イナズマイレブンHEROS!!!   作:月兎タンク

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原作ではあっさり終わったシーンを何故か肉付けしてしまうのが最近の悩み。それが二次創作の良いところなんですけどね。


戦士の誇り

「デザーム様!目を覚ましてくださいデザーム様!」

 

 イプシロンのメンバー達は試合が終わると同時に僅かに残った体力を振り絞り地面に倒れ伏すキャプテンの元へ向かっていた。

 

 デザームの胸に装着されていた“エイリア石”は豪炎寺のシュートの衝撃によるものかは定かではないが、粉々に砕け散っている。

 

「くそ…!やはり後遺症が…!」

 

 いくら声を掛けても目を覚さないデザームに皆の気持ちが沈む。

 

 彼らと同じくデザームの身を案じ、近くに来ていた円堂もデザームの現状に思わず暗い顔をしてしまう。

 すると後ろから今の雰囲気に似つかわしくない陽気な声が聞こえた。

 

「そこをちょっとSi・2・ray〜(しつれい〜)、ほらよっと!」

 

 声の主はなんと雷牙である。雷牙は手に持っていたスクイズボトルの中身をデザームに向けて一滴も残らないように放出したのだ。

 

「稲魂雷牙、貴様ァ!」

 

「まぁ見てなって。ほれ、起きろ〜。」

 

 尊敬するキャプテンに水をかけた事に怒り狂うゼルだったが、当の雷牙はそんな事を気にせず今度はデザームの頭をバシバシ叩き始めた。

 

「もう我慢ならぬ!今ここで貴様を殺す!」

 

「いや待てゼル!デザーム様を見ろ!」

 

 ゼルはデザームの方を見ると、なんとデザームはゆっくりと目を開け始めた。

 それを見た雷牙は悪戯小僧のような悪い笑みを浮かべ彼に話しかける。

 

Ciao?(ごきげんよう?)お目覚めの調子はいかがかな、デザームくん?」

 

「…最悪な気分だな。」

 

「良かったなデザーム!」

 

 デザームの復活をイプシロン達に負けない程喜んだ円堂はデザームに手を差し伸べる。

 その表情には彼らに対しての憎しみは一切宿っていなかった。

 

「…解せんな。私はエイリアだぞ?何故敵である貴様が私に手を差し伸べる?」

 

「…確かにお前たちのしている事は許される事じゃない。でもさ俺はサッカーの本当の楽しさをお前たちにも分かって欲しいんだ。」

 

 円堂の返答を聞いたデザームは目を丸くして彼を凝視すると、突然笑い出した。

 

「ハーハッハッハ!円堂守!本当にお前は面白い奴だ!いいだろう次こそは私達が勝つ!今度は己の力でな!」

 

「ヘッ!望むところだ!」

 

 互いに再戦を誓い合い、改めてデザームは円堂と握手をしようとした瞬間、空から1つのボールが落下しその場から1人の少年が現れた。

 

 その少年は姿形こそは普通の人間に近いものの真っ白に染められた頭部、この世の者とは思えない程に冷淡な瞳は一目見るだけで彼が普通の人間ではない事を理解してしまう。

 

「誰だお前は⁉︎」

 

「私の名はガゼル。エイリア学園最高ランクのマスターランクチーム、“ダイヤモンドダスト”を率いる者だ。」

 

 謎の少年の正体はグラン、アケボシ、バーンと同じマスターランクチームのキャプテン、ガゼルだった。

 

 イプシロン達はファーストランクチームよりも上位のチームの人間がこの地に訪れた事で自分達に下された処罰を嫌でも理解してしまう。

 

 しかしガゼルの答えは意外なものだった。

 

「喜べデザームよ。エイリア皇帝陛下は貴様が引き出した力に大変興味をお持ちなさっていた。よって貴様のエイリア学園追放だけは免除してやるとの事だ。」

 

 エイリア学園追放の免除。それはエイリア皇帝陛下から恩赦が下されたと同義だ。

 当然自分達はその恩赦の適用外だろうがそれでも尊敬する主人の身の安全が約束されただけでも喜ばしい事だった。

 

