うーん、長くなると思って1と2で分けたけどそうでもなかったかな……
っと思ったがまとめたらやっぱり分けて正解だった。
さて、お腹を存分に満たした銀時たち一行はオリバンダーの店へと戻ってきた。店に入るとまだオリバンダーは奥で杖の製作をしているようだ。
「なぁ、新八」
「なんですか?」
銀時は奥を見つめながら新八へと話しかけた。新八は店内を見ながら聞いた。すると銀時は少し悩んむような仕草をすると口を開いた。
「この小説、あれじゃねぇ?所々『さて』って言葉使い過ぎじゃねぇ?何?作者の陸の癖なの?」
「いやいやいや、そんなこと僕に聞かないで下さいよ」
銀時の言葉に新八は驚いたような口調で言った。するとその話を聞きつけたのだろう何人かが話に入ってきた。
「銀ちゃん、私もそれ思ってたアル」
「銀時、リーダーダメだぞ。そのようなことを言っては……ほら、見てみろ。陸殿が書き辛そうにしてるではないか」
「確かにそうだな、桂と同意見はしゃくだが……」
「そうでさァ、桂と土方コノヤローと同意見なんて嫌ですが、俺もそう思いやす」
神楽に続いて桂、土方、沖田がしゃべった。そんな3人に新八は感心したように言った。
「三人とも流石です。ほら、神楽ちゃんに銀さん……三人を見習って陸さんに謝っ……」
新八が銀時と神楽に謝らせようとすると、また三人にしゃべりだした。
「だから陸殿、書くことに困った時は……エリザベスを書くことをオススメする」
「いや、マヨネーズだろ」
「何言ってんですかぃ……拷問の様子をR指定並みに詳しくに決まってまさァ」
「オィィイ!!あんたらそれが言いたかっただけかァァァァアア!!」
新八が声高く叫んだ。ハリーはあまりの出来事に苦笑いを浮かべた。その時である、奥の方から出来たなどと声がした。どうやら銀時の杖が完成したようである。
銀時たちは少しワクワクとした感じでオリバンダーが出て来るのを待った。しばらく待つと真新しい箱を持ったオリバンダーが出てきた。どうやら完成した杖を箱に入れたようだ。
「完成じゃ、早速振ってみてくれ」
オリバンダーはそう言いながら箱を開けた。箱の中には長さ40センチくらいのキラキラ銀色に輝く杖が入っていた。
銀時は杖を持つとじっと見つめた。色が銀なのは塗ったのかと思っていたがそうではなさそうだ、もちろん洞爺湖の色は銀色ではない。銀時は不思議そうにしながらも杖を振った。すると杖の先から幾つもの光が現れまるで銀時を祝福するかのように周りを回って消えた。
「どうやら、相性は抜群のようじゃな」
オリバンダーは銀時の持っている杖を見つめると満足そうに言った。そして、杖について語り出す。
「この杖は魔力の秘めた洞爺湖と言う名の棒、ある物質……そして不死鳥の尾羽根を二枚にユニコーンの血を混ぜて作られておる」
自分が作ったくせに第三者のようにいうオリバンダー。ちなみに色はいつの間にやら銀色に染まってしまったようだ。そして棒自体に魔力が込められているので入れれるだけすべての魔力のある物質を入れたのだ。ちなみに最初に言った物質は神楽の杖と同じ物質である。
しかし洞爺湖とその物質の相性が良かったため……重くはなっていない。
神楽はそのオリバンダーの言葉を聞くと心底喜んだ。
「キャッホーイ!!銀ちゃんとお揃いアル」
神楽は嬉しそうに銀時に抱きついた。銀時はそんな神楽の頭を撫でる。
「ふむふむ、青春じゃ……次はどなたの杖をお選びかな?」
オリバンダーは銀時と神楽を微笑ましそうに見ると、残った4人を見つめた。
「ふむ、次は新八君でいいんじゃないか?」
桂が言うと残った二人も別に異論は無いのか頷いた。
すると新八はおずおずと前へと出た。
「じゃあ、僕で……お願いします」
「なるほど……シンパチさんの杖はもう決まっておる」
オリバンダーは新八を見つめると奥へ入っていった。そしてある箱を手に持つと戻ってきた。持ってきた箱を新八の前に置くとオリバンダーは口を開いた。
「これは……有名な錬金術師……メガーネ・ノタナカが作った杖ですじゃ、きっとシンパチさんにお似合いですぞ」
