しばらくはこんな感じですね。
〜ココ視点〜
ココ「うぅ…。」
ダメだ、全然寝れない。あの後、団長達に事情を話したら、とりあえず今日は解散と言う事になった。明日から騎士団の大部分と、冒険者達が大捜索を始めるらしい。聖女様の護衛の件で、本人は自覚していないようだが、勇者様の名声も冒険者と騎士団の中でかなり広まっている。
ステラ「……ぅぁ。」シュウ
ココ「ステラ…。」
ステラは部屋に帰ってきた後、一番勇者様のそばにいたのに何もできなかった自分の不甲斐なさ故なのか、魔力が無くなるまで導きの力を使って、主様の捜索を続けている。…成果は無いようだが。
ステラ「……。あぁ。うぁああぁぁ…。何で…。どうして…。」
ココ「ステラ…。もう休もう?休まないと…。」
ステラ「嫌なんです…。もう嫌なんです…。誰かが消えるのを見るのは…。繰り返さないようにって…必死に…準備してきて…やっと光明が見えたのに…それも私のせいで今にも消えそうに…。」
ココ「ステラ…。貴方だけのせいじゃないよ…。遅すぎたんだよ…、気付くのが…。人為的かそうじゃないかだって…。潜伏先だって…。ちょっと頭をひねれば考えついたはずなのに…。」
そう、全てが、全てが遅すぎたんだ。
〜ダンジョンの中〜
フリエ「ふううぅぅぅ…。」
アラン「よし頑張れ!もうちょっとだ!」
フリエ「はぁぁぁぁぁ!」パキン
アラン「よし…。これで…。」カリカリ
フリエ「勇者様?何をしてるんです?」
アラン「掘ってる。ピッキングの道具の型を。」カリカリ
フリエ「なるほど!それなら自在に形を変えられますね!」
アラン「問題はなぁ…。」カリカリ
フリエ「なんです?」
アラン「俺ピッキングできないんだよ…。」カリカリ
フリエ「あ、それなら大丈夫っす。騎士団ではピッキングも習うんで。」
アラン「騎士がピッキング…?妙だな。」カリカリ
フリエ「強制捜査用っすよ!」
アラン「成る程。」カリカリ
どうやら給料が低いから家に忍び込んで泥棒してるんじゃないらしい。失礼しました。
アラン「ん…。こんなもんでいいか?」
フリエ「お、いい感じっす!」
アラン「よし…。じゃあ上手いこと流し込んでくれ。」
フリエ「スゥ…。よし。行きますよ!」ブワッ
アラン「がんばれ!」
〜ココ視点〜
翌朝、緊急事態を知らせる鐘に目が覚めた。
ココ「っは!?」
ステラ「!?」
ココ「早く行かないと!」
ステラ「ココ!私も!」
ココ「うん!」
騎士団の基地に着くと、慌ただしく皆が動いていた。
アウル「ココ!こっちだ!」
ココ「隊長!何が!?」
アウル「…ゴブリンが、襲撃してきた。」
ココ「え?」
〜ダンジョン ボス部屋〜
クモ「ゴブリン達に里の襲撃を開始させたわ。サソリ。」
サソリ「そうか。戦況は?」
クモ「優勢よ。エルフどもはあわてふためいてるわ。」
サソリ「そうか…。アレも戦況を見て投入しろ。」
クモ「…魔力を吸う煙ね。」
サソリ「ああ。勇者に被検体にする予定だったエルフ達を助けられたのは痛い誤算だった。魔力が多い…ある程度レベルが上がっているエルフは貴重だからな。特にレベル50前後の奴は。」
クモ「あら。余計なのも大勢居たじゃない。あれはどうするつもりだったの?」
サソリ「あれはハチ行きだろう。素材を欲しがっていたからな。」
クモ「…改造品だっけ。何時出撃させるの?」
サソリ「ハチ次第だな。全く奴の脳内ほど恐ろしいものはない。」
ハチ「誰が恐ろしいってー?」
クモ「あら、居たの?」
ハチ「いや、さっき入ってきたばっかりだよ。で?改造品…人造ダークエルフは何時お披露目するのー?」
サソリ「全ての素材の改造完了は何時だ?」
ハチ「安定してるからもう直ぐかなー!」
サソリ「あの化け物どもが出てきてからだな。ハチ。髪と肌の色意外の外見は変えていないな?」
ハチ「もちろん!」
サソリ「よし…では待機だ。」
ハチ「りょーかい!」
〜ダンジョンの中 牢屋〜
フリエ「ふぇぇぇ…。疲れたっす…。」
アラン「よしよし。よく頑張ったな。」ナデナデ
フリエ「ワヒャッ!?何するっすか!」
アラン「あ、すまん。いつものクセが。」テヲハナス
フリエ「あ…。いや、止めてほしいとは…。」
アラン「どっちだよ…。」
フリエ「…ともかく!少し休ませてほしいっす。」
アラン「そうだな…。少し休もうか。」
フリエ「休んだらピッキングからっすね!」
アラン「ああ。」
たぶんこの作品に勇者に対しての試練的な物は登場しません。何故なら、勇者君には試練なんて与えなくても十分苦しむ運命にあるからです!(邪悪)