エルフの里も終盤です。
〜ダンジョン内 ハチの研究室〜
アラン「っは!」
目が覚めた。前には…大きな…ッ!?
アラン「はわわわわ。」
フリエ「あ…。ゆ、勇者様…。良かった…。」
アラン「俺は良くないですっ!」
フリエ「え…?もしかしてまだ…。見せてくださいッス!直ぐに!」グイッ
アラン「やばばばば…ひざ枕…やわらかかかか。」
フリエ「あ…。これ、女性経験無さすぎるだけッスね。」
アラン「見え…見え…。うっああ…。」
フリエ「え…?キャッ、ちょっ、見ちゃ駄目っす!」
アラン「おろしててててててて…。」
フリエ「あ、勇者様が壊れた。」
アラン「うわぁ!」ゴツン
フリエ「あ、落ちた。痛そう…。」
アラン「っは!何とか…。何とか戻れたぞ…。」
フリエ「勇者様…痛い所無いっすか?」
アラン「うん…。アレ?そうか、倒れたんだっけ。」
フリエ「大変だったんすから。イロイロとね…。」
アラン「!?」
フリエ「責任…取ってくださいッス。」
アラン「はい…。」
アラン「で?後ろの人たちは何で皆こっち見てんの?」
フリエ「え…?うわっ!」
ダークエルフ達?「…………?」ジィィィィイ…。
〜ダンジョン内 ボス部屋〜
サソリ「そろそろか?里長が出てくるのは?」
クモ「そうね…。そろそろかしらね。ブレイドが苦戦しているから、出てくると思うわ。」
サソリ「呆気ない物だな。Sランクも。」
クモ「流石にこの数じゃね…。タイマンなら負けないんでしょうけど。」
サソリ「里長の身体は子どもだ。体力的な問題がある。」
クモ「ようやくなのね…。コレで、私達の理想の世界が…。」
サソリ「ああ。ようやくだ。…そろそろエルフと勇者の改造も終わるだろう。エテルの強力な魔法も、同族を盾にすれば使えはしない。」
クモ「邪神様には感謝しなきゃね。私達に力をくださった。」
サソリ「ああ。あの様な御方が創る世界こそ、生きやすい物になるだろう。」
クモ「……そろそろハチの所にいくわ。調整も必要だし。」
サソリ「そうだな。頼むぞ。」
〜アラン視点〜
うーん。一言も発さないからどうして良いか分からない。と言うか…この人たちって…。
アラン「なあフリエ。この人たちってカプセルに入れられてた人たちじゃないか?」
フリエ「え…。確かに。見覚えある顔ッス。って!あの人は!」
ダークエルフ1「……。」
フリエ「サラ!私っすよ!フリエっす!何とか言うッスよ!」ユサユサ
サラ?「フリエ…。該当項目なし。データを更新。」
アラン「何か機械的だな…。ナニカサレタヨウダ。」
フリエ「そんな…。サラ…。」
アラン「……。そう言えばカプセル全部割れてるな。…え~と…サラ…さん?」
サラ「否定。私は人造ダークエルフの一番。サラと言う名前は無い。」
アラン「あー。でも、人造ダークエルフの一番っていちいち言うの長くて面倒だよ?サラで良いんじゃない?」
サラ「了解。これから私はサラ。」
アラン「よし。ならサラさん。」
サラ「否定。貴方は私達のマスター。敬称は不要。」
アラン「マスター?どういうこと?」
サラ「私達…人造ダークエルフは最初に見た生物を主と認定するように脳を改造されている。そして、一番である私が最初に見たのが貴方。つまり、貴方がマスター。」
アラン「なるほど、だいたい分かった。じゃ、サラ。お前達って最初心臓無かったんじゃないっけ?何で心臓あって…生きてるの?」
サラ「私達は人為的に魔物の心臓を移植されて出来た改造人間。そのメンテナンスは、全てポットがやる様に設定されている。」
アラン「ふーん…。たぶん、ハチの有無にかかわらず、最初からポットで全部できるようになってたのか…。」
フリエ「じゃあ何で壊れてるッスか?明らかに出口っぽいのもありますし…。」
サラ「解答。貴方達が休眠状態にある時、ゴブリンが襲撃してきたので、自立的に防衛。ポットの破損は、その戦闘の余波。」
アラン「おいおい…。このポット、それなりに頑丈な筈何だがな…。」
サラ「解答。それは、壊せない貴方のステータスが低いだけ。」
アラン「ヴッ。」
フリエ「ちょっと待って下さいッス。こんな派手に戦闘したら、またハチ見たいなのに見つかる…」
クモ「その通りよ。」
フリエ「!?」
アラン「お前は!?」
フリエ「知ってるんスか?」
クモ「はぁい。牢屋の時以来じゃない。勇者君。」
