今回は617編が全く思いつかなかったので621編単独。
筆者、未踏領域調査クリアまで来ました。次は集積コーラル到達&脱出。
早くイグヴォルとか戦友とか出したいなぁ…。ネームド軒並みキャラ濃いよね。ペイター君の戦友モノマネとか好き。
AC6集団幻覚ネタも色々取り込んでいきたい。
「……………」
首には失った声帯の代わりの発声器を身につけ、動かなくなった足の代わりの車椅子に座り、全身に傷を覆い隠すための包帯を巻いた少女。半世紀近くも前から殺伐とした情勢が続くこのルビコン星系においてもなお痛々しいと思われかねない見た目をした少女。ウォルターの猟犬のひとり、C4-621。
そんな621は今、ウォルターが所有するAC輸送用ヘリのガレージで、端末を前に考え事に耽っていた。
「621。アセンブルは決まったか?」
「ウォルター…まだきまってない…」
「そうか。時間はある。じっくり考えろ」
[PARTS SHOP ▶BUY]
彼女が何をしているのかと言えば、アセンブルの見直しである。
パーツショップ画面に表示される各種スペックなどと照らし合わせながら、ああでもないこうでもないと試行錯誤する。AC乗りであれば必ず1回は経験するであろう時間だ。
[BML-G1/P20MLT-04 74,000COAM]
[BML-G1/P31DUO-02 144,000COAM]
[BML-G1/P01VTC-04 85,000COAM]
今回621が最初に手を付けたのは、空いている左肩武器を埋めること。資金不足で調達し損ねたのを埋めてしまおうと。そこで目をつけたのはミサイル。ミサイルは誘導性能のおかげで回避方向の制限や対多数戦闘などに適しており、便利なサブウェポンになるからだ。
現在の所持金約180,000COAMで購入可能なものの中で機体重量などと相談した上で候補に入りそうなのは3つ。右肩に装備しているものと同じ「
「そうついミサイルは…ちょっと高い」
さてこの3つの中から左肩武器を──と言いたい所だったが、621は値段の段階で1つを候補から除外した。
恐らくは発射するミサイルが特殊なのだろう。手に入れやすい軽量機体向けミサイルの中では頭1つ抜けて高価で、その価格なんと右肩のミサイルのほぼ2倍。迂闊に手を出せる額では無かった。
「…グリッドだとすいちょくミサイルはつかいにくそう」
では水平ミサイルと垂直ミサイルのどちらを採用するのか?となった訳だが、次に621が受けるミッションは戦闘区域がグリッドの内部。天井がある場所だ。そうなると、天井に引っ掛かってしまう垂直ミサイルとの相性は悪い。
「これをかうとのこりは…100,000コーム。なにをかおう?」
武器は揃えた。内装はジェネレータ以外は買い換えた。しかしコームはまだ残っていたため、621は再びショップ内容に目を通す。
「フレームなら…うでかな」
ACの性能というのは分かりやすく数値化されているが、基本スペックだけで24もの項目があり、更には各パーツごとにも複数の数値を持ち、それらの組み合わせによって基本スペックが上下するという中々に複雑な仕組みをしている。
それゆえかAC乗りの中にはこれを嫌ってアセンブルを殆ど変えない者や数値の仕組みを全く理解していない者も多い。
しかし、621はこのアセンブルに小さな楽しみを見出した。彼女が持つ傭兵としての類いまれな素質がそうさせるのだろう。次に出撃するミッションの内容に合わせて、どんなフレームを採用しどんな武器を持つか。人によっては面倒くさくなってしまいがちなパズルのようなそれを、面白いと感じたのだ。
「バショウ、レッカー、あとはメランダー…」
621は攻撃性能という重要な部分に影響のある腕パーツの一覧に目を通した。
残りの資金で買えそうなものは、近接武器適性に特化したBAWS製の「AA-J-123
「バショウ…ぶったぎり………わるくない…けど…」
反動制御に突き抜けているレッカーはともかく、パルスブレードを大きく強化してくれるバショウは中々に魅力的だ。しかし、戦闘スタイルの定まり切っていない今射撃を最低限にしてパルスブレードに特化するのは考えもの。
621は少し悩み──
「ウォルター。これと…これをかう」
「4連ミサイルとMELANDERの腕か。良いセンスだな」
腕はメランダーを採用することにした。
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『独立傭兵各位。これは、当社系列企業シュナイダーからの依頼です』
