注意!今回は阿求さんはあんまり出ません!それでもいい方はごゆっくりどうぞ。
―かみなり―
『雷を操る程度の能力』
危険度…高
人間友好度…低
出没地域…日本全国
見た目は上半身裸で小太鼓を背中に背負っている強面のおじさんといった風貌
それは雷を操る神様の日本での総称であり世界各地で似たような伝承が存在する。
雷は神の怒りとされ、有名どころとなると北欧神話の『雷神トール』やギリシア神話のオリンポス十二神の『最高神ゼウス』神では無いが、バラモン教やゾロアスター教に登場する兵器『インドラの矢』*1が挙げられるだろう。
それ程までに人は雷を恐れ畏怖を集めているのだ。
日本では平安時代には無実の罪によって左遷された菅原道真が怨霊となり平安京の帝の住処にある清涼殿に落雷を落としたと言う話は有名であり後に人々から道真公の祟りと呼ばれるようになる。そしてこれが雷神信仰の始まりとされている。
日本では雷に遭遇したら蚊帳に逃げ込む、くわばらくわばら*2と言うと良いとされている。
また、しつけの言葉として雷がなるとへそを雷神様に盗まれると言う言葉もある。
故に、雷神様に遭遇しても供物を捧げたり呪い避け呪文を唱えるのが効果的だろう。
幻想縁起
一部より抜粋
◆
犬山まなが妖怪城の人柱となったが鬼太郎によって救出されてから数日がたった。
最初はまなに好意的とは言えない態度をとっていたがまなの性格に鬼太郎は態度を軟化させていった。そのことが真名にとっては嬉しいものであった。
だが真名は仲が深くなった猫娘の不倶戴天の敵とでも言うべき妖怪がいると不本意ながら知ってしまった。それは見上げ入道の事件で会ったねずみ男てある。さて、そんなねずみ男は、鬼太郎達と真名が楽しい一時を過ごしている時に人間達に追われていた。
「クソッ!少し金の返済期日が遅れただけじゃねーか!」
そう言いながら走り去った後ろをチラッと向くと黒服にサングラスの如何にも怪しい男二人がねずみ男向かって走っていた。そう、彼等は高利貸しのヤクザの一味であり返済が遅れたねずみ男をとっ捕まえようとしていた。
「待てヤゴら!」
「キッチリ金返さんかい!」
ヤクザ二人はいつも借金を返さない奴らを追っかけているだけ合ってこの道のプロだ。それに対してねずみ男は路上暮らしで多少腕っぷしに自信があるとはいえ、銃なんかは持っていないので多勢に無勢と判断として逃げていた。だが、プロである二人に勝てるわけもなく捕まってしまった。
そして、ねずみ男はヤクザ二人に連れられてビルの屋上に来ていた。
「まさかとは思いますけど〜ここからバンジージャンプでもするんですかい?」
ねずみ男は薄々勘づいていたが僅かな望みを賭けて恐る恐る尋ねるとヤクザの一人がとびきりの笑顔で言った。
「ああ、紐無しだけどな」
ねずみ男は確信した。突き落とされると。なんとか知恵を出して助かる手を考えていたが刻一刻と迫って来てなりふり構わなくなったねずみ男は最後の手段…神頼みをした
「神様助けてくれー!」
そう言うと周囲が急に暗くなりヤクザ二人に雷が落ちてしまった。
「儂を呼んだのは?お前か?しかし御前さん妖怪だろ?」
ねずみ男は状況を理解できなかったがヤクザ二人と違う声を聞いて誰だと思い顔を声のする方向に向けるとそこには強面の男が上半身裸で岩の上に立っていた。
「神……様…?」
ねずみ男は自分の願いが叶ったのか訳が分からなかったが神様(格好からして雷神だと分かった)に事情を聞いた。
「あの〜貴方様はどちら様でしょうか?」
「儂か?儂はかみなりである!」
名前を聞いてねずみ男は取り敢えず下手にてた。
「かみなり様はどうしたんです?」
雷神が言うには最近の人は雷を恐れなくなり不満を抱いていたが久し振りに『神様』と聞いて出番が来たと思い現れたとのこと。それを聞いたねずみ男は…
ビビビっときた!