 しかしデザームの表情は一層険しいものになっていた。

 

「…だが私を連れて帰るのは“戦士”としてではなく“実験対象”としてでしょう?」

 

「…だったら?」

 

 YESでもNOでもない返事にデザームは自身の行く末を察してしまう。

 根っからの戦闘狂のデザームにとって“戦士”でない自分は死んだも同然。

 如何に敬愛するエイリア皇帝陛下の命令であっても到底受け入れられるものではなかった。

 

「答えは1つ…!“戦士”として生きる事が叶わない以上…抵抗させてもらおうか!ガゼル様…いやガゼル!」

 

 デザームは力を振り絞り、目にも止まらぬ速さでガゼルの正面に到達し、自慢の脚力を信じて彼の頭部目掛けて蹴りを入れた。

 

 …筈だった…。

 

「遅いなデザーム。万全の状態ですら私に敵わないというのに手負いの状態で私に勝てると本気で思っているのか?」

 

「くっ…!」

 

 デザームの右脚はガゼルの頭部ではなく空を切るだけに終わり、当の本人はデザームの後ろに移動していた。

 如何にエイリア石の力で以前よりパワーアップしたデザームでもマスターランクチームとの力の差は依然として存在し、ましてや今は手負いの状態。

 その動きを見切る事が出来ずになす術もなく痛めつけられるだけだった。

 

「やめろ!それ以上デザームを傷つけるなら俺と…「やめろ円堂!!!」デザーム⁉︎」

 

 自身の怪我を承知の上で救出に向かった円堂をデザームは静止させる。

 

「確かに俺はガゼルには勝てんだろうな…。だが貴様の手を借りる事は“戦士”としての俺のプライドが許さん!」

 

「デザーム…。」

 

「守、もうよせ。今の俺たちに出来る事はアイツの生き様ってヤツを見届けてやるだけだ。」

 

 デザームの覚悟を聞き苦々しい顔で引き下がる円堂とは対照的にガゼルは彼を嘲笑する。

 

「フッ、“戦士”としてのプライドか。たかがファーストランク如きにそれを語る資格があると思うか?」

 

「俺が語るのはエイリアの戦士としてプライドではない!生まれながらの戦士、デザームとしてのプライドだ!」

 

「フン、無駄な事を。」

 

 勝負は一瞬だった。

 

 身体が限界にもかかわらず最後の意地を見せてガゼルに突撃したデザームは近くにあったボールを確保し“グングニル”を放った。

 その槍はガゼルを討ち取るべく向かって行ったが、ガゼルは右脚を動かすと無常にも槍を粉砕した。

 

「“ノーザンインパクト”!」

 

 “グングニル”だったボールは氷結の槍へと姿を変えかつての主へ牙を剥いた。

 満身創痍のデザームがそのシュートを避けられる訳がなく、ボールは彼の腹部に激突し、デザームは力無く倒れた。

 

 倒れる寸前、円堂は確かにデザームの表情を見た。

 顔に浮かんでいた表情は苦しみでも絶望でもなく、笑顔だった。

 それを見た円堂はデザームが自分達に感謝しているように感じられた…。

 

「デザーム…!」

 

「安心しろ。私の命令は貴様を生きて連れて帰る事だ、殺しはしない。ただ連れて帰った後の事は知らんがな。」

 

 ガゼルはボール型のデバイスでデザームを消滅させるとそのついでと言わんばかりにイプシロンのメンバーも回収した。

 

「さらばだ雷門イレブンよ。次に私と会った時が貴様らの旅の終わりだ。」

 

 最後に自らの姿も消し、グラウンドに雷門イレブンのみになる。

 周囲の観客達もデザームの壮絶な姿を見て声も出せなくなり静寂が辺り一帯を包み込んだ。

 

「……はい!しんみりモードは終わり!顔を上げろよオマエら!そんな顔してちゃデザームがまた俺たちに“グングニル”をぶちかましに来んぜ!」

 

「…そうだな。デザームは最後に笑ってたんだ。それなのに試合に勝った俺たちがこんな顔をしてちゃあいつも浮かばれないよな!」

 

「それに…。俺達はまだ奴にあの言葉(・・・・)を送っていなかったからな。」

 

 雷牙の一声により普段の明るさを取り戻した雷門一同は一斉にある選手の方を向き、大声を上げた。

 

『おかえり!豪炎寺!』

 

「あぁ!ただいま!」

 

 豪炎寺の帰還により、ようやく雷門イレブンは本当の姿を取り戻したのだ。

 

_____________

 

 おーーッす!画面の前のみんな!雷牙さんだぜ!

