〜翌朝 ギルド直営宿屋 ミーティングスペース〜
アラン「今日も良いペン…天気!」
フリエ「え?今ペンキって…。」
アラン「今日も!良い!天気!」
フリエ「アッハイ。って、まだ誰も起きてないみたいッスね…。」
アラン「サラはいつも最後だけど…ココが起きてないのは珍しいな。」
フリエ「ちょっと見に行って来るッス。」
アラン「よろしく。」
〜10分後〜
フリエ「ほら!起きるッスよ!」
ココ「え〜。もうちょっと…。」ムニャムニャ
イオ「ココお姉ちゃん寝相わるーい。けど優しいから好きー!」
ココ「えへへ…。」ムニャムニャ
フリエとイオに手を引かれてココが来た。まだ半分寝ぼけている。
フリエ「どうやらイオちゃんの体温が丁度よくて爆睡かました結果寝坊したみたいッス。まあしょうがないッスね。」
アラン「あー。子どもの体温って高いって言うもんな…。……子ども?ところでイオ。お前何歳だ?」
イオ「えっとねー。えーっと…20と…4つ!」
アラン「くっそ…年上だ…。」ガクッ
フリエ「まあ…竜人は成長が遅いって言いますし…。って、え?勇者様何歳なんスか?」
アラン「ステラによるとたぶん19歳だって。」
フリエ「19…。……食べごろじゃないスか。」ジュル
アラン「おいちょっと待て。その食べ頃ってどっちの意味だ?」
フリエ「もちろん…ソッチの意味っス♡」グイッ
フリエはソファーに押し倒してきた!
アラン「おいバカやめろこんなオープンな所で発情するなバカ。」
イオ「あるじー。はつじょう?って何ー?」
アラン「イオサン!?」
フリエ「フリエお姉ちゃんが教えてあげるっす!発情ってのはねー♡」
アラン「おいバカやめろ!」
サラ「何をしているのです?」
フリエ「アッ。」ガバッ
アラン「ヒェッ…。」
サラ「……とりあえず。説教ですね…?」
アラン「ウッ…ウワァァァァァァァァアアー!」
イオ「ココお姉ちゃん!おなかすいたー!」
ココ「うーん…分かった!食堂に行こっか!」←完全に起きた
イオ「やったー!」スタスタ
〜冒険者ギルド 受付〜
受付「おはようございます!勇者様……あれ?大丈夫ですか?」
アラン「何も゛…な゛がっだ!」ボドボド
フリエ「うぁぁ…。」ガクガク
サラ「……。」ムスッ
イオ「?」
ココ「大丈夫だよ!」ニコッ
受付「は、はぁ…。そ、それでは気を取り直しまして…今日のクエストは…こちらです!」
〜ドワーフの街近く 北〜
あれから俺達はマグマスライムの群れの討伐に来ていた。なお、今回はかなり数が多く、本来なら他のパーティーとの合同でやる依頼なのだが…イオと言う特級戦力がパーティーに加入したことで、特別に俺達だけでの戦闘許可を貰えた。そして、件のイオはというと…。
ドラゴンイオ『がおーっ!』ビュウビュウ
マグマスライム達「「「キッ…」」」カチーン
イオが吠えれば魔法でマグマスライムが凍り…。
ドラゴンイオ『わーっ!』ドスンドスン
マグマスライム「「「キィーッ!!」」」グシャッ
走れば下敷きになって魔石を落とした。
アラン「うう…。俺もう完全にいらない子だ…。」ガクッ
ココ「そんな事言わないの!そもそもイオちゃんは勇者様に付いて行ってるんだからね!」プンプン
フリエ「いや、アレみたらしょうがないのでは…?」ドンビキ
サラ「水魔法の上位魔法…私の存在意義…。」ズーン
サラは水魔法の上位魔法である氷魔法(威力は高いが、消費魔力も高い。)をなんの躊躇もなく楽しそうな顔で使うイオを見て自信を無くし、フリエはイオの幼さ故の容赦の無さにドン引きし、俺はそもそも落ち込んでるサラにすら負けてるのでさらに自信を無くし、それに対してココがキレると言う地獄のような構図が出来上がっていた。(イオと一緒に戦おうとしても体格差とステータス差がありすぎて論外である。)
