TS魔法少女 響 作:ときんときん
その日、キョウは本体討伐の選抜メンバーに選ばれていた。彼を含めた十数名の魔法少女たちは、街の避難先――シェルターのひとつ――の防衛を任されていた。
一方、当日以外の魔法少女たちは事前に現れる眷属の処理を担っており、当日の選抜メンバーが万全の状態で本体に立ち向かえるよう、力の温存を図っていた。
そして、魔物本体の発生当日。
市内はすでに非日常の空気に包まれていた。緊急放送に従って住民たちが避難場所へと急ぐなか、キョウは小型の浮遊端末と通信しながら、シェルターへの誘導を続けていた。
「みんなー!! こっちだよー!!」
「こちらへどうぞ。焦らずゆっくり進んでくださいね。」
誘導をする中にはキョウの見知った顔であるあかりとみのりもいた。彼女たちに負けてられないと、キョウも声を張り上げて避難誘導をする。
「こちらの通路、まだ通れます! 小さなお子さんは先に行って!」
「おい! キョウちゃんが避難誘導してるぞ!!お子様に道を開けろぉ!!」
「うおおおおおぉおおおお!!」
「は、早く行ってくれな……?」
キョウには変なファンも多い。妙に統率の取れた彼らは道を開けるように端に寄っている。その道を親子連れがそそくさと移動する。
「ありがとう、お姉ちゃん!」
母親と手をつないで走っていた少女が、振り返ってキョウに笑いかけた。
「がんばってね!」
キョウは一瞬驚いた顔を見せた後、ぱっと表情を明るくする。
「……おう、任せとけ!」
迷いのない声で返すと、再び人々の誘導に戻る。短いそのやり取りが、妙に胸に残った。
やがて、避難エリアに到着した全住民の確認が完了し、キョウは魔導保全局に通信を入れた。
『こちら鈴宮。第三区・第六避難先、住民の全員避難を確認。念のため封鎖を行って、迎撃体制に入ります。』
『確認した。引き続き、防衛を頼む。』
「了解。」
そうしてキョウは通信を切り、軽く深呼吸する。
これからが本番だ――自分の力が、守るためにあることを思い出すように。
***
一方、魔導保全局本部。
大型モニターには市街地全体の魔力分布が表示され、中央付近に収束する濃密な反応――魔物本体の出現を予兆する波形が浮かび始めていた。
「第二区から第七区まで、すべての住民の避難完了。最終封鎖も済んでいます。」
「眷属発生の兆候は散発的に残っていますが、抑制部隊が継続して対処中。大規模出現の可能性は現在のところ低めです。」
「本体の発生地点には、選抜された精鋭部隊をすでに配置済み。氷室誠の班も現地にて待機中です。」
オペレーターたちが次々と報告をあげる中、指揮卓の後ろで、望月は俯いたまま無言で立ち尽くしていた。
手にしていた書類も、すでに読み終えているのか、握る力が緩んでいた。
その横顔は、いつになく暗く沈んでいる。表情は変わらないが、その沈黙の奥に、何かが渦巻いているようだった。
(……俺は、どうすれば。)
そう考えているようにも、ただ何かを恐れているようにも見える、望月の沈黙。
作戦は進んでいる。すべては予定通り。
それでも、彼だけが、時を止めたように思考の中に沈み込んでいた。
避難完了の報が入ったのは、発生予定時刻の約30分前だった。
各地の避難シェルターに収容された住民たちは、魔導保全局が設けた結界の下、緊張した面持ちでその時を待っている。
魔導保全局から通信が入り、全員に「その場での待機」が命じられた。
シェルターの内と外、二重の防衛体制。魔法少女たちは数人が内部に残り、残りの十数人が周囲を取り囲むように散開していく。
キョウの担当するエリアもその一つだった。
だが、彼女の配置だけは他とは少し異なっていた。
「なぁ、ほんとにやっていいのか?」
隣で準備していたあかりにキョウが問いかける。
「もちろん! 緊急事態だもん、全力でいこうよ!」
「そうですよ、遠慮することはありません。」
