彼自身の単純な戦闘力は古巣のフェーダ幹部陣は元より、現在の同盟者であるガルシャアやヴァンファニー、フラン以下です。SSCの中じゃ最弱争い出来るくらいには弱いです。
尤も……彼の厄介なところは戦闘力じゃありませんけどね。
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CHARACTER SELECT
▶︎RAIMON ELEVEN
???
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《No side》
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雷牙「さァ……!第二ラウンド始めっかッ!!!」
REON「“始まる”……? “
ーーピィィィィィ!!!!!
白銀の道化師が放つ冷徹な煽りを切り裂き、“時空最強”の力を宿したイレブンが一斉に弾けるように駆け出す。
鬼道「まずは一点だッ!!!何としてでも、同点にまで追い付くぞッ!!!」
一同『応ッ!!!』
先程までの重苦しい絶望が嘘のように、ピッチ上を駆け抜ける十一色の光芒。
時空を超えて宿った伝説のオーラが、満身創痍だった彼らの肉体を覚醒させ、その感覚を極限まで研ぎ澄ませていく。
デスタ「REON様……!」
REON「あ〜、キミ達はオレの邪魔ならない所に行っといてくれる?正直、邪魔でしかないんだよね〜」
セイン「ハッ……!」
本来ならば、デスタもセインもーーいや、全ての“天使”と“悪魔”達は、他者の心無い命令に素直に従うような柔な存在ではない。
だが、強力な洗脳によって自我を歪められた彼らは、文句ひとつ漏らさず静かに後退する。
まるでモーゼの神話の如く、絶対的な主人へと捧げる道を静かに開け渡すのだった。
REON「アハハハッ!!! カッコつけてるトコ悪いけど、そのボールはいただくよォ!!!もしかしたら……勢い余って、その両脚ごと粉砕しちゃうかもねェ!!!」
狂った高笑いと共に、ボールをキープする豪炎寺へ猛然と肉薄するREON。
その全身からは、先ほど雷牙を恐怖させたものと同等ーーいや、それ以上の強烈な殺気が解き放たれ、存在しない“IFの悲劇”を脳内に直接叩き込もうと襲いかかる。
だがーーー
豪炎寺「見える……!REONの動きがハッキリ見えるぞッ!!!」
“時空最強”の力を宿した今の豪炎寺に、そんな揺さぶりは一切通用しない。
自然界の弱者たる小動物も、食物連鎖の頂点に君臨する巨獣の背の上にいれば、一切の脅威を恐れず深く眠ることができるという。
同様に、今の豪炎寺もまたーー借り物の力とはいえ“時空最強”という絶対的な盾と鎧を得たことで心身の揺らぎを完全に払拭し、エースストライカーとしてのフルスペックを発揮出来ていた。
豪炎寺「行くぞ、雷牙ッ!!俺達が突破口を切り開くんだッ!!!」
雷牙「オーケーッ!!!狂人ピエロに世界最強コンビの実力を魅せに魅せつけてやっかッ!!!」
豪炎寺と肩を並べて“白銀の道化師”へと対峙するのは、“
『世界最強コンビ』という強気な宣言に違わず、二人が繰り出す息の合ったコンビネーションは、先程まで手も足も出なかったREON相手に互角以上の激戦を演じてみせる。
王将『す、凄まじい攻防だァァァッ!!! あの圧倒的な暴威を振るっていたREONに対し、豪炎寺と稲魂のダブルエースが完璧な連携で食らいついているーーッ!!!』
音無「いけます……!稲魂さんと豪炎寺さんなら、このままREONを突破出来ちゃいますよ……っ!!!」
二人の鬼気迫る勇姿を前に、ベンチの誰もが「勝利」という名の確かな希望を見出していた。
……そう。先程まで終わりが見えなかった暗闇の迷宮に、確かに光が差し込んだのだ。
ーーーしかし。
REON「ナハハハッ!!いいねェ!!こーゆータマにある“想定外”も嫌いじゃないよ〜?それじゃあ……そこそこ楽しめたし、もうちょっと本気を出そうかな?」
ーーその刹那。
豪炎寺と雷牙の研ぎ澄まされた視界から、REONの姿が影すら残さず掻き消えた。
雷牙&豪炎寺「「な……ッ!!?」」
REON「はいは〜い♪ ムダな努力5963〜☆」
