称。その蛇は強力な毒で人をも殺す。その名を冠したウズベキスタンの毒蛇達は派手さはないがジワジワと獲物を衰弱させるサッカーで堅実に勝利してきた。
これまでは小動物相手に使ってきた毒は猛獣が跋扈するこの戦場にどれだけ通用するのか?
王将『その胸にしまった火に憧れたァァァァッ!!!ピッチという夜空に南十字星が輝くぞォォォォォォッ!!!タイ代表、サザンクロスッ!!!』
ムエタイとサッカーの融合。一見すると意味不明にも思えるこの融和による実用性は論理ではなく実績で示し終わった。
王将『長アァァァァァいッ!説明不要!4000年にも及ぶ長き歴史は世界へ通用するのかァァァァッ!?中国代表“ラストエンペラー”だァァァァ!!!』
4000年の歴史を中華民国。だが中国の歴史は血と闘争の歴史であると同義である。それ故に彼の地には数えきれない武術が存在する。
英国にて産まれた
王将『凄まじい歓声です!流石は世界で名を轟かせる精鋭達!人気も名声もFFとは比較になりません!』
こうして海を超えて訪れた世界への挑戦者達は残すところ1チームとなる。
するとあれだけ大歓声で沸いていたスタジアムは信じられない程の静寂に包まれる。
それほどまでに
そんな訳がないだろう。
観客達は知っているのだ。これから現れる
考えてみて欲しい。何故地球に“息を呑む”という諺が存在するのかを。
息を呑んでしまえば声など出せる筈もない。
ならばこの諺が指し示す事はただ1つ。
“静寂”から始まるのだ。
王将『お待たせしましたッ!サポーターの皆様方ッ!!!我々はこの時を待っていたッ!!!その何月は…なんと40年!数々の伝説を我々に見せてくれた彼らは三度目の伝説を見せてくれるのかァァァァッ!!!?日本代表ッ!イナズマジャパンの入場ですッ!!!』
刹那、侍の姿を認識した観客達はまるで競い合うように自分達が出せる最高の声援を日本の侍達に送り届けた。
円堂「どっひゃ〜〜!色んな国の人からこんなに応援されるなんて初めてだ!…こういう時どうすればいいんだろ?」
雷牙「そう難しく考えなくていいんだよ。己が本能のままに動けばいいんだぜ?こんな風にな!」
金色の“怪物”は右手を天に掲げると人差し指は突き出し『1』を現すジェスチャーを取る。
その行動の意図を察したサポーター達の熱量はますますヒートアップし、今やこの会場の主役はイナズマジャパンだ。
風丸「相変わらず派手だなぁ…。」
熱也「チッ!負けてやらんねぇ!おい綱海!俺達もサポーターにファンサ送るぞ!」
綱海「おっ!いいねぇ!いっちょかますとするか!」
鬼道「やめておけ、日本人の国民性が疑われるぞ。あんな色物は稲魂だけで十分だ。」
こうしてFFスタジアムのピッチの上に8カ国の代表チームが勢揃いする。
王将『こうして見ると本当に凄い光景ですッ!この角馬王将、長い事年齢問わずに日本サッカーを実況をしてきましたが…同じ中学生の息子を持つ親として!今日ほど感動した日はありませんッ!!!それではこれより!財前総理の挨拶を持ってFFIアジア予選開始となりますッ!!!』
彼らの前に現れた日本の最高権力者、財前総理は海を超えて遥々やって来た世界への挑戦者達を労う言葉をかけ改めてFFIアジア予選の開始を宣言した。
♢♢♢
久遠「以上が今回の戦略だ。」
開会式も終わり、諸々の準備を終えたイナズマジャパンは控え室にて最後のミーティングを行っていた。
この数日間、久遠の指示にてロクな練習をしないまま試合当日を迎えた彼らだが不思議とその
自分達の実力に絶対の自信を持っている故…というよりもこれから体験出来る世界の
久遠「それともう一つ付け加えておく、FFI予選中は私の許可無しに化身の使用は禁止する。」
鬼道「予選は自分達の技術だけで勝ち上がれという事か。」
雷牙「ハッ!上等ッ!俺らからすりゃあ、んなもん縛りプレーにすらなりやしねェよ!」
こうして今試合の戦略、スターティングメンバー、ウォームアップ。試合前に出来る事の全てを終えたイナズマジャパンは試合が始まるまで空虚な時間を過ごす。
ある者は兄弟と世間話を行い気を紛らわし。
