書き溜めがあるので続けて次話投稿。
設定とかは色々適当。矛盾とか間違いとかあったらこっそり教えてね。あと、パーツ解禁のタイミングは独自解釈だよ。BASHOとかどう考えても初期販売してそうなのに解禁海越え後だし。
──ISB2262 惑星ルビコン3。
辺境の開発惑星でしか無かったその星は、エネルギー資源でありながら情報導体としての側面も併せ持つ「コーラル」と呼ばれる新物質の発見により、一躍有名となった。コーラルが人類文明の発展に多大な貢献をもたらすと嘱望された事で、様々な組織や団体が集い研究を進めていた。
しかし、今から半世紀ほど前に起こった大災害「アイビスの火」によってコーラルは焼失、ルビコン3とその周辺星系は致命的な環境汚染を受けることとなる。
それ以降、ルビコン3は危険領域として惑星封鎖機構による封鎖が行われる運びとなり、現地住民である"ルビコニアン"共々外界から隔絶され続けてきた。
コーラルが失われ、価値の無い惑星と思われてきたルビコン3。
だがつい最近それが覆される出来事が起きた。
"コーラルは未だルビコンに燻っている"
ある独立傭兵からのリークによって、ルビコン3は再び世界の注目を浴び始めたのだ。それ以降、アーキバスとベイラムを筆頭に多数の勢力がコーラルを手中に収めようとあの手この手で封鎖機構の隙を突きルビコン入りを果たすという様相を呈していたのだ。
そして、猟犬の飼い主たるハンドラー・ウォルターの目的もまた、コーラルにあった──
『617、621。突入カプセルの電源を落とす。あとは合図を待て』
「………」
『………』
私と後輩の猟犬である621の乗る突入カプセルがルビコン3への降下軌道に乗った。
ウォルターの声と共に全ての電源が落ち、ACのコクピットが一時的に暗闇に包まれる。
今から私達はルビコン3へ密航する訳だけど、その際にどうしても対処しなくちゃいけないモノがある。それは、惑星封鎖機構が所有する超大型兵器「衛星砲」。封鎖区域であるルビコン3へ侵入しようとするあらゆる者を、恐ろしい精度と威力のレーザー砲で文字通り消し炭にしてくる。
それを回避するための手段は陣営によって色々あるのだけれど、今回私達は"落下するデブリに偽装する"という選択肢を取った。過去に散々コーラルを巡って争いが起きたせいか今でもルビコンに落下する人工物というのは多いらしい。それを利用してギリギリまで衛星砲の監視を掻い潜るわけだ。619達を失った封鎖機構拠点の襲撃も、このための布石だった。
「……………」
『……………』
621と2人でウォルターの合図を待つ。
「……………」
『……………』
少しずつ機体から伝わる揺れが大きくなってくる。
『今だ。起動しろ』
「了解」
『…りょうかい』
ウォルターから合図が来た!
私はすぐさま突入カプセルの電源を入れる。
フィ-ッ!フィ-ッ!
「ッ!」
するとすぐに機体COMが警告音を響かせる。機体に大ダメージが入りそうな攻撃を察知した際に鳴らされる音だ。
私が衛星砲に狙われたらしい。
ウォルター曰く、直撃はしない筈だとの事だが果たして──
バシュウッ!!!
『617ッ!』
ガァンッ!!!