世界の頂点に立っても、またしても知らされる。
【イナズマジャパン】は“時空最強”の力を得てなお、200年という時が隔てた新人類との絶対的な壁を、未だ乗り越えられてなどいないのだと。
REON「キミ達はさァ、まだその力を完璧に使いこなせているワケじゃあないだ〜。精々……5〜6割ってトコかな? まっ☆いいトコ、フェーダの下っ端クラスかな?」
瞬く間に豪炎寺からボールを奪い去ったREONは、この一蹴で『勝利』を完全に盤石なものとすべく、無造作に右脚を跳ね上げるーーー
REON「ちょ〜と、予定が狂っちゃったけど〜♪ 宣言通り、キミを破壊する」
無造作に、だが空間そのものを歪めるほどの圧倒的な質量を伴って放たれたREONの一撃。
先程まで世界一の守護神すら反応する事すら許さなかった“殺意の閃光”とも評するべきシュートが、猛然とゴールマウスへ迫る。
円堂「諦めるか……っ!!今度こそ……止めてみせる……っ!!!」
ーーーだが。
ミキシマックスによって新たな覚醒を遂げたイレブンは、もはや絶望に立ち尽くすだけの敗北者ではなかった。
鬼道「円堂ッッッ!!!!!」
不動「止めてみせろッ! 円堂ォォォォッ!!!」
風丸「頼んだぞ、円堂ーーッ!!!」
吹雪「任せたよ、キャプテンッ!!!」
熱也「円堂ッ!! ぶちかましてやれッ!!!」
ライト「円堂くんっ!キミは世界一のキーパーなんだっ!! 雷牙が信じてるから……ボクもキミを信じるっ!!!」
ヒロト「円堂君ッ! 君なら絶対に止められるッ!!!」
染岡「見せてやれ円堂ッ! 俺たちのサッカーをッ!!!」
豪炎寺「止めろ……円堂ッッッ!!!!!」
雷牙「守ゥゥゥッッッ!! ズババーンと……受けて立ちやがれェェェッ!!!!!」
前線から最後尾までーーピッチの上に立つ全員の魂の叫びが、円堂の背中を強力に押し出す。
仲間たちの声を受け、キャプテンマークを巻き、背番号『1』の男の瞳に宿る『黄金の太陽』が、爆発的な輝きを放った。
円堂「うおぉぉぉぉぉぉおおお!!!!!」
円堂の咆哮に呼応するようにーーゴールマウスへ顕現するのは、彼のサッカーへの純粋な想いそのものである化身・“魔神グレイト”。
そして……その隣には、幾多の死闘を越えて到達した円堂守の最高到達点たる、真紅のマントを棚引かせた至高の魔神が立ち昇る。
秋「あれは……!」
音無「ええ……!間違いありませんよ……っ!!」
夏未「円堂君の最高到達地点……!」
冬花「頑張って……守くん……っ!!!」
最後の砦に立ち聳える、二対の圧巻たる魔神。
それらは黄金と真紅の二色の螺旋を描いて溶け合いーー遂に“究極”の姿へと昇華する……!
円堂「“究極魔神……グレイテスト”……ッ!!!」
円堂のダイヤモンドの如き揺るぎない覚悟に応えーーかつてFFI決勝の大舞台にて、『世界一』の座を懸けて激突した“小さな巨人”の最強の一撃すら受け止めた究極にして最強化身が……ここに顕現した。
そしてーー降臨した“究極魔神”は、背負いし仲間たちの熱い想いに応えるべく、神々しい黄金の両手を力強く突き出す……!
円堂「“グレイテストォ……!キャッチ”ィィィィィ!!!!!」
ーーズドォォォォォォンッ!!!!!
黄金の巨大な両手と、殺意に満ち溢れた無垢の弾丸が激突した瞬間、スタジアム全体を揺るがす程の暴風が吹き荒れた。
衝撃波だけでピッチの芝が捲り上がり、ゴールネットが悲鳴を上げる。
ただの足振りーー必殺技ですらない“ノーマルシュート”でありながら、空間そのものを削り取るかのような凄まじい質量と圧力が、円堂の腕を、脚を、そして身構える“究極魔神”の躯をジリジリと後方へ押し込んでいく。
円堂「くっ……! ぬぅぅぅぁぁぁぁぁッ……!!!」
食い縛った歯の隙間から血の混じった唾液が飛ぶ。
両腕の筋肉が断裂せんばかりに収縮し、膝が壊れるほどの負荷が全身を襲う。
だがーー彼の背中には、ここまで繋いでくれた10人の仲間達の叫びと、時空を超えて託された希望の灯火が確かに残っていた。
円堂「絶対……っ! 渡してたまるかよぉぉぉッ!! 俺たちの……サッカーをぉぉぉぉぉッ!!!!」
ーーガァァァァァンッ!!!!!
