星槎に乗り込んだ私たちはそのまま一直線に星槎界中枢の波止場に到着した。
「はい!到着しましたよ!」
「到着しましたよ、じゃないよ!速すぎるよ!!!」
星槎の運転を終えて座席を振り返ると三月さんが目を回しながらそう叫んだ。
よくよく見ると他の2人も魂が飛んだような表情をしていて停雲さんは何とか耐えているような表情だった。
「す、すみません!普段の癖で・・・なるべく速く着いた方が良いかなぁと・・・」
「うぅぅ〜〜世界が回る・・・」
「え、ええっと・・・み、皆さま。大丈夫でしょうか・・・?」
「も、問題ない・・・少し・・・驚いただけだ・・・」
「初めて列車で跳躍した時みたいな感じだったな・・・」
「す、すみません!」
「・・・停雲さん。進めてもらってもいいだろうか」
「コホンッ!では皆さま。気を取り直しまして・・・皆さま、星槎界へようこそ。」
「へぇ〜・・・ここが星槎界なんだ。それで、この後はどうするの?」
三月さんは私にそう尋ねてきた。
「そうですね。今は羅浮も非常事態なので・・・皆さんと一緒に司辰宮に行きましょう。そして列車の皆さんの来訪を御空様に報告します。」
「司辰宮って?」
「あそこにある高い建物のことですよ!どうしますか?少し休憩してから行きます?」
「お心遣い感謝する百珠さん。俺たちも少しだけ話し合っておきたい事がある。申し訳ないが先に行って御空という方に報告しておいてくれ
「では私が先に報告に向かいましょう。百珠さんは・・・」
「でしたら私は皆さんの話し合いが終わったら司辰宮までご案内しましょうか。」
「本当ですか?助かります。・・・それではお客人様方。私はお先に失礼致します。」
そう言って停雲さんはその場を去っていった。
「なんていうかアイツ、そそくさといなくなったな。狡猾というか・・・」
停雲さんが居なくなると穹さんがポツリとそう呟いた。
「す、すみません・・・その、恐らく事態が大きすぎるのでいち早く御空様にご判断して頂こうとしてるのかと・・・」
「お前も大変だな・・・」
「いえいえ!普段は優しい人なんですよ!たださっきは皆さんの来訪が想定外だったからだと思います。」
「いや・・・俺たちはこの羅浮においては正体不明の存在だろう・・・だからこそ常に警戒して上層部に任せようとするのは賢明な判断と言える。百珠さんが気に病むことはないさ。ああ、それと・・・」
「あっ!では私は少し離れておきますね。話し合いが終わりましたら呼んでください!」
「申し訳ない。」
「星核ハンターの捕縛、ですか・・・」
その後、司辰宮まで皆さんを案内してから御空様との話し合いが始まりました。
話し合いが一区切りついたのかその場から御空様が席を外していた私を呼びつけるとそう言った。
「そう、本来なら星核の件に関わらせずに玉門を非正規な方法で潜った事などについて取り調べるつもりだったのだけど・・・将軍が現れてそれが一変したわ。」
「もしかしてその将軍の提案が・・・」
「そう、依然星核の件に関わらせないのは変わらないけれど星核ハンター捕縛によって彼らの正当性を確かめるというのが彼らに対する方針になったわ。そこで、あなたには停雲と共に彼らと同行して欲しいの。」
「私がですか?」
「ええ、彼らと最初に接触したのは貴方達だから。多少なりとも面識のある人間の方が彼らも警戒しないでしょう。監視として、そして協力者として彼らと動いて欲しい」
「わ、分かりました!」
「・・・十分に警戒して、相手は指名手配犯。そして星核ハンター捕縛はあくまで星穹列車の役割であってあなたは同行人。戦闘する必要はないし星穹列車の面々も戦闘には長けているとは思うけれど・・・」
「うっ・・・私も一応特訓はしてますが・・・不安ですね・・・」
「雲騎驍衛の彼のことでしょう?」
「ええ、と言っても時間が空いたらたまにと言ったところですけど」
「なるほど。とにかく、同行の件はお願いね。」
「はい!」
「将軍が命じれば今すぐにでも逃げた2人を追いかけるけど?」
「彦卿よ、何かを成そうと焦る気持ちはよく分かる。だが今ではない。「剣首」の名が欲しいのだろう?下手に動いて交戦さるのは避けるべきだ。」
「将軍、僕があの「刃」に負けるとでも・・・|いや、実際に立ち会わない事にははっきり言えないけど《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》」
「そうだ。君だって弟子の彼女に対して相手をみくびるような事はさせないだろう?仙舟の平和は剣術と違う。計画通り、順を追って進める事で初めて勢を成す。それに裏で糸を引いている者も明らかになっては居ない・・・」
「それは・・・あの2人の星核ハンターを大卜司に送りつければ速いんじゃ」
「いや、それは既に列車の客人に託した。「っ!」焦る事はない最後には君の手が・・・おや、行ってしまったか・・・知らない間に弟子が出来少しは変化したと思ったが・・・いや、少しは変わってはいたか・・・私がいけないんだ。若いのを家に閉じ込めすぎた・・・しかし、今回の件もまた彦卿にとっても悪くない経験となるだろう」
(・・・しかし列車に星核ハンターか。皆全く変わったな・・・最も彼女だけは本当に無関係だが)
そう呟いた雲騎将軍の机にはある天舶司の狐族の少女と羅浮1番の持明族の医師の写真が2枚置かれていた。
この小説でやりたい展開、やりたいことはあるしモチベーションもあるけどそこに行きつくまで長いなぁってのと中々文を書こうとページを開かない怠惰癖が・・・開けば意外と書けるというのに・・・