あかりは軽く笑って答えて、横から来たみのりもそれに同意する。それを聞いていた他の魔法少女たちも皆首を縦に振り首肯していた。
キョウは深く息を吸い込む。そして、意識を集中させると、両手を前に掲げて魔力を流し込んだ。
静かな空気に、ふわりと風が巻き起こる。
「――展開、開始。」
目に見えない何かが空間を歪ませ、やがて淡い光を伴って巨大な壁が形成されていく。
それは、まるでシェルターそのものを包むようにして、幾重にも重なる結界の盾。
近くの魔法少女たちは、その異様な規模と精度に、言葉を失っていた。
「……本当に、すごいですね。」
「……これをシェルター全体に張るなんてね……魔力量は大丈夫なの?」
「まぁ消費は多いけどな、半日は展開してられるぜ。」
キョウの返事に再度絶句する魔法少女たち。しかし彼女たちの間には魔物に立ち向かう良い雰囲気が流れていた。
そして、運命の時が訪れる。
空がゆっくりと、だが確実に赤黒く染まっていく。
街灯や信号、電光掲示板が次々と瞬き、異音を立てながら停止する。
空間に歪みが生じ、空気が重たく粘つき始める。
「空間異常、確認……!」
保全局本部からの通信が響く。
すぐに次の報せが続く。
「魔物本体、発生を確認! 迎撃班、展開を開始せよ!」
誠を含む精鋭たちが、すぐさま各所に展開されていく。
同時に、シェルターを守る前線にも動きがあった。
「こっちにも来るわよ! 数……多い!」
キョウたちの視界に、這い寄るようにして現れた影があった。
それは人型とは言い難い、不定形の魔物たち。
この世のものとは思えない咆哮とともに、シェルターへとまっすぐに迫ってくる。
「――来たぞッ!」
結界が輝き、眷属たちは触れた瞬間に弾かれる。
しかし、それでも奴らは止まらない。数で押し切ろうと、波のように押し寄せてくる。
「結界があるとはいえ……近づけさせないよ!」
「そうですね、全て打ち倒してしまいましょう。」
魔法少女たちは武器を構え、魔力を解放する。
キョウもまた、前に出て戦うために一歩踏み出していた。
(ここは――絶対に守る。)
胸の奥で強く決意したそのとき、再び結界が光を放ち、眷属の一体を焼き払った。
その光の中で、キョウは静かに呟く。
「……一匹も、通させねぇからな。」
シェルターを取り囲むように展開された結界。その一角――北西側の防衛線は、ほとんど一人の魔法少女によって支えられていた。
鋭い鳴き声が空から響き、漆黒の翼を広げた眷属たちがシェルターに近づく。そしてシェルター目掛けて一直線に降下するが、シェルターを覆うように張られた結界に阻まれる。
突撃して怯んだ眷属に向けて魔法少女たちは遠距離攻撃をして仕留める。
「キョウちゃんの結界、すごい……!」
「これなら、いける!」
淡く青白い光を放つ結界が幾重にも重なり、魔物の突進を受け止め、絡め取り、鋭い棘のように反転して貫いてゆく。そのすべてを、鈴宮キョウは流れるような動作で制御していた。
「……っ、来るな!」
突進してきた大型の魔物が、隣の魔法少女に狙いを定めて跳躍した瞬間、キョウの手がわずかに動く。それだけで、空間が歪み――跳びかかった魔物の動きが、宙で凍りついたように止まる。次の瞬間、透明な結界の槍が四方から収束し、無音のままその身体を貫いた。
結界の光が霧散し、倒れた魔物の残骸が地に落ちる。
「嘘……今の、一瞬で?」
近くにいた魔法少女が息を呑む。
その背後では、さらなる魔物の群れが接近していた。しかしキョウはひるまない。彼女の周囲に空中を漂うように結界が並び、触れるものすべてを押し返し、押し潰し、破砕していく。
――一角、だけではない。周囲の視線が自然と彼女に向けられていた。最も過酷な位置にいるはずのキョウが、最も安定した防衛線を築いていたのだ。
「すご……キョウちゃん、まるでひとりで全部守ってるみたい……!」