「あの〜かみなり様!人間達に貴方様の存在を知らしめる策があるんですけど…お聞きになりますか?」
ねずみ男の提案に不審に思ったかみなりだったが嘘だったら雷を落とせば良いと考えて口車に乗ってみることにした。
◆
ねずみ男がかみなりと訪れたのはねずみ男が金を借りていたヤクザの本拠地にいる組長の雨山のところに来ていた。雨山は市長をしているが実は元ヤクザの親玉(小規模も良いところ)であり顔が利く人物だ。
「わざわざ顔出すなんて金、返す気になったんか?」
ヤクザの親玉の気迫に今までのねずみ男は圧倒されただろうが臆せず本題に切り替えた。
「金を返しに来たわけじゃねぇが金儲けの提案ならある」
これを聞いたら借金している分際で…と怒られる物だが雨山はヤクザの親玉、人を見る目はある為ねずみ男の話を虚言ではないと見抜き話を聞いてみることにした。
「実は電力会社を立ち上げようと思うんだ!それに出資してくれれば金も沢山手に入るぞ!」
………雨山は聞いて後悔した。電力会社を立ち上げるなんて何を言ってるんだ…としかし、ねずみ男は自信満々でそれが余計に彼の癇に障るのだ。
「………そんな提案する以上勝算はあるんだろうな?」
雨山がドスの聞いた声で脅すとねずみ男は言った。
「もちろんだ。ここにいる御方に協力してもらえればね!」
雨山はさっきからそこにいた上半身裸の男を一瞥して言った。
「まあ…ええ。失敗したら臓物抜き取ってやるからな」
彼の脅しに少しも臆さないねずみ男に雨山は知らず知らずの内に賭けに乗って成功する可能性を感じていた。
◆
結果から言おう…かみなりによる電力事業は大成功!まあ、他の電力会社は火力やら原子力を行うのに税金や元手の石炭、石油、ウランを用いる為、お金がかかるがねずみ男と雨山が建てた電力会社は雷神の能力で無から有で雷を操れるので変圧や送電をすれば良いだけで、生産効率が低い太陽光、風力、地熱より効率よく大量に電気を生産できるので他社より安い。そんな会社に誰もが飛びつくのは当然と言えた。
もちろん怪しむ者もいたが、家計が苦しい日本家庭では歓迎する者が多数派であった。
ねずみ男は電力会社で得た金で借金(今までに借りた分+会社立ち上げの資金)をすぐに返して大儲け。
雨山は電力会社で借金も返済されて資金倍増。市長の活動にも磨きがかかっている。
かみなりは電力会社で得たお金で贅沢な暮らしをして電力会社で自分がモデルとなったマスコットの『かみなり様』で親しまれており恐れとは違った感情だが彼的には満足な暮らしをしていた。
そして町の為に雨山は日々奮闘している凄い市長…と思われていた。
………が腐っても元ヤクザとねずみ男の二人は法律違反を裏で行っていた。
まず帳簿を変更して納める税金(法人税や所得税)をバレないギリギリの範囲でチョロまかし、警察上層部やメディア上層部を買収、市議会を買収して自分や電力会社の都合の悪い捜査、報道を行わないようにした。そして、選挙票等も改竄した。
金に物を言わせた買収で二人は安泰な地位を掴んでいたが。しかし、事業が拡大する中それと反比例するかのようにねずみ男には問題があった。かみなりである。
かみなりは恐れとは違った親しみの感情を人間から得られて満足していたがやはり『恐れ』の感情を得たい或いはもっと目立ちたいと考え始めてねずみ男に無理難題を押し付け始めねずみ男はご機嫌取りを連日続けていた。
そんなある日とある雑誌にこんな見出しが掲載された。
『雨山市長買収疑惑か?!』
その見出しと共に雨山の買収関係が少なからず世に出回ってしまった。これを重く見た雨山はねずみ男に相談することにした。
雨山は問題の記事を持ってねずみ男の元を訪れた。
「我々の裏金問題が記事で暴露されてしまったぞ!どうするんだ!」
「大変ですね…はい…はい…それは分かってるんですが…はい…」
ねずみ男に話しかけても返答を返さないのに対してイライラした雨山は少し怒鳴りつけるように言った。
「おい!聞いてるのか!」
「黙ってろ!こっちだって忙しいんだ!そっちで何とかしてくれ!」
ねずみ男は雨山を鬱陶しく思いすべての面倒を雨山に丸投げした。
この事を後日彼は心底後悔するのである…
◆
夜の町は電気が各家庭に繋がり明るさを保っているがやはり夜である以上暗い場所は存在しており犯罪の温床になりやすい。そんな薄暗い道路を歩いている一人の女性がいた。名前を五十嵐ゆり子といい、雨山の不正を暴露した記者である。そんな彼女は不意に後ろをつけてくる気配を感じていた。
それが確信に変わりつつあった彼女は懐からスマホを取り出し警察に連絡しようとした。しかし、スマホは電源を切ったわけでも充電切れな訳でもないのにつかなくなり警察を呼ぶことができなかった。
