イナズマイレブンHEROS!!!   作:月兎タンク

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百鬼繚乱

雷牙「うっし!ココでいいか!」

 

 お〜す!画面の前にみんな〜!雷牙さんだぜ〜!え?何で宿舎から少し離れた森で1人で居んのかって?別に〜?ちと試してェ事があるから自主練してるだけっての。

 ちなみに他のみんなは宿舎でイタリアとイギリスの試合を観てる。え?俺は観なくていいのかだって?チッチッチ!甘いね〜!イタリアにはライトが居るんだぜ?確かにイギリスは強ェがアイツが守護神である以上、負ける要素を探す方が難しいっての。

 

 前置きはココまでにして、早速取り掛かるとすっか!!

 

雷牙「チャッ!!“獅風迅雷ッ”!!!」

 

 まず第一段階の“獅風迅雷”!コイツは神鳴り島での特訓で化身アームドに着想を得て開発した、俺だけの強化形態!…まぁ、最近は“限界突破”のチャージ時間が短くなったからあんまり使わねェけど。

 

雷牙「そしてコレが“獅風迅雷・限界突破ッ”!!!」

 

 “獅風迅雷”の完成系の“限界突破”!心臓を経由して体内に充満した気をポンプみてーに循環させる事で、強制的に身体に掛かってるリミッターを外す謂わば裏技だな!

 メインは身体に強い負荷を掛けて“ゾーン”に突入しやすくする事が目的だが、ブーストが欲しい時に便利だかんな、結構頻繁に使ってる。

 

雷牙「も一つオマケに…!」

 

 さァ!さァ!コレが最終章ッ!雷牙サマの最強形態をとくとご覧あれ!!

 

雷牙「“獅風迅雷・超限界突破ォォォ”!!!」

 

 スポーツを志す者なら誰もが憧れる領域…その名も“ゾーン”!そしてコレが俺ちゃんの最高到達地点!“獅風迅雷・超限界突破”だーーッ!!!

 

 …って言いてェとこだけど……

 

雷牙「…くわぁ〜!ダーメだ…やっぱし自力では“ゾーン”に入れねェよォ…!」

 

 生憎、俺ちゃんの力を以てしても条件を満たさずに“ゾーン”に入れねェ…。そもそも響木監督曰く、“ゾーン”ってのはプロの世界の住人でも入った事のある方が少数派らしいかんな〜、裏技ありきとはいえ割とポンポン入れる俺や豪炎寺の方が異常らしい。

 

雷牙「…けど、あんなスゲェモン見せられちまったら現状で満足してるワケにはいかねェ…!」

 

 数日前… ただでさえそこそこ強ェチームKとの試合を終えた俺は、人生三度目となる未来人からの襲撃を受けた。

 んまぁ未来人と三度目の遭遇ってのも驚きだが、それ以上の衝撃があの試合にはあった。

 

雷冥『“獅風迅雷・究極極限界突破(ビヨンド・ザ・ホライゾン)”!!!』

 

 80年後の未来から駆けつけた俺ちゃんのひ孫、稲魂雷冥。アイツが使った“超限界突破”の最終進化系の“究極極限界突破”…。

 プロトコル・オメガ以上の実力を持つデストラクチャーズ相手に、ズババーンとしてシュルシュルと翻弄した時の衝撃は忘れらんねェ…。

 んでよ!あの時俺は確信した。“究極極限界突破(アレ)”こそが俺が目指すべき道なんだってな!