ステラ「アレでもまだ成長中なので…。これからさらに伸びますね。」
アラン「ウソダ…ウソダドンドコドーン!!」グスッ
ココ「コラーッ!ステラ様もトドメ刺さないの!」
フリエ「でもアレどうするっすか…?確かにこのままにしておけば全員ステータスは上がりますけど…経験が積めませんよ…?」
ステラ「むぅ、確かに…。よし。ならば私が説得してきます。」フワッ
ステラが魔力で浮いた。言っていなかったが、ステラは魔力さえあれば割と自由に動ける。(光魔法の応用らしい。)
フリエ「大丈夫ッスかね…。嫌な予感がするッス…。」
イオ「みんなーっ!終わったよーっ!」ブンブン
ステラ「あ、イオ!少しこちらに…。」
イオ「? 分かった!」トテトテ
〜10分後〜
ステラ「それでは…イオ。よろしくお願いしますね。」
イオ「むぅ…。やくそくは守ってね!」プンプン
ステラ「えぇ。それでは主様…よろしくお願いします。」
アラン「うぇ?何も聞いてないんだけど…。」
ステラ「イオが戦闘に参加するのは私か主様。それかサラから要請があった時のみにしてもらいました。ちなみに、自衛の為の戦闘や索敵は自由にして大丈夫な事になっています。」
イオ「あるじにもお姉ちゃん達にも強くなってもらいたいから…イオがまんする!」
アラン「うぅ…ええ子や…。ありがとなぁ…。」ナデナデ
イオ「そのかわりー!あるじー。毎日いっしょに寝てねー!」ギュッ
アラン「ウェッ…。ステラさん!?」
ステラ「すみません…。約束を守らないとこれからも暴れると聞かないものですから…。」
フリエ「あーっ!?だから嫌な予感がしたんすよっ!ズルいっす!」
サラ「そんな…マスターが…NTRされ…あばばばばbaba…。」ガクガク
ココ「サラ!?しっかりして!?サラ!?」ユサユサ
イオ「えへへー!あるじだーいすき!」ギュッ
アラン「あっちょっ…。!? この子…デカい!?」
今まで服がダボダボだったから気づかなかったが…。これで子どもだと!?まさか…ロリきょ…。
ステラ「主様!それ以上はダメです!」ブン
アラン「グハッ!?…ハッ!あ、ありがとうステラ…。何とか正気に戻れた…。」
ステラがハリセンに変形して殴ってくれた。危なかった。
ココ「言っておくけど主様。エル・ステラ神聖連邦では竜族は38が成人年齢だからね!」
アラン「やめやめろ。余計意識するだろ。」
フリエ「トドメ刺しに行くのはやめるっすよ!ココさん!」
ステラ(……しかし、イオは他の種族の年齢に換算すると12歳…いくら何でも言動が幼さすぎる気が…。)
アラン「? ステラ?どうした?」
ステラ「あ、いえ…。スライムの殲滅は終わったようなので…帰りましょうか。」
アラン「?ああ…。」
〜冒険者ギルド〜
受付「お疲れ様です。今日はもう休まれますか?それとももう少し依頼をされて行きますか?」
アラン「うーん…微妙な時間だな…?どうする?」
フリエ「言うてそんなに金に困ってる訳でもないッスからね…。」
ココ「でも、今回はほとんどイオちゃんだったし…まだまだ行けるよ?」
サラ「名誉挽回。リベンジ希望。」フンス
ココ「いや現状どう頑張ってもイオちゃんには勝てないよ?」
サラ「フリエぇ…。」グスッ
フリエ「コラコラ。本人がせっかく持ち直したのに追い打ちしちゃダメッスよ。おーよしよし。」ナデナデ
アラン「うーん…じゃあ…何かありません?このメンバーで丁度良いやつ。」
