「ここが白恋中か…。田舎だって聞いてたけど思いの外広いんだな。」
1週間近くかけて目的地の白恋中に到着した雷門一向。以前音無から北海道の山奥にある学校だと聞いていたからさぞかし小さな学校だと思っていたが雷門中に負けないくらい広い校舎だった事に思わず驚く。
すると何処からか円堂目掛けてシュートが飛んで来る。そのボールには強烈な冷気が纏われている。
「ヘッ!そう来ると思ってたぜ!“ゴッドハンドD改”!!」
円堂は笑みを浮かべると“ゴッドハンド”の上位技である“ゴッドハンドD”を発動しなんとかシュートを止めてみせる。
「ちっ!やっぱしテメェも進化していやがったか、だが次は負けねぇぞ!」
「何度だって止めてやるさ熱也!」
シュートが放たれた方向にいたのは、かつてFF準決勝で雷門を苦しめた白恋のエースストライカーである吹雪熱也だった。
「こーら熱也。何度も大人しくしてろって言ってただろ?円堂君との勝負なら後ですればいいじゃないか。」
「へいへい、ちょっとしたお遊びだよ。こんな程度のシュートを止められるなかったらエイリア学園つー変態共に勝てねぇだろうしな。」
兄の士郎は相変わらずシュートで挨拶をする弟の熱也を諌めるが本人には響いていないようだ。
「おっと、挨拶が遅れたね。ようこそ雷門イレブン、僕たちの白恋中に!」
「士郎こそ久しぶりだな!それにしてもさっき熱也のシュートを受けて分かったぞ!お前たちもちょっと見ない間にすげぇパワーアップしてるみたいだな!」
「当たり前だろーが!来年のFFで雷門中をぶっ倒す為に、兄貴達とずっと特訓してきたからな!もう前の熱也様と思ったら大間違いだぜ!」
「ハハハ!こう言ってるけど熱也はずっとまだ雷門イレブンは来ないかって僕に何度も確認してたんだよ。」
「バカ、兄貴!それを言うなって言っただろ!」
先ほどの意趣返しと言わんばかりに熱也が雷門イレブンと会うのを楽しみにしていた事をバラされる。
「貴方達が噂の吹雪兄弟ね?私は雷門の新監督の吉良瞳子。突然だけど今私達はエイリア学園を倒す為に全国を回っているの、貴方達がよければ助っ人として雷門イレブンに加わってくれないかしら?」
「俺達を助っ人に?雷門には豪炎寺や稲魂がいるじゃねぇか?メンバーはそれで足りてるだろ?」
どうやら熱也はまだ雷牙と豪炎寺が抜けている事を知らないようだ。仕方なく円堂が彼らの現状を伝えると熱也の体が震え出した。
「許せねぇ…!!俺が一番ぶっ飛ばしてやりたかった稲魂雷牙の意識を奪いやがって…!!いいぜ!俺と兄貴が雷門に入ってやる!そんでとっととエイリア学園をぶっ飛ばしてやるぜ!」
「ハハ!熱也をここまで怒らせるなんてエイリア学園の行先が不安だね。熱也を1人にするのは心配だし僕も同行させてもらうよ。」
割とあっさりと目的である吹雪兄弟の協力を得る事が出来た。しかし白恋にはもう1人実力者がいる事を忘れている。
「…俺も忘れてはないか?」
「うわ⁉︎或葉いたのか…。」
「…まさか吹雪兄弟だけが目当てで、司令塔は鬼道がいるから俺の存在は忘れていたとは言うまいな…。貴様らが何と言おうが吹雪兄弟がスカウトされた以上…俺も付いていくぞ…。」
無口で無表情な割に負けず嫌いな或葉は割と強引に雷門イレブンの一員に加わる事となった。
「よっしゃあ!テメーらの目的も済んだ事だし試合すんぞ!前回は引き分けで終わったが次こそは白恋が勝つ!!」
「いいぜ!俺たちもここ数週間必死に練習してきたんだ!雷牙と豪炎寺がいなくてもそう簡単に勝てるとは思うなよ!」
熱也が待ち望んでいた練習試合だが、結果は1対0で白恋が勝利だった。雷門が敗北した理由は色々あるが、やはりストライカー不足により雷門の攻撃力がガタ落ちしている事と、吹雪兄弟と或葉が先日戦ったジェミニストーム以上のスピードを身につけていた事が大きいだろう。
