イナズマイレブンHEROS!!!   作:月兎タンク

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伊賀島戦です。少しだけ原作よりも霧隠が嫌な奴になっちゃったけど許してください。


忍と書いて刃の心

雷牙 side

 

「お前達、一回戦の相手は戦国伊賀島だ。」

 

音無曰く監督が忍者の末裔らしく秘伝の忍術を使って選手を鍛えているってさ。面白そうだよなぁ忍者サッカーって、やっぱ分身とかしたりすんのか?

音無を持ってしてもそれ以上の情報が出てこなかったらしくその日は解散になった。俺はすぐに『木枯らし荘』には帰らず、お嬢の親父さんがいる病院に向かった。

 

「…意外ね、まさかあなたがお父様のお見舞いに来るなんて。少しはサッカー以外にも興味を持つことがあるのね。」

 

失礼な言い方。確かにイタリアにいた頃はサッカー以外のことに興味がなさすぎて『サッカーモンスター』なんて言われてたけどさすがに俺も人を心配する時だってあるわ。だが俺に皮肉を言うお嬢にはいつものような感情は篭ってねぇ。

 

「はぁ、完全無敵の雷牙さんにだって言われて傷つくことはあるんだぜ。ほれコンビニで買ってきたコロッケぱん。どうせ大したもん食ってねぇんだろ?」

 

俺がお嬢の心配をしていたことが余程驚きだったのか目をまん丸にしてら。いいですよーだ、どーせ俺はサッカーモンスターですよーだ。

 

「何?食わねぇの?だったら俺が食うけど。」

「…いえ、ただこのような包装されたパンを食べたことが無くて開け方が分からないわ。」

 

…マジ?リアルお姫様じゃん。俺のちっさい頃でもコンビニの惣菜パン普通に食ってたぞ。

 

「わーたよ(ビリ!)、ほれ開いた。んじゃ俺帰るわ、テレビで俺たちがズババーンと活躍する様見とけよ〜。」

「あっ!待ちなさい稲魂君!これを雷門のみんなに渡しておいて。」

 

そう言って渡されたのは手紙だった。あれだけ普段高飛車なお嬢でも同行できないことに罪悪感を覚えたりしてんだろうな。よっしゃお嬢の口調を大袈裟に誇張しながら読んでやろ。

 

「それとパンありがとうね。今度会った時にお金返すわ。」

「別にいいってお嬢。親父さんが目を覚ました時やつれた顔をしてたら心配するだろ。」

「…ねぇ前から気になっていたんだけどどうしてあなたは私のことを『お嬢』って呼ぶの?」

「あん?別に『お嬢』は『お嬢』じゃん。特に深い意味はねーよ。」

「そう…お腹が膨れたらムカっ腹が立ってきたわ。稲魂君今から私のことはちゃんと名前で呼びなさい。これは理事長の言葉と思ってもらって結構です。」

 

えぇ〜、前々から思っていたけどお嬢のこういった強引な所お袋にそっくりなんだよなぁ。俺がお嬢のことが苦手だった理由の9割がそれだし。

 

「…はぁ、分かった…。いや、分かりましたよ夏未お嬢さ「お嬢様はいりません!」…夏未。」

「よろしくてよ。それでは明日の試合不様な負け方をしたら分かってるわね?」

「は!誰に向かって言ってると思ってんだ!ズババーンと勝ってやんよ!」

 

ま、元気なったから結果オーライか。待ってろ伊賀島!俺の新技を見せてやるぜ!

 

 

 

 

____________________

〜試合当日〜

 

予定通り夏未から渡された手紙を誇張しながら読んだら一年勢は大爆笑だったが、守以外の二年勢からはまるでこれから死刑執行される罪人を見るような目で見られた。まぁ緊張もとれたしいいだろ多分。

グラウンドに向かう途中で風丸がやけに真剣な顔をしていたから声をかけた。

 

「風丸、お前と豪炎寺の“炎の風見鶏”期待してるぜ?もちろん俺も積極的に攻撃に参加するけどな!」

「ああ任せろ。それと稲魂、俺やっと答えを出したよ。俺はサッカー部に残る。」

「…そっか、でも後輩は納得したのか?」

「いや、だからお前に言われたようにプレーで示す。お前も見ていてくれ、今日の試合は“助っ人”の風丸一郎太じゃなくて、“雷門サッカー部”の風丸一郎太としての初めての試合だからな。」

