映画ドラゴンクエストⅣ オモシロ場面集   作:地球の星

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第2章 武術大会

 この日、アリーナ一行は武術大会に参加するためにエンドールにやってきた。

 彼女に同行しているブライは早速カウンターで手続きを済ませて参加料を支払った。

 そしてクリフトは近くにあるお店で鉄のツメを買い、アリーナに手渡した。

「姫、いよいよですね。」

「ええ、そうね。何だか緊張してきたわ。」

「姫をお守りする立場の私としては、そばにいられずに大変心苦しいです。出来ることなら、一緒に参加して回復役をしたいのですが…。」

「何言ってんのよ。私の心はそんなにやわじゃないわ。とにかく私はこういう場所で思う存分暴れまわってみたかったから、ちょうどいい機会だわ!」

 アリーナが笑顔を見せる半面、クリフトは彼女と離れ離れになることが不安でたまらず、演技を超えてマジモードだった。

(あの、わしのセリフは…?こんなエキストラ的な立場では納得出来んのじゃが…。)

 2人の会話を聞きながら、かたわらにいるブライはうp主に不満をぶつけたい気持ちだった。

(※理由は単にセリフが浮かばなかったからです。)

 

 アリーナが闘技場に姿を現すと、審判は彼女に準備が出来ているかを確認し、次に対戦相手となるミスター ハンを呼び出した。

「では両者、お手合わせを願います。」

「よろしくお願いします。」

「こちらこそ、お願いします。」

 アリーナとミスター ハンはお互いお辞儀をして言葉を交わすと、いよいよ試合開始の号令がかかった。

 試合は両者ノーガードの打ち合いになり、HPがどんどん減っていった。

 そしてお互いの攻撃がほぼ同時にヒットしたため、2人はその場でダウンをしてしまった。

「ここはダブルKOとみなし、攻撃はここまでにします。そして今からは早く立ち上がった方を勝者とします。」

 審判の判断を聞いて、それまで倒れ込んでいた2人は痛がりながらも懸命に立ち上がった。

「えー、一瞬早かったのはアリーナでした。よって、勝者、アリーナ!」

「やっ、やったわ…。」

 彼女はまだ足がふらついている状態だったが、それでも勝利を喜んだ。

 一方、わずかな差で敗れたミスター ハンはガックリと肩を落とし、「悔しいです!」と叫んでからその場を後にしていった。

 アリーナは勝ったとはいえ、治療が必要な状態になったため、しばらく控え室で休むことになった。

 そこでは古井戸の底でライアンと出会った3匹のホイミスライム達が待機しており、みんなでホイミを唱えてくれた。

「みんな、どうもありがとう。おかげで元気が出てきたわ。」

 アリーナは自身も薬草を使いながら彼らにお礼を言った。

「いやあ、どういたしまして。」

「元気になって良かったです。」

「次の試合も頑張ってください。」

 3匹のホイミスライム達は笑顔でそう言うと、今度はミスター ハンの治療に向かっていった。

 一方、別の試合ではラゴスがなぜか出場したクリフトを圧倒して、次の対決に駒を進めた。

(む、無念です…。出来ることなら姫と対峙したかったです。姫にやられるのであれば、私は幸せですから...。)

 彼はとぼとぼと闘技場を後にすると、ホイミスライム達の要請を拒否して、自分でホイミを唱えながら観客席へと向かっていった。

 

 それから10分後、アリーナは再度闘技場に姿を現し、休憩を終えたラゴスと顔を合わせた。

「それでは今から試合を開始します。」

 審判が2人の前で高らかに宣言すると、両者はお辞儀をかわし、勝負が始まった。

 先に行動したのはアリーナだったが、ラゴスはうまく攻撃をかわし、そのまま後ずさりして距離を取った。

 そして彼は遠距離攻撃でアリーナにダメージを与えた。

(くっ。こっちの武器は鉄のツメだし、これを投げつけるわけにもいかないわね。何としても相手のふところに入らなければ…。)

 腹をくくったアリーナはラゴスが再び身構えたのとほぼ同時に捨て身で突進していった。

 そしていつもより余計にダメージを受けながらも見事に接近戦に持ち込み、キックをお見舞いした。

「ぐっ、ぐわああっ………。」

 ラゴスは大変な部分に攻撃を受けてしまい、しかもそれが会心(本人にとっては痛恨)の一撃になってしまったため、彼は両手でその部分を押さえ、顔を青くしながらエクトプラズム状態でうずくまってしまった。

「ご、ごめんなさい…。大丈夫?」

 アリーナはなぜ彼がそんなに痛がるのか理解出来ずにいたが、審判の判断で試合が中断になったため、心配そうに歩み寄ってきた。

「あっ…、うっ…、ぐっ…。」

 ラゴスは何とか立ち上がろうとしたが、それが出来ず、それどころかその場に倒れ込んでしまった。

「これ、ひょっとして、放送事故?」

 アリーナは全く想定外のことが発生したためにどうしていいかわからず、オロオロするばかりだった。

 一方、審判はラゴスの状況を確認した結果、✕印を出したため、ミスター ハンに連れられて場外に連れ出されていった。

「ご、ごめん…、なさい…。私の一撃でまさかこんなことになるなんて…。」

 アリーナは呆然としながらその光景を見つめていた。

(※その後、ラゴスは本人の同意の上で敗退となりました。)

「ど、どうしよう…。まさかこんな決着になるなんて…。日を改めて撮り直すか…。でもそれだと会場の使用料がさらにかさんでしまうし、無観客でやらざるを得ないし…。CGでごまかすしかないのか、それとも出演シーンをカットすることになるのか…。」

 監督のソロはカチンコを持ったまま頭を抱えていた。

(↑あのー、そっちを心配しているわけ?byうp主)