受付「そう…ですね…。あ、これはどうです?キングマグマスライム。サラさんの魔法があれば丁度良い難易度ですよ。」
アラン「キングマグマスライムか…よし。リベンジだな…。」
ステラ「ぅぅ…。あ、主様…。」カタカタ
アラン「まあ…うん。ステラが言いたい事も分かるけど、俺も冒険者だから…いつまでも逃げてばっかりじゃダメだろうし…。」
ココ「……そっか。キングマグマスライムって…勇者様をあんな目に遭わせた奴なんだよね…。」
フリエ「…私達も、いい加減逃げてちゃダメッスよね。ダンジョンの事も…。」
サラ「…次は負けない。」グッ
サラが手を握りしめている。ココもフリエも闘志は十分だ。
ステラ「…分かりました。覚悟を決めます。…力を貸して下さい。主様。」
アラン「それはこっちのセリフだ。頼むぜ相棒。」
ステラ「はい!」
受付「……はい。受注完了です。それでは…ご武運を。皆様。」
アラン「よし…行くぞ!」
ココ、フリエ、サラ、ステラ「「「「はい!」」」」
イオ「しゅっぱーつ!」
〜ヴァルカン火山 南の廃鉱前〜
アラン「お。アイツだ。ん…ここらへんが良いだろう。イオ。」
ドラゴンイオ『りょーかい!』バサッ
イオの背中に乗ってちょっと遠くまで来た。ドラゴンイオなら徒歩で2,3時間かかる距離も30分で済む。
ドラゴンイオ『とーちゃくー!』ドスン
ここ…南の廃鉱は、他の廃鉱と比べて地形的には開けている方だが、溶岩の川の数が多く、大型のドラゴンが着陸できるような場所が少ない。
アラン「ちょうどターゲットとの距離は3kmぐらいか…。ダンジョンを思い出すな。ステラ。」
ステラ「はい…。」カタカタ
アラン「まだちょっと怖いか?」
ステラ「はい…あの時とは違うと…分かっているのですが…。」カタカタ
アラン「大丈夫だ。お前の言う通り、あの時とは違う。頼れる仲間達も傍に居るし、俺も万全の状態。状況は…プラスだ。」
ココ「そうだよっ!ステラ様っ!」
フリエ「私達が居るッス!」
サラ「絶対…負けない。」
ステラ「……!はい。そうですね。 皆、ありがとう。……もう大丈夫です。行きましょう。」
ドラゴンイオ『いってらっしゃーい!』
〜ヴァルカン火山 南の廃鉱前 キングから2km〜
キングから残り2kmの地点まで来た。すると…。
サラ「!? マスター!回避を!」
アラン「うおっ!」ヒュン
ココ「!? 勇者様!?大丈夫!?」
フリエ「え!?勇者様!?」
アラン「あっっぶね。顔の横通ったぞ…。」
ココ「良かった…。……何で位置がバレたの?」
ステラ「あの時はダンジョンコアの指示を受けていたようでしたが…。ここはダンジョンではありません。一体何故…。」
サラ「……ちょっと待って。反応が微弱すぎて分からなかったけど…周りにもキングマグマスライムの反応が複数ある。」
フリエ「え?でもスライムどころかゴブリンすら居ないッスよ?」
サラ「一体何処に…?」
アラン「……まさか。サラ。水魔法を溶岩の川にかけてみてくれないか?」
サラ「……!なるほど。そういう事…。ウォーターブラスト。」ジャバッ
サラが溶岩の川に水魔法をぶつけた瞬間…なんと川が動き出した!
フリエ「え…まさか…。」
ココ「……なるほど、擬態…いや、潜伏かな。」
ビュン!水をかけられたキングマグマスライムの体の一部は、勢いよく本体の方に戻っていった。
ステラ「しかし…周辺の川を全てこの方法で調べる訳にはいきません。サラ。魔力反応から潜伏している川を調べられませんか?」
サラ「………ごめんなさい。魔力反応が薄く広くなってる。これじゃだいたいの位置が分かっても、詳細な位置までは…。」
ステラ「ふむ…。ならば…私の力でやりましょうか。」ブワッ