 

そう言っていた風丸の表情はどこか晴れ晴れとしたものだった。

俺も気合いを入れ直すとするか。

 

 

 

〜数分後〜

 

「俺と勝負しろ!稲魂雷牙!」

 

え〜今の状況をお答えしよう。俺たちは試合前の最後の調整をしていると急に知らんヤツが乱入し俺に勝負を挑んできたオワリ。

 

「あ〜何処かで会ったことがあるかな〜麻呂眉君。悪いが俺の脳内データベースには君の顔がないんだが。」

「忘れたとは言わせないぞ!稲魂雷牙!かつて貴様ら兄弟(・・)に敗れたあの試合は一度も忘れたことがない!何故か()とプレーはしていないらしいがそんなことは関係ない!今すぐ勝負だ!」

 

知らん麻呂眉の突然の爆弾発言に雷門全員が固まる。

 

「きょ、兄弟⁉︎稲魂さんにお兄さんなんていたんでやんすか⁉︎」

「お、俺も初耳だ…。あいつに兄弟なんていたのかよ…!」

 

雷門の動揺が耳に入ってくる。…多分兄弟のことを知っているってことは低学年の時にクラブの遠征で試合した誰かだ。

 

「どうした稲魂雷牙!少し見ない間にあれだけギラついてた牙が抜けたようだな!弟がその様子じゃ兄も腑抜けたと見える!」

 

兄が腑抜けた…?アイツは自分が何を言っているのか分かっているのか…?

 

「何か言ったらどうだ?稲「オイ…麻呂眉野郎…!!」む⁉︎」

「何処の誰だかわからねぇが!テメェにそこまで踏み込む資格はねぇ!アイツのことをテメェが語ってんじゃねぇぇぇぇえ!!!」

「おい雷牙落ち着けって!試合前だぞ!」

 

守の言葉で我に返ると無意識のうちに化身を出していたことに気づく。初めて見る生の化身に観客達は動揺している。

 

「……わりぃ守。ちょっと頭冷やしてくるわ、じゃあな麻呂眉君。」

 

流石にキレすぎた。この調子じゃ試合に響くと感じた俺はグラウンドを出て控え室に戻る。

 

 

 

No side

 

雷牙がキレた。雷牙がキレたのは帝国との練習試合以来のことであったが、今回のキレ方はその比じゃない。

あまりの雷牙の怒り様にフィールドにいた選手達は静まり返ったが、沈黙を破ったのは謎の選手だった。

 

「ふ、ふん!俺の勝負を受けずに背を向けるとはな!“雷鳴を鳴らすサッカーモンスター”と呼ばれた奴の姿はもう見る影も無い!」

「おい、俺達の仲間に向かってその言い方はないだろ!」

 

円堂が雷牙に代わって抗議するが、謎の選手は知らん顔でグラウンドを去ろうとする。

その時風丸が謎の選手に向かってシュートを打ち、衝突ギリギリで気づいた選手は青筋を立てながら風丸を見る、

 

「…! 誰だお前は?」

「俺たちの仲間を侮辱にするような奴に名乗る名はない。稲魂の代わりに俺が勝負を受けてやる!」

 

風丸の言葉には明確に怒りの感情が篭っている。謎の選手は初めは興味がなさそうであったが、風丸が雷門一の瞬足であると知ると手の平を返し勝負に応じた。

両者指定の位置につき、木野のホイッスルが開始の合図を鳴らす。

風丸が提案したルールはゴール前にコーンを置きドリブルで一往復しどちらが速いかを競うシンプルなルールであった。

謎の選手は風丸と互角以上のスピードを持っていたが、風丸はなんとか雷門特有の諦めの悪さで喰らいつく。

互いに譲らないデッドヒートの末に風丸が一歩だけリードし、勝負が決したと思った瞬間またしても謎の選手達が風丸ともう1人のボールを奪い去っていく。

 

「勝手な行動は慎めと監督に言われているのをもう忘れたのか霧隠!」

 

風丸と勝負をしていた謎の選手こと霧隠の行動に苦言を呈す新たな乱入者。よく見ると霧隠と同じユニフォームを着ている。

 

「サッカーは個人競技にあらず。チーム同士に競うものだ。」

「チッ!分かったよ。勝負はお預けだな、えーと…藤丸君?」

 