彼女は護身用にと持っていたスタンガンで犯人を気絶させようとした。
その問題の気配を探して数十秒たった時周囲が暗くなった。夜の住宅街である以上しょうがないが彼女の周辺以外は適度な明るさなのだ。
彼女は不思議に思い上を見上げると大岩に乗った牙をこしらえ上半身裸の如何にも鬼っぽい見た目をした男が小太鼓を纏わせこちらを不愉快そうな目で見ていた。
そして男は大岩から降りるが姿勢を崩すことなく着地した。
彼女はおおよそ人間ではない格好に呆気にとられたが直ぐにスタンガンを上半身裸男に当てようとするが男は小太鼓を叩き始めるとバチバチッと大きな音がして男の周りに電流が流れていた。
そして彼はそれを五十嵐記者に問答無用で投げつけた。結果、彼女は悲鳴を上げることなく感電死してしまった。又、副作用で彼女の皮膚は焼けていた。
そしてそんな女性だったものを一瞥して男は去っていった。
◆
翌日の『ビビビ新聞』と言う名前からねずみ男の息がかかっているだろう新聞の見出しにこうあった。
『死因は感電!?一人暮らしの女性、雷に打たれたような火傷』とあった。
「何勝手なことやってんだ!」
「すべて任せる…と言ったのはお前だぞ」
市長室でねずみ男と雨山は言い争っていた。その内容はこれからの事と問題解決の具体案だ。ビビビ新聞にこの事が掲載された事で雨山の後始末を理解したねずみ男はピリピリしていた。ここの所かみなりのご機嫌取りで手一杯であり他の事に十分に根回しが出来なかったからだ。
ねずみ男が任せると言ったのに今文句を言うのはお門違い…と雨山が主張するのに対しねずみ男はこれを見た鬼太郎が介入してくることを危惧していた。
ともかく不毛な争いをしてもしょうが無いとひとまず二人は解散したが問題はかみなりであった。
「あの〜鬼太郎…と言う幽霊族の末裔をご存知でしょうか?」
「何?幽霊族の末裔?其奴がどうしたのだ?」
「そいつは妖怪の中でも強く、人間に味方している奴なんてす。てすから…今回の犠牲者の件で鬼太郎が調査に乗り込んでくる可能性が…」
かみなりは現在裕福な生活を送っており増長…有り体に言えば調子に乗っていた。そこに名前も知らない奴が乗り込んでくると聞いて彼の自尊心は激しく刺激された。
後日…その日もねずみ男によって我慢の日々を送っていたが限界に達した彼は窓から大岩に乗り込んでビルから飛び出すと町の上空で高らかにそして威厳をもって宣言した。
「これよりわしは恐怖で人間の尊敬を集める」
◆
時は五十嵐記者感電死不審事件発覚直後に遡る。
鬼太郎はその日、子泣き爺とゲゲゲハウスで将棋を指していた。将棋をしていた2人だが終盤に差し掛かった頃鬼太郎が不意に立ち上がった。
「どうかしたか?鬼太郎」
「ちょっとねずみ男が悪さしていないか調べてくるよ」
鬼太郎は将棋中にも関わらず途中で抜けてしまった。子泣き爺は酒を呑みながら鬼太郎を見送った。
(王手されそうになって逃げたな…)
子泣き爺がそう思っていることも若干予想しながら鬼太郎はゲゲゲハウスを後にした。
「子泣き爺にはああ言ったけどねずみ男はここ数日碌に連絡も取ってなかったからな…」
彼は公園のベンチでどうするべきか悩んでいた。真名に『かみなり様』と言うマスコットがいる電気会社がいる事を聞いていた。目玉のおやじは『かみなり』と言う妖怪の容姿が『かみなり様』に似ていると言っており妖怪との関与が疑われていた。しかし、特段害も無いため放置していた。(鬼太郎は脳裏にあの男の影がチラついていたが)
不意に周りを見渡すと隣に座っていた名も知らぬ(知る気もない)男性が読んでいた新聞をベンチに置いて去ってしまった。
鬼太郎は興味本位で新聞を覗いてみるとその新聞の名前…『ビビビ新聞』と言う新聞を見て目が点になった。というのもビビビなんて鬼太郎が知る限り目的の人物の口癖みたいな物だからである。そして、その新聞には大きな見出しで五十嵐ゆり子の感電死について報道されていた。怪しいと思った鬼太郎は一度ゲゲゲハウスに行って情報を共有することにした。
◆
時を戻してかみなりの町破壊宣言の後…
そこは地獄が広がっていた。かみなりは宣言通り恐怖により信仰を集めるべく町を破壊して行きその結果機動隊が出動したがかみなりの能力により壊滅的被害が生じた。
かみなりはどんどん町を破壊していたがそれを邪魔する者がいた。下駄を履きちゃんちゃんこを身に着けた妖怪である。そして、鬱陶しく思っていたねずみ男が言っていた鬼太郎だと理解した。
「もう辞めるんだ!かみなり!」
「黙れ!儂は人間の恐怖によって信仰を得るのだ!」
鬼太郎が説得してもかみなりは耳を貸さなかった。そしてかみなりはお得意の雷を太鼓を使って自在に操り鬼太郎達(子泣き爺や一反木綿)に襲いかかった。
