思えば、第1段のチアリーダー静ちゃんの
・涙目になるぐらい恥ずかしがりながらも賢明に応援を止めない姿勢。
・珍しいツインテールの髪型+ちらっと除く白リボンによる可憐さ。
・袖口が広め+ゆったりとしたスカートから覗く華奢な細い手足。
このチアリーダー静ちゃんをイベントのガチャチケットで手に入れた