ワールドエネミーのユグドラシル暴食日記 作:リィン教官VSゴミカス蛆虫宮沢鬼龍
「ギャッ! ギャッ! ギャッ! ギャッ! ギャッ!」
「待ってー! ご飯さん! 食べるから! 美味しく頂いて上げるから! 逃げないで! 逃げないで! 逃げないで! ウフフ、ヒヒヒヒ、クケケケケ」
コボルトを食べてから17分にも及ぶ過酷な絶食の末に私はゴブリンを見つけた。何故かゴブリンは私を見た瞬間化け物でも見たかのように怯え始め逃げ出し始めた。
しかしその鬼ごっこも終了の時が近づいたようだ。
ついに追いついた私は平和的に棍棒を振った。
横なぎにふるわれる棍棒がゴブリンの脇に直撃しゴキリという音がなる。ゴブリンは体勢を崩し転げ回るがそんなの私には関係ない。「グギャッ!」倒れたゴブリンを踏みつけながら私は大きく棍棒を振りかぶった。ゴキリ、その音と共にゴブリンは絶命した。ああ、残念残念。平和的にお話したかったのに誰がこんな酷いことを。哀れな哀れなゴブリンさんの元に屈んで喉を掴んで持ち上げる。
口からは涙が、お腹から泣き声が止まらない。
私はゴブリンの頭を口へ運んだ。
「あーん」
そして思いっきり大口を開け歯を突き立てた。くちゃくちゃくちゃ。ごくん。うむうむ、臭みが強いけどなかなか悪くないじゃない。見直したわ。
私は生前は成長するたびにより強力な獲物を求めて狩場を変えていた。《消化吸収》によって強い肉を食べる程私も強くなる。強くなれば食べられる獲物の種類も増える食事速度も速くなる。良いことずくめだわ。
何より肉は強ければ強いほど美味しい。特にプレイヤーとか言う餌は狩るのは大変だったけど一つの例外もなく絶品だった。あいつら清廉潔白純真無垢温厚篤実な私を世界の敵呼ばわりして殺しにかかってくるクズ共だったけど味だけは本当に良かった。でも奴らの様な群として強いタイプの餌よりも個として強いタイプの餌の方が美味いし大きいのだけは残念ね。特にあいつら。真なる竜王とか言うトカゲ肉。スザクとか言う真なる竜王が私の人生で喰った肉の中で一番美味かったわね。
そいつらや高レベルモンスターのおかげで肥に肥えた舌で下級肉を喰えるか心配だったけど全くの杞憂だったわ。淡白で全く飽きがこない。旨っ旨っ。これなら幾らでも喰えるわ。とは言えプレイヤーや真なる竜王と言った最高級のお肉と比べれば何十段も劣るのもまた事実。
プレイヤーの肉が恋しいわ……真なる竜王の肉が恋しいわ……くちゃくちゃ……あの全身の細胞が天にも昇るようなお味を思い出したら余計に空腹が酷くなってきた。
ああ、もう我慢ができない。
私は既に足だけになったゴブリンを骨ごとバリバリ噛み砕き胃袋に納めていく。
この程度のサイズの肉、私の食欲にかかれば5分と持たない
《ゴブリン完食! exp53習得! 《ゴブリンの一撃 習得!》》
「ご馳走様。悪くないお味だったわ。しかも
《ゴブリンの一撃》は打撃かつ初撃の威力を1.5倍にする効果であると脳裏に浮かんできた。理屈ではなく直感で食らったものの能力を理解できる様になってるからね。こん棒もきっちり回収したし餌集めにはまあまあ使えるでしょう。そして私は新たなご飯を求めて駆け出した。
「ごはん……ごはん……お腹空いた……」
そう心情を吐露しながらも、必死で獲物を探す。死ぬ前だったら、 《
私は足跡を殺して後ろまで近づき、棍棒を思いっきり振りかぶって《ゴブリンの一撃》が乗った一撃を繰り出した「ピギィィィィ!」「ウフフ、こんにちは。そしていただきます」