 

雷牙「ハァ〜…しゃあねェ!取り敢えずしばらくは“ゾーン”を極める事にすっか!」

 

 前段階を極めずにその先を極められる筈がねェかんな。遠回りこそが最速最短の近道ってヤツだ。

 

円堂「やっと見つけた!探したぞ雷牙!!!」

 

 アレ?守じゃん?どったの?んな息を切らして俺を探すなんてよ。まさかまた試合の日程がズラされたか〜?…いや、それは流石にねェか。アルゼンチン戦の後、運営本部の対応がめっちゃ叩かれて謝罪文出してたし。

 

雷牙「コイツは光栄だねェ、まさかサッカーの守クンが俺ちゃんを心配して探しに来てくれるだなんて!いや〜!人気者は辛いぜ〜!」

 

円堂「冗談言ってる場合じゃないんだって!これを見ろよ!!」

 

 守のこの焦り様…。もしかして旅に出てる筈のヒデ・ナカタがオルフェウスと合流したのか?なら守の反応も納得だな!なんてたって世界最強のサッカープレイヤーだかんな!

 

雷牙「…は?」

 

 …そう思ってた時期(数秒前)が俺にもありました…。

 

 結論から言おう。守が押し付けたスマホの画面に映っていたのはナカタ・ヒデじゃなかった。そこに居たのは間違いなく……

 

♢♢♢

エドガー「“真エクスカリバー”!!!」

ライト「“ゴッドハンド・レグルスッ”!!!」

 

 ヤッホー!画面の前にみんな〜!今、私はコンドルスタジアムでナイツオブクイーンとオルフェウスの試合を観戦してまーす!

 え?私は誰かだって?…別に名前なんてどうだっていいじゃん。重要なのは私が私であることでしょ?

 

 さてさて!前置きはココまでにして、現在は前半戦も終了間際!両チームの得点は互いに0-0の同点で拮抗状態になってるね〜。

 攻撃重視のチームだから点取り合戦になると思ってたけど、流石は“怪物”の息子クン!円堂パイセンとは違って、ちゃんと力に対して力で対抗出来てるね!

 

エドガー「必殺タクティクス!“アブソリュートナイツッ”!!!」

 

 おっ!ナイツオブクイーンの必殺タクティクスだ!さてさて〜?オルフェウスの諸君はどうあのタクティクスを攻略すんのかな〜?

 

ラファエレ「何が“絶対(アブソリュート)”だッ!日本との試合で化石と化したタクティクスなんて俺達の敵じゃないッ!」

 

エドガー「フッ…それはどうかな?」

 

 そんな強引なプレーじゃ無理だって!

 あ〜それ悪手!

 うっそ〜ん!?なんでその判断になんのかな〜!?

 

マクスター『ナイツオブクイーンがオルフェウスのディフェンスを突破したーーッ!!!絶対の騎士達による連携は、敗北を経て更に磨きがかかっているぞーーッ!!!』

 

 ダ〜メだこりゃ…。“アブソリュートナイツ”なんか連携を駆使すれば簡単に破れるのに、何でか分かんないけどチームの連携がガタガタじゃん…。

 コレが代表の姿だなんて本当(マジ)?コレだったらパチモンゴーグルくんが率いてたチーム…あ〜何て名前だっけ…?チームA、B、Cのどれかだったと思うけど…まぁいいや。チームなんちゃらの方がよっぽどマシじゃ〜ん…。

 

エドガー「今度こそ追加点だッ!“パラディンストライク改”!!」

 

ライト「させないよッ!!“雷・トーガG5”!!!」

 

マクスター『止めたーッ!ライト・イナタマがエドガーの必殺シュートを防いだぞーーッ!!!そして同時に前半戦終了ーーッ!!!両チーム一歩も譲らない展開に後半戦も目が離せませんッ!!!』

 

 フ〜!危ない!危ない!ライトくんの活躍で何とか失点の危機は免れたけど、この調子じゃ点を取られるのも時間の問題だよ〜!

 あ〜あ!このクソみたいな展開を打破するには、天才で最強で美少女なサッカープレイヤーが居なくちゃ無理だって〜!

 …おやおや〜?偶然たまたま都合の良いことに勝利の三方程式が揃った美少女が観客席に居るぞ〜?

 

ブラージ「ふざけんじゃねェ!!!俺達はアンタの指図は受けないって言っただろうがッ!!!」

 

 うっわ…!ビックリした〜…!観客席にも響くなんてどんだけバカでっかい大声出してんの…!?

