追記 12月28日 内容変更
私、百珠です!
700年前ーーーー
「グァォォォォ・・・!」
「ぐ・・・!おのれ・・・!」
第二次豊穣戦争。
それは豊穣の星神、薬師によって力を与えられた豊穣の司令、倏忽しゅっこつと仙舟、羅浮との間で起こった「建木」を巡る戦争であり、倏忽しゅっこつは建木を奪うため羅浮に侵攻した。
倏忽は圧倒的な力を持っておりこの戦いにより羅浮は甚大な被害を受け数多くの兵士が犠牲となり当時の仙舟・羅浮の将軍・騰驍すらも討ち死にしてしまった。
そんな中、倏忽を打ち滅ぼすため2人の英雄が倏忽へ戦いを挑んだ。
1人は槍を使う持明族の龍尊、もう1人は羅浮にて剣首の座に付く剣士だった。
しかし、この2人ですらこの司令の力には及ばず龍尊は倏忽の術に囚われ「龍狂」と呼ばれる非常に危険な状態になり剣士の剣も結界によって阻まれしまい絶対絶命の状況だった。
そんな中だった。
「キィィィィン!!!!」
絶対的に暗い「太陽」の光を携えた一隻の星槎が倏忽へと突進してきていたのは。
それはまるで1つの星が終わりを迎える時に発するような暗い輝きだった。
「・・・・・・!××!?」
それを見た剣士は即座に星槎に乗った者の正体にすぐ気がついた。
・・・そしてそれが何をしようとしているのかも
星槎は速度を上げつつけ・・・
『!!!!!!!??????』
『ーーーーー!!!!!』
剣士の剣を阻んでいた結界も、星槎も、・・・そして不死身の如き力を持った倏忽すらも。
周りのもの全てが灰すら残らぬ灰燼と化した。
「白珠・・ぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!」
残ったのは剣士の慟哭と、星槎に乗っていた者の薄紫の髪が数本のみだった。
ーーーーーーーーー
50年前ーーー
「わあっ!」
その日、私の目に広がっていたのは何処までも続く空と眼科に広がる曜青の光景だった。
「どうかしら百珠」
「すごいすごい!」
興奮している私に▪️▪️▪️▪️がそう聞いてきた。
この舟・・・この星槎に乗っているのは私と▪️▪️▪️▪️の2人だけだった。
「ねえ、百珠・・・見てごらんなさい。」
▪️▪️▪️▪️は外の景色を指差した。
「見える?あそこが私達の故郷よ。あの場所を守るために私達は空を飛ぶの」
「・・・」
「それに・・・空は綺麗でしょう?私はこの空が好きなの」
「うん!綺麗!」
「うふふ・・・」
星槎の中には和やかな笑い声が響いていた。
その日、私は空に憧れたーーー
ーーーーーーーー
「百珠・・・」
「はい・・・」
その日、ボロボロになった私は私は御空様と向かい合っていた。
ここは天舶司の司辰宮、仙舟羅浮において羅浮の空域の管理や星間旅行の事務など仙舟の「飛行」に関する業務に携わっている機関で私の職場です。
「今回は・・・宇宙海賊に遭遇、ギリギリのところでカンパニーの巡航船に助けられた・・・ね」
「はい・・・」
そう言って御空様は頭を抱えて俯いた。
「百珠・・・いえ、貴方の航路の情報を私も見てみたけれど・・・何の問題もなかったわ。私が同じ立場になったとしても同じか決断をしてたと思う。そう、そこは疑わないわ・・・」
御空様は一息ついてから「けれど」と繋げた。
「流石に想定外の事が起きすぎよ・・・周辺状況からしても人的なトラブルに遭うことはまずないはずなのに襲撃されて・・・以前も予報外の飛来した小惑星群に衝突してたし・・・」
「すみません!本当に申し訳ありません!私も隅々まで異常がないかとは確認してるんですが・・・その・・・」
「私、子どもの頃からとてつもなく運が悪いんです!」
天舶司の中央で私は思わずそう叫んでしまった。
「・・・無事に帰ってこられてる以上ある意味運がいいような気もするけれど」
我にかえって慌てて周囲を見回している私に御空様はポツリとそう溢した。
「兎に角今回の件は受理するわ・・・貴方はもう下がって身なりを整えてきなさい」
「はぃ・・・失礼します・・・」
ーーーーーー
御空side
「"星槎壊し"・・・ね。」
トボトボと去っていく百珠の背中を見ながらふと彼女にひそかに付けられているあだ名を口にした。
『星槎壊し』
それはその名の通り星槎に乗ると何かしらのトラブルに出会し星槎を壊して帰ってくるものの彼女自身は無事であることから付けられている名前。
そして不思議なことに星槎を壊す原因が百珠自身にあるのではなく予測困難な外的要因によるものばかりで逆に気象や情勢などの航行に支障が出る要素に対しては敏感に察知し悉く回避しており彼女の航海士としての能力は疑うところがなく本当に単純な運の悪さだけであの有様になっている。
「運の悪ささえなければ優秀なのだけれど・・・」
そうぼやきつつ私は今回の件についての百珠の始末書を受理するために書類を引き寄せた。
ーーーーーーー
「はあ・・・」
御空様に身なりを整えるように言われた私は司辰宮にあるシャワールームで体についたススを洗い流していた。
シャワーで汚れを洗い落とすとシャワールームの鏡には狐族特有の耳、薄紫の髪、翡翠色の瞳・・・いつもの私の姿が見えた。
「はぁぁぁ・・・」
いや、ショックで耳が垂れ下がってるのはいつも通りじゃないかな・・・
「どうにかならないかなぁ・・・」
私は子どもの頃から運が悪い。
こういうと自分の気のせいにも聞こえるけれど前に知り合いのある卜者に無理を言って自分の事を占って貰った時も
『私に占いなんてさせても大してアテにならないよー。まあ特別にやってあげるけど、えーと結果は・・・・・・・・え?なんで目を逸らしたかって?いやいや占いが全部じゃないからね。気にしない方がー・・・だ、大丈夫だって!はくちゃん帝垣美玉ボロ負けしてないし・・・てゆうかそもそも私の占いなんてアテにならないって!それこそ大卜様とかじゃない『・・・』はっ!?殺気!?』
・・・という具合で本職?から見てもどうやら私の運気は酷いらしい。
でも不幸中の幸いというべきか星槎が事故を起こしても私自身は大きな怪我もせず帰還できてるし本当に危ないところまではいかずに済んでるのでそこは運がいいのかな・・・?
「はぁぁぁ・・・・」
私のこの悪運、何処かで活かせないですかね?
「俺は・・・▪️▪️ではない!」
「・・・!」
「・・・・・」
「zzz zzz・・・」
『・・・』
これはただ、名前や見た目が『百珠』である、ただそれだけの狐族の少女を中心に巻き起こる物語。
書きだめするタイプじゃなくて思いついたら書き出すタイプなので続きは未定です。