わざとらしく風丸の名前を間違え去ってしまう霧隠。

その様子を見て溜め息をつきながら初鳥は雷門に謝罪をしその場を収め、まるで消えるように何処かに行く戦国伊賀島イレブン。

 

「戦国伊賀島…風丸に匹敵するスピードを持つチームか。」

 

唖然とする雷門とは対照的に関心したように独り言を呟く響木。その後目金に雷牙を呼びに行かせた。

 

 

 

_____________________

 

『毎年数多の名勝負を生み出してきたFF全国大会!このスタジアムは試合が始まるのを今や遅しと待ち構えている!雷門中学対戦国伊賀島中学!2校の試合はこの名勝負の一列に並ぶことができるのか⁉︎』

 

FW:染岡、豪炎寺

MF:半田、稲魂、松野、宍戸

DF:風丸、壁山、土門、栗松

GK:円堂

 

雷門のフォーメーションはいつもと変わらないが今回は少林に代わって宍戸がスタメンに入っている。

雷門キックオフで試合が開始する。いつも通り豪炎寺と染岡が中心となって攻め上がるが流石は風丸に匹敵するスピードを持ったチームである、染岡のパスカットを初め、攻め上がるスピードも予選で戦った学校とは比較にならない。

 

「行かせないぞ!」

「ふん!先ほどは勝負がつかなかったが、今の俺はさっきとは違うぞ藤丸!伊賀島流忍法!“残像”!」

 

忍者の代名詞である分身を使い風丸を突破する霧隠。だが金色の影が霧隠の行手を阻む。

 

「油断大敵だぜ、麻呂眉君?“ハンティングセンス改”!」

 

獅子の狩りが忍を捕える。先ほど確認した時はまだ前線にいた雷牙がもう下がっていたことを予想できていなかった霧隠はボールを取られてしまう。

 

「何⁉︎もうここまで下がったというのか稲魂雷牙…!いいぞそれでこそ勝負のしがいがある!」

「悪りぃが俺はもうオメーには興味もねぇよ。勝負がしたきゃ土下座でもしてな。」

 

先ほどよりかは怒りが収まったものの露骨な嫌悪感を露わにする雷牙。得意のドリブルでどんどん攻め上がる。

がMFであり伊賀島の司令塔の初鳥が指示を出す。

 

「フォーメーション変更だ!伊賀島流蹴球戦術“鶴翼の陣”!」

『承知!疾風怒濤!』

 

伊賀島イレブン全員がいかにも忍者な返事をすると雷牙を中央に誘い込むように陣形を組み直す。

だが雷牙は挑発に乗るように不敵な笑みをしながらどんどん加速していく。

 

「「かかったな!伊賀島流忍法!“四股踏み”!」」

「この俺がこの程度で止まると思ってんのかよ!来い!“雷鳴の王 レグルス”!んでもって!“レグルスブレイク”!」

 

レグルスの雷が伊賀島DFを吹き飛ばす。当然体力がかなり削られるがそんなことは意に返さず化身シュートを放つ。

 

「伊賀島流忍法“つむじ”!」

 

伊賀島GKの百地はつむじ風を発生させ対抗するが、つむじ風程度で雷を止めれる筈が無く呆気なくゴールを奪われる。

 

『決まったぁぁあ!稲魂雷牙が噂の化身を使い先制点を奪ったぁぁあ!』

 

圧倒的な実力を見せる雷牙を尻目に霧隠はかつて“雷鳴を鳴らすサッカーモンスター”と呼ばれた雷牙の面影を見出し闘志を沸かせる。

 

「…そうだ!勝利のためならチームすらも踏み台にするそのプレー!それでこそ“サッカーモンスター”と呼ばれた男だ!」

「…悪いがオメーが知っている“サッカーモンスター”はもうこの世にいねぇ。今頃稲妻町の鉄塔でボールを蹴っている筈だぜ。」

 

興奮する霧隠と対照的に淡々と返答し自陣に戻る雷牙。その目は恐ろしく冷たいものだったが雷門イレブンの前に戻るとすぐにいつもの調子に戻り、試合に備える。

 

「豪炎寺、染岡。悪りぃが少し飛ばしすぎた。しばらくはパスとディフェンスに専念すっから追加点頼むぜ〜。」

 

伊賀島キックオフで試合が再開した瞬間は伊賀島は攻撃重視の陣形に変更し一気に攻め上がる。

 

「止めてやるぜ!“ハンティングセンス改”!」

「先ほどの技を使われなければ実力は対等だ!“分身フェイント”!」

 