「ハァハァ…、今回は俺たちの負けだな…!でも次は負けないぞ…!」
「ハァハァ…へっ!これで一勝一敗一引き分け…!俺たちは確実に成長している……!これなら来年のFF優勝も夢じゃねぇ…!」
自分達の成長を噛み締める熱也。それにしても以前の彼なら間違いなく“俺”の成長と言っていた場面であるのに、“俺たち”と白恋イレブンのメンバーの成長も噛み締めている姿は以前の彼とは大違いである。それを示すかのように以前は熱也に引っ張られてばかりだった他のメンバーも明らかに個々の技術力は向上している。間違いなく今の白恋イレブンは北海道でも最強と名乗っていいチームとなっているだろう。
「それにしてもお前達のスピードには驚かされたな。一体どのようなトレーニングを積めば、あのようなスピードを習得出来るんだ?」
「ん〜…、どんなトレーニングって言われても僕も熱也はそんなに特殊なトレーニングはしてないよ?強いて言うなら趣味でスノーボードをやっているくらいかな?」
「スノーボード?えーとなんだっけ、それ?」
「…簡単に言えば一枚のボードで滑るスキーだ。だが加速が乗ればスノーモービルにも負けない速度になる…。」
「なるほど…。吹雪兄弟はそれをこなす事で常人を超えた反射神経を得ていると言う事か…。ならば話は早い、すまないが俺達にスノーボードを教えてくれないか?」
「うんいいよ!白恋でもスノーボードをやる人は少ないからね、共通の趣味を持つ人が増えるのは愛好家としても嬉しいよ!」
「兄貴…多分あいつらが言ってるのは、そう言う事じゃねーぞ…。」
士郎は基本はしっかりものだが稀に抜けている所があり、その時は熱也がツッコミを入れる事になる。
早速吹雪兄弟の特訓を受ける為に移動した先は“北ヶ峰”と呼ばれる一面が雪で覆われた純白の大地だった。
「スッゲェーー!!キャラバンに乗っている時は吹雪で外が全く見えなかったけど、晴れていたらこんなに綺麗な場所だったんだな!!」
最初はスノーボードの基本的な動きを教わり、ここ数日はスノボに慣れる事を目標とし特訓の合間に練習を行った。
ある程度スノボに慣れ、吹雪兄弟からのお墨付きを貰うと遂に彼らが行っている特訓に入る。
「さぁ〜て、覚悟してろよ雷門イレブン。兄貴は天然だから意識してねーけど、俺たちの特訓は地獄の辛さだぜ?」
「え?地獄?」
「お〜い熱也〜、準備出来たよ〜!」
「ほい来た、じゃあな雷門イレブン。せいぜい死ぬなよ。」
熱也はそう言うと、いち早く降り始めた。すると後ろの方から地面の雪を巻き込んだ事で巨大になった雪玉が転がってきた。
「な、なんだよこれ〜!!!」
「巻き込まれるっス〜!!!」
「アハハハ!ほらほら早く滑らないと雪玉に轢かれちゃうよ〜!」
爽やかな笑顔をしながら物騒な事を言う士郎、FFの時は出なかったがこれが彼の素なのだろう。
「確かに下手すりゃあの世行きの特訓…確かにこれは地獄の特訓だ…!」
文字通り死ぬ気で雪玉から逃げる雷門イレブン達。何とか下の方に辿り着いた。
「遅かったじゃねぇか、とっくに死んじまったかと思ったぜ。」
「こんな所で死んでたまるかよ…!だが動体視力を鍛えるには打ってつけの特訓であるよは分かった…!これを毎日続ければ必ずエイリアの野郎共に追いつける…!」
染岡の発言に皆が同調するが、熱也は呆れたような表情で否定する。
「なんか勘違いしているようだが、あれはまだ初級コースだぜ?あれに慣れたら、今度は左右から放たれる雪玉を避ける訓練に入るんだ。この程度へばっているようじゃ一生かかっても俺たちに追いつけねぇよ!」
まさかの今のが初級コースである事を知った雷門イレブンは思わず大声をあげてしまう。