限界を超えた円堂の咆哮に呼応し、“究極魔神”の第三の目がカッと眩い光を放つ。
黄金の両手にさらに圧倒的なオーラが収束し、拮抗していた殺意の弾丸を、力任せに、力づくで押し潰す。
REON「・・・おっと〜〜??」
円堂「だぁりゃぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!!!!」
直後、爆発的な衝撃音と共に殺意の圧力が霧散し、その中心にあったボールは円堂の手にしっかりと収まっていた。
王将『と、止めたァァァァァ!!!!!円堂守の“イナズマ伝説”再びィィィィィ!!!!!REONの一撃を、最強の“グレイテストキャッチ”が文字通り捩じ伏せたァァァァァ!!!!!』
鬼道「チャンスだッ!!!REONはまだゴール前に居る、今なら前線が空いている……ッ!!!」
円堂「任せたぞ……っ!!雷牙ぁぁぁぁぁーーーーっ!!!!!」
円堂の咆哮と共に、その右腕から解き放たれたボールは、黄金の軌跡を描いてピッチを切り裂く。
目指す先はーー敵陣深くで牙を研ぐ、最高にして最高の“
雷牙「待ってたぜェ……!!心の薪を燃やしてよォ……。オメェらをぶっ潰す……ッ!!!」
黄金の軌跡を描いて届いた円堂からのパスを、雷牙は右足一本でピタリと吸い付ける。
その瞬間、時空を超えて宿った11人の魂が共鳴し、強烈な閃光となってピッチ全体を包み込んだ。
デスタ「な、なんだ……ッ!?」
セイン「イナズマジャパンに……何が起こっている……!!?」
思考よりも早く、肉体が覚醒の境地へと至る。
時空最強の力を束ねる真の王者の威風と、抑えきれない破壊の衝動が全身を駆け巡りーー見知らぬ、だが確かに自らの物と解る至高の必殺のイメージが、脳裏へ直接叩き込まれる。
雷牙の全身を、足元に鎮座するボールを、そしてピッチ全体を包み込むのは、時空を超えた熱い絆によって紡ぎ出される幾重もの虹色の波動。
極限まで収束した波動がボールへ完全にチャージされた刹那、雷牙は脳内に流れ込んだ真なる技名を吼え、渾身の一閃を叩き込む……!
雷牙「“最強イレブン波動”ォォォォォ!!!!!」
それはかつて“ラグナロク”と称された最終決戦に終止符を打った、正真正銘なる時空最強の必殺技。
残された“天使”と“悪魔”達は、
REON「あ……ッ!ああ……ッ!!!」
迫り来る七色の圧倒的な破壊力を前に、これまで余裕の笑みを崩さなかったREONの表情が急激に凍りついた。
瞳孔は恐怖に激しく揺れ動き、歯をカチカチと鳴らしながら、滑稽なほど無様に後ろへとたじろぐ。まるでトラウマそのものを突きつけられたかのように、その顔面はみるみるうちに屈辱と絶望で歪んでいったーーー
REON「バ、バカな……ッ!! オ、オレは……また負けるのか……!?オレから全てを奪ったその技にーーーーー
な〜んて☆ んな、クッサイ負け惜しみでも言うと思った〜?」
正気を失った
仮に観客達の目にそう映ったのだとすれば……それすらも彼の
鬼道「負け惜しみ以外の何があるッ!? お前はまだゴール前……対して、シュートはキーパーの眼前……。いくらお前が早かろうが、間に合わんッ!!!」
REON「アッハハ☆ 【クロノストーム】と戦っていた時から常々思ってたコトなんだけどさ〜……。借り物の力を使いこなせたくらいで調子に乗るなよ?」
鬼道「何……?」
REON「つ〜ま〜り〜。こゆこと☆」
ーーシュンッ!!!