 てか、どうせアレでしょ?オルフェウスの苦戦を見たおじさんが、『イギリスに勝てる作戦を教えてやろうか(声真似)?』的なことを言ったから、チームで一番短気そうなサブケツ顎キーパーがキレたんでしょ?

 

 う〜ん…会話の内容が気になるなー。私ってミステリー漫画が好きなせいか、中途半端に好奇心が刺激されると夜しか寝れなくなるタイプなんだよね〜。よーし!ココはeラーニングで習得した読唇術で…!

 

フィディオ『…いや、話だけでも聞いてみよう』

 

ブラージ『なっ…!正気かフィディオ!?オマエもエンドウから聞いただろ!!コイツが日本で行った悪事を!!』

 

 おーおー!案の定揉めてんねェ!それもそっか。だって、オルフェウスからしてみれば、おじさんは急に現れて自分達をリストラしかけた挙句、持ってきた後釜が負けても監督のイスに座り続けるヤバい人…ってか普通に犯罪者だからね〜。

 

 けど、意外にもおじさんに強く反発してるのはケツ顎クンだけだね。ライトくんを筆頭に大半のメンバーは勝利への執念とおじさんのマイナスイメージの板挟みで、結果的に中立を保ってるって感じ。

 

フィディオ『ブラージ、君も分かっているだろう?今の俺達に必要なのは作戦を練る司令塔の存在だ。悔しいが、俺じゃイギリスのタクティクスを破る事は出来ない』

 

 …この子、本当に()()()()()()()()の息子?パパがメチャ嫌ってたからどんだけ性格が悪いかと思ったら、私情を捨てて戦況を見極めれる良い選手じゃん。

 

フィディオ『皆がミスターKを信用出来ないのは分かってる。けど、俺達の“誇り”の為にイタリアの名に泥を塗っていいのか?』

 

ブラージ『だからってミスターKの命令なんて聞けるかよ!!』

 

フィディオ『落ち着けブラージ。今から俺達が聞くのは“命令”じゃなくて“戦術”だ。ミスターKに悪意があろうとも戦術その物に悪意はない。大切なのは俺達で判断してどう活かすかだ』

 

ブラージ『けどよ…!』

 

 うんうん!言いこと言うね〜!分かるよ〜その気持ち!だって選手は物言わぬ駒じゃなくて、れっきとした生命体だからね!個人の個性を大切にしない戦術なんてクソ喰らえだっての〜!

 そう考えるとフィディオ先輩は、超ワンマン主義のおじさんよりも自由放任主義なパパの方が相性がいいかもね〜。

 

ライト『…ボクはフィディオを信じるよ!代表に選ばれなかった人たちの為にも…!決勝リーグで雷牙と戦う為にも…!こんなところで立ち止まってるワケにはいかないから…!』

 

 う〜ん…後者は大賛成だけど、やっぱり前者は賛同しかねるな〜…。代表に選ばれなかったのって単純に実力が足りなかっただけじゃん?そんな人たちの想いを継いだところで得られる力なんてたかが知れてると思うんだけど…。

 

 あっ、でもチームの空気が変わってる。そんなにライトくんの言葉が心に響いたのか〜…。…もしかして、おじさんがあんな中途半端な人材達をRHプログラムの被験者に選んだのって、この展開(シチュエーション)の為?

 

ブラージ『…2人にそこまで言われちゃ仕方ねぇ…。ミスターKの事は許せねぇが、俺らの事を応援してくれるサポーター達を裏切るわけにもいかねぇしな』

 

ラファエレ『今だけは、プライドを捨ててイタリアの為に戦おうぜ!』

 

フィディオ『皆…!』

 

 はへー、アレだけおじさんに深い恨みを持ってるチームメイトを言いくるめるなんてやるじゃん。

 この間の試合の時は円堂パイセンとお兄ちゃんのキャラの濃さに埋もれて気づかなかったけど、フィディオ先輩もしっかり大将としての器を持ってるね。世界最強のヒデナカタがあの子を臨時のキャプテンに任命したのも分かるかも。

 

影山『話は済んだかね?』

 

フィディオ『ええ、指示をお願いしますミスターK』

 

影山『ならまずは…()()()()からだ』

 

 あっ!!!言った!!!『選手交代』って言った!!!それすなわち〜?