 

 いやーー、本当に今日の試合は色々あったよなぁ…。

 

 デザームがよく分からん必殺技使いだしたり…、やっとこさ豪炎寺が復帰したと思ったら俺以上のパワーアップを遂げてるわ…、4人目のマスターランクチームは現れるわ…。

 

 いくらIQ100(四捨五入)を誇る雷牙さんの脳みそでも多すぎる情報量にパンク寸前だっての。

 

 …ん?今何してるかって?そんなもん決まってんだろ〜?

 

「来い豪炎寺!」

 

「手加減はしないぞ円堂!」

 

「なぁ夏未お嬢様〜…?あんな勝負を見せられたら雷牙さんも居ても立っても居られなくなっちゃうんだけど〜…?」

 

「駄目よ、絶対に許可しません。」

 

「ウルトラショック!」

 

 体中の至る所にシップを貼り付けられてベンチの上で寝かされてるんだよ!

 しょうがなかったとはいえ“獅風迅雷”、“化身”の多用。一回だけ入った“ゾーン”の身体への負担は豪炎寺の“バーニングフェーズ”っちゅーヤツ以上のもんだったらしく、豪炎寺を胴上げしてアドレナリンが切れたら一歩も動けなくなったちゃったんだよなぁ〜。

 んで古株のおっちゃんからドクターストップを喰らって1日は絶対安静にしろってよ。

 

 くそ〜、俺も豪炎寺と1対1したかったなぁ〜!守の“グレイテスト・フィスト”と勝負したかったなぁ〜!

 

 まッ、いいや。別にこれから離れ離れになる訳じゃねーし。

 

 そういやあの後豪炎寺が奈良で離脱した理由は何でも家族がエイリアの人質になっていたのが理由だってよ。

 何でも俺が眠っている間にエイリアに八百長するように脅迫されてそれを見抜いた監督が鬼瓦のおっさんに豪炎寺を匿ってもらうように頼んでおっさんの知り合いの土方の家にいたんだと。

 

 しっかしエイリアのヤロー共ってちょくちょく矛盾してるよな〜、自分達の力を世界に見せつけるって言いながら卑怯なプレーと番外戦術は取るわ、1回負けただけで学園から追放するわ…。

 

 …そういやあの抹茶ソフトのチームはどうなったんだろうな?アイツら北海道でデザームに追放宣言されたらしいけどSNS見ても目撃情報無ェし。

 もしかしたら記憶喪失になって京都辺りを彷徨いているかもな!

 

 …それは無ェか。

_____________

〜その夜〜

 

 豪炎寺の復帰祝いも終わり皆寝静まっている。

 

 そんな中、雷牙は1人キャラバンの天井に登り満天の星空を見ていた。

 すると何処からか馴染みのある声が聞こえた。

 

「隣いいか雷牙?」

 

「どーぞ豪炎寺さん。」

 

「どうだ筋肉痛の調子は?」

 

「ん〜ちったぁマシになったって感じ。それより何か俺ちゃんに用でもあんのかい?」

 

「…いや偶々だ。トイレに行ったらお前がそこに居るのが見えたからな。何をしているか少し興味が湧いただけだ。」

 

 それから雷牙達は互いが離脱している間の事を話し合った。

 雷牙は“神鳴り島”でシュウという少年との出会い(他のメンバーと同様彼が幽霊である事を隠して)を、豪炎寺は沖縄での特訓と土方一家で過ごした日々等を。

 

