臆病な転生ルーク   作:掃き捨て芥

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 今回は戦闘描写がありますが、クオリティは低いです。読んでクオリティの低さに驚かないで下さい。


第15話 分岐点

 ヴァンの髭野郎とテントで二人で話し合ってから、更に夜もふけた頃。

 

「では行こうかルーク。導師イオン」

 

 俺とヴァンとイオンは第14坑道の前に立っていた。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「ヴァン謡将(ようしょう)。何故導師イオンがここに? 俺が知っている限りバチカルで攫われていた筈ですが。」

 

「それが偶然ケセドニアで導師を攫った六神将と出くわしてな。私の全力でもって助け出したのだ」

 

 本当か? とイオンを見ると、コクリとうなずくので間違いではないのだろうと納得した。

 

「それで、ヴァン謡将。何故この第14坑道に? 俺は障気を中和すると聞いていたのですが」

 

「この坑道の奥に障気の中和を行う最適な場所があるのだ。そこへ行って障気を中和する」

 

 俺達の会話に不穏なものを感じたのだろう。イオンが不安げな表情になった。

 

「どういう事です? 中和なんて出来るんですか」

 

「それが出来るらしいんだ。俺も詳しい事は知らないんだがな」

 

 その言葉と共に、ヴァンには見えない角度でイオンに向けて片目をつぶってやる。大丈夫だ、イオン。心配するな。

 坑道には変わらず魔物が居たがヴァンの野郎が自慢の剣で撃退していった。……主席総長サマはホーリーボトルという文明の利器をご存知無いらしい。

 やがて俺達は以前俺が見つけた扉、ダアト式封咒の前に立つ事となった。

 

「……これは、ダアト式封咒。ではここもセフィロトですね。ここを開けても意味がないのでは」

 

 セフィロト、大地のフォンスロットの中で最も強力な十カ所の事。星のツボ、記憶粒子(セルパーティクル)っていう惑星燃料が集中してて音素(フォニム)が集まりやすい場所だな。

 

「いいえ。このアクゼリュスを再生するために、必要なのですよ」

 

 戸惑った様子のイオンにヴァンが甘言をかける。……これぐらいでいいか。

 

ジェイド(・・・・)!! 今だ!!」

 

「大地の咆哮。其は怒れる地龍の爪牙――グランドダッシャー!!」

 

 その詠唱と共に地面が激しく隆起して行く。その先にいるのは髭野郎――ヴァンだ。

 

「ぬぅっ!?」

 

 完全に不意を打たれた形になった奴はジェイドの譜術をまともに食らう。その隙に俺はイオンの手を引いてヴァンとは反対方向へ下がった。

 

「イオン、お前は皆の後ろに行ってろ」

 

 イオンをジェイド達――ジェイド、ガイ、ティア、白光騎士団、キムラスカ兵、マルクト兵がいる後ろに追いやって、俺は自分の剣を抜いた。

 

「キムラスカ兵! 全員武器を持って対象を囲め!」

 

 そして俺が指揮出来るキムラスカ兵に指示を出す。俺の作戦はこうだ。武術に秀でたキムラスカ兵でヴァンの周りを囲い、譜術に秀でたマルクト兵とジェイドで後方から譜術をバンバン撃ってもらう。

 

 

「ティア! 【ナイトメア】を! 白光騎士団も遅れるなよ!」

 

 指示を出し終わると俺は剣を構えてヴァンに斬り込んで行った。

 

「ルーク! 貴様!」

 

 ヴァンが俺に向かって叫んでくるが、こちらはヴァンに言う事など何も無い。わざわざネタ晴らしをしてやる必要はない。無駄な会話なぞ心の贅肉。獲物を前に舌なめずりは三流の証しよ!