ある者は緊張に侵され胃を痛め。
ある者はベンチの上で寝仏と化し目を閉じている。
日本代表の主将を任された円堂は殆どのメンバーが顔見知りとはいえ、普段とは異なる控え室の様子を目をにし、改めて自分達はこれからまだ見ぬ世界の強豪達と戦う事を自覚する。
だからこそなのだろう。
気をつけば円堂は皆の前に立っていた。
キャプテンとして皆の気持ちを1つにしようとした訳ではない。
キャプテンとして皆の緊張をほぐそうとして訳でもない。
だって仲間達は既にその答えを手にしているのだから。
それでも円堂はこの“想い”を抑えきれなかった。
皆がキャプテンに注目する中、円堂を意を決して口を開く。
円堂「みんな聞いてくれ。俺たちは
ここに居る選手は皆強い。それは円堂が1番よく知っている。
円堂「きっと世界には俺たちが見たこともないような凄いプレーをする選手がたくさん居ると思う。」
だがサッカーはただ強いだけでは勝利を掴めない。
円堂「もしかしたら俺たちの全力疾走は世界から見れば歩いているのと同じなのかもしれない。」
実力、運、信頼…様々な要因が絡み合って初めて勝利を掴めるのだ。
円堂「それでも腐ることなく走り続けよう。そうすればきっといつか世界の壁を超えることが出来る!」
いつになく真面目な演説を行った円堂にチームメイトはポカンとしている。
あの熱血・根性・努力の権化である円堂守が自身の“想い”を余す事なく言葉だけで伝えきったのだ。
彼の事を知っている者ほど、その驚きは大きいだろう。
円堂「…まっ!少し長く語りすぎたけどさ!俺が言いたいことは1つだけ!みんな!サッカーしようぜ!」
『応ッ!!!』
最早お馴染みとなった円堂の決め台詞はチームメイトの心を1つにするには十分だった。
タイミングを同じとして係官が控え室の戸を開く。遂に日本の世界への挑戦が始まるのだ。
♢♢♢
王将『さぁッ!ここから日本の挑戦が始まります!優勝候補と名高いビッグウェイブスに対してイナズマジャパンはどのような戦略で立ち向かうのでしょうかーーッ!?』
リーフ『なぁキース。日本ってそんなに強いのか?やけにサポーターに期待されているそうだが。』
キース『さぁな。だがアメリカ代表のイチノセや最強のサッカープレイヤー・ヒデナカタも日本人なんだ。舐めてかかると痛い目を見るのはコッチの方かもな。』
日本を甘く見るチームメイトを咎めるのは同チームのキャプテン、キース・ドルフィン。
だが彼も彼で言葉には出さないものの内心では日本の事を舐めている。
確かに世界で活躍する日本人はプロの世界ではゴロゴロ居るが少年サッカー界ではほんの一握りだ。
キースが知る限りイナズマジャパンのメンバーで知名度があるのは“怪物”稲魂ステラの息子である雷牙しか居ない。
その彼すらも親が有名なだけで実力が認められている訳ではない。恐らくキース…いやビッグウェイブス達にはイナズマジャパンは狭い島国からかき集められた烏合の衆としか見えていないだろう。
円堂「俺の名前は円堂守!今日はいい試合にしような!」
キース『(…多分いい試合にしようぜとか言ってるんだろうな。)ああ、よろしく頼む。』
言葉は通じなくても円堂の熱意は言語の壁を超える。両チームのキャプテンは熱い握手を交わし、チームメイト達は指定のポジションに着く。
今回の雷門のスタメンは以下の通り
FW:豪炎寺、熱也、ヒロト
MF:風丸、雷牙、鬼道、吹雪
DF:綱海、壁山、飛鷹
GK:円堂
4-4-2がデフォルトだった雷門時代と比べるとイナズマジャパンは3-4-3の攻撃的なフォーメーションでビッグウェイブスとの体格差を補うつもりなのだろう。
コイントスの結果イナズマジャパンの先行が決まり、試合開始まで秒読みとなる。
改めてイナズマジャパンの選手達を見回すキースだがあまりに貧相な体躯に初戦早々自分達とぶつかってしまった日本の侍達を不憫に思ってしまう。
唯一自分達と張り合える体格を持つ者は全員DF、攻撃の要たるFW陣の体重は自分達の平均にさえ満たないだろう。
体格と体重の差は実力差に直結する。でなければ何故ボクシングに階級制度があるのだろうか?