ーー残像すら、残さない。
鬼道の怒号がスタジアムに響き渡るのと、ほぼ同時。
REONは嘲笑を浮かべたまま、意味深に右手の指二本を額へと添える。
次の瞬間。ゴール前に居た筈の“白銀の道化師”の姿が、残像すら残さず掻き消えるように消失した。
鬼道「消えーーー!?」
REON「ハァ〜イ♪ コッチ、コッチ〜〜」
次の瞬間には、虹色の波動を放ち、キーパーの眼前へと迫っていたボールの真正面ーーまるで最初からそこに立っていたかのように、REONは欠伸混じりで佇んでいた。
鬼道「馬鹿な……ッ!!?? 今のは超スピードや必殺技などという領域ではない……!文字通りーー瞬間移動した、だと……ッ!!?」
REON「
残像も、風切り音すらも存在しない。物理的な移動速度の域を超越してみせた、“白銀の道化師”の迫り来る破滅の波動を退屈そうに見下ろす
REON「とくと見ておきなよ、時空管理局。そして……
上空を旋回する撮影ドローンへ向けて嘲笑を投げかけると、迫り来る七色の光の奔流を前に、REONは右手の親指と小指を折り曲げ不気味な手印を組む。
刹那ーーピッチ全体の芝がドス黒く変色し、スタジアムの地面一面に血のように禍々しい未知の巨大紋章が浮かび上がった。
風丸「な、なんだ……ッ!?」
鬼道「力が……!全身の力が……抜けていく……ッ!」
紋章から噴き出した漆黒の霧が、ピッチ上のイレブンを容赦なく包み込んでいく。
時空を超えて彼らに宿っていた至高のオーラが、まるで毒素を吸い出されるかのように霧散し、覚醒していた彼らの肉体から急速に生命力が奪われていく。
REON「確かに
圧倒的な輝きを放っていた十一色の光芒は完全に潰え、選手達は次々と満身創痍の姿へと引き戻され、膝からピッチへと崩れ落ちていった。
REON「はい♪ 卑怯者退治終ーわりっと♭」
ーーコン、コロロン……
雷牙「ん、だと……!? ミキシマックス、のみなら、ず……。俺達の……必殺シュートまで……ッ!!?」
【イナズマジャパン】に襲いかかった悲劇は、ミキシマックスの強制解除だけに留まらなかった。
雷牙がイレブン全員の想いを受け取って放った最強の一撃ーー“最強イレブン波動”すらも漆黒の紋章の餌食となり、瞬く間にその虹色の光芒を失っていく。
威力を完全に奪われ、剥き出しとなったボールは、弱々しく音を立ててREONの足元へと転がっていった。
REON「どうどう?
雷牙「クソッタレ……が……ッ!!!」
元よりREONと【イナズマジャパン】の間には、覆しようのない圧倒的な実力差が存在していた。
唯一の頼みの綱であったミキシマックスすら封じられ、彼らが積み上げてきた“希望”は、何一つ残さず“絶望”へと塗り替えられていく。
もはやピッチの上に立つ彼らには、残された打開策など何一つ存在しなかった。
静まり返るスタジアム。
膝を突き、肩で息をする仲間達の間を、冷たい夜風だけが吹き抜けていく。
誰もが『敗北』の二文字を脳裏に刻みつけられ、ただその死刑宣告を受け入れる事しか出来ずにいた。
ーーだが。
???「ーーだ……ッ!!!」
その絶望の静寂を切り裂くように、荒い吐息と、芝を噛み締める擦れた音が響く。
ミキシマックスを解かれ、全身の筋肉が悲鳴を上げる中、ただ一人、泥に塗れた拳で地面を強く叩きつける男がいた。
REON「ん〜〜……。 ダメだねェ。その素直になれない性格を直さないと、ガールフレンドに嫌われちゃうよ〜?」
震える脚に無理やり力を込め、折れかけた膝を一段ずつ押し上げていく。
立ち上がる事すら奇跡のような満身創痍の体躯から、衰えぬ熱量を叩きつけるように、その男ーーー
雷牙「まだ……終わってねェぞ……ッ!!!」
稲魂雷牙は鋭い眼光で目の前の道化師を射抜いた。
もはや満身創痍の身であり、ただ一歩踏み出すことすら膨大な体力を削り取っていく極限状態。
……だが、絶望のどん底に叩き落とされていた筈の男の全身から、突如としてこれまでを遥かに凌駕する最上級のプレッシャーが解き放たれた。
REON「おっとォ?」
その絶大なるプレッシャーに呼応するようにーー“怪物”の金髪の一部が対極の白銀へと染まり、瞳は金剛石の如き鋭い煌めきを宿していく。
極限まで研ぎ澄まされた全身からは、黄金と白銀の気が静かな猛威を秘め、まるで澄み渡る清流のように穏やかに立ち昇っていた。
円堂「その姿は……!!!」
これこそまさに、限界を超絶した者だけが辿り着く事を許される“
自らの肉体と魂の限界の枷を破壊した男が放つ、その奥義の名はーーー
雷牙「“獅風迅雷……ッ!