美味しそうな脳漿を撒き散らしながら小気味いい悲鳴を上げる蜘蛛を私は何度も叩き潰した。
20回ほど棍棒を叩きつけついにピクピクと動くだけになった大蜘蛛に四つん這いになり口を寄せ、思い切りかぶりつく。旨っ、エビみたいで普通に美味しい。私に噛みちぎられるたびに「ピギャ! ピギャアア」と心地よい悲鳴をあげる蜘蛛は必死で抵抗するが、瀕死になるまで殴打された事で、その抵抗はとんでもなく弱々しい事になってる。
「ほらほら頑張って抵抗しないとすぐに食べ尽くされちゃうわよ! がんばれ! がんばれ! あむっ! がぶっ! ごっくん!」
しっかし本当に並の海老より美味いわね。海老のプリプリさは無いものの高級感漂う芳醇な海老の風味に鶏肉みたいな食感が相まって本当に美味い。世間の肉どもはなんでこんな美味しい食べ物を気味悪いとか言って食べないのかしら。もったいないったらありゃしないわ。絶対にあげないけど。
最後に残った頭を丸呑みして口を手で押さえながら何とか飲み込むと喉が凄まじい盛り上がり方をした。そしてその山は徐々に下へと下る
《ジャイアントスパイダー完食! exp10習得! 《蜘蛛糸操作》習得!》
「抵抗失敗ね。御愁傷様、ウフフ、さ・あ・て・お次はお・ま・え・だ!」
そこら辺を通りかかった兎に蜘蛛糸を射出してみると馴染みのある強力な粘着力で身動きを取れなくさせた。そのまま戻ってこいと命令すると兎を捕らえた蜘蛛糸は私のもとに戻ってきた。やっぱり便利、便利ねこれ。
蜘蛛糸は存外強力なようで
もぐもぐと兎を食べながらそう思っていると視界の端に新たな餌の狼が見つかった。
「むぐ……ちょっと待っててね狼さん。今すぐ片付けるから」
そう言って一気に残りの肉を口内に押し込んだ。 《林兎完食 exp1獲得!》
次の瞬間狼は何かを察して身を翻そうとしたようだがもう遅い。私は蜘蛛糸を狼に射出した。
LV5までの肉なら素の糸の力だけで容易く拘束できるのは経験上よく知ってる。かわされたりしたらその限りじゃないけど低レベルの狼程度なら適当に射出するだけで動きを止めてやる事が可能だ。
着弾後手元に引き寄せられる糸に地面を引きずられながらも必死で抵抗する狼の姿は滑稽極まりなかった。そしてそれ以上に美味しそうだった。
私の元まで手繰り寄せた後、食欲に任せて首根っこを持ち上げとりあえず右前脚を噛みちぎり一気にのみ込む。「ごくん。悪くないわ! 悪くないわよ! ……あら」なんと私に前脚を噛みちぎられた狼はいつの間にか絶命していた。
経験上、これだけで絶命するような生物はなかなかいないし何か原因があるはずよね。なんでかしら。そう思いながらも野性的な旨味のある狼を味わう手も口も止まらない。バリバリと骨ごと噛み砕いて頭からバクバクと喰らっていく。犬死因に気がついたのは狼の上半身が消失してからだった。「むぐ……ああなるほど……はぐ、むぐむぐ……《毒牙》か。あむ……ぎゅむぎゅむ……ごくん」
《ウルフ完食! exp53獲得!》
「チッ……コイツは“スカ”ね。もっと便利な《
狼を食べている最中捕獲した70センチはありそうな蛇を頭からずるずると飲むようにして胃袋に納めた。んっんっんっんっんっんっゴックン
「甲殻大蛇完食! exp49獲得!」
お前もかよ。
いや、そんな事どうだって良いわね。お腹が空いた、お腹が空いたわ。お腹空いたわ!
お腹空いた!!