「うぅッ…!」
まずい。かなり手酷くやられた。
ACを格納するコンテナ自体は無事のようだが、揺れが酷い。
『617。まだ高度が高いがカプセルは放棄しろ』
「了解…ッ!」
私はウォルターの指示に従ってカプセルを脱出。機体ブースタでの着陸を試みた──
╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌
[ISB2262 惑星ルビコン3に着陸]
汚染市街へ降下したACのコクピットに、機械音声が響く。
ルビコン土着企業のひとつ「
『621。お前は予定通り降下出来たようだな。ACの残骸を漁って生きている傭兵ライセンスを探せ。密航者には、身分証が必要だ』
「…りょうかい、ウォルター」
それを駆るのは、ハンドラー・ウォルターの猟犬がひとり「C4-621」。傭兵らしからぬ小柄な銀髪美少女という容姿をしていながら、彼女の先輩に当たる617に匹敵する才能を秘めていると目される人物。
ウォルターのある目的の為ルビコン3へ密航した彼女は、機体に異常がない事を確認すると早速仕事の為に動き始める。
「AC!一体どこから!?」
「所属不明…独立傭兵か!応戦しろ!」
『解放戦線の武装ゲリラか。仕事の障害になる、排除しろ』
「わかった、はいじょする」
近くにいたルビコン解放戦線の軽MTを、ベイラム製アサルトライフル「RF-024
『ACの残骸反応をいくつか検出した』
621が周囲の敵を排除し終えた辺りでウォルターから再度通信が入る。探しているものかも知れない反応を見つけた、と。
『マーカー地点を巡れ』
「りょうかい。アサルトブーストきどう」
ピピッという音と共に、モニター上に3つほどマーカーが表示される。
そして、そのうちの一つへ向けて機体を急加速させた。「アサルトブースト」と呼ばれる進行方向への高速移動を行う操縦テクニックを用いて残骸の元へと向かう。
「いたぞ!報告のあった機体だ!」
「所属を吐かせるぞ!」
「じゃま」
「こっ、こいつ──」
そこにいた解放戦線の盾持ち軽MTをライフルとブレードで手早く片付け、残骸からデータを抜き取る。
[ライセンスコード:トーマス・カーク]
[・ライセンス失効済み]
しかしそれは撃破されてから時間が経っていたからか既にライセンスは失効済みであり。
『失効済みライセンスか…。次に向かえ』
621は他のポイントへと向かった。
ババババババッ…
それは、1機目の残骸があった場所から2機目の残骸へ向かう途中だった。
どこからかヘリコプターのような音が聞こえてくる。
『あれは…!封鎖機構の巡回だと?』
視線を音の聞こえてきた方向へ向けると、そこにはACすらも霞んでしまいそうなほど巨大な武装ヘリがやって来ていた。
「SG!サブジェクトガードが来たぞ!」
「よせ構うな!退避しろ!」
正式名称「AH12 HC HELICOPTER」。全長300mはあろうかという巨体に交差反転式の2つのローター、機体下部に2基備え付けられた巨大な4連装ロケット砲と4連機関砲2基に6連装ミサイル発射機が左右に3基ずつという、過剰な武装が特徴のヘリコプター。
惑星封鎖機構が保有する大型兵器のうちのひとつで、アーキバスやベイラムといった企業勢力は勿論のこと、ルビコン解放戦線の武装勢力や621のような独立傭兵も目をつけられればお構い無しにその脅威を容赦なく振りかざしてくる。
今回はサブジェクトガード──警備部隊の巡回として出てきたようで、近くにいたルビコン解放戦線の戦力に爆撃を行い始める。
『余計な手出しはするな。目をつけられるとまずい』
「わかった」
幸い621へ攻撃してくることは無く去っていったが、あれ程の機体を撃破せねばならないとなっていた場合、一筋縄ではいかなかっただろう。
封鎖機構の武装ヘリも去ったということで、621は残骸漁りを再開する。しかし──
[ライセンスコード:
[所属:ベイラム・インダストリー]
『企業所属では足がつく。避けるぞ』
こちらはまだ有効な状態のライセンスだったが、企業所属ライセンスは密航が露呈する可能性を考えると避けたいものであり、これはスルー。
[ライセンスコード:モンキー・ゴード]
[ランク:--/-]
『傭兵ランク圏外だ。目当ての物ではない』
続いて見つけたライセンスもまだ有効ではあったが、傭兵としての実績が低く大きな依頼が入りにくいライセンスだったため、こちらもまたスルー。
一定の実績があり企業所属ではないまだ有効なままのライセンス、などという都合のいいモノはそうそう見つかることは無く。
『──621。もうひとつ反応を検出した』
ここ一帯で見つからないのなら他のエリアを捜索することも視野に入れるべき、そういう流れになろうかという所で、ウォルターがこの汚染市街にもう1機撃破されたACを発見する。
『あの残骸だ。アクセスしてみろ』
「…にてるAC」
周辺よりも一段高い位置に落ちていた残骸。621の機体とよく似たORBITERフレームをベースとする機体で、近くにはその機体の持ち武器だったであろうライフルと近接武器が落ちている。
621は残骸に機体を近付け、残ったデータへのアクセスを試みる。撃墜されてから多少時間が経っているようだったがデータが破損しているということも無く、ウォルターが手早くデータを解析していく。