キース『せめて俺達が悪者扱いされないような負け方をしてくれよ日本人?』
既に勝った気になっているビッグウェイブス。
だが次の瞬間、彼らは信じられないモノを目にする事となる。
キース(…!? な、なんだ…!?
後日、キースは現地の記者に対してこう語っている。
自分の眼に映ったのは人型の侍ではなく巨大な体躯を誇る“怪物”。
それもただの“怪物”ではない。まるで液体の如き流動性を持ち、毎秒ごとに姿を変えていたのだと。
ある時は獅子を思わせる四足歩行の“怪物”。
ある時は天を貫く巨大な二本の角を有した鬼を思わせる“怪物”。
ある時は鋭い牙と爪そして岩よりも硬い皮膚を持つ東洋龍を思わせる“怪物”。
世界中に数多く存在する神話の生物達が混ざりに混ざったような言語では形容し難い程 謎に満ちた“怪物”の姿…。
だが彼にとって最も衝撃的だったのは
豪炎寺『何を見た?』
日本の
キース『ッ…!』
漸く我に帰ったキースだったが言語能力までは復旧出来ずに言葉が詰まってしまう。
その様子を見た侍はそれ以上の追求は止めたが、その代わりにある一言を送ったそうだ。
豪炎寺『言っておくが俺達は“それ”より強いぞ。』
ピーッ!
開始早々ボールを持った豪炎寺は熱也、ヒロトをフォローに付け烈火の如く攻め上がる。
自分達の半分以下の体躯とは思えないそのスピードに驚きを隠せない様子のビッグウェイブス。
それでも流石は優勝候補の一角、すぐに平常心に戻るとザ・ジェネシスにも匹敵するスピードで4人の選手が豪炎寺を囲む。
キース『必殺タクティクス!“ボックスロックディフェンス”!』
4人の選手に囲まれてしまった豪炎寺は内部から脱出を試みようとするが、彼らは世界に名を轟かせる強豪チーム。
豪炎寺に思考を巡らせる暇も与えずに数による暴力が一瞬にしてボールを奪い去った。
豪炎寺「…なるほど。」
キース『ハハハ!諦めずに突破しようとしたガッツは褒めてやるがその程度の実力じゃ俺達には通用しないぜ!』
ボールを奪ったビッグウェイブスはまるで荒れ狂う荒波を思わせる攻撃的なプレーで攻め上がる。
王将『流石はオーストラリアで生まれ育った選手達!中学生とは思えないそのフィジカルを自在に使いこなす様は圧巻です!』
次々と日本の陣地を侵食していく荒波達だがある違和感を抱く。
豪炎寺からボールを奪って以降、誰1人として必殺技を使っていないのだ。必殺技はフィジカルによる実力差を覆す数少ない要素…、にも関わらずフィジカルに対してフィジカルで対応しようとする日本には違和感を超えて不気味さすら覚えてしまう。
鬼道「土方!壁山!飛鷹!ディフェンスはいい!お前達も上がれ!」
突如飛んできた鬼道の指示により数少ないDF陣は自らの役目を放棄して前線へ上がり始める。
これにより荒波の前に居るのはゴール前に悠然と立ち塞がるバンダナの少年のみとなる。
キース(コイツら…!俺達を舐めているのか…!?)