「おぉー、これは……」
「す、凄いアル」
「うん、シンパチさんとめちゃくちゃ相性良さそう」
オリバンダーが箱を開けて中を見るやいなや、銀時、神楽、ハリーが言った。他の三人も同意なのだろう。うんうんと頷いている。
「さぁ、シンパチさん……手に取り試してみてくれますかな?」
「え?……いや、あの……」
新八はオリバンダーの言葉に箱の中身を見ながら戸惑った声をあげた。
「も、もしや……気に入らないと?……それなら、こちらではどうですかな?」
オリバンダーはもう一つ箱を取り出した。そして新八の前に置くと開く。新八の口端がひくついた。
「これも凄いんですぞ。あの有名な錬金術師……メガネイ・チバが作ったものでし」
オリバンダーが説明を始めると新八がそれを大きな声で叫んで遮った。
「ってか、二つともただの眼鏡じゃねぇかァァァァアア!!」
そう、箱の中に入っていたのは両方とも眼鏡であった。
「何が有名な錬金術師!?それ、有名な眼鏡店のメガネのタナピーと眼鏡市ピーじゃねぇかァァア!!」
新八の台詞に自主規制が入りました。憶測で店名を言うのはやめましょう(笑)
新八はナレーションに注意をされた。
「いや、注意に(笑)付いてるんですけど……ってかオリバンダーさん、どういうことですか?これ、杖じゃないですよね」
新八は少し落ち着きを取り戻しオリバンダーを見つめて聞いた。
「いや、立派な杖じゃ……まぁ、魔法はひとつしかできないがのぅ」
「え?杖なんですか?……ってか魔法ひとつだけじゃ……ちょっと」
新八は言った。形はどうであれ……杖なら問題ないのかもしれないのだが、魔法学校に入るのだ。出来る魔法が一つでは話にならない。
「では、これならどうじゃ?」
新八の言葉にオリバンダーは再度箱を持ってきた、今度はきちんと杖が入っているようだ。オリバンダーは箱から杖を取り出すと新八に渡した。新八は杖を持つとドキドキしながら振った……その瞬間杖から薄い光の球が現れた。
「どうやら、相性がいいみたいじゃな。その杖はジミの木からつくられ地味な動物の毛が入っておる」
「いや、どんだけ地味強調したいんですか……」
オリバンダーの言葉に新八は力なく突っ込んだ。
さて、銀時たちの杖は決まって……あとは桂、沖田、土方となった。
「では、次はどなたの杖選びかな?」
オリバンダーが聞くとずずいと桂が前へと出た。ちなみに杖の決まった銀時たちは興味なさそうにそれを眺めている。
「おぉ、次はヅラさんですかな?」
「ヅラじゃない!!桂だッ!!」
オリバンダーが言うと桂はいつものお約束の言葉をはいた。そしてゴホンっと咳をする。
「オリバンダー殿……実は俺は欲しい杖があるのだが……」
桂は何故かモジモジとした態度で言う。はっきり言ってめちゃくちゃ気持ち悪いのは言うまでもないだろう。
オリバンダーが首を傾げると桂は息を吸い込み話し出した。
「実は白い杖が欲しいのだが」
桂の言葉にオリバンダーはコクンっと頷き、箱を持ってきた。箱を開けると中には白い杖が入っていた。
「この杖はユニコーンの毛をふんだんに使っております」
オリバンダーは得意気に杖の説明を始めた。しかし、桂は杖を見ながら眉を寄せる。
「オ、オリバンダー殿……これもいいと思うのだが、こう持ち手に黄色の足が有り、顔は黄色いくちばしにパチリとした目の付いた杖はないのか?」
「あるわけねぇだろ!!ってかそれ杖じゃなくてエリザベスじゃねぇかァァア!!」
ヅラの細やかな要望に思わず新八が突っ込んだ。
しかし、オリバンダーは少し悩むように考え込むと奥へと行きある箱を取り出してきた。
「なんとお目が高い。ご要望の杖はこいつのことですかな?」
オリバンダーはそう言いながら箱を開けた。
中に入っていたのは10センチくらいあろうかというエリザベスによく似た人形だ。その人形に20センチくらいの棒が突き刺さっている。
「こ、これは……エ、エ、エリザベスゥゥウ!!」