その様子を見ていた、別の防衛ラインのあかりが思わず呟く。隣にいたみのりが拳を握った。
「負けてられません、私たちも!」
「うん……行こう、みのりちゃん!」
互いに頷き合い、ふたりは新たに出現した魔物の群れへ向かって駆け出す。戦場の熱気が一層高まっていく中――
ふ、と。空気が変わった。
冷たい風が通り抜けるような、空間そのものが軋むような違和感。周囲の魔法少女たちが動きを止め、無意識に空を仰ぐ。
次の瞬間。
黒く、禍々しい瘴気を纏った魔物が、森の奥から現れた。通常の眷属とは明らかに異なる、鋭く、凶悪な気配。目を合わせただけで圧倒されそうな、異質な存在。
叫び声が上がる。
高位の眷属が、煙を引くように空を裂いて魔法少女へと突進していた。獣のような咆哮とともに、周囲の空気が一気に重たくなる。
「っ——あぶねぇ!」
キョウは即座に結界を展開。
盾のように魔法少女と眷属の間に差し込み、さらにもう一枚を反対側から挟み込む。透明な結界が刃のような形に変化し、眷属を閉じ込めるように囲む。
しかし——。
「は……?」
ギギッ、と軋む音の直後、結界が音を立てて砕けた。
破片のように砕けた光が散り、キョウは目を見開く。
「……いまの、結界が……破られた?」
信じられない。
これまでどんな魔物にも通用してきた結界が、あっさりと力任せに押し切られた。冷たい汗が背を伝う。
眷属が、キョウの方へと向きを変える。
——格が違う。
そう直感した瞬間、キョウは再び構えを取り直した。
◇
その頃、魔導保全局の中央モニター室では、警報がけたたましく鳴り響いていた。
「シェルター第七区域付近、異常な魔力反応を検知! これは……高位の眷属か!?」
「他の区域ではそのような反応は出ていません!」
報告を受けた幹部たちがざわめく。
「まずいぞ、あそこにはまだ新人も多いはずだろう!」
「だが第七区域には涼宮がいる。彼女の魔力量なら――」
「だとしても、相手が高位の眷属では荷が重い! まだ経験も浅いんだぞ!」
「配置を増やすか? 援護を――」
ただ、自分の中のある一点だけが、静かに、しかし強く熱を持っていた。
(キョウが……)
画面の端に映る、淡く光る防衛結界。
その中心にいるはずの、白い髪の少女。
――彼女は、きっと今も戦っている。
それを思った瞬間、望月は無意識に椅子から立ち上がっていた。
思考が追いつくよりも早く、足が勝手に動き出していた。
「……望月!? どこに行く!」
同僚の声が背後で飛ぶ。だが、彼は振り返らない。
廊下を駆け抜け、扉を開け放ち、局舎の外へと出る。
(俺には、戦う力もない。あの場でできることなんて……何一つ、ない……)
そう理解している。
だが、それでも足は魔導保全局の外へ向いた。
(……なぜ、俺は外に、キョウのいるエリアに行こうとしているのだろう。)
胸の奥に小さく灯った感情が、ただその一つの問いを繰り返していた。
キョウの、まっすぐで無茶な言葉が、耳に蘇る。
――『お前のおかげに決まってるだろが!!』
あの言葉を、望月は受け止めきれずにいた。自分のことを認めてくれる彼が、それを認めれずにいる自分が、とにかく苦しかった。
この苦しさの答えを、望月は求めていた。
爆風が吹き荒れる。煙の中から姿を現したのは、巨大な翼を持つ高位の眷属。
その爪が横殴りに薙ぎ払われ、前線の魔法少女が一人、吹き飛ばされた。
「くっ……!」
キョウは結界を展開し、即座にバリアを張る。
しかし――。
バチン、と乾いた音。次の瞬間、結界は粉々に砕け散った。
「クソッ! 結界が破られる……!」
今まで破られたことのなかった守りが、まるで薄紙のようにあっさりと引き裂かれた。
混乱の中で、キョウは結界を尖らせ、鋭い槍のように放つ。しかし、眷属は微動だにしない。羽ばたきひとつで風圧が押し返す。
(効いてない……どうすれば……!)