辺りをキョロキョロと見回すがもう既に肉はない。クソがっ。これっぽっちじゃ全く足りない。足りない! 足りない! 足りないのよ!
私は棍棒を強く握り直し餌を求めて駆け出した。
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「大王バッタ完食! exp3獲得!」
「甲殻大蛇完食! exp49獲得! LVup! LV2上昇!」
「コボルト完食! exp32獲得!」
「ジャイアントスパイダー完食! exp64獲得!」
「ジャイアントセンチピート完食! exp47獲得!」
「甲殻大蛇完食! exp49獲得! 」
「ジャイアントスパイダー完食! exp100獲得!」
「パープルアント完食! exp40獲得!」
「グレイリンクス完食! exp44獲得!」
「コボルト完食! exp43獲得!」
「ウルフ完食! exp49獲得!」
「ウルフ完食! exp49獲得!」
「ウルフ完食! exp45獲得!」
「ウルフ完食! exp47獲得!」
「ウルフ完食! exp62獲得!」
「ウルフ完食! exp40獲得!」
「ウルフ完食! exp44獲得!」
「ウルフ完食! exp43獲得!」
「ウルフ完食! exp49獲得! LVup! LV3上昇!」
「ご馳走様でした」
ふぅ……これで人心地付いて……ぐううううううううううぅぅぅぅぅ……ないけど。まあ考える余裕がでたこともないことも無いというか。肉体の空腹を満たすには全く足りなかったけど精神の空腹はまあまあ満たせたわ。
で、そもそもどこよここ、目に映るのは鬱蒼と茂った木と植物要は大森林ね。ご飯に夢中で気が付かなかったわ。私が殺されたのは遺跡の奥深く。毎日空きっ腹を抱えながらも健気に生きていた私をGMだか何だか知らないけど知らない肉が拉致して全く食べ物の無い遺跡に監禁し腐れやがった。
「んで、ここからどうしようかしら」
まず考えるのはご飯の事。
ここでも最低限は取れるけどもっと大きいもっと強くもっと美味しい肉が欲しい。しかし残念ながらこの周辺にはそんな肉はなさそうね。
さっき見てきた時はハムスターみたいな大きめのお肉が徘徊していたのも見れたけれど、残念ながらあいつは強い。今挑んでも100回やって100回は負ける。生前ならどうとでも料理できたのに、必死で身を隠すのは本当に辛かったのよね……特にあいつの蛇の尻尾。あそこを塩振って喰ったら本当に旨そうだったのに……はぁ……お腹空いた。まあでもすぐあいつを喰えるくらいには強くなるでしょ。調理法は丸焼きね。絶対に美味しいわ。
いやいやこんなことばっか考えててもしかたないわ。とにかく情報が欲しい。今ニブルヘイムのどこなのか……。この森とその周辺の情報も。美味しい餌場、危険な肉、餌集めに使えるアイテム。とにかく情報が欲しい。
後はちゃんと調理されたご飯も食べたいわ。
まずは森を出る、そして近くの町に言って、そこから考えましょう。
最終的には私を殺しやがった連中も喰い殺してやりたいんだけど……まあ、時間がかかりそうね。
で問題は……どうやってこの森から出るかだわ。
方角も出口も分からないのにどうしろと。
……考えてたらお腹が空いてきた。
仕方無い。真っすぐ進んでいればそのうち出るでしょ。
そうして走る事15分、私は餌にありつけてなかった。
ひもじいが、それもすぐ終わりそう。
村が近くにあったからね……ウフフ
森を運よく出た所にあったのは村。
麦畑のある牧歌的というのが似合いそうな村。
思わず舌舐めずりをしてしまうがが妙に慌ただしい。人が家出たり入ったり。
そこに飛び込んできたのは
「襲撃だー!」 という声だった。
主人公について一番強い印象
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大喰い(絶食させたい)
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性格悪い(絶食させたい)
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イカれてる(絶食させたい)
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大喰い(ご飯上げたい)
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性格悪い(ご飯上げたい)
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イカれてる(ご飯上げたい)