DEADPOOL × 水星の魔女   作:田村任三郎

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第4話

アスティカシア高等学園。

そこでグエルとの激闘の末、ホルダーとしての権利を得たスレッタ。

そして、スレッタを拉致して、エアリアルを無理やり操縦してデッドプールことウェイド。

その二人は今、フロント管理社警備隊にその身柄を確保されていた。

 

スレッタのモビルスーツ、エアリアルには、禁止された魔女の技術、GUNDフォーマットを使用している嫌疑がかけられたのである。

ミオリネの父、デリング・レンブランの命令により、操縦者のスレッタ(とウェイド)は取り調べを受けていた。

 

「スレッタ・マーキュリー、貴女は自分の乗った機体がガンダムだと認識していますか?」

 

「あの子の名前はエアリアルです!ガンダムではありません!」

 

スレッタが聴取を受ける。その様子はかつての魔女狩りを思わせる雰囲気があった。

 

「ではスレッタ・マーキュリー、貴女はコックピット内でコカインを吸っていましたか?」

 

「…はい?」

 

少し時間は遡る。ウェイドの取り調べである。

聴取係が取調室に入ると、そこにはタバコを咥えたウェイドの姿があった。

赤いコスチューム姿のまま、マスクをずらしてタバコを吸い、パイプ椅子に足を組んで座っている。

 

「あ、取り調べに来たの?苦しゅうない。座ってくれ」

 

「………」

 

なぜ取り調べられる側が仕切っているのか、そのタバコはどうやって持ちだしたなど、様々な疑問が頭に過ぎるが、取り調べを行う事を優先する。

 

「ウェイド・ウィルソンさん、貴方はスレッタ・マーキュリーを拉致し、エアリアルを強奪し、決闘に運用した。間違いありませんね?」

 

「いやいやいや、そういう言い方はよくないなぁ。子供受けがよくない。今どき風に、拉致とか言わずにもう少し柔らかい表現を使わってもらわないと。」

 

「例えば、どう言った風に?」

 

「言うなれば…そう!協力!彼女とは意気投合したんだ!俺がモビルスーツを持ってなくて困っていた所、彼女から無言の協力をさせてもらった。ちょっと行き違いもあったかもしれないけど、彼女は俺のマヴで、俺は彼女のマヴだ。ここジークアクスとのコラボに向けた伏線めいた描写ね。」

 

「あくまで協力関係にあったと?無言の協力によって?」

 

「その通り!彼女と俺は目を合わせただけで意気投合した!意思が伝わってきたよ。これぞニュータイプ。刻が見える二人。俺がシャアで彼女はララァ。俺が赤いからね。あ、でもそれだと彼女は死んじゃ…」

 

「いや、もうよろしい」

 

聴取係が話を切り上げる。話に全くついていけない。

とりあえず拉致の嫌疑を頭に入れ、本題に入ることにした。

 

「ウェイド・ウィルソンさん、貴方はエアリアルがガンダムだと認識して…」

 

その時、聴取係が何かに気付き、空気の匂いを嗅ぎ始める。

ウェイドは気にせずタバコを吹かせてる…ように見えた。

 

「ウェイド・ウィルソンさん…、貴方が吸ってるそれは…」

 

「あ、これ?持参したマリファナ。コカインもあるよ?」

 

「………」

 

その後、エアリアルのコックピットからコカインが押収された。

独房に軟禁されるスレッタ。

容疑はエアリアルがガンダムと知って運用した疑い、そして麻薬所持の疑いである。

 

「それ絶対あの人が隠したヤツじゃないですか…!」

 

縛ってた時にこっそり仕込んでたのだろうか。

勝手にエアリアルに乗られたと思ったら、身に覚えのない疑いまで着せられ、スレッタの中でウェイドの印象は最低になっていた。

突然、扉から来客のブザーが鳴り、食事を手に持った美形の青年が入ってきた。

 

「お腹、空いてない?」

 

「え、えっと…」

 

見覚えのない来客にスレッタは驚く。

 

「僕はエラン・ケレス。君と同じアスティカシアの学生だ。」

 

エランが食事を差し出す。

 

「どうぞ」

 

差し出された美味しそうな食事。

スレッタは食事を掻き込むように食べながら涙を流す。

この学園に来て初めて人に優しくしてもらった気がする。

スレッタは食事を全て食べ終わり、エランを見つめる。

 

「あの、どうして…」

 

「君たちに興味があったから」

 

「え…」

 

「スレッタ・マーキュリー、それとウェイド・ウィルソン」

 

エランがスレッタを見ながら淡々と名前を告げる。

 

「ウェイドさんも…ですか?」

 

「そう。でも、彼は麻薬所持の取り調べにまだ時間がかかるみたい。」

 

「………」

 

自業自得。その言葉がスレッタの頭の中に浮かんだ。

 

その頃、ウェイドは面会室でタブレットを相手に通信を行っていた。

 

『入学して早々、何をやらかしてるんだ。君は?』

 

「そう怒るなよトニー。ちょっと吸ってただけなのに向こうが騒いできたんだって」

 

『学び舎に堂々と薬物持ち出したら、そりゃ騒ぎになるだろう』

 

タブレットに映る、頭を抱えた男性。

彼の名前はトニー・スターク。

アイアンマンスーツに身を包み、ヴィランと戦うヒーローでありながらスターク・インダストリーの社長でもある。

そして、今回デッドプールにアスティカシア高等学園に潜入するように依頼した人物でもあった。

なお、潜入するように言っただけで、学生として入学しろとは言ってない。

 

「それで、俺ちゃんが送ったデータはどう?GUNDアームとやらはヤバい代物なの?」

 

『正直、君が送ってきたデータだけではまだ分からない。今のところ、兵器として有用な存在だと判断できるくらいだ』

 

「禁じられた技術だっけ?あれがそんな大層なものには見えないけど」

 

『GUNDアームが僕たちの世界に影響を与える代物なのかはまだ未知数だ。君にはもう少し潜入を頼みたい』

 

「任せときなって。報酬はたくさん弾んどいてよ。それじゃ、ここから出る手続きをよろしくね」

 

『もう少しそこで反省したらどうだ?』

 

スレッタは独房で空になった食事の容器を見ながらエランの事を考える。

すると独房の扉が開き、1人の女性が姿を現した。

ミオリネだった。

ミオリネはスレッタの姿を見た途端、飛びついて抱きつく。

 

「スレッタ!」

 

「ミオリネさん!?」

 

スレッタはミオリネを抱きとめながら驚くが、ミオリネの次の言葉に更に驚く

 

「やるよ、決闘!負けたらアンタは退学!エアリアルは没収!絶対勝って!」

 

「えええ!?」

──物語、続く(かもしれない)




書き置き分は終わったので、投稿ペースが少し落ちるかもしれません。
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