周囲を見れば、他の魔法少女たちはそれぞれ別の眷属を食い止めている。援護は望めない。
そんな中、耳元の無線が鳴る。
『キョウちゃん! 私たちが周囲の眷属は抑えるから、シェルターの結界を解除して! そいつに全力をぶつけて!』
あかりの声に続いて、みのりの声も重なる。
『今しかありません。あなたしか、そいつは倒せません……出し惜しみせず、早く!!』
「でも、他の魔物たちが……!」
再び無線。
『こっちは任せろ! あんたが信じてくれなきゃ、意味ないでしょ!』
『空の魔物くらい撃ち落とすさ! あんたが今、やるべき相手はそいつだ!』
――信じて。
声が重なっていく。
今まで一人で戦ってきた、と思っていた。けど、違った。
「……わかった。じゃあ、任せる!」
キョウは迷いを断ち切るように叫び、足元に展開していたシェルターの結界を解除した。
キョウは一つ、深く息を吸う。
シェルターの結界を解除し、解き放たれた魔力が空気を震わせた。
(魔法はイメージ。望月は、そう言っていた……。)
結界を一点に集中させた強固な盾。それは確かに強いものだった。だが、いま目の前にいるのはそれすら打ち砕く“高位の存在”。
――それなら。
キョウが手を掲げると、魔力が波紋のように広がった。高位眷属の巨体を中心に、空間に一枚の結界が展開される。
それはまるで、花びら。
ひとつ、またひとつ。花びらが重なり、円を描いて展開させる。淡い光が何重にも連なり、やがて巨大な“花”となって地に咲いていく。
この"花"はシェルター付近で戦う魔法少女達にも見えていた。
「すごい……」
あかりの声が漏れた。隣で戦っていたみのりも目を見開く。
「これは……キョウちゃん……。」
花に囲まれた高位眷属は危機を察知し、爪を突き立てながら、空を切るようにキョウへと一直線に駆け出す。
それでも、キョウは結界の展開に集中している。
(……魔法はイメージ……これだけの結界なら。)
キョウは指をひとつひとつ折りたたむように閉じる。それに合わせて結界が中心に向かって閉じていく。
その様は、花びらが閉じて蕾に戻るよう。
全方向から押し寄せるように、幾重もの結界が収束する。
高位眷属はキョウに向けて突進する。爪を突き出し、風圧が迫る。
しかし、その爪は花びらの結界に阻まれる。その巨体も少しずつ内側に押し込まれていく。
そして――
「――閉じろ。」
淡々と、けれど確かな意志を込めてキョウが呟く。
光の蕾が、静かに、そして確実に収縮していく。
ギュウ、と空間が軋むような音が響き――
光が弾け、風が吹き抜けた。
花は、すでに消えていた。
そして、そこに“高位の眷属”の姿はなかった。
タイヤが砂利を踏みしめ、急停車した音が夜の空気を裂いた。
ハンドルを握ったまま、望月は息を詰める。前方に広がるのは、無機質なシェルターの外壁。そしてそれを包み込むように、淡く青白い光を放つ結界の群れ――
まるで無数の水面が重なり合うような、幻想的な光の構造体。それはまさしく、キョウの結界だった。
(やはり、規格外だ……。)
異様な光景だった。美しく、それでいてどこか理屈を超えた“異質さ”がある。理論や数値の先にある魔力。制御の限界を超えた、何か。
キョウの異様さを再確認するという、少し場違いな思考ができているのは、その結界がキョウが無事だという証明でもあったからだろう。
ゴォン、ゴォンと遠くで戦闘音が響く。
結界の向こうでは、魔法少女たちが命を賭けて戦っているのだと知れる。
だがその瞬間――
「……っ!?」
