記憶喪失系勇者の旅路   作:一般通過社会人

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いいね。良いのが書けた。


怪我

 

ギルドに着くと、アリシアとココがいた。何やら談笑中のようだ。

 

アリシア「おや、昨日ぶりですね、勇者様…え?

 

ココ「どうしたの?アリシ…あ?

 

ヤバい。この後の展開がだいたい分かった。

 

アリシア「!? 勇者様!?そのお怪我はいったい…。すぐ見せて下さい!布、とりますね!あ、いえ、まずは医務室に…。」

 

ココ「ゆ、勇者様!大丈夫!?誰にやられたの!?ッ!とりあえずこっち来て!早く!」

 

フィオラ「勇者様!?早く医務室へ!」

 

通りかかったフィオラに連れられ、四人とも医務室に入った。

 

 

〜医務室〜

 

アリシア「……はい。これで大丈夫です。しかし、どうしてこのような怪我を?…いえ。誰にやられたのですか?場合によってはこの私が…。」

 

アラン「いや、もうやったよ。…変なゴブリンに出くわしてな。またシャーマンだった。」

 

フィオラ「もしかして…また消えるシャーマンですか?それなら他の冒険者からも報告が上がっています。」

 

ステラ「それだけではありません。二重属性まで使ってきました。二匹いて、一つは不意打ちで倒したのでもしかしたらその一匹も使えたのかもしれません…。」

 

アリシア「二重属性まで…。消えるシャーマンは話には聞いていましたが…。」

 

ココ「うぅ…。またゴブリン…。しかも二重属性…。もうやだよ…。」

 

アラン「…とりあえず魔石は持って帰ってきたから…解析を頼む。」

 

フィオラ「分かりました…。失礼します。」

 

バタン。医務室の扉が閉められた。

 

アラン「はぁ…。何か大変な1日だったな…。」

 

アリシア「お疲れ様です…。私も失礼しますね。大丈夫だと思いますが、傷口が痛むようなら言ってください。ギルドの隣の宿にいますので…。」バタン

 

ココ「勇者様…。帰ってもう休もう?怖いよ…。」

 

アラン「帰るか…。」

 

 

 

 

 

〜自室〜

 

アラン「ふう。」

 

あれから痛みも収まり、夕飯を食べた。

 

アラン「なーんか、気持ち悪いな…。」

 

ココ「勇者様!?大丈夫!?もしかして傷口が…。」

 

アラン「あ、いや、そういうのじゃなくて、ゴブリン達がだんだん強くなってるのに原因だけが見えないこの感じがね?」

 

ココ「良かった…。…確かに、だんだん強くなってる。でも、原因だけ分からない。」

 

アラン「見落としがある…って訳ではない。なーんか…核心に迫れる情報だけ意図的に隠されてるような…。」

 

ココ「でも、騎士団の方でも特に事件とか、怪しい人物の目撃情報はないよ?今日聞いてきたもん。」

 

アラン「まだ姿を現してない可能性もある。それに、エルフじゃなくて別の種族と言う可能性も…。ダメだ、キリがないな。」

 

ココ「やっぱりギルドの調査結果待ちかぁ…。」

 

ステラ「…一つだけ、仮にこの事件が人為的な物だとして、首謀者が隠れるのに絶好の場所があります。」

 

アラン「何処だ?」

 

ステラ「ダンジョンです。ダンジョンなら、魔物が出てきてもいつもの事で済まされる可能性が高いですし、広いので調査にも時間がかかる。仮にバレたとしても、暗く狭いダンジョンなら、十分に迎撃ができます。食糧さえ調達できるなら…絶好の籠城場所でしょう。」

 

ココ「ダンジョンか…確かに。…ねえ勇者様。明日騎士団で情報収集してみない?……正直言って、もうこれ以上勇者様の傷が増えるのは見たくないよ…。」

 

ステラ「…私も賛成です。今の私達には情報と時間が必要です。無意味に迎撃しても傷が増えるだけ…。そしていつか取り返しのつかない事に… ココ「ステラッ!」…すみません。少しネガティブになりすぎました。とにかく、明日は依頼を休んで情報収集をするべきです。」 

 

アラン「…分かった。行ってみるか。」

 

このまま闇雲に戦っても傷が増えるだけ。なら、少しでも情報を集めよう。

 

アラン「…シャワー浴びてくる。」

 

ココ「…待って。」

 

ステラ「ココ…?」

 

ココ「私も一緒に入る。」

 

アラン「…は?…聞き間違いかもしれん。もう一度…。」

 

ココ「私も一緒に入る。」

 

アラン「えぇ…?」

 

デデドン!(絶望) 聞き間違いじゃなかった。ヤバい。傷に加えてまたもやピンチだ。

 

ステラ「それは良い考えですね。背中は洗いづらいでしょうし、無理に体を擦って傷が開いたらいけません。ココ。お願いします。」

 

ココ「うん!任せて!…絶対に傷つけさせないから。」

 

トゥンク。忘れていたがココは騎士だ。時々イケメンの面が出てくるので油断してたらオとされそうになる。ここは何とか凌がなくては…。

 

アラン「待て。落ち着け。分かった。背中は触れない。これなら悪化することもない。」

 

ステラ「駄目です。神聖魔法で傷口は塞がっているとはいえ、清潔にしなければバイ菌が入るかもしれません。」

 

くっそ逃げ道がない。ここまでか…。

 

ココ「ほら行くよ。タオル巻くから。」グイッ

 

アラン「あァァァんまりだァァアァ!」バタン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ステラ視点〜

 

主様が怪我をした。本当に焦った。

 

ステラ「ゴブリンキング以来ですね…。」

 

怖い。あの人を放っておいたら…何だかフラッと消えてしまいそうな…。

 

ステラ「やめましょう。…私はできる事をやるだけです。」

 

最近は事件続きでネガティブな気分になっている。ココもそうだ。何とか立て直さなくては。

 

ステラ「……ハァ。」

 

何かしていないと不安になる。主様のスキルの解析を進めよう。

 

ステラ「…。」ブワッ

 

導きの力を起動し、主様の深層意識…無意識の解析を進める。記憶が無くてもトラウマならばここに刻まれている可能性が高い。

 

ステラ「…。」パチパチ

 

夜は更けていく。

 





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