「しっかし相変わらず規格外なヤツだぜオメーはよ〜。俺が頑張って到達した“ゾーン”の遥か先の領域に到達してるんだからよ〜。」

 

「“バーニングフェーズ”の事か?悪いがあれはまだまだ未完成だ。今日の試合で入れたのは奇跡に近い。それを言うなら雷牙の“獅風迅雷”は少し肉体の負担が大きそうだが身体能力の向上という点に於いてはバランスのいい技だと思う。」

 

「ケッ、アレはあくまで“ゾーン”への繋ぎだよ。俺ちゃんはどうやら肉体的に追い詰められなきゃ“ゾーン”に入れないみてーでなぁ。“獅風迅雷”で強引に肉体に負担を掛ける事で“ゾーン”に入りやすくしてんの。」

 

「フッ、条件が厳しいならこっちから無理矢理入ろうとする姿勢はお前らしいな。」

 

「だしょだしょ〜?…ふわぁ〜あなんか話し込んでたら眠たくなっちまった。もう寝るわ、すみおや〜豪炎寺〜。」

 

「あぁおやすみ。」

 

 そう言って雷牙はキャラバンの中に戻り、豪炎寺は1人になってしまった。

 

「…結局言えなかったな…。」

 

 豪炎寺は小さく呟いた。

 実は彼が雷牙の元に来たのは偶然ではなく、彼にある話をする為だった。

 

 事の発端は雷牙が雷門に復帰したジェネシス戦があった日の事だ。

 土方家に匿ってもらっていた豪炎寺はネットニュースで雷牙の復帰を知り喜んでいたものの、その日の夜に父から電話があった。

 内容そのものは雷牙の復帰を喜ぶ電話と主治医である自分に報告する前に雷牙を病室から抜け出させた事の愚痴だったが、通話が終わる直前に父から伝えられた一言がどうしても彼の頭から離れなかった。

 

『度々雷牙の病室の中から紫の怪しい光が漏れ出していた事が目撃されている。』

 

 怪しい紫の光と聞き豪炎寺が真っ先に思い浮かべたのはエイリア学園の選手が常に胸に装着しているあの謎の宝石だった。

 

 そもそも雷牙の怪我は稲妻町一の医者である父が一生治らない可能性があると断言するレベルの大怪我であった筈だ。

 如何に人間というよりも獣に近い存在である雷牙であっても、僅か1〜2ヶ月程度で完治出来るとは思えなかった。

 

 雷牙の復帰に対して微かに抱いていた数々の違和感は父からの連絡によりようやく1本に線となった。

 

「…だがどうしてだ?エイリアには雷牙を回復させるメリットは無い筈だ…。」

 

 豪炎寺が出した結論はエイリア学園の関係者が雷牙の怪我を治したというものだ。それならば辻褄は合う…というよりもそれしか考えられない。

 

 だがそれはあまりにも不自然すぎる答えだ。

 そもそもエイリアは豪炎寺の家族を人質に取る事で雷門の弱体化を図ったのだ、あの時偶然が重なった事で雷門から離脱した雷牙だがそれが無ければ奴らは雷牙にも接触していた可能性が高い。それにもかかわらず雷牙を回復させるなど行動が矛盾しているのだ。

 

「…駄目だな。考えていてもしょうがない、今は鬼瓦さんの連絡を待つしかないか…。」

 

 これ以上の思考は時間と体力の無駄だと判断した豪炎寺は後の事を鬼瓦刑事に任せてキャラバンに戻った。

______________

 

 ここはエイリア学園総本部のエイリア皇帝の為の玉座の間。

 

 玉座の間とは言うが当のエイリア皇帝は殆どこの場所に居らず、ここへ来るのは最高幹部であるマスターランクチームの人間から謁見の要請が届いた時のみである。

 

 そして今日、マスターランクチームのキャプテンガゼルとバーンはエイリア皇帝陛下への謁見の為に膝を突き皇帝の到着を待っていた。

 

「謁見の機会を設けていただきありがとうございます。“父さん”。」

 

「顔を上げなさいガゼル、バーン。それで?私に何の用です?」

 