 

ツナガリーヨ!ヒロガリーヨ!

 

 キタコレ!!!おじさんからの合図だーーッ!!!よーし!それじゃ早速…!

 

マクスター『…おや?何やら観客席の方が騒がしいですね…?…おおっと!?パーカーの子供がフィールドと観客席を遮る塀の上に立っているーーッ!?コレは危ないぞーーッ!!!』

 

影山「…チッ、兄妹揃って目立つたがりな奴らだ…」

 

 “怪物”の心得その1!

 ♦︎入場は掴みが大切ッ!とにかくド派手に煌びやかに!観客達の記憶にしっかりと残るように!!

 

???「トォーー!!!」

 

 あっヤバ。勢いあまって塀を壊しちゃった。まっいっか!どーせお金を出すのはスポンサーだし。

 

マクスター『飛んだーーッ!?コンクリート製の塀を粉砕してパーカーチルドレンが飛び上がったーーッ!!!驚く事にその高さはおよそ10mオーバー!!!一体小さな身体のどこに10mオーバーのジャンプを可能とする筋力があるのかーーッ!?』

 

 さぁさぁ!コッからがお待ちかねのハイライトだよ〜!私が徹夜で考えたみんなの心を鷲掴みにする登場シーンをとくとご覧あれ!!

 

マクスター『なんと!?謎の子供が空中でパーカーを脱ぎ捨てたぞーーッ!?しかもその下には()()()()()()()()()()()()()を着ているーーッ!!!』

 

 掴みはバッチリ!そして〜!最後は縦方向の10回転を決めたあとに!フィニッシュはスーパーヒーロー着地ッ!

 

ライト「嘘…でしょ…?」

 

 決まった…!点数をつけるなら100点満点中、10000点…!

 

フィディオ「君は…!」

 

影山「知っている者も多いと思うが改めて紹介しよう。彼女はオルフェウスの新メンバー、その名も…」

 

鬼乃子「ハロハロ〜♪話題の超天才最強美少女サッカー選手(プレイヤー)!明星鬼乃子!ただいま参上ッ!!」

 

『なっ…!?』

 

 ん〜…?なんか思ってた反応とだいぶ違うな〜?イギリスに思わぬ大苦戦!皆の心がバラバラになりかける中、ド派手に登場した救世主(スーパーヒーロー)の登場!それを目の当たりにしたみんなは泣いて喜ぶ!

 

 …って思ってたけど、めっちゃ間抜け面で私を見るじゃん。ウケる〜!

 

影山「後半は16番を投入し、ディフェンスを1人減らす。それに伴いフォーメーションも変更する」

 

ブラージ「ふざけんじゃねェ!!!」

 

 わ〜お、本日二度目のケツ顎サブキーパーの大声炸裂〜!

 

ブラージ「コイツはデモーニオを攻撃したヤツだろッ!!!そのせいでアイツは今も病院で生死を彷徨ってんだぞッ!!!」

 

 ちょっとちょっと〜!その言い方だと私がまるで、和解しかけてたパチモンゴーグルくんを嬉々として狙撃したスナイパーみたいじゃないですか〜?

 私だって好きでゴーグルくんを攻撃したワケじゃないですし〜!全部そこでふんぞり返ってるグラサンのおじさんの命令ですし〜!

 ゴーグルくんが病院送りになったのも、私のことをいつも“小粒”呼びしてた腹いせに少〜しだけ力が入りすぎただけですし〜。

 

 ハァ〜…ココで言い争いになっても文字数が多くなるだけだし、ココは私が大人になってあげるとしますか!

