もうちょっとでエルフの里は終わりかな…。
〜翌朝〜
ココ「よし!行こっか!勇者様!」
アラン「ふぁああ。まだちょっと眠いんだがな…。」
結局あの後、添い寝までするはめになった。当然、しばらく眠れなかった。
ココ「休みだからって怠けちゃダメだよ!」
ステラ「そうですよ。早く行きましょう。」
気楽な奴らだ…。…良し、行くか。
〜第三部隊 詰所〜
アウル「なるほど…ダンジョンか…。」
あの後、ギルドに行ってギルドマスターにダンジョンの中の調査をお願いした。今日中に依頼を出すそうだ。その後、騎士団の第三部隊の詰所に来ていた。(ココがいるので顔パスである)
アウル「分かった。第三部隊はしばらくヒマだからね。ダンジョン周辺を警戒してみるよ。」
ココ「お願いします。」
アウル「聞いたよ。聖女様の護衛。グリフォンを撃破したんだって?すごいじゃないか。」
ココ「勇者様が翼を落としてくれたから…。ね!勇者様!」
アラン「ん?ああ、結局トドメはココだけどな。」
アウル「それでもだ。やはりココを君に任せて正解だったよ。…トラウマの方はどうだい?」
ココ「それはまだ怖くて…。昨日もシャーマンに勇者様がやられそうになって…。」
アラン「あーまあ、あれはどうしようもなかった。透明化と高速移動なんて初見殺しだよ…。」
アウル「うーん、我々も探知系の魔道具で対応しているが…。…さすがに高速移動はどうしようもないな。ただですらすばしっこいゴブリンが…。」
ココ「四方八方に罠を仕掛ける訳にもいかないしね…。」
アラン「やっぱりパワーだな。パワーが全てを解決する。」
アウル「いや、スピードだ。全て避ければ問題無い。」
アラン「あ?」
アウル「やるのかい?」
ココ「もうっ!二人とも近いっ!」
ステラ「主様がムキムキマッチョ…。捨て難いですね。」
ココ「どいつもこいつも狂ってやがる!」ザワザワ
アウル「おっと。流石にマズいな。」
アラン「よし。休戦だ。」
ココ「うわぁ!いきなり落ち着くな!」
ステラ「そろそろ行きましょうか。団長の所も行っておきたい。」
アウル「また来てくれ。」
アラン「次は解決した時がいいかな。」
アウル「そうだね…。お互いに頑張ろう。」
ココ「うう…。何だか私だけ置いてかれてる気分…。」
アラン「おーよしよし。行こうかココ。」
ココ「頭撫でて誤魔化さないの!あっ。ふぁぁぁ。」ナデナデ
ステラ「ココはカワイイですね。」
アウル「フフッ。そうだろうそうだろう。私の自慢の部下だからな。」
アラン「それじゃ。また来ます。」
アウル「ああ、よろしく頼むよ。」
〜騎士団長の部屋〜
ヴァネッサ「ふむ…。やはりか…。」
アラン「やはり?団長もそう思ってたんですか?」
ヴァネッサ「まあな。報告が上がってきていた頃から街の調査自体はしていたが、何も出てこない。と、なれば外の、魔物が集まる所…ダンジョンに目が向く。まあ人手が無いのであまり進んでないが、ギルドがやるのだったら…大丈夫そうだな。」
さすが騎士団長だ。笑いの沸点が妙に低かったり、エテルとステラの睨み合いで泡を吹いていたりしたが、やっとそれらしい所が見えてきた。
ココ「結局ギルドに任せっきりだけど…元々魔物に関わる事件はギルドの管轄だって風潮もあるからね。でも、人為的な物である可能性もあるなら十分騎士団が動く理由にもなるよ。」
ステラ「問題は邪神の影響で自然発生でしたと言うパターンですね。あのシャーマンがこれからも自然発生するとなると…。冒険者だけでは対処が遅れる。」
ヴァネッサ「冒険者達の練度の偏りは前から問題視されていたからな…。」
フィオラ曰く、EからBの中間層辺りまではたくさん居るそうだが、Bの上澄みからAとなると、その数を一気に減らすそうだ。(実際、先日負傷した冒険者達もCとBの混合チームだそうだ)