 

「終わりの安らぎを与えよ――フレイムバースト!!」

 

 ヴァンの体の辺りに小規模な爆発が巻き起こる。おお、火属性の中級譜術か、誰だか知らないがやるじゃないか。

 

「はぁっ! たぁっ! てゃぁ!」

 

 譜術を食らって体勢を崩している奴に向けて三連撃をみまう。チィ、さすがに受け止めるか。だが俺はそれ以上追撃せずに後ろに下がった。すると俺の両脇からキムラスカ兵がそれぞれの武器を持ってヴァンに攻撃する。

 

「くっ。ぬあぁっ!」

 

 必死に抵抗しようとするヴァン。だがさすがに多勢に無勢だ。

 

「炸裂する力よ――エナジーブラスト!」

 

「煌めきよ。威を示せ――フォトン!!」

 

「狂乱せし地霊の宴よ――ロックブレイク!!」

 

「燃えさかれ。赤き猛威よ――イラプション!!」

 

 マルクト兵達の渾身の譜術だ。これを連続で食らってはさすがにヴァンといえども抵抗できまい!

 

 トゥエ レィ ズェ クロア リュオ トゥエ ズェ……

 

 ティアの【ナイトメア】だ。歌ってくれるかどうか半信半疑だったが、どうやら俺とジェイドから話を聞いて決心を固めてくれたらしい。複数人用じゃなく単体用のこれを食らってはきついだろう。

 

「ぬぅ!! 好きにはさせんぞっ!!」

 

 !? 奴の体から白い闘気が迸った。まずい! オーバーリミッツだ。全身の闘気や音素を解放するスキル。ヴァンの最も近くに居たキムラスカ兵は奴の発した闘気で吹き飛ばされている。

 

「閃空剣!」

 

 奴はオーバーリミッツの状態で剣技を放ってきた。

 

「今攻めこむのはまずい! 譜術メインでやるんだ!!」

 

 俺は崩れた戦線を立て直そうと前に出る。

 

「襲爪雷斬!」

 

 双牙斬の上位技か! 前に突っ込む勢いを殺し右に体を開いて避ける。

 

「出でよ。敵を蹴散らす激しき水塊――セイントバブル!!」

 

 そこにジェイドの放った水の上級譜術が炸裂する。よし、ここだ!

 

「凍っちまえ! ――守護氷槍陣!!」

 

 ジェイドの譜術で出来たフィールド・オブ・フォニムスを利用して上位技を繰り出す。一撃を加えた事を確認してすぐに離脱する。そして又キムラスカ兵が奴を取り囲む。これでいい。単純な消耗戦かもしれないが、続けていれば必ず奴は疲弊する。そうすれば奴を倒せる!

 

「後悔するのだな、滅びよ――星皇蒼破陣」

 

 今度は秘奥義か! 奴も大盤振る舞いだな。だが派手な技を使うって事はそれだけ追い詰められているって事でもある。めげずに攻め続けるしかない!

 俺は秘奥義――剣を突き立ててそこから闘気を発する星皇蒼破陣――を食らって倒れたキムラスカ兵を飛び越えてヴァンに剣を振るった。その時だ。

 

「おおおおっ! ヴァン。覚悟!」

 

 俺の後ろから飛び込んで来たのは、ガイだった。今回の戦闘、加わってくれるかどうか分からなかった彼がついに参戦してくれたのだ。

 

「俺の本気、見てみるか? ――気高き紅蓮の炎よ。燃え尽くせ! ――鳳凰天翔駆!!」

 

 奴の懐に斬り込んだガイは一気に闘気を放出すると、炎を生み出す剣技――秘奥義を繰り出した。そしてそれがとどめになった。

 

「侮ったか……」

 

 

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「そのヴァン謡将の旗色を鮮明にする方策があると言ったら、どうする?」

 

 

 その言葉をきっかけに始まったヴァンに関する話は最終的に俺の思うとおりに進んだ。俺がジェイドに提案したのはこの二点だ。

 アクゼリュスにヴァンがやってきて、俺と二人だけで会話しようとしたらその内容を盗み聞きして欲しい。

 同じくアクゼリュスにヴァンがやってきて、もしも攫われた筈のイオンを連れていたら、イオンと俺を連れて第14坑道の奥地に入り込んだのなら、キムラスカ兵とマルクト兵で俺達三人を取り囲んで欲しい。