鬼太郎も負けじと一反木綿から《リモコン下駄》や《髪の毛針》を使い反撃するが雷を使いバリアの様に展開し身を守っている。
対してかみなりの攻撃は雷速の為目視して回避する頃には攻撃されてしまう為鬼太郎はちゃんちゃんこを使って同じくバリアの様に使い自分達の身を守った。
そんな一進一退の攻防が繰り広げられていたがかみなりの我慢が尽きたのか次の一手を打ってきた。
「つぶれろ!」
その宣言と同時に雷の電磁力を使ったのか住処の岩を雷で持ち上げて鬼太郎を押し潰そうとした。
「オンギャア!オンギャア!」
鬼太郎達も負けじと反撃しようと子泣き爺が泣くことで石化し反対にかみなりを押し潰そうとした。しかし、電気で子泣き爺の動きを電磁力で軌道をそらした。
「くそ!これじゃあジリ貧だ!」
鬼太郎が愚痴を零した。しかし、彼の髪の毛にいつも潜んでいた目玉のおやじには秘策があった。
「鬼太郎!秘策を使うんじゃ!」
「はい!父さん!」
そう言われ思い出した鬼太郎は懐からコイルを掲げるように取り出した。
その隙を見逃さなかったかみなりは鬼太郎の持っている物体についての知識について知らなかったので不思議にも思わず雷を当てた…当ててしまった。
その結果、一億ボルトの電気が鬼太郎に当たった。コイルを持っていた鬼太郎は無傷とはいかなかったがコイルに電気を持っていかれ鬼太郎は一種の電磁石となった。
その人間(幽霊族)電磁石となった鬼太郎は電気の力を利用してかみなりが持っていた太鼓の枹を奪い取ってしまった。
これでかみなりの力は封じられた…そう思ったがただでやられるわけにいかないと考えたかみなりは背中の太鼓の枹を手に持ち鬼太郎に接近、首を絞めてしまった。
鬼太郎は首を絞められた結果、吉川線*3が出来るほどではないが抵抗していた。
そこにかみなりが自身の身体から放つかみなりで鬼太郎を感電死させようと考えた。しかし、鬼太郎は『体内電気』と言う技を持っているため鬼太郎に電気を全て吸い取られてしまいかみなりは大幅に衰弱した。
見逃す筈も無い鬼太郎は自身の『体内電気』+かみなりの電気で威力が大幅アップした電気でかみなりを逆に感電死させてしまった。
そしてかみなりは肉体が滅び魂が霧散していった。
結果として町に多大な被害が生じたが鬼太郎達の活躍で町は平和を取り戻した。………が、これから暗黒期を迎える者も存在する。
◆
廃墟同然となったビルの中で一人の男が焦った様子で作業をしていた。
男の手には鞄があり横には金庫から取り出したであろう札束が無造作に置かれており男は札束を無造作に鞄にしまっていた。
「くそっ!かみなりのせいでトンズラしなきゃならんくなったぞ!」
ブツブツと今は亡きかみなりに文句を言っていたのは元ヤクザ市長の雨山だった。彼は持ち金を持って海外に高飛びする気でいた。しかし、廃墟同然のビルの中から複数の靴音がこちらに急行していた。雨山が慌てて逃げようとすると背中のドアが開いて中から警官や刑事と思しき人がわらわらと出て来た。そして一番先頭にいる男が紙切れを広げて雨山にとっての死刑宣告をした。
「雨山!お前を脱税および発電施設崩壊の件で署までご同行願おう」
提案の形だが令状を持っている以上命令に他ならず彼は全てを諦めるしかなかった。
余談だがねずみ男は持ち前の危機察知能力で一足先にトンズラして路上暮らしにもどったが逃げる最中に痛車にはねられたとか、はねられてないとか…
◆
所変わってかみなりの一連の騒動が終結した後の鈴奈庵では稗田阿求が『幻想縁起』のかみなりのページに今回の事件について纏めていた。数十分後阿求は幻想縁起とは別の書類を大事そうに鞄にしまい、身なりを整えて車に乗り込んだ。
そして運転手に慣れた口調で一言言った。
「千代田区へお願い」
車は発進して都会の騒音に消えていった。
今回、阿求さんを混ぜても良かったんですけど入れてもかみなりが最後の方は兎も角序盤中盤にしている事は良いことですから特に「かみなりだ!」と見つけはするが特段反応しないと考えました。
小鈴「かみなり様ってかみなりじゃないですか?」
阿求「そうね。けど現状害もないし放って置きましょう」
結構コンパクトに纏めたけどやっぱり戦闘シーンは改善が必要ですね。
どれを投稿して欲しい?
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このすば
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ゲゲゲの鬼太郎
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オリジナル