だが、これが自分達の為になるのは事実だ。取り敢えず初級コースを完璧にこなせるようになる事を目標にさらに特訓を続けた。
_________________
「痛てて…、やっぱり“風になる”のって難しいなぁ…。」
「みんな初めは初心者だよ。僕からしたら初日であそこまで慣れた君達の方が凄いと思うよ。」
夕食のカレーを食べながら、話し合う円堂と士郎。その裏で熱也と或葉が何か揉めている。
「熱也よ…箸が止まっておるな、そんなにカレーが苦手なら俺が食べてやろう…。」
「テメーが食いてぇだけだろーが!そんなに食いたきゃ雷門のマネージャーにお代わり貰え!」
「無理だ…。三度目のお代わりでツリ目の女性から拒否された…。」
「食うのが早すぎるんだよ!ああもう!俺のカレーを半分だけ分けてやるからこれ以上その視線を俺に向けるのは止めろ!!」
案の定カレーの事になると普段のクールさが失われる或葉とその被害をモロに受ける熱也。他の部員は特に気にしていない様子である為、これが白恋の日常であるようだ。
「あれ?そういえば風丸は?」
「確かにいないですね?もうキャラバンに戻ったのでしょうか?」
食堂を見回しても風丸の姿は無い。夕食前に行った点呼の際には確かにいたので、今日はもうキャラバンに残っているのだろうと結論づけた。
_________________
雲一つ無い綺麗な星々のカーテンが白恋中を覆っている。月の光が辺りを照らす中、青髪の少年はひたすら走り込みをしていた。
「はっはっはっ…もっとだ、もっとスピードを…!」
風丸は今日も自主練に打ち込んでいた。前回はキャラバンの近くで自主練を行っていた為、途中で瞳子に止められたがここは白恋中の敷地内、そう簡単に瞳子の目に入る事はないだろう。
「ふぅ…。吹雪の特訓のお陰で前よりも走っている時の感覚がより研ぎ澄まされているように感じるな…。」
ここ1ヶ月程の特訓で自分は確実に成長している事を実感する。だが、前回のジェミニストームのスピードに対抗するには、まだ足りない。
「こうしている瞬間にもエイリア学園によって破壊された学校や重症を負った人がいるんだろうな…。本当にこのままトレーニングを続けるだけでいいのか…?」
今風丸の脳裏に浮かぶのは、FF決勝で圧倒的な実力を見せつけた世宇子中の面々だ。彼らは“神のアクア”と呼ばれるドーピング薬を使用あのような圧倒的な力を得ていた。
当然、風丸自身も普通の試合であれを使おうとは決して思わない。だがエイリア学園との試合は正式な試合ではないのだ、奴らを倒す為ならば少しくらい道を外してもいいと思っている。
「だが、肝心の薬は警察に押収されたと聞いていたしな…。一か八かに賭けて電話してみるか…?」
その時、自分が走っていたランニングコースとは異なるグラウンドに人影が見えた。一瞬エイリアの者かと疑ったが、よく見るとまだ小学生くらいの少女だったと気づき警戒を解いた。
「こんな時間になにをしてるんだ…?見た感じ陸上部のようだが顧問の先生もいないぞ…?」
ピンク髪の少女はトラックのスタート位置に足を合わせると、凄まじい脚力でロケットスタートを決めた。
「凄いな…。あれ程の爆発力を見たのは稲魂以来だ…。」
小学生ながらも雷牙に匹敵する脚力を持つ少女の姿につい風丸は見惚れてしまう。
一周を走り切った少女は風丸の視線に気づくと明るい笑顔で手を振る。
「こんばんわーーー!!!お兄さんもウチと走りたいっぺーーー?」
声をかけられた以上無視する訳にもいかず、風丸は少女の元に向かう。
「すまない、少し君の走りに見惚れてしまってな。あそこまで速い娘を見たのは初めてだ。」
「ふっふーん!!うちの足の速さは日本一やっぺ!」