 もちろんジェイドはすぐに納得してくれた訳じゃない。何より盗み聞きするというのは心理的に抵抗がある行為だ。始めは拒否された。だが俺は言葉を尽くして説得したのだ。アクゼリュスで二人きりになったら奴はボロを出す筈だから会話を聞いてくれ、と。ジェイドに頼んだ理由はアクゼリュスに居る人間の中で最も戦闘能力が高いからだ。

 

「戦闘能力が高いからと言って、盗み聞きする能力が高いという訳ではないのですがねぇ」

 

「会話を盗み聞きする際に、気配を消すんだからその能力が高い人間に頼みたいんだよ」

 

 同席していたガイやティアも、同じくヴァンを探る事に抵抗を感じていた様だが、俺が絶対に奴には裏がある。自分と二人きりになったら油断する筈だと押し切ったのだ。元々この二人(特にティア)もヴァンに対する疑いを持っている人物なので、何とか言いくるめられた。

 何故そんな事をジェイドに話したのか? というとジェイドとマルクト兵にヴァンと戦って貰う為だ。

 ガイとティア、白光騎士団とキムラスカ兵を動かすのは簡単だ。ヴァンが七年前の誘拐事件の犯人だったと伝えればいい。あのアホは二人きりの密談の際に自分の罪を簡単に打ち明けるから、それで持ってキムラスカ兵達を動かせばいい。誘拐事件の犯人だから逮捕する必要がある、と言って。

 だがジェイドとマルクト兵はそうはいかない。ダアトの人間がキムラスカ国内でキムラスカ人を誘拐したからと言ってマルクトの軍人は動いてくれない。それを、タルタロスの襲撃を指示したのはヴァンかも知れないという“疑い”と生物レプリカの作成という罪で動かしたのだ。

 

 俺はフォミクリーという技術で作られたレプリカ、複写人間だ。だが現在この世界では生物レプリカの製造は禁止されているのだ。マルクトでもキムラスカでもダアトでも。つまり生物レプリカを作成したヴァンはその罪で逮捕出来るという事だ。

 そこまで理屈がついているなら後はヴァンが生物レプリカを作成した犯人だと証明するだけだ。ジェイドは既に俺がレプリカだと確信している。そして俺が作られたのは七年前の誘拐事件の際。それで七年前の誘拐を行ったのはヴァン。Q.E.D.証明終了だ。多少苦しいかも知れないがジェイドは動いてくれた。

 そうして、キムラスカ兵、マルクト兵総出でヴァンを逮捕する流れに持っていったのだ。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「何だこれは!!」

 

 男の叫び声が響いた。声が聞こえた方を振り向くと紅蓮の髪の男……鮮血のアッシュが立っていた。この野郎、戦闘が終わった今更ノコノコやってきやがって。こっちはすげー苦労したってのに。

 

「よう。鮮血のアッシュ。お前のお目当てであるヴァン・グランツは既に倒したぞ。後は縄で縛って逮捕するだけだ」

 

「何だと!? 一体どういう事だ!」

 

 あーもう、うるさい奴だな。説明するの面倒だけど説明しないとこいつ納得しないだろうしな。

 

「あー、とにかくだ。ここにいる俺達でヴァンを倒したんだよ。お前はヴァンを止めるつもりでやってきたんだろうけど、俺は俺でヴァンの企みを見破っていたから、ここでヴァンを止めたんだ」

 

 説明しながら、キムラスカ兵に指示してヴァンに縄をかけさせる。譜術も封じておかなくてはな。おっと、戦闘で倒れたキムラスカ兵も何人かいるな。秘奥義でやられたか。

 

「ティア、倒れているキムラスカ兵に【ファーストエイド】を頼むよ」

 

 ティアは自分の兄が捕縛されようとしているので複雑な顔をしていたが、治癒術士として反射的にかもしれないが動いてくれた。

 そうして俺達は、縄でふん縛って譜術を封じたヴァンを引きずって第14坑道を出たのだった。譜術封じとは譜術士(フォニマー)の譜術を封じるものだ。これがないと口がきける状態なら譜術士は野放しになっちまうからな。

 