ブリーフィングモードを立ち上げると、アーキバスの傭兵起用担当ペイターから作戦概要の解説が行われる。
『作戦地点はベリウス南部、グリッド135。目標は、当社と競合関係にあるベイラム系列企業大豊のMT部隊殲滅です』
曰く、グリッド135を調査採掘の橋頭堡としコーラル調査の優位性を確保するために大豊の部隊を排除して欲しいとのこと。
先日621が受けた依頼によって汚染市街から解放戦線が撤退し大豊の手に渡ったことで、企業同士による小競り合いが始まっていたのだ。
『──続けてもう一点』
それはそれとして、もう1つ依頼があるとのこと。
ペイターが1拍置いて話し始める。
『先行して情報収集を行っていた偵察員からの情報によると、グリッド135近辺にて不審な物音や暗号通信が複数確認されているとの事。そこで独立傭兵各位にはこちらの調査も依頼させて頂きたい』
「…ふしんなものおと?」
明らかに大豊のMT部隊とは異なる物音が確認されたらしい。グリッド内の施設の駆動音ではなく、MTやACのような機動兵器が動いているかのような。大豊のMTを殲滅し終えて余裕があればこれを調査し、原因の究明を行って欲しいと。
『アーキバスグループは各位の奮闘に期待しています。ブリーフィングは以上です。よろしくお願いします』
どこか不穏な雰囲気が漂っていたが、ペイターのいつも通りの締めのセリフでブリーフィング映像はいつも通り終了した。
「621。1つ助言を送ろう」
「じょげん?」
出撃準備に入った621にウォルターが声を掛ける。
裏がありそうなミッションへ向かうに当たって、と。
「"不測の事態を予測しろ"」
それを聞いた621は。
「わかった。おぼえておく」
特に顔色は変えることなくミッションへと出撃した。
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──グリッド135。
「どっ、独立傭兵がここまでやるのか?!」
「アーキバスめ…"当たり"を引いたか!」
そこは、大豊MT部隊にとって阿鼻叫喚の地獄が形成されていた。
本来であれば独立傭兵勢力とは。企業のMT部隊にとっては大きな脅威ではなく、MT複数機で囲んで袋叩きにしてやれば多少の損耗こそあれど容易く撃破出来てしまう程度のモノでしかない。それはたとえACであっても例外ではなく。大豊MT部隊にとってそうであった筈だった。
しかし、あのハンドラー・ウォルターの猟犬たる621にはそんな常識など通用しない。ゲートが開いた直後のミサイルで攻撃ヘリがキッチリ8機墜とされ、ならばと前に出た盾持ちMTはあっさりパルスブレード2連撃の錆になる。
「誰だ!こんなのを相手に"やりようはある"なんて言った馬鹿は!」
「分かる訳ないだろ!ヴェスパーでもないのにこんなに強いなんて!」
621は次々とMTを粉砕していく。
そうして広間奥にいた敵部隊を撃破し終えた時。
「………あ、道がつづいてる」
行き止まりかと思っていたそこから先へ続く通路らしきものを見つけた。パイプラインの上に空いたスペースというどう見ても正規の通路ではないものだったが、奥にもまだ敵部隊が潜んでいるかもしれない。不振な物音の正体が隠れているかもしれない。621の
「ウォルター。すこしこの先をみてくる」
『621…ミッション遂行に支障が出ないようにな』
「うん。わかってる」
ウォルターからの許可も得た621は器用にブーストを吹かし決して広くはない隙間にACを滑り込ませた。
「………なにもない…」
『そのようだな』
しかし。パッと見では機影ひとつ見つからなかった。
ただひたすらに巨大なパイプまみれなだけ。
何も無いし引き返そう。そう思った時だった──
ジジッ…ジジジジッ…
『…警戒しろ!621!何かいるぞ』
「!!」
通信にノイズのようなものが走った。
付近で暗号通信を行っている不明機体がいる。
『アーキバスの言っていた物音の正体かも知れん。調査しろ』
「りょうかい」
621は一瞬緩んだ気をすぐに引き締め直し、機体スキャナーを起動する。こうなるんだったらメランダー頭を買っておくべきだったかもしれないとやや後悔しつつ、ファインダーアイのスキャナーをこまめに使用していく。
ピピッ
「いた!」
すると程なくして迷彩で姿を隠していた不明機体は見つかった。
しかし、異質なのはここから。
バリバリバリッ…!