「617は…どうなった?」
『…617が気になるか。あいつは──』
そんな解析の中、621は617の行方を訊ねる。目の前の残骸が自分の機体「
その問いに対しウォルターは少し言葉を詰まらせる。今回のミッションは621と617による同時進行であるため、当然ウォルターは617の機体状況も逐一確認している。しかし617の機体は今……。
そう言い掛けた時だった。
ババババババッ…
何やら聞き覚えのあるローター音が響いてきた。
「…ヘリコプター?もどってきた」
「やはり目をつけられていたか…」
先程ルビコン解放戦線を蹂躙して去っていったはずの惑星封鎖機構大型武装ヘリが再び舞い戻ってきたのだ。
あの時。武装ヘリは621には目もくれることなく去っていったように見えたが、その実しっかりと排除対象として認識されていたらしい。
『封鎖機構とやり合うのは本意ではないが…仕方ない。迎撃しろ621。今ならお前が特定される事はない』
「りょうかい、ウォルター」
621は一段ギアを引き上げて武装ヘリとの戦闘に入った。
╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌
[強化人間C4-617 生体反応確認]
「ぐっ…」
COMボイスで目が覚める。
負傷はしていなかったが…全身が痛い。
「機体ステータスチェック」
[
[左肩武器 破損]
[通信システム 損傷]
突入カプセルを放棄して飛び降りたまでは良かったが、流石に高度が高すぎて綺麗に着陸成功とは行かなかったらしい。
着地の衝撃で
「自力で探すしかないか」
私が降下した場所は、このルビコン3各所に建設されたメガストラクチャー「グリッド」のうち、"ベリウス西部"にあるグリッドのどこかのようだ。正確な座標は分からないが、本来の降下地点から北西に逸れていったのは分かっているので、いくつかグリッドを抜けつつ南東へ進んでいけば見つけてもらえるだろう。ウォルターが付いているから平気だとは思うが、621がどうなったかも確かめねばならない。
ひとまず、それなりに値の張ったシュナイダー製軽量ACパーツ「
「………凄い…これがグリッド…」
衛星砲の監視すら届くような高高度までそびえ立つ、建造物のかたまり。アラガミに食い荒らされ放題だった前の世界では考えられないような大規模建築に思わず目を奪われる。
「──んん?何だァ?オイ!ACがいやがるぞ!?」
「ヤバっ」
少し油断し過ぎた。
「独立傭兵だ!単騎だ!迷い込んで来やがったのかァ?」
「俺たちの縄張りに踏み込むたァ良い度胸じゃねーか!」
「囲め囲め!ヤツの脚はシュナイダーだ!高く売れるぜ!」
どこか危なげな雰囲気の声と共にMTがゾロゾロ出てくる。景色の良さに完全に気を抜いていたけれど、グリッドの下層の多くは「ドーザー」と呼ばれる薬物中毒者の根城になっていて、迂闊に踏み込めばこうやって絡まれてしまう。
今絡んで来ている勢力にはACはおらず、複数機いるとはいえMTとACの戦力差は相当なものなのだが、頭のネジが緩いドーザーはそんなものお構い無しに突っ込んでくる。
「余計な弾使いたくないから、お暇させてもらうねっ!」
「女!?若い女の声だぜ!」
「捕まえろォ!捕まえて引っ張り出せ!」
「ひっ」
貞操の危機──もう失って久しいけど、そう表現するのに相応しい危機感を感じ、私は全力で機体を走らせた。
「………何とか撒けたかな」
そうして機体を走らせること十数分。何とかさっき絡まれたドーザーからの追っ手を撒くことに成功した。
この先も別の区画になるとはいえグリッドは続くようだし、気を抜かないようにしないと。
「何だぁ?見ねぇツラだな?ここが誰のシマだか分かってんのか?!」
「いや、別に、ただ通りかかっただけで…ちょっ…!もー!野蛮すぎるって!!」
「おっ、俺のマッドスタンプがぁーっ!?」
ただ、私の薄幸ぶりはこちらに来てもご健在のようで。
今襲ってきたそいつは武装を2つしか持ってないうえに隙の大きいチェーンソーを頻繁に振り回して来るヤツだったから、その後隙にVCPLのレーザーブレード「Vvc-770LB」を叩き込んで両腕を切り落としてやったが、私はとにかくドーザーに絡まれまくる宿命にあるらしい。
『好き放題やってくれているようだね!ビジター!』
「はぁ…なんなの…?」
まさかそのドーザー一派の頭目がウォルターの知り合いだなんて、その時の私には知る由もなかった。
617、早々にグリッド086へ。
[HOUND1/C4-617]
MG-014 LUDLOW
Vvc-770LB
BML-G1/P20MLT-04
BML-G1/P31DUO-02(破損)
HC-2000 FINDER EYE
CC-2000 ORBITER
AC-2000 TOOL ARM
NACHTREIHER/42E
BST-G1/P10
FCS-G1/P01
AG-J-098 JOSO
初期機体から武装を少し変えて脚をナハトにしただけ。
要するに私の趣味を少し混ぜたってこと。
LUDLOW君はエツジン入手まで愛用武器のひとつだった。あと、クールタイムの短さから必殺ぶった切りよりVvc-770LBを多用してる。