シェルターを覆っていた結界が、まるで幕が下ろされるように一斉に消えた。
鼓動が跳ね上がる。
頭が真っ白になる。
「キョウ……っ!」
キョウがやられたのか、という最悪の想像が脳裏をよぎる。信じたくない。そんなはずはないと否定しながら、望月は車のドアを乱暴に開けて外に飛び出す。
シェルターに向かって駆け出したそのときだった。
――空気が変わる。
風が舞うように、空間が波打つ。
視線の先、シェルターの前に花のような結界が展開されていた。淡い光の花びらが何枚も重なり、ゆるやかに旋回しながら咲いていく。その中心に、白い髪の少女が立っていた。
「……キョウ……。」
彼は静かに、両手を花びらの中心に向けている。風に髪を揺らし、敵を見据えて。その姿はまるで、嵐の中心に咲く一輪の花のようだった。
そしてその花に向かって、高位の眷属が突進する。
異形の羽音、鋭い爪、吹き荒れる瘴気。
だが――それらを全て、花は拒絶するかのように飲み込んでいく。
花びらが、ゆっくりと、しかし確実に閉じていく。
まるで蕾に戻るように、結界が収束する。
「……!」
光が一点に集まり、空気が軋む。
そして――
パァン、と静かな光が弾け、風が吹き抜ける。
花はすでに消えていた。
眷属の姿も、もうそこにはなかった。
ただそこに立っていたのは、結界を解き、静かに息を吐く人物、鈴宮キョウ。
望月は、言葉を失っていた。
美しかった。
力の行使が、あれほど静かで、あれほど清廉で、あれほど美しく映るとは思わなかった。
(俺は……。)
自分には、戦う力などない。
それでも、あの場所に立つ彼の、隣に立ちたいと思った。
その思いが、胸の奥で確かに灯った。
「おつかれー!」
「すっごかったよ今の!」
「あれ見てた魔物もビビってたんじゃない?」
「ぶっちゃけ私もビビった。」
戦いが終わった直後、魔法少女たちがわあわあとキョウの元に集まってきた。破顔する者、肩を叩く者、興奮冷めやらぬ面々の中で、キョウは苦笑しながら手を振って応じる。
けれど――
ふと、その輪の外に視線を向けると、シェルターの陰に立つ一人の男の姿が目に入った。
「……は!? おま、なんでいんの!?」
驚愕と困惑が一気に吹き出す。そこにいるはずのない、いや、いてはいけないはずの男。白衣の裾を乱しながら、それでも真っすぐに自分を見つめてくる――望月だった。
「……抜け出した」
相変わらず端的な答えに、キョウは頭を抱えた。
「は、ひとりで!? 危なすぎるだろ、何してんだよ!?」
必死のツッコミも、望月の耳にはもう届いていないようだった。彼は一歩前に出て、畏まったような真剣な顔で口を開く。
「キョウ。」
「……な、何だよ。」
戸惑いながらも視線を逸らせないキョウに、望月はゆっくり、しかし確かな言葉を紡ぐ。
「……君の力になって、支えて……君の……隣に立てるようになりたい。私に、できるだろうか?」
その言葉に、キョウはしばし言葉を失った。
――隣に。
キョウは最初から望月を認めていた。担当、パートナーとして支えてくれる存在。隣に立っていると言ってもいいくらいだ。
キョウは望月の隣に立つ。あえて問いの返事はしなかった。
「……勝手に抜け出したんだろ? 一緒に謝ってやるから、避難誘導終わるまで待ってろ。」
「……! あぁ、すまない……!」
「謝ってんじゃねーよ、アホ。」
キョウは望月の大きな背を小突いた。
感想や評価を頂けると嬉しいです。
これ以降は不定期投稿になりますが、出来るだけ早く投稿できたらと思っています。
ここまで呼んでくださり、ありがとうございました。