 

鬼乃子「んじゃ約束してあげる。この試合中は絶対に人を傷つけるようなサッカーはしないし、アンタたちが不利益を被るようなことはしない。私のことは命令の聞かないNPCとして扱ってくれればいいよ〜!」

 

フィディオ「…この試合だけじゃない、俺達と戦っている時は常にその約束を守る…それが条件だ」

 

ブラージ「待てよフィディオ…!その言い方…!オマエは16番の加入を認めるって事かよ…!?」

 

フィディオ「彼女の実力はこの間の試合で証明済みだ。恐らく彼女のサッカーセンスはキャプテンにも匹敵する…。それに自分から約束を守ると言ってる以上、俺に彼女を拒絶する理由はない」

 

 お〜!流石はキャプテン!あっという間に反対派を言いくるめちゃった!

 けど私には分かるよ〜、心の奥底じゃ私を疑ってるね。99%の信頼は置いても1%の不信感は残してるって感じ。

 まっ!安心していいよ〜!私は約束はちゃんと守るタイプだし、勘違いされがちだけど私は別に暴力的なサッカーは好きじゃないしね。ただあんまりにも強すぎるから結果的に蹂躙することになるだけだし。

 

鬼乃子「おっQ〜!それじゃ交渉成立だね〜♪」

 

 フィディオ先輩の説得のおかげで何とか試合で出場できるようになった私は軽いウォーミングアップをしてまーす!

 見なよ!聞きなよ!感じなよ!周囲を取り囲む観客達が送る私への視線を!こりゃ試合後のネットニュースが楽しみだね!

 

 だ〜け〜ど〜…

 

ライト「……(ジーッ)」

 

 後ろから送られてくる視線だけは不快だね〜。そりゃそっか、だって私の姓が“明星”だから必然的にパパに辿り着くのは当然だし。

 この間ラボスから聞いたけど、エイリア騒動中にパパが珍しく感情的になってライトくんに色々荒っぽいことをしちゃったみたいだしね〜。

 多分、不信感だけならおじさんよりも私の方が強いんじゃないかな?…変に遺憾を残すのも嫌だしココはとりあえず…

 

鬼乃子「やーやー!麗しきライトくん!随分と不安な顔をしてんね〜!雷牙(お兄ちゃん)とサッカーをしている時はアレだけイキイキしてるのに、私の時だけ暗い顔をするなんてショックだな〜!やっぱり私じゃ役不足?」

 

ライト「お、お兄ちゃんって…!キミはやっぱり…!」

 

 おっと、ちょっと喋りすぎちゃったかな〜?私の秘密は別のタイミングで明かしたいし一旦ストップだ〜!

 

鬼乃子「まっ、そこらへんはオイオイ話してあげるよ〜!今は目の前の試合に集中しよっか!!」

 

ライト「…分かった。けど、その時がきたら必ず話してもらうよ」

 

 さ〜てと!コレで変な蟠りもなくなったことだし!いっちょいきますか!!

 

マクスター『さぁ後半戦が始まります!どうやら先程の少女は、オルフェウスが用意した新たなメンバーだったようですね。データによりますと、彼女の名前はキノコ・アケボシ。諸事情あり代表の合流が遅れてしまったとの事です。DFとして採用された彼女がどのようなプレーを見せてくれたのか期待が高まりますッ!』

 

 …そういや私の国籍って今どうなってんだろ?ココ最近スポンサーの命令で海外出張することが多いけど一応産まれも育ちも日本だしな〜。まさかと思うけど勝手に国籍をイタリアに変えられてないよね…?

 …いや、ライトくんだってイタリア人の血は引いていても国籍は日本だろうし、そこらへんのルールは曖昧なのかな?…もういいや、考えのはやーめた。

 

鬼乃子「よっ!ほっ!はっ!」

 

マクスター『おおっとーッ!?コレは“イナタマステップ”だーーッ!!!イナタマ兄弟に引き続き、最強の“怪物”のルーティーンを行う者がまた1人現れたぞーーッ!!!』

 

 う〜ん!コレコレ!科学的な根拠もないのに、なぜか身体と芝の地面が慣らされていくこの感覚!たまんないね〜!あ〜!30%くらい生きてるって感じ〜!