「えーと、ガイ、ティア、ジェイド、イオン、それからアッシュか。今名前を挙げた皆で話したい事がある。皆も皆で俺に聞きたい事があるだろうから、タルタロスの船室ででも話さないか?」

 

 とりあえずそう提案してみる。ガイとティアはともかく、ジェイドはアッシュを警戒している様だ。まあタルタロス襲撃されて自分の部下を殺されているからな。そりゃ警戒もするか。

 

「ティア、ジェイド。とりあえず今はアッシュの事をそんなに警戒しなくても大丈夫だ。タルタロスの襲撃で警戒するのは仕方ないかもしれないが、今のアッシュには敵意は無い、だろ?」

 

 アッシュに向けて問いかける。奴は俺と顔を合わせるのも嫌なのかしかめっ面しているが。

 

 

 

 そして俺達は全員で一つの船室に集まった。皆厳しい表情だがイオンは不安げだ。ちなみにヴァンはちゃんと手錠、足枷、縄でぐるぐる巻き。譜術士(フォニマー)に対する譜術封じをして、更に五人のキムラスカ兵士を見張りに付けてある。

 

「まずはあの扉の事から説明するか。あの幾何学模様の扉は『ダアト式封咒』っていうんだ。」

 

「ルーク! それは!」

 

「分かってるよイオン。ローレライ教団の機密だって言うんだろ? でも今はそんな事を言っている場合じゃないんだ」

 

 イオンはローレライ教団の機密については厳しいよな。ヴァンかモースにでも言いつけられたのかな?

 

「次に、何故ヴァンがダアト式封咒を解こうとしたかだな。ヴァンの奴は封咒を解いた向こう側にあるパッセージリングって装置に用があったんだ」

 

 アッシュも知ってるよな? といまだにこちらを睨んで来るアッシュに話を振る。……ちょっとは協調性とかさぁ……言っても無駄か。

 

「パッセージリングはセフィロトを制御する装置だ」

 

「セフィロトを、制御?」

 

 ガイがまるで分からん、という顔をする。俺だってそんなに理解してる訳じゃねーんだ。俺としてはこの辺りでティアとかが説明してくれるもんだと思ってたけど……とてもそんな空気じゃないね。俺が全部説明すんですかそうですか。

 

「えーとだな、俺達の住んでいるこの世界は外殻大地と言って、空中に浮いているんだよ」

 

 外殻大地の話になると露骨にティアとイオンが反応した。よし話を振ろう。

 

「なあ、ティア。俺も外殻大地や魔界(クリフォト)についてそこまで詳しい訳じゃないんだ。出来れば専門家である君から説明してくれないか?」

 

「……私、が? でも……」

 

「魔界の話が教団の機密だって事は知ってる。でも今はヴァンの目的にも関わる重要な事なんだ。説明、してくれないか? 頼むよ」

 

 頼む、頼むと繰り返しながら頭を下げると、やがてティアは根負けしたのか説明を始めてくれた。

 

「……私は魔界と呼ばれる地下世界で育ったの。貴方達の住む場所は、魔界では外殻大地と呼ばれているの。魔界から伸びるセフィロトツリーという柱に支えられている、空中大地なのよ」

 

「私達が今いるこの大地は、空に浮いているという訳ですか」

 

 ジェイドがとても信じられないと言う様につぶやく。

 

「昔、外殻大地は魔界にあったの。けれど二千年前、オールドラントを原因不明の障気が包んで、大地が汚染され始めた。この時ユリアが七つの預言(スコア)を詠んで、滅亡から逃れ、繁栄するための道筋を発見したの」

 

「……ユリアは預言を元に地殻をセフィロトで浮上させる計画を発案しました」

 

 ティアの説明をイオンが引き継いだ。イオンも隠してはいられないと思ってくれたらしい。

 

「それが外殻大地の始まり、か。途方もない話だな……」

 

 ガイが愕然とした様子で言った。実物を見ていないので半信半疑かも知れないが、少なくとも真面目に話を聞いてくれている様だ。

 

「ええ。この話を知っているのは、ローレライ教団の詠師職以上と魔界出身の者だけです」

 