 ようやく姿を現したエイリア皇帝陛下に対しガゼルは以前雷門に見せた高圧的な態度が嘘のように順々な態度を取っている。

 

「…単刀直入に言うぜ“父さん”…。俺たちはガイアを“ジェネシス”に選んだ事に納得がいかねぇ!」

 

 ガゼルとは対照的にバーンは口調を荒くしてエイリア皇帝に対し“ジェネシス”の対応への不満をハッキリと口にする。

 

「…つまり貴方達は私の判断が間違っていると言いたいのですか?」

 

 エイリア皇帝の表情は普段と変わらない穏やかなものだが、その言葉は自分に決定に反発する彼らに対してほんの少しの怒気が含まれている。

 

「違います“父さん”。“父さん”の判断を否定するつもりはありません…。本来“ジェネシス”の称号はエイリア学園最強のチームに与えられる物…しかしガイアは稲魂雷牙相手に無様を晒した!そんな奴らに“ジェネシス”を名乗る資格があるとお思いですか⁉︎」

 

 普通の人間ならば今すぐ逃げ出したくなる威圧感だが、流石はマスターランクチームのキャプテン達だ。

 エイリア皇帝の威圧感にも怯まずに自身の考えを貫き通し筋の通った反論を行った。

 

「…今彼らは対雷門に向けて調整中…と言ったところで貴方達の意見は変わらないでしょうね。」

 

「あぁそうだ!俺たちの願いはただ1つ!1度だけでも“ジェネシス”の称号を得るチャンスをくれ!」

 

「ではどのようにして証明してくれるのでしょう?」

 

「チーム“ダイヤモンドダスト”と“プロミネンス”が雷門に試合を挑み、勝った方がチーム“ガイア”と“ジェネシス”の称号を賭けて試合をする…。それが我々の意見です。」

 

「…いいでしょう。ですが1つだけ付け加えて欲しい条件があります。」

 

「条件?」

 

 “エイリア皇帝”は指を軽く鳴らすとグラン達の前に獅子を象った鉄仮面を付けた少年が音も無く現れた。

 彼こそが4つ目のマスターランクチームのキャプテン、アケボシである。

 

「私が出す条件…。それは“ジェネシス”争奪戦に“レグルス”も加える事です。」

 

 アケボシがこの場に現れた事に2人は動揺している。

 それもその筈である。今日自分達がエイリア皇帝に謁見する事はチームにも伝えておらず、知るのは自分達とエイリア皇帝陛下のみだ。

 それにもかかわらず彼がこの場にいるという事はエイリア皇帝陛下が予め彼を待機させていた事に他ならない。

 

 つまりガゼル達が雷門との総力戦に臨もうとしている事を最初から見透かされていた証明だ。

 

「ま、まさか…!貴方は最初からこうなる事が分かっていたのですか…!」

 

「さあどうでしょうね?少なくとも…争奪戦に加わるのはアケボシ本人の意思とだけ言っておきましょう。」

 

 より彼らのプライドを刺激するように含みのある言葉を投げかけるとエイリア皇帝はその場から立ち去った。

 

「フン、まぁいい。これでエイリア皇帝陛下から正式に雷門を潰せる許可を頂いたのだ。我ら“ダイヤモンドダスト”が奴らを叩き潰し今度こそ“ジェネシス”の称号を手に入れるのだ!」

 

「おい、聞き捨てならねぇーなぁその言葉。“ジェネシス”の称号を手に入れるのは俺たち“プロミネンス”だ!勘違いすんじゃねーぞ!」

 

 マスターランクチームの中で特に仲が悪いことで有名なガゼルとバーンは互いの顔を睨みつけ合いその場を後にした。

 

 最後に1人残されたアケボシはただ一言こう呟く。

 

「…どうでもいいや。」

 

 気怠げに呟くその言葉には他の2人とは違い“ジェネシス”の称号に対する執着は一切見られなかった。




プロミネンス戦も見たいって意見が多かったので次回ある人物の短編を挟んでからマスターランクチーム戦に入ります。
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