 

鬼乃子「さ〜てと!勝ちにいこうかッ!」

 

ピーッ!!!

 

エドガー「必殺タクティクス!“無敵の槍ッ”!!!」

 

 おおっと!キックオフ早々に“無敵の槍”を生で見れるなんてツイてるね〜!

 

フィディオ「皆ッ!ミスターKの作戦通りに動くんだッ!」

 

『おおッ!!!』

 

 なんと!我らがオルフェウスの選手たちは“無敵の槍”が飛んできた瞬間、左右に散って逃げ出したぞ〜!コレが代表の姿か〜?

 …なーんてね!コレも全部おじさんの戦術だよ〜!“無敵の槍”は本当に無敵!フィディオ先輩の実力を以てしても力押しで破るのは無理!私は例外だけど。

 

 けどね〜、無敵時間ってのはそう長くは続かないってのがお決まり(セオリー)なんだよ?

 

エドガー「今度こそ決める!“白銀の霧幻騎士 バスカ…「今だッ!キノコッ!」なッ…!?」

 

 確かに“無敵の槍”は無敵だよ。私以外じゃ力押しで破るのは無理だろうね。け〜ど〜、“無敵”ってのは時間制限があって初めてゲームとして成立するんだよね〜、常時無敵はただのヌルゲーだよ?

 

マクスター『なんとーーッ!?完全に化身を発動出来ていなかったとはいえ、あのエドガーがキノコに押し負けたーーッ!?』

 

エドガー「なんだ…!?このパワーは…!?」

 

 はい!種明かしの時間でーす!“無敵の槍”はね、確かに発動中は無敵だけど、サッカーってルールの関係上ペナルティエリアに入ったら必ず解除しなくちゃいけないんだよね〜。

 当然解除したら無敵時間が終わっちゃうワケだから、その隙を突いてボールを奪えば簡単に破れるってこと!

 つまり!『“無敵の槍”が無敵なのはペナルティエリアに入るまで!』はい!ココテストに出るからね〜!しっかりメモしておくよーに!

 

マクスター『さぁ!ボールをナイツオブクイーンからボールを奪ったアケボシ!果たして彼女はどんなプレーを見せてくれるのでしょうか!!』

 

 う〜ん…どうしよっかな〜?もう観客たちには十分インパクトは残せたと思うし、あとは淡々と点を奪いにいってもいいけど、それだけじゃ面白くないしなァ…。ココはいっちょ大胆に…

 

鬼乃子「フンフンフーン♪フフフのフーン♪」

 

マクスター『歩いているーーッ!?急にどうしたキノコ・アケボシーッ!?鼻歌混じりに手を後ろに組みながら歩いているーーッ!!ココはピクニックの場ではないぞーッ!!!』

 

フィディオ「何をしているんだキノコ!今は絶好のカウンターのチャンスなんだぞ!」

 

 分かってるってー!流石の私でもサッカースタジアムとピクニック会場を間違えたりしないよ〜!

 

鬼乃子「…ハァ〜…何ボケーっとしてるのかなァ?ドン・ジョバンニくん?私はゆっくり歩いてるんだよ〜?もしかしてアンタはこの程度のスピードにも追いつけないかな〜?」

 

エドガー「クッ…!言わせておけばッ!」

 

 もうおじさんの戦略のスゴさは証明し終わったからさ〜…。

 

 残り時間は私の独壇場にさせてもらうよ。

 

エドガー「君は代表を何だと思っている!?君達は国の“誇り”と国民の“想い”を背負って戦っているんだぞ!?ハッキリ言おう!君のような“傲慢”な者は代表には相応しくないッ!!!」

 

鬼乃子「けどさ〜“傲慢”ってのは強者だけの特権なんだよ?持ってる権利を実行することの何が悪いワケ?」

 

エドガー「ならもっと分かりやすく言ってやろう!その舐め腐ったサッカーを今すぐ止めろッ!」

 

鬼乃子「んじゃあ勘違いしてるようだから私も一から説明してあげるね〜!実は舐めプ界隈には、舐める相手と舐める価値もない相手の2種類に分けられててさ〜!要するに〜」

 

 とりまドン・ジョバンニの実力だったら4割強ってところかな?