伊賀島のMFが3人に分身して息のあったプレーで雷牙の狩りから逃げ去る。

今の雷門の弱点はDF陣が土門以外ディフェンス技を持っていない点だ。だがいかに土門といえど圧倒的な物量で攻められたら止めれる筈がなくゴール前に辿り着かれる。

 

「こい!止めてやる!」

「ふん!ならばこれを喰らうがいい!」

 

FWの霧隠は“分身オフェンス”の要領で3人に分身するとボールを上空に上げ、回転しながら飛び上がる。その動きに円堂は強烈な既視感に襲われる。

 

「“デスゾーン”!」

 

なんと霧隠が放ったのは帝国の必殺技である“デスゾーン”だった。本来は3人で放つ連携技である“デスゾーン”を伊賀島の十八番である分身の術を用いることで1人で放つことに成功していた。

 

「まさか1人で“デスゾーン”を放つなんてな!だけどゴールはやらないぞ!“ゴッドハンド”!」

 

円堂も十八番である“ゴッドハンド”で対抗し、ボールを右手に収める。

 

「チッ!次はこうはいかない!その“ゴッドハンド”とやらを破ってやる!」

 

ゴールを守った円堂だが、相変わらず雷門はボールを繋げることができない。伊賀島のテクニックが勝っているのももちろんだが圧倒的に必殺技のレパートリーが少なすぎる。雷門の必殺技は主にシュートが中心となっておりドリブル技とディフェンス技の引き出しが少なすぎるのだ、これ以上同じ展開が続けばせっかくのリードが意味をなさない可能性だってある。結局、前半は稲魂の一点だけで終わってしまった。

 

「今はこっちがリードしているが思った以上に厄介な相手だな。」

「ああ、必殺技のレパートリーが多すぎて何をしてくるか予想がつかない。このままじゃ先に円堂が潰れるぞ。」

 

停滞している状況をなんとかしようと雷門全員が考えるが何もいい方法が浮かんでこない。

 

「ダメだ…何一ついいアイデアが浮かんでこないや。でも一筋縄でいかないなら二筋縄。二筋縄でいかないなら三筋縄だ!」

 

いつも通り独特な表現で鼓舞を送る円堂の後に響木が後半の指示を出す。

 

「後半は稲魂のポジションをMFからDFに変更する。代わりにMFに少林、DFに栗松が影野と交代だ。」

 

最悪後半を凌げば勝ちという状況であるため響木は守りを固める指示を出す。雷牙の守備能力は本職のDFに劣らない、影野もここ最近実力を上げているため伊賀島の攻めの突破口を見つけることを期待して後半に投入する。

フィールドを交代する中風丸は考えていた。

「(俺はサッカー部に残ることを決めた、それは1つのボールから俺の気持ちが全員に繋がり、俺も全員の気持ちがわかるあの感覚が忘れられなかったからだ。その感覚が分かった時俺はサッカーが好きなんだと気づいた…だから宮坂。俺はお前に示す!俺のサッカーを!俺が理想とするサッカーを!)」

 

後半開始のホイッスルが鳴る、伊賀島は前半と変わらない猛攻を見せる。が雷門も負けじと防御を固める。

 

「伊賀島流蹴球戦術“偃月の陣”!」

 

フィールドプレイヤー全員が扇の様な陣形をとり走り始めるとまるでドリルのような土煙が発生し雷門イレブンは次々と吹き飛ばされる。雷牙が化身でなんとか止めようとするがもう既に1日で出せる限界である2回も化身を使ってしまったせいで上手く形を作れずに吹き飛ばされてしまった。

その中から霧隠がボールを持って飛び出し残った壁山と風丸と対峙する。風丸が颯爽とボールを奪おうとするが霧隠は“残像”を使い突破。最後に残ったのは壁山ただ1人になってしまう。

 

「壁山お前が最後の砦だ!止めろ!」

「俺の最強のシュートを見せてやる!」

 

霧隠は再び3人に分身し、またも見たことのある動作をとる。

 

「“皇帝ペンギン2号”!」

 

今度は“皇帝ペンギン2号”を分身と共に放った。遠目からもはやここまでくると分身を使えば全ての連携技が1人で賄えると思った雷牙だったが口にはしなかった。

トラウマであるペンギン達が自分に襲いかかるのを見て思わず逃げ出しそうになってしまう壁山。しかしここで自分が逃げたらここにいる意味がないと思い立ち向かう覚悟を決めた。