自慢げに話す少女は風丸を見ると何かを思い出したようで、驚きの声をあげる。
「あーーー!!お兄さん、“風丸一郎太”だべ⁉︎うち、アンタの大ファンやっぺ!!」
「俺のファン…?」
「だってお兄さんは“雷門の隼”って呼ばれた凄い陸上選手やっぺ!」
“雷門の隼”…それは風丸が陸上部時代に呼ばれていた異名である。どうやらこの少女はまだ風丸が陸上部を辞めた事を知らないようだ。
「…君みたいな才能のある選手に憧れられるのは光栄だが、俺はもう陸上部は辞めたんだ。」
「えーー!!!どうしてやっぺ⁉︎お兄さんなら必ず全国一になれたっぺ!!」
少女の反応は見て、風丸はどことなく後輩の宮坂を思い出す。彼も風丸の陸上選手としての才能を惜しんでサッカーを続ける事を反対していたからだ。
「どうしてか…、陸上以上に夢中になれる事を見つけたからかな…。」
「夢中になれる事…?」
「それがサッカーさ。確かに俺は走る事が大好きだった、でもある人に言われて気づいたんだ、俺が本当に好きだったのは大切な仲間達と一緒に走る事だったんだって。だから今、俺は雷門サッカー部にいるんだ。」
風丸は自分の本心を少女に伝えるがイマイチ伝わっていないようだ。
「ははは、少し難しすぎたかな?じゃあ質問変えるよ、君は走るのは好きかい?」
「大好きやっぺ!!でも、最近はうちと同じくらい速い子がいなくてつまらないっぺ…」
「強者故の贅沢な悩みってやつだな、でもサッカーは自分1人が上手くても試合に勝つ事は出来ない。チームのみんなと共に走る事が出来て初めて勝利を掴む事が出来るんだ。」
やっと風丸の言葉を理解出来たのか、少女は目を輝かせる。
「じゃあ、うちもサッカーを始めればもっと楽しく走れるやっぺ⁈」
「それは俺にも分からないさ、だがもしサッカーをする気になってくれたら俺も嬉しいな。」
少女は自分がサッカーをする姿を想像し、無邪気に笑っている。その姿を見て風丸は強烈な既視感を覚えるのだった。
「(何だか懐かしいな、円堂も小学生の頃はあんな感じで笑いながらボールを蹴ってたっけ…。)」
少女の姿に幼馴染の姿を見出して風丸は不思議と笑みが溢れていた。
「ねぇねぇお兄さん!!明日うちにもサッカーを教えほしいっぺ!」
「ああいいよ、そういえば君はこの学校の子かい?」
「うん!うちの名前は白兎屋なえ!白恋小学校の6年生やっぺ!!」
来年中学生になる年齢だった事に驚く風丸。こう言ってはなえ本人に悪いが、身振りと身長からてっきり2〜3年生くらいだと風丸は思っていた。
「なえか…、お兄ちゃんは明日も練習があるから、夕方にまたここに来るよ、じゃあな、なえ。」
「ばいばーいお兄さん!!」
なえと別れる風丸だが、不思議と心が楽になっていた。さっきまで“神のアクア”を手に入れる事で頭が一杯になっていたというのに、その執着心さえ消えていた。
「(俺も、もう一度自分を見つめ直すか。そしていつか、必ず自分の力で奴らに追いついてみせる…!!)」
再び自主練を再開した風丸の足取りは先ほどと比べて軽かった。
_________________
吹雪兄弟の特訓を始めて早1週間以上が過ぎた。つい先日ようやく初級コースをクリア出来るようになった雷門イレブンは本命の特訓を開始していた。
そんな中、まだ朝日が昇ったばかりの時間帯に1人で坂道を滑る者がいた。
「こなくそ……!言う事をききやがれ……!!」
ぎこちない動きの末に坂を転がり落ちたのは染岡だった。どうやら彼はまだスノーボードを自由に操れる域にまで到達していないようだ。
「くそ……!!上手くいかねぇもんだ…!このままじゃ俺だけお荷物になっちまう…!」