 

 そんな中でも撮影スケジュールは待ってくれないため、武術大会は先に進んでいくことになった。

 そして次の対戦相手であるビビアンが姿を現し、アリーナと対面した。

「あーら、あなた意外と胸が小さいのね。その胸はお父さんに似たの?」

 ビビアンは試合開始の合図がかかるとすぐにアリーナを挑発してきた。

「いいじゃない。胸なんか小さくたって。じゃまだし、それに今の私は思う存分騒ぎたいし、あばれたいわ。」

「くっ…。」

 ビビアンはせっかく考えていた作戦が見事に外れてしまい、顔をしかめた。

 彼女は先制でギラを唱えてダメージを与えはしたものの、挑発作戦が失敗したこともあって気持ちは防戦一方だった。

 それでもアリーナは一切手を抜かず、むしろチャンスとばかりに猛攻を仕掛けてきた。

「ま、まいりました。降参します。」

 すっかり戦意を喪失したビビアンはまるで命乞いをするかのように両手を上げた。

「分かったわ。じゃあ審判さん。私の勝ちってことでいいわよね?」

「はい。ではこの勝負、アリーナ姫の勝ちとします。」

「わーい!やったあっ!」

 アリーナが両手を広げて喜ぶ一方、ビビアンは持っていた杖を落とし、ガックリとうなだれるばかりだった。

(※ちなみにビビアンは普通に女性として登場しています。また、この後のサイモン戦はカットさせていただきます。)

「コラーーーッ!自分をカットすなあっ!」

ソロ「だってオチが浮かばなかったんだもん、しょうがないじゃん!とにかくギャラはあげますから。」

「んなもんで満足出来るわけないだろ!」

 ソロがいくら説得したところでサイモンの怒りはおさまらず、彼はfour letter wordを含むセリフを吐いてきた。

 そのため、「お気の毒ですが、彼はレッドカードを提示されてしまいました。」というメッセージと共に、デロデロのBGMが辺りにこだました。

 

 次の相手であるベロリンマンは、試合開始とともに4体に分身してきた。

(えっ?この中からガチで本物を見つけ出すの?撮影とはいえ、これは困ったわね…。)

 アリーナは事前にどの位置にいるのが本物なのかを聞いていなかったため、思わず焦りの表情を浮かべた。

 しかし、攻撃をしなければラチが開かないため、彼女は腹をくくって左端の相手に攻撃を加えたが、それは外れだった。

 すると、右から2番目の個体が舌を出して挑発するようなジェスチャーをしてきた。

(お の れ ベロリーーーン!)

 アリーナの頭に血がのぼる一方、ベロリンマンは一旦1体になった後で再び分身し、右後方から通常攻撃をしてきた。

「そこね!」

 彼女はチャンスとばかりにまわし蹴りをしたが、素早く入れかわったせいなのか、ヒットしたのはまたしても分身で、再度ベロ出しの挑発を目の当たりにしてしまった。

(嫌な奴ね!あったまきたわ!)

 アリーナは冷静さを忘れて思わず怒りをあらわにした。

 しかし、その思いとは裏腹に彼女の攻撃はその後もスカになってしまい、ベロリンマンは攻撃をしながら分身を繰り返した。

 アリーナはこの時点で思ったよりもHPが減ってしまったため、薬草で回復をした。

 するとベロリンマンは攻撃を取りやめて、みんなで舌を出しながら力ためをした。

 その行為がなめプに見えたのか、アリーナはまたまたムキになり、捨て身で突撃していった。

 しかし、こういう時にツイていないことは重なるもので、またも彼女の攻撃は空を切る結果になってしまった。

 

「ちょっ、ちょっと…。いくら当たる確率が4分の1とはいえ、これはひどいですね。」

「うむ。これも外れか。ということは、12ターン連続ということじゃな。」

「そ、そんなにですか。こんなことって、本当に起きるんでしょうか…。」

「まあ、確率的には4分の3の12乗ということじゃから、あり得んわけではなかろう。」

 観客席にいるクリフトとブライは目の前で起きていることが信じられず、あっけにとられていた。

 そんな中で、近くにいるうp主の分身であるキュウジはこうなる確率を計算していた。

 

※ちなみに、4の12乗は16,777,216で、3の12乗は531,441なので、531,441/16,777,216≒0.03168となり、約3.17%の確率で起きることになります。

 

 一方、アリーナとベロリンマンはいつまでたっても決着がつかないことで疲れ切ってしまい、お互いタンマのジェスチャーをした。

 それを見た審判は勝負を中断することを決め、ソロに合図を送った。

(まいったな…。今回の武術大会はハプニングだらけだ。会場の使用時間は限られているし、予算も限られているから、早くこれを終わらせなければ…。)

 ソロはよりによってメタいことを考えながら頭を抱えていた。

 そして彼は2人に少し休憩時間を与え、その間に指示を出すことにした。

 その結果、再開後は本物のベロリンマンは左端、右端、右から2番目、左から2番目になり、アリーナはそれを知った上で攻撃をすることになった。

(本当はこんな形で戦いたくは無かったけれど、時間が無いようだから仕方ないわね。)

 彼女は内心では不満を抱えながらも、審判の合図とともに素早く気持ちを切り替えてベロリンマンに立ち向かうことにした。

 

 その後、武術大会自体は何とか終わったものの、アリーナの気持ちはモヤモヤしたままだった。

 これを受けてクリフトはモヤッとボール30個を彼女に渡してスッキリさせることにした。

 

 そのボールはその後、不本意な形で敗退したラゴス、作戦が大失敗だったビビアン、出番をカットされたサイモンの手にわたることになったそうな…。

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