桂はその杖を箱から出すと頬擦りを始めた。その姿は何というかキモかった。
「ふむ。気に入ってくれたようじゃな。ではではヅラさん……そのキモいじゃなかった杖を振ってみてくれんか?」
オリバンダーは若干本音が混じりながらも言った。
すると桂は頷き杖を振った。人形の黄色いくちばしが開き丸い光を出した。どうやら、相性は抜群のようである。
「ふっはははァ!!エリザベスは俺の物だ。銀時、銀時。どうだ良いだろう」
桂は嬉しそうに笑い杖に頬擦りをしながら自称桂の親友である銀時に自慢するように言った。銀時は桂と杖を交互に見るときっぱりと言った。
「キモい」
「な、何を言う。銀時!!この杖をキモいだなんて」
桂は銀時の言葉に眉を寄せて文句を言った。しかし、銀時はもう一度きっぱりと言う。
「いや、杖と一緒にいるお前がキモい。ってかお前が単体でキモい」
「はははっ、銀時。それはヤキモチだな。安心しろ、俺がどんなにエリザベスを愛でようとお前は俺の親友だからな」
銀時の言葉は聞いて勘違いしたのか桂は胸を張ってきっぱりと言い切った。
「何こいつ。キモいってかウザいんですけどォ」
銀時は不服そうに眉を寄せた。
さて、銀時と桂がじゃれあってる間にも杖選びは進んでいた。どうやら今度は沖田の杖を選んでるようだ。
「ふむふむ。こ、これは」
オリバンダーは沖田を見ながらどんな杖が良いかと店内を見渡した。
そして気付いたのだ。
店内にあるほとんどの杖が沖田に従っていることを……
(まさか……いやいや、まさかそのようなこと相性関係無しに杖が従いたがってるなんて有り得ないことじゃ)
オリバンダーは自分の思ったことに首を振って否定をした。何故なら杖には一つ一つ癖がある。そのため相性の合う術者は限られてしまうのだ。だから、全ての杖と相性の良い術者など見たことがない。そう今目の前にいる人物以外は……
「どうかしたんですかィ」
黙ったまま自分を見つめるオリバンダーに首を傾げる沖田。
「いやいや、何でもない何でもないですじゃ」
オリバンダーは誤魔化すようにブンブンと首を振った。そしてふと何かを思いついたのか奥へと入っていった。
そして古臭い箱を持ってきて沖田の前で開けた。中に入っていたのは45センチくらいの栗色の杖であった。
「これは……サディスティック国のサドの木で作られた杖じゃ。何故か今まで相性の合う者が居なかった。この杖を作った時、ドSにしか扱えないと言われたのだが……君なら……」
オリバンダーが言うと沖田は杖を掴み振った。すると、何故か土方の頭の上にたらいが落ちてきた。
「いてぇっ!!」
「ふふん、お前なかなかやるじゃねぇか。俺の杖にしてやりまさァ」
沖田は満足そうにニヤリと笑った。どうやら相性は抜群である。
オリバンダーはその様子に少し苦笑いを浮かべながら最後の1人の名前を呼んだ。
「では、次はヒジカタさんですじゃな」
「いつっ……総悟め」
土方は痛そうに頭を押さえながらオリバンダーの前に立った。すると、オリバンダーはある箱を取り出してきた。中には小刀のような黒い杖が入っていた。土方は少し目を見開くと杖を握りしめ振った。丸い光が土方の周りに現れる。
「相性良いようじゃな。それじゃあ、これで全員の杖は決まりましたかな?」
オリバンダーが言うと土方がおずおずと手を上げた。
「ん?ヒジカタさんどうかしましたかな?」
「いや、なんか俺……普通じゃねぇ?最後がこんなあっさりでいいのか?」
土方が言うとオリバンダーは少し考えた。そして身も蓋もないことをきっぱりと言う。
「仕方ないですなァ。ヒジカタさんのネタはマヨ以外思いつかなかったもので……」
「いや、ネタって何!?ってかそれ絶対作者の言葉だろうが!!」
土方は突っ込むように言ったがもちろん無視である。もうネタ切れなのだから。
「よし。じゃあ杖も決まったし、お前ら行くか」
銀時が言うと土方以外は頷いて店から出て行った。
「おぃぃい!!いいのか?こんな終わりでいいのかァァア!!」
土方の叫び声はしばらく店内に響いていたとか……いないとか……