元々、染岡は不器用な為どうしてもスノーボードの技術に於いては他のメンバーに劣っている。このままでは自分が取り残されてしまうかもしれない…その不安がずっと彼の心を蝕んでいた。
「もう一回だ!一日でも早く追いついてや....ぶはッ!」
坂を登ろうとした時に、軽快な滑る音と共に冷たい雪雪崩れが染岡を襲った。
「おっと?わりーなー、座り込んでたから見えなかったぜ。」
「てんめ…!絶対今のワザとだろ…熱也!」
雪雪崩れの発生源は熱也だった。雪をかけられた事とわざとらしくヘラヘラしている熱也を見て、短気な染岡は当然怒りを露わにする。
「おいおい感謝してくれよ?あんたの頭がオーバーヒートしそうだったんで俺がわざわざ鎮火させてやったんだぜ?怒られる筋合いはねーって。」
「誰が雪をかけて鎮火しろって頼んだんだよ!」
吹雪兄弟と或葉が雷門に入ってから1週間、彼らはずっとこんな調子で会うたびに喧嘩している。
どっちが悪いかと聞かれたらどっちも悪いとしか言いようがない。
豪炎寺以外のFWを認めない染岡と、前よりかは幾分マシになったとはいえ自分の実力に絶対的な自信を持つ熱也が同じポジションに入った以上こうなる事は最初から決まっていたのだろう。
「ヘッ!悔しかったら俺に追いつけてみろよタピオカさんよ!!」
「“染岡”だコラ!待ちやがれ熱也!!」
熱也が喧嘩をふっかけ、染岡が彼を追いかける。これが新たな雷門の風物詩だ。
「何をやってるんだあいつらは…。」
「あはは…、でもよく言うだろ?“喧嘩するほど仲が良い”ってさ。」
同じく朝練をしようとしていた円堂と風丸は染岡と熱也のやり取りを見て苦笑いを浮かべている。
「熱也はああ言ってるけど、内心は君達の事はちゃんと認めていると思うよ。」
「そうか?確かに熱也は円堂の事は認めているが、俺たちは割と見下されているように感じるが…。」
先ほども言ったが、熱也の傲慢さはFFで雷門に敗北してからはだいぶ丸くなった。現にあれだけ犬猿の仲だった目深とも、そこそこ仲良くやれているようである。
だが、彼の性格が良くなったかと言われればそれはNOだ。恐らく熱也の唯我独尊の性格は生涯治る事はないだろう。
「家で2人きりでいる時はよく君達の話をするよ、まぁ内容は大体練習中に感じた愚痴ばっかだけどね。でも、最近まで熱也はそんな事は言わなかったんだよ、白恋は熱也を最大限に活かすサッカーをするチームだからね、だから熱也もやっと自分と互角にプレー出来るチームに入れて嬉しいんだよ。」
あまり本人からはそのような気配はないが、これがツンデレというものなのだろうと円堂と風丸は結論付けた。
ドーン!!!
その時、白恋中の校舎の方向から隕石が落ちたかのような轟音が北ヶ峰まで響き渡った。
嫌な予感がした円堂達は急いで白恋に向かうと、彼らの宿敵がフィールドに立っていた。
「待っていたぞエイリア学園!!これ以上サッカーを破壊の道具にはさせない!!!」
円堂は手に持っていたボールをレーゼに向かって投げつけ挑発をするが、依然として彼は薄ら笑いを浮かべている。
「フッ、地球にはこんな言葉がある。“二度ある事は三度ある”とな。」
「ヘッ!だったらテメーらに教えてやるぜ!!“三度目の正直”って言葉をなぁ!!」
お互いに相反する諺を投げつけ合い、3度目となる雷門VSジェミニストームの決戦が始まった。
「…遂に始まったか、ここまで失態を重ねてきた“ジェミニストーム”がこれ以上不様を晒そうものなら、我々が行くしかあるまいな。」
遠くで彼らを見つめる11人の人影がある事を知らずに…
アレオリの士郎はアツヤ絡みの精神的負担が無い為安定してるけど、安定しすぎてただ顔がよくてサッカーが上手いだけのイケメンになってたから、こっちでは天然要素を多めに入れました。次回ジェミニストーム処刑編が始まります。