 

エドガー「消えッ…!?」

 

鬼乃子「舐める余地があるだけアンタたちは恵まれてるってこと」

 

 シクったね。多分4割もいらなかった、3割強で良かったかも。

 

マクスター『ぬ、抜いたーーッ!!!突如キノコの姿が消えたと思うと、次の瞬間にはエドガーに後方に出現していたーーッ!!!コレが彼女の必殺技かーーッ!?』

 

フィディオ「違う…!今のはただ走っただけだ…!」

 

 ンthat's right!!流石はフィディオ先輩!洞察力はピカイチだね〜!

 

鬼乃子「あ〜…イギリスのみなさーん?最初に言っとくけどさァ…コッから先はマジでクソゲーだから」

 

 少し声色を低くして軽い殺気をイギリス代表に向けて放つ!するとあら不思議!私のプレッシャーに負けた英国紳士諸君は、顔いっぱいに冷や汗をダラダラ流しながら私に襲いかかってくるのだ!

 

マクスター『強い!強い!強ーい!!!キノコの圧倒的なフィジカルがッ!スピードがッ!テクニックがッ!サッカー強豪国イギリスの全土から集められた精鋭達を蹂躙しているーーッ!!!』

 

 蹂躙なんて表現は失礼だよ!私だってちゃんとサッカーをしているつもりではあるんだからねッ!ただ相手が弱すぎで結果的に蹂躙してるみたいに見えてるだけだっての!!

 

ランス「ウオォォォォ!!!“番人の塔 ルークッ”!!!」

 

 アレ?もう最後の1人?最悪…怪我させないように手加減してたつもりだけど、世界の舞台に立てた嬉しさのあまりに張り切りすぎちゃったみたいだね…。

 

ランス「“ストロングタワー”!!!」

 

 さしもの鬼乃子ちゃんも必殺技抜きで化身を破るのはしんどいな〜。まっ!この間の邪道・オフ・オニオンよりは楽しめそうだし、サービスしちゃおうか!

 

鬼乃子「レディースアーンドジェントルメーン!!!最強!強靭!無敵!今世紀最高オブ最高の美少女、明星鬼乃子ちゃんの必殺技をとくとご覧あれッ!!!」

 

マクスター『またも飛んだーーッ!!今度はオーラのタワーを足場にして更に天高く飛び上がったぞーーッ!!!同時に彼女の姿が人ではない“何か”に変わり始めるーーッ!!!コレはまさか“レオーネ”かァ!?』

 

 前々から思ってたんだけどさー、お兄ちゃん然り、ライトくん然り、どうしてサッカープレイヤーなる生き物は必殺技のモチーフを1つに絞っちゃうんだろうね〜?どうせなら、好きなモン詰め込めばいいのに。

 

 だってそうでしょ?例えばカレーにおでんをぶち込んだらおいしいじゃん?お子様舌のラボスはドン引きしてたけど。

 

 つまり!!“最強”ד最強”は“超最強”だってこと!

 

 だ〜か〜ら〜!私は全部混ぜる。統合性と法則性も関係なくね。

 

マクスター『コレはレオーネか!?バッファローか!?それともオクトパスか!?様々な猛獣の要素が混ざり合った“怪物”がフィールドに出現したぞーーッ!!!』

 

 アレ?実況の脳内データベースにはこの“怪物”の名前が書かれてないの?オーケー!オーケー!なら心優しい私が教えてあげるね!“怪物(この子)”の名前は…!

