推しの子の巨乳に転生したけど盛大に何も起こらない   作:れいん

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嘘!?この世界線、平和過ぎ……!?

「へえ〜、ほんま仲良さそうな家族やなぁ」

「でしょでしょ?うちのパパとママ、ずっと仲良いんだ〜」

 

 お仕事に支障でない程度に全力で太ももをつねって、必死に発狂しそうなのを抑えながらうちはそう応える。

 てかマジ?これマジでいっとるん?あのカミキヒカルが信じらんないくらい良い笑顔で笑っとるんやけど?あかん、脳味噌に直でハンドミキサーぶち込まれとる。推しの子本編やったら明らかに太線作画になっとるやろ、うち。

 てな感じでイカれそうな頭とそれ以上の好奇心に駆られたうち。自由意志なんかを司っとる天秤は自制心って名前の錘をふっ飛ばして見事に深堀れワンチャンへと傾いてもうた。うちは覚悟を決めた。

 

「てかさ、ぶっちゃけ聞いてまうんやけど」

「何?」

「……ルビーちゃんのお母さんて、あの星野アイよな?」

「……」

 

 ああ大当たりや。いや大当たりなのは知っとったけど、知らんくても分かるくらい大当たりの反応しとる。目を逸らして顔固まって汗ダラダラはもう裏ドラまで乗っとるんよ。てかこっちでもやっぱ秘密なんや。

 そんなこんなでルビーちゃんはしばらく目を逸らしたまま言い訳を探してたみたいやったけど、しばらくして堪忍したんか、うちの方へ席を寄せ、周りをキョロキョロしてから、こっそりと口を開いた。

 

「……みなみちゃん、どこで知ったの?」

「どこ言われても……写真?逆にこない美人さんで「星野」言われたら星野アイしか思い浮かばんやろ」

「嘘、入学式とか中学の時は一回も気づかれなかったのに……」

 

 豪運すぎやろ。何が間違いでドーム引退したアイドルがバレんのや。

 

「てかうち、めちゃくちゃ星野アイの大ファンなんよ」

「え、そうなの?」

「そうそう。マジで生まれる前から好きだったかもしれん」

「え、私も私も!私も生まれる前からママのこと大好きだった!」

 

 間違いではないな、お互い。

 

「てかお父さん幸せ者やなぁ。あの星野アイが嫁さんとか前世でエグい徳積んどるやろ。何やってる人なん?」

「パパ?色々やってるみたいだからなぁ。多分「カミキヒカル」とかで検索したら出てくると思うよ」

「調べてもええやつ?それ」

「全然オッケー……じゃないかな!多分!」

 

 というわけで実の娘の許可ももらえたのでレッツゴー。「「ホシノヒカル」とかじゃないん?」と尋ねると、どうやらカミキヒカルがアイちゃんの方に婿入りしたらしい。ことごとくロマンの塊みたいな話しとる。

 

「ええっと……あ、これか。「株式会社スターシャイン」……」

 

 「星野輝まんまやん」とか思いつつサイトを見てくと、どうやら苺プロダクションから暖簾分けする感じでカミキヒカルが作った関連会社らしい。主な業務は養成学校の経営とメディア事業の展開。後者はともかく、あのカミキヒカルが人材育成かとか考えて勝手に感慨深くなってもうた。

 

「ほんとに手広くやっとる感じなんやなぁ……ルビーちゃんもこの苺プロってところ入っとるん?」

「そうそう、高校入ってからや〜っと入れてもらえてさ〜!うちのお兄ちゃん……あ、双子の方なんだけど、妙におっさん臭くてね?ずっと反対してたんだけど、この前ようやく折れてくれたんだ〜」

「良かったなぁ。うちもいつか一緒に仕事できんの、むっちゃ楽しみにしとくわ」

「うん、待ってて待ってて!……あ、うちの事務所ってえっちなの大丈夫だったかな……」

「グラビアを何と勘違いしとるん?」

「Bとかでも大丈夫だよね……?」

「まずうちの話聞こ?」

 

 そんなこんなで実は知ってることもカマトトしつつ、どうにかルビーちゃんとお近づきになれたうち。でも、この時はすっかり思い至らんかった。この数分後に圧倒的美少女、生不知火フリルが直撃して二人共瀕死になることを。




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