REON「ヘェ〜〜。それが幻のねェ……」
ーーパァンッ!!!!!
白銀の道化師が物珍しそうに目を細めた瞬間ーーピッチの空気が爆発的に弾けた。
ーー
踏み込んだ右足の一撃だけで芝が大きく捲れ上がり、雷牙の姿が視界から掻き消える。
先程までの満身創痍が嘘のように、黄金と白銀の気を纏った雷牙の肉体は、時空の壁すら置き去りにする異次元の踏み込みを見せた。
REON「っとぉ!?」
眼前へ肉薄した雷牙の一蹴に対し、REONは咄嗟にボールをキープする右脚を打ち合い、迫り来る雷牙の一閃を受け止めようと試みる。
だが、その脚を伝って全身へ叩き込まれたのは、ミキシマックスの比ではない重厚かつ凶暴な衝撃波。
ミシリ、と空間が悲鳴を上げ、さしものREONの身体が数メートル後方へと激しく押し戻される。
REON「ナハハハ……。やるじゃん」
雷牙「………」
残像すら残さない雷牙の猛攻。
右へ、左へ、上空へーー覚醒した“
ボールを奪い合って交差する度、ピッチ上には稲妻と白銀の閃光が乱舞し、強烈な衝撃波がスタジアムの空気そのものを歪めていく。
一度は絶望に沈んだベンチも、言葉を失ってその死闘に見入っていた。
それは、借り物の奇跡に頼らず、人間としての真価を突き詰めた男が魅せる、凄絶なる反撃の舞台だった。
そして遂にーーー
REON「どわぁっ!!??」
ほんの僅かーーだが決定的なまでに。
雷牙の限界を超えた速度がREONの反応を凌駕し、その足元から鮮やかにボールを奪い去ってみせた。
REON「カァ〜〜。流石に不慣れなミキシマックスよりも、“
雷牙「コレでしめェだ……。“ゴッドレグルス
ボールを奪取した雷牙は、間髪入れずに一切の油断なく、最高の必殺技で決着を付けようと試みた瞬間ーー雷牙の台詞がふと途切れる。
喉の奥がカラカラに干からび、息の吸い方すら忘れるほどの強烈な衝撃。
それは攻撃でも、必殺技の干渉でもない。ただREONという存在の中心から溢れ出した、濃厚すぎる『純粋な殺気』。
雷牙「ッ!!!?」
視界が不気味に歪み、背骨を氷の楔で貫かれたかのような激痛と戦慄が、雷牙の全身の神経を瞬時に麻痺させていく。
一歩踏み出せば、その瞬間に首を刈り取られるーーそんな実感を伴った死の予感が、“怪物”たる雷牙の肉体を内側から完全に緊縛していた。
REON「クッハハ♪ 特別に褒めてあげるよ。流石は旧人類で唯一
今となっては、オレの足元にも及ばない」
ーーその刹那。
歪んだ空間の隙間から、一瞬だけ揺らめいた不気味な黒銀の影。
何が起きたのかすら、誰の目にも認識できない。
認識できたのはただ一つーー雷牙の纏っていた筈の“至高の気”が呆気なく霧散し、圧倒的な衝撃が彼を討ち払ったという事実のみ。
ーーズガァァァァァン!!!!!