 

鬼乃子「“イーヴィルキマイラ”!」

 

 生命の尊厳すらも冒涜され統合性も法則性もなく混成された“不敬の怪物(ディスペクター)”は、この世のモノとは思えない痛々しい咆哮を上げる。同時にコレは私の心の叫びでもある。

 

鬼乃子「BUNG☆」

 

フレディ「“ガラデ…グアァァァァ!!!」

 

 当然、円堂パイセン以下の実力しかないキーパーが私のシュートを止めれるはずもなく簡単にゴールを許しちゃった。もっと他にマシなキーパーはいなかったのかな?

 

ピーッ!!!

 

 あーあ、少しやりすぎちゃった。選手も観客も実況も私の実力が圧倒的すぎてドン引きしてんじゃん。

 

 …ねェお兄ちゃん。きっと今頃この試合を見てるんでしょ?

 

 お兄ちゃんは私の存在を知らないし、会いたいとも思ってないだろーけどさ〜

 

 私にとって、アンタの存在は生きる意味そのモノなの。

 

 だからさ…待っててね

 

 私がアンタをメッタメタに叩き潰してあげるから。

 

♢♢♢

マクスター『試合終了ーーッ!!!どちらも譲らない互角攻防だった前半からは一転して、10対0でオルフェウスの完全勝利だーーッ!!!』

 

 …こりゃスゲェな…。あのナイツオブクイーンが鬼乃子相手に手も足も出ねェなんてよ…。

 

円堂「もう鬼乃子は正式にオルフェウスのメンバーとして登録されてる…。オルフェウスにはライトに影山だって居る…こりゃイタリア戦はかなり厳しい試合になるかもな…」

 

雷牙「……」

 

円堂「雷牙…?」

 

雷牙「面白ェ…!」

 

 しゃあ!!!燃えてきたァ!!!今のオルフェウスはゲーム風に言やァ、“初代”のラスボス、“2”のライバル、“3”の新ライバルが一切に襲い掛かってようなモンなんだぜ?コレが燃えずにいられるかっての!!

 

円堂「へへっ!お前ならそう言うと思ったぞ!よーーし!!更にパワーアップして次のアメリカ戦!そしてイタリア戦に勝つぞー!!!」

 

雷牙「その意気だぜ守ゥ!早速特訓を始めっぞ!先にグラウンドに行ってるからなッ!!!」

 

円堂「あー!待ってくれよ雷牙ーー!!」

 

 影山が何だ!鬼乃子が何だ!俺ちゃんの栄光の前に障害物があるんならよォ…!ダンプカーを組み立ててでも乗り越えてやらァ!!!




余談ですけど、世界編のライバルのパワーバランスは現時点では

ヒデナカタ≧鬼乃子=ロココ≧リトルギガント≧各国代表のエース

みたいに考えてます。鬼乃子とロココの力関係は割と曖昧だけど、ヒデナカタは正真正銘世界最強です。
ゲーム風に言えば、彼が入るだけでチームレベルが3〜40ぐらい上がると言えば分かりやすいかな?
ただし、ヒデナカタ以降の選手達はまだまだ成長の余地があるので、今後の展開次第で力関係が変わる可能性も十分にあります。

〜オリ技紹介〜
♦︎イーヴィルキマイラ
属性:無
分類:シュート
使用者:鬼乃子
≪概要≫
鬼乃子が使用するシュート技。名前から分かる通り、“キングレオーネ”の発展系であり、その威力は“ゴッドレグルス”に匹敵する。

イナMONに引き続き、ちょっとした作者の好奇心なんですけどオリキャラの中で誰が1番好感度が高いのかな〜って気になったんでアンケート取ってみまーす。別に結果によってこの後の展開が変わるとかはないので気楽に投票してください。

  • 稲魂雷牙
  • 稲魂雷斗
  • 明星鬼乃子
  • “雷帝”
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