別にカウンター狙いでDF陣を前線に上げる事自体は珍しい事ではない。問題は前線に上がったDFが全員である事だ。
チームの守りをGK1人に任せる。これはビッグウェイブス全員にお前ら程度の実力では絶対にキーパーを破る事は出来ないと言っているのと同義である。
キース『だったらお望み通り本気のシュートを見せてやる!!!』
日本を格下だと侮っていた試合前の彼は何処に行ったのか。実力差は分からないが精神的な領域では完全に立場が逆転したキースはピッチの上に最大最凶の名を欲しいままにする古代鮫を呼び出す。
キース『“真 メガロドン”!!!』
現世に蘇った絶滅種はその巨体で荒波を乗りこなしながら目の前の少年を喰い殺さんと襲い掛かる。
…目の前の少年がその身に宿す“魔神”の存在に気づかずに。
円堂「“怒りの鉄槌”!!!」
黄金の魔神による鉄槌は一瞬にして巨大鮫の脳天を叩き割り、地面に鮫型のクレーターを作り出した。
王将『止めたーーッ!!!我らが守護神、円堂守!新たな必殺技でキースの必殺シュートを軽々と止めてみせたぞーーッ!!!』
キース『ば、馬鹿な…!』
シュートを止められたキースは目の前の現実を受け入れられないでいる。
今までこの必殺シュートは数多のキーパーからゴールを奪ってきた。それが自分よりも遥かに小さい男に軽々と止められたのだ。そのショックは我々には計り知れないのだろう。
円堂「よーーし!みんなーー!!!ここから反撃だーーッ!!!」
円堂は大きく右手を振り翳し、手に持っていたボールを遥か前方に上げる。
サーフィン『くっ!ここから先には行かせないぞ!』
風丸「悪いが通してもらう!“超 疾風ダッシュ”!!!」
極限まで鍛えて上げられた風丸の“疾風ダッシュ”は疾風の域を超え、外から見れば瞬間移動の域にまで達していた。
鬼道「風丸!こっちだ!」
風丸「頼んだぞ!鬼道!」
風丸から鬼道にボールが繋がりイナズマジャパンの攻撃は更に激しさを増す。
その様はビッグウェイブスの荒波に対し、嵐と評するに相応しい。
キース『まだだ!俺達には“ボックスロックディフェンス”がある!あのキーパーだって体力は無限じゃない!タクティクスで奪ってシュートを打つ…、そうすれば得点のチャンスはある筈だ!』
彼らの誇りでもある“ボックスロックディフェンス”に絶対的な信頼を置くチームビッグウェイブス。
ボールを奪う事に特化したそのタクティクスは外から見れば隙の多いように見えるが実際は真逆であり、この技の餌食となった選手達は口を揃えてまるで1mmの隙間のない箱の中に閉じ込められているようだったと語っている。
そして今日、その“牢獄”の二度目の囚人に選ばれたのは鬼道有人だった。
『“ボックスロックディフェンス”!』
瞬く間に鬼道を取り囲むビッグウェイブスの選手達。
しかし豪炎寺ですらも破れなかった必殺タクティクスを前にしても鬼道は一切余裕を崩す事なく静かに“その時”を待つ。
リーフ『遂に観念したか!それならお望み通りそのボールを貰ってやる!』
鬼道の“沈黙”を“諦め”だと判断したリーフはキースの指示を待たずに鬼道へ襲い掛かる。
それこそが鬼道の狙いであるとも知らずに。
鬼道「残念だが。その技は既に
鬼道はこの数日で徹底的に鍛え上げたボールのキープ力を巧みに駆使し、ビッグウェイブスの攻撃を次々と躱していく。
“ボックスロックディフェンス”の本質は“数の暴力”。1人の選手に対して複数の選手が取り囲む事で外部の援護を遮断し、動揺している隙を突き一瞬でボールを奪う。それが本来の彼らの筋書きだった。
だがこの技には1つの欠点があった。
このタクティクスは“数の暴力”の域を抜け出せていないのだ。1人に対し複数で攻撃を仕掛けボールを奪うだけ。こう書けば聞こえはいいが、それ以上の特性はないし、そこから何か発展する訳でもない。
卓越したゲームメイカーとしての能力を持つ鬼道にしてみれば、この程度のタクティクスの攻略法を見つけ出す事は容易だった。
王将『これは凄い!あのビッグウェイブスの精鋭達が鬼道有人1人に翻弄されている!一体今度はどんな魔法を使ったというんだ鬼道有人ーーッ!!!』
鬼道「フッ、魔法なんかじゃない技術だ!」
完全に連携が乱れた“牢獄”は最早、檻としての役目を果たせない。
最後の抵抗に仕掛けられた四方からのスライディングすらも躱してみせた鬼道はそのまま前方へ鋭いキラーパスを送る。
ピッチの絶対指導者から送られたパスを受け取るのは一体誰か?