『迷彩に…パルスアーマーだと?何だこの機体は…!?』
発見されたことを感知した不明機体は胴体部分からパルスブレードと同じ輝きを放ったかと思ったらそれを機体周囲に追従させるように纏ったのだ。
ACのコアが持つ機能を応用した機能「コア拡張機能」のひとつであり、自機に追従する強力なパルス防壁を展開させる「パルスアーマー」を不明機体は使用したのである。
「なにこのぶき…っ」
しかも、不明機体が左手に持っているのはレーザーを発振するムチ状の武器という異様なモノ。
『パルスアーマーは攻撃することで解除させられる。攻撃を集中しろ、621』
「りょうかい!」
戦闘能力自体は耐久こそ高かったものの4脚MT程ではなく。特に何事も無く排除することは出来た。しかし、迷彩や暗号通信にパルスアーマーなどという汎用MTとしては異常過ぎる装備は大きな謎を残したもので。
ともかく、アーキバスの言っていた謎の物音と暗号通信の正体はこの不明機体で間違いないだろう。
『不明機体の撃破を確認した。ミッションに戻れ』
「うん」
「──これでさいご!」
ズバァンッ!!
最後の大豊軽MTがパルスブレードの錆になる。
もうこの程度の敵では621の相手にはならないようだ。
『全てやったようだな』
「ミッションおしまい」
周辺に敵影は無い。大豊の部隊は殲滅したし、謎の物音の正体も突き止めた。621もウォルターも帰投準備に取り掛かり──
バシュゥッ!!
『避けろ!621!』
「っ!」
1秒前まで621がいた場所に、レーザー攻撃が突き刺さった。
『あの不明機体と同型か…。スキャナーを活用していけ。621』
先程とは装備の異なるステルス機がこの空間に潜んでいたのだ。幸いパルスアーマーは展開していないようで、やることはスキャンを使って位置を特定しつつ攻撃するだけ。
「いた!こんどはにがさない!」
『いいぞ。食らいついていけ』
逃げ足だけは速いようだが、レーザー攻撃は機体COMが警告音を鳴らしてくれるおかげで回避は簡単。スキャンで潜伏場所を割り出してやったら、あとはミサイル2回とTURNERでスタッガーを取りパルスブレードでぶった斬る。
『もう1機、今度は近接型だ』
狙撃型を撃破した辺りで増援が来たが、こちらも同様に対処する。
『…どうやら片付いたようだ』
3機目ともなれば対処は手馴れたもの。あっさりと不明勢力は打ち止めとなった。
『しかし妙な機体だ…謎が深まるな』
「ミッションはクリア?」
『あぁ。仕事は終わりだ。戻って休め』
結局不明機体の正体に繋がる手掛かりは見つからなかったが、ともかくミッションはクリアだ。
『…そうだ、621。ひとつ頼まれてくれるか?』
「ついかのしごと?」
『なに、簡単な仕事だ。その不明機体の残骸を持ち帰ってきて欲しい。少し調査がしたい』
「わかった」
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『──その迷彩…どこかで見た記憶があるね』
『裏は探れそうか?』
『調べておく必要はありそうだね。何か分かったら連絡するよ』
『すまない。…それとだが、617はどうしている?』
『相変わらずだねぇアンタは…。ビジターは元気でやってるよ。今日は確か大豊からの依頼だったか…』
『そうか』
『あぁそれとウォルター。少し621を借りたいんだが良いかい?うちの荷物を積んだ輸送部隊がトラブルに巻き込まれそうだって連絡が来てね』
『場所は…ベリウス西部、ファウナ峡谷か。分かった、手配しておこう』
『悪いね、助かるよ』
//C4-621 CHAPTER1
【グリッド135掃討】
CLIENT:シュナイダー
COMBAT ZONE:ベリウス南部-グリッド135
OBJECTIVE:敵部隊殲滅/調査
REWARD:
COAM 88,000
BATTLE LOG ゴースト(PA装備型)
DETAIL:
・グリッド135に展開する
大豊核心工業集団のMT部隊殲滅
・不審な物音と通信ノイズの詳細調査
グリッド135掃討、少し変更を加えてみました。
しかし…オマちゃんはここで何してたんでしょう?
BAWS第2工廠は"井戸"があるからまだしも…。
双対ミサだけなんかやけに値段高いよね。
ファウナ峡谷については今後のパートで。