ココ「政府の正規軍である騎士団と、半ば自警団と傭兵が集まったような組織の冒険者ギルドじゃ、練度に差が出るのはしょうがないと思うけどね…。」
ヴァネッサ「それでも、我々騎士団よりも人員が多いのは事実。冒険者から騎士団への正規スカウトを増やしてみるか…?」
冒険者から騎士団への転職。冒険者の方で著しい功績を上げたものは騎士団からスカウトされる事があるそうだ。…あまり多くないのは事実だが。
ステラ「それで質を落としては本末転倒でしょう。騎士団にするのではなく、冒険者としての練度向上を目指すべきです。」
ヴァネッサ「ギルドマスターと相談するか…。」
ココ「…とにかく。これで少しは情報が集まるはず。あとは待つしかないね。」
ステラ「一応他の隊員にも聞きましたが…。やはりダンジョンは冒険者ギルドの管轄なので、成果は芳しくありません。出直すべきでしょう。」
アラン「そろそろ負傷した冒険者達も目覚めても良い頃だ。最後にギルドによって帰ろう。」
〜冒険者ギルド〜
冒険者ギルドにつくと、フィオラと聖女さ…アリシア「ムッ。」
失礼。アリシアが話していた。
フィオラ「勇者様。ようこそ冒険者ギルドへ。さっき、負傷した冒険者達が目覚めました。」
アリシア「話を聞くと、例の消えるシャーマンともう一人…。銀髪のエルフが呪いをかけてきたそうです。」
アラン「銀髪のエルフ?そんなのいるのか…?」
ステラ「…ダークエルフ。」
ココ「数百年に一度…銀髪で肌が褐色のエルフが生まれ、大いなる災いをもたらす。」
アラン「迷信か。大嫌いだ。」
ステラ「迷信ではありません。実際に…数千年前の戦いでもダークエルフによって、エルフ族に大きな被害が出ています。」
アリシア「言い伝えによるとダークエルフは呪いともう一つ…闇属性の魔法を操るそうです。」
ステラ「闇属性は光属性の対となる魔法。互いが互いを打ち消し合い、憎み合う。」
アラン「憎み合う?打ち消し合うは分かるが…。」
ココ「何と言うか…。光属性と闇属性の使い手は互いに相容れないんだって。必ず対立するというか…。」
アラン「物騒だな。」
ステラ「……すみません。」
アラン「え?」
ステラ「…いえ、何でもありません。」
アラン「…はあ。」
ココ「…ともかく。ダークエルフを見かけたら即通報って騎士団と住民には伝えなきゃね。」
フィオラ「…私、報告してきます。」
アリシア「ダークエルフと一戦交えるとなると、かなり消耗するはず。私は今のうちに物資と戦力の手配と、魔力の貯蓄を…。」
ステラ「よろしくお願いします。」
アリシア「勇者様は、今のうちに休めるだけ休んで置いてください。ダークエルフも、騎士団が見張るとなれば、そう派手には動かないでしょう。」
アラン「了解。…今日はもう帰る。」
アリシア「お疲れ様でした。」
〜自室〜
アラン「ふう。やっとか。」
ステラ「ええ。ここまで来るのに…。本当に長かった。」
アラン「しかし…強敵だぞ、これは。」
ステラ「ええ。ここまで、冒険者と騎士団両方に気づかれる事無く事を実行したのですから。相当の実力者です。」
アラン「うーん…しかし。そんな目立つ格好で、よく今まで話題にらならかったな…。」
ステラ「フードなどをかぶれば、意外と分からないものです。魔法使いなどは身に付けている人も多いですからね。それに、透明化の魔法も彼女がシャーマンに教えたとなれば、当然彼女も使えるでしょう。」
アラン「あー。そうか透明化もあるのか…。」
ステラ「私の力もそう頻繁に使えるものでも無いです。やるなら短期決戦が前提ですね。」
アラン「でもなぁ…。たぶんステータス負けてるんだよなぁ…。」
ステラ「不意打ち…ですかね…。」
アラン「前途多難だ。」
ステラ「本当ですね…。」
その後、ココから伝令があり、今日は遅くなるそうだ。そのため、今日は夕飯を食べて寝る事にした。
アラン「おやすみ…。」
ステラ「お疲れ様でした。」
時間…、あると良いねぇ。