“伝説のストライカー”豪炎寺修也か?
“熊殺し”の吹雪熱也か?
それとも“永世の赤い彗星”基山ヒロトか?
サポーター達がボールの行末を見守る中、その終着点に居たのは…!
雷牙「さぁてと…、そろそろ俺様の必殺技を見せてやるかッ!!!」
金色の髪を靡かせ、不敵な笑みを浮かべた“
雷牙はボールを遥か上空に上げると、即座に腰を大きく落とし黄金のオーラを煌めかせながら天に向かって飛び上がる。すると雷牙の身体は翼を生やした巨大な獅子の姿へと姿を変え天を駆ける。
王将『これはーーッ!!!まさかまさかの“カイザーレオーネ”すら超えた稲魂雷牙の新たな必殺技かァァァァッ!!?』
ボールに追いついた獅子の口から同色の翼を背に持った雷牙が飛び出すと力むあまり瞳孔を極限まで収縮させながら渾身のシュートを叩き込む。
雷牙「“ゴッドレグルスゥゥゥゥッ”!!!」
“
ジーン『“グレートバリアリーフ”!!!』
ビッグウェイブスの守護神であるジーン・ベイカーは左腕を大きく振り切ると前方に珊瑚礁ひしめく美しい海の景色が広がる。
…が荒れ狂う獅子王には生命の美しさなど理解出来る筈もなくその牙によって粉砕させられた。
ジーン『グァァァァァァァ!!!』
海を破壊した獅子王はそのままゴールに突き刺さり、イナズマジャパンのスコアボードに『1』の英数字が刻まれた。
王将『誰が予想出来たでしょう…!この展開を…!互角の攻防を制し、先制点を獲得したのはまさかまさかの…!イナズマジャパンだァァァァッ!!!』
何も珍しくない先制点。だがこの場に居る人間にはその偉大な価値を理解している。
“サッカー弱小国”というあまりに不名誉な称号を与えられていた日本、そのお世辞にも広いとは言えない領土各地から集められた少年達が格上と見られていたオーストラリアの代表達と互角以上に渡り合った末に圧倒的な力を持って先制点を奪ったのだ。
この事実は今の日本サッカーは間違いなく世界を狙える水準にまで高まっている事への証明に他ならない。
そしてこの1点により、試合の状況は完全に逆転した。
フィールドには日本の
ビッグウェイブスの名誉の為に言っておくと、彼らは決して弱い訳ではない。
巨大な体躯を自在に操るフィジカル、荒々しくも統率の取れたプレー、他者を凌駕するサッカーセンス。どれを取っても間違いなく一流だ。
ただ彼らにとって不幸だったのは、目の前の相手はその全てを上回る超一流のチームだった事だ。
誰も予測出来なかったジャイアントキリング。
これにより日本の名は一気に世界中へ轟く事となる。
一月は色々忙しいので今月は恐らく2〜3本くらいしか投稿出来ないと思います。
二月から一気に投稿頻度のギアを上げていくつもりなので少しの間辛抱しててください。
〜オリ技紹介〜
♦︎ゴッドレグルス
属性:山
分類:シュート
使用者:稲魂雷牙
進化系統:究極奥義
≪概要≫
キング→カイザーときて遂にゴッドの領域まて到達した獅子。
モーションは地の文通りだが分からない人はy○utubeで『ドッカンバトル、龍拳ゴジータ4、アクティブスキル』で検索して出た動画を見てください。雰囲気は大体そんな感じなので。
え?リローデッド版のキングレオーネとモーション一緒?…チョットナニイッテルカワカラナイ。