雷牙「ガ……ッ!ハ……ッ!!?」
ライト「雷牙……!雷牙ァァァーーーッ!!!」
そこに残されていたのはーー無惨にも“
豪炎寺「雷牙が……負けた……?」
風丸「俺達が見ているのは……現実、なのか……?」
誰一人として、目の前の光景を信じる事が出来ずにいた。
時空を超えた力を得てなお届かず、己の限界を喰らい尽くして覚醒した“怪物”の真価すらも、僅か一瞬で叩き潰されたという事実に。
染岡「こんな事って……!あんのかよ……ッ!!」
不動「立ちやがれ、クソライオン……ッ!!テメェはこんなところで終わるような奴じゃねェだろ……ッ!!!」
かつて幾多の絶望的な死闘を潜り抜け、いかなる強敵に対しても諦めず、円堂と共に常に仲間達の先頭で希望の光を放ち続けてきた男。
その稲魂雷牙が、指一本動かす事すら出来ず、ただ泥に塗れて冷たいピッチに伏している。
円堂「雷……牙……」
誰も声を上げる事は出来ず、ベンチの控え選手達も、ただ開いた口を塞げぬまま硬直する。
頼みの綱を全て断ち切られ、残されたのは……文字通り、声すら失う程の絶望的な戦慄だけだった。
REON「Oh〜♪旧人類の割にやるじゃ〜ん!流石のオレも今回ばかしは本気を出しちゃったよ〜!」
雷牙「グ……ッ!」
REON「まァ、旧人類の身で、オレ相手にココまで粘ったご褒美に〜〜……オレの必殺技を魅せてアゲル」
REONがシュート体勢に入ると同時に、突如として闇の中から一筋のスポットライトが彼だけを滑稽に照らし出す。
次の瞬間、彼の背後へ唐突に出現したのは、古びた巨大なブラウン管テレビ。激しい砂嵐を吐き出していたその画面を内側から突き破り、一匹の“怪物”がヌッとピッチ上へ降臨した。
獅子をベースに、古今東西のあらゆる猛獣を強引に縫い合わせたかのような歪な肉体。
……それは謂わば、明星鬼乃子が従える“
だがーーその“怪物”の佇まいは、鬼乃子のそれが見せる威風堂々とした勇姿とはあまりに程遠い、歪んだアメリカン・カートゥーンそのものの画風。
現実のピッチから浮き彫りになる異物感。そして、焦点の全く合わない渦を巻いた眼球からは、見る者の精神を直接侵食するような底知れぬ恐怖と狂気がダダ漏れていた。
ーーゲギョギョギョっっっ!!!!!
降臨した“
それと同時に、ピッチ上の色彩を奪い取るかのような、不気味な灰色のオーラがボールへと凄まじい密度で注入されていった。
カートゥーンの悪夢を体現したような怪物が一瞬でボールの中へと吸い込まれ、極限まで収縮した灰色の球体と化した瞬間ーーREONは冷酷な笑みを浮かべ、無造作に右脚を振り抜いた。
REON「“ナイトメアキマイラ”」
放たれたのは、シュートの概念すら踏みにじる破滅の一撃。
モノクロのノイズと狂気に満ちた叫びを撒き散らしながら、凄まじい質量と速圧を伴って、壊滅寸前の守護神が護りしゴールへと一気に襲い掛かる。
円堂「今度こーーー」
世界一の守護神たる円堂守ですらーー身構える事、技を叫ぶ事、いや、気合いを入れる事すら許されなかった。
視認すら困難な灰色の閃光が、彼の眼前を瞬時に置き去りにし、無慈悲にもゴールネットを激しく突き刺さりーーーー
ーーズドガァァァァァァンッ!!!!!
ゴールマウスそのものを、跡形もなく粉砕したのだ。
ーーピッ!ピッ!ピィィィィィ!!!!!
そしてーー無慈悲にも、試合終了を告げる笛が
まさかまさかの最強形態・“
その様はまるで、アニメ版ヒロバンで、天王寺龍牙にあっさりと負けたエンター・ザ・ヒーロー!もしくは、登場次回でオーマジオウに負けたグランドジオウ……!
【オリ技紹介】
■ナイトメアキマイラ
属性:火
分類:シュート
使用者:REON
進化系統:V2→V3→V4→Ω
《概要》
異世界のブラウン管より降臨せし悪夢の合成獣。
狂気とノイズをまとった凄絶な一閃が、あらゆる希望を灰燼へと帰す!