フリエ「牢屋って…。まさかコイツが…。」
クモ「ええ。その通りよ。………やっぱり失敗だったわね。部屋をケチるのは。さてと、ハチも回収したし…。人造ダークエルフも取られちゃったし…。私達は迎撃の準備をするわ。ここを出たいなら、奥の部屋で私達を倒しなさい。このダンジョンは一方通行。私達以外は、入ったら出られない。」
フリエ「望むところッス!」
クモ「ふふふ。楽しみにしてるわね。」スウッ
アラン「透明化…ゴブリン達に魔法を教えたのはアイツだな。」
フリエ「全ての元凶…。」
アラン「さてと…これからどうするか…。」
フリエ「え?進まないんスか?」
アラン「いや、万が一の事を考えて救援を呼んでおきたいんだよ…。」
フリエ「………万が一?」
アラン「言いたか無いけど…。その、俺が死んだときとか…。」
フリエ「は? ここまで一緒に頑張ってきたのに、ヤバくなったらポイっスか?………そんなの許さないッスよ。勇者様が死んだら私も死ぬっす。」
アラン「……お前何があった?言っちゃ悪いけど、ここに捕まるまで接点無かっただろ?確かにここまで一緒にやってきたけどさ…。別に会って数日の男にそこまで…。」
フリエ「ふーん。そうッスか。私は要らないッスか。せっかく初めてのキス上げたのに。ひざ枕もしたのに。ふーん。」
アラン「へっへっへ。フリエさんもお人が悪いッスよぉ…。ちょっとぐらい教えてくれたって…。」
フリエ「……。初めてだったんすよ。人に頼ってもらえるの。」
アラン「………?ちょっと理解が…。」
フリエ「私、自覚あるんスけど第一部隊の中じゃあんまり強くないんす。ただ、二重属性が使えるからってだけで入れてもらえました。臆病で、口下手で、ドジで…。サラだって、私の事みてらんないからって言って、友達になってくれたんス。」
アラン「………。」
フリエ「でも、努力はして、一応サラよりも強くなれて…。やっと自信が着いた矢先に、事件に巻き込まれて、牢屋に囚われちゃいました。」
フリエ「目が覚めた時、正直言って自信無くしてたっす。サラも居ないし…。でも貴方が…勇者様が居てくれた。そして、たくさん頼ってくれた。とても嬉しかったッス。だから…貴方がハチの攻撃で倒れた時…本当に悲しかった。心細かった。だから、自分の初めてを捧げてでも、助けなきゃって。」
フリエ「ありがとうございますッス。貴方に会えて良かった。一度は失った自信も取り戻せた。サラはこんなになっちゃったけど…。それでも、今、幸せッス。」
アラン「………。」ナミダダラー
フリエ「え!?な、なんで泣くっすか!?」
アラン「いや…俺も周りがすごいヤツばかりで自信無くしてた頃あった…いや、実は現在進行系で無くしてたからさ…。まあまだここに来て数ヶ月だけど…。うん。ちゃんと救えてたんだなって。あ、でも。一つだけ。」
フリエ「なんすか?」
アラン「絶対、団長は二重属性が使えるってだけじゃ入れないと思うよ。たぶん…フリエの、誰かに頼られたい。そのためならどんな奴らにも負けずに努力できる…。そんな所を見抜いてたんじゃないかな。」
フリエ「ッ…。ホント、ズルいっすよ…。そんな事言われたら…。好きになっちゃうじゃないッスか…。」ボソッ
アラン「ん?何か言ったか?」
フリエ「何でもないッスよ!ほら!仕方ないから、救援呼びましょう!サラは確か音飛ばし持ってるッス!」
アラン「おお!分かってくれたか!」
フリエ「いえ、全然わかりません!やっぱり勇者様が死んだら私も死ぬッス!」
アラン「重い!勇者の沽券に関わるから何とか助かってくれ!」
フリエ「無理ッス!サラ達は意地でも逃がすっスけど!」
サラ「否定。マスターが死んだら私達は停止する。つまり、私達を生かすのであれば貴方も生きる必要がある。」
アラン「どいつもこいつも狂ってやがる!」ザワザワ
フリエ「アハハっ!」
〜補足説明〜
フリエ
勇者様を好きになってしまった哀れな騎士。頼られる事が好きだが逆に頼られないと自己肯定感がよわよわになって生きていけない。ちょうど自己肯定感が傷だらけで弱っていたところに勇者と言う劇薬をブチ込まれたことで傷口から侵入されて骨の髄までオトされた。依存系でチョロくてめんどくさい。なお、学園恋愛もので良く居る後輩見たいな喋り方をしているが、主人公より全然歳上。