 

「こ、こわいっスけどここで逃げたら男じゃないっス!うぉぉぉお!!!」

 

気合いを入れ直した壁山は正面から立ち向かうとまるで巨大な壁の様な気迫を発し、その気迫はしだいにオーラとなって実体化していきペンギン達をブロックする。完全に止めることはできなかったがいくらか威力を弱めることに成功し後を円堂に託す。

 

「壁山!お前の頑張りは無駄にはしない!“マジン・ザ・ハンド”!」

 

逃げずに立ち向かった壁山に感化された円堂は自身の最強技である“マジン・ザ・ハンド”を繰り出し皇帝ペンギン2号を止める。

 

「円堂!こっちだ!俺にボールをくれ!」

「任せたぞ風丸!」

 

ボールを受け取った風丸は風のようなスピードでどんどん攻め上がっていく。しかし行手を戻っていた霧隠が遮ろうとする。

 

「無駄だ!お前如きが俺に勝てるわけがない!」

「勝てるかどうかはやってみなくちゃ分からないだろ!」

 

霧隠は3人に分身してディフェンスを行う“分身ディフェンス”で風丸を止めようとするがさらに加速する風丸のスピードに追いつけず抜き去られる。

すぐにDFの藤林が“くもの糸”で応戦するが糸が発生が風丸のドリブルに追いつけずまたとしても抜かれてしまう。

 

「頼む稲魂!」

 

既に背中からオーラを出している雷牙を見てなんとしてもシュートを阻止しなくてはならないと思った伊賀島は残りのDFを全て雷牙に集中させる。

…が

 

「はッ!!やっぱコレにはオマエらも引っかかるか!豪炎寺!」

 

なんと雷牙はすぐに豪炎寺にパスを出し豪炎寺がフリーになってしまう。

 

「決めるぞ風丸!」

「ああ!」

「「“炎の風見鶏”!」」

 

風丸とアイコンタクトをとった豪炎寺は互いにボールを蹴って、ボールを空に上げたあと、風丸と上下対象になるようにシュートを蹴る。すると炎で構成された風見鶏が姿を現し伊賀島のゴールに襲いかかる。

伝説のイナズマイレブンが使っていた技だけあって百地に技を出させる間もなくゴールネットを揺らす。同時に試合終了のホイッスルが鳴り響く。

 

『試合終了ーーー!!!雷門中学が戦国伊賀島を破り2回戦出場を決めたぁぁあ!!!』

 

雷門との試合に負けショックからかフィールドに膝を突く霧隠。そんな彼を風丸は手を差し出す。

 

「…やられたぜ藤丸いや、風丸。俺の負けだ。」

「ナイスファイトだった霧隠!」

 

互いに握手を交わして健闘を讃える風丸と霧隠。その時風丸は観客席にいる後輩の宮坂が自分に向けて手を大きく振っているのを見かけ思わず笑みを溢し手を振り返す。自分の思いが伝わったと確信して。

 

 

 

 

 

____________

〜数時間後〜

 

「んでさぁ〜霧隠ってヤツがオマエの悪口言ったから俺思わずブチギレちゃったんだよなぁ〜。まぁ、試合の後謝罪されたし?俺もそこまで鬼じゃないから許してやったけどさぁ。」

 

試合が終わった日の夜、雷牙は普段とは異なる場所にいた。

まず目につくのは圧倒的な人気の少なさ、今は雷牙以外誰もいないのがよく分かる。

辺りを見回すと様々な石で出来たオブジェクトが辺り一面に建てられている。

スマホの着信音が鳴り時間を確認するともう夜も遅かったため急いで『木枯らし荘』に帰ろうとする。

 

「やっべ…!もうこんな時間じゃん!悪りぃ!!()()()()()()()!明日も早いから今日はもう帰るわ、じゃあな!」

 

雷牙が立ち去った後にあった石碑…いや墓石に掘られた文字にはこう書いてある。『稲魂家』と…




はい、今回は雷牙の過去に着目するを目標に頑張って書いてみました。
そのせいで試合シーンがやや駆け足気味になっちゃったけどまぁ許してください。
雷牙の家族が死んでいるのは前々からわかりやすいくらい伏線を張ってあったのでようやく明言できて作者もすっきりしました。
もうしばらくしたら雷牙の過去編を書こうと思うので気を長くして待っていてください。
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