 こっち見んな。いや、そりゃ機密事項なのに知っていれば不思議に思うだろうけどさ。

 

「それじゃ話を戻そうか。セフィロトとパッセージリングの事だな。イオンが言った様に、ユリアは地殻をセフィロトで浮上させたんだ。そのセフィロトを制御しているのがパッセージリングなんだ。……そしてヴァンの目的はパッセージリングを破壊する事だったんだよ」

 

 ヴァンの目的を話すと今度はアッシュが反応した。アクゼリュスに来たって事は崩落の危険性を認識してたんだろうから当然知ってるわな。

 

「ヴァンは俺が使える超振動を利用してパッセージリングを破壊するつもりだったんだ。リングが破壊されてしまうとセフィロトツリーも消滅してしまう。アクゼリュス周辺の大地を支えるツリーが消滅してしまったら……後は分かるよな? 外殻大地が崩落してしまう。16年前のホド諸島の様にな」

 

「そんな……! まさか!」

 

 ヴァンをそれなりに信頼していたのだろう。イオンは驚き戸惑っている。

 

「ティアは……知ってたんだろう。この事を。だからあの日、ファブレの屋敷を襲撃した。違うかい?」

 

「私は……私が外殻大地に上がる前だったわ。兄さんが珍しく魔界の街へ帰ってきた事があったの」

 

 

『――アッシュが何かに勘付いている様です』

『アッシュは妙な所で潔癖だ。この計画が外殻の住人を消滅させると知れば、大人しくはしていまい』

『シンクを監視につけましょうか』

『そうだな』

 

 

 ……うん。どう考えても危険な計画を練っている悪人でしかないね。実の兄だろうが何だろうが報告すべきだったと思うよ。何故教団や神託の盾の偉い人に話さなかったし。原作知識というわけの分からない知識を持つ俺とは違って信じて貰えただろうに。

 

「アッシュも、同じ情報を得たからアクゼリュスに来たんだろう? ヴァンの企みを阻止する為に」

 

 いい加減なんか喋れこの野郎。

 

「俺は……ヴァンの野郎がお前に超振動を使わせるつもりだったと知っただけだ。アクゼリュスを崩落させるつもりである事もな」

 

 俺、ティア、アッシュの三者から同じ情報がもたらされた事で他の皆も信じる気になってくれた様だ。

 

「まさか……ヴァンの奴がそんな恐ろしい事を企んでいたとはな」

 

 ん、おーいガイ。微妙に素が出てるぞ。使用人としてのお前なら“ヴァン謡将“だろ。

 

「とにかく、俺はその恐ろしい企みに気づいたから、色々と手を打ってヴァンを打ち倒したという訳さ」

 

 そこで皆の目線が俺に向く。どうしてそんなに隠された事を知っていたのか理由を説明しろって視線だな。うん。もう隠してはおけないよな。元々の計画でもこの辺りで話す予定ではあったし。

 さーて、少しばかり長い話になるから覚悟してくれよな。

 

 




 ヴァン撃破。この時点でヴァンを倒せたのは非常に大きいです。なのでタイトルも分岐点としました。オーバーリミッツについてはTOVで闘気を発すると言う表現があったのでそれを採用しました。あと地味な表現ですが、戦闘中の詠唱やかけ声は実際の戦闘ボイスを書き出してます。
 アッシュは全てが終わってから登場。原作での、ここのアッシュも私はあまり好きじゃありません。なーにが「くそっ! 間に合わなかった!」だっつーの。語ると長くなるので語りませんけどね、間に合う様なこと何一つしてねーだろっての。
 そしてアッシュを交えて説明会です。主人公よりティアのが説明してた気がしますが(汗)ここから本格的に原作を離れる事になります。アクゼリュスは(まだ)崩落しないし、ユリアシティにも行かないし、アッシュと精神を繋がないし、ベルケンドやワイヨン鏡窟にも行かない。ユリアロードを通ってアラミス湧水洞にも行きません。
 次回は主人公の原作知識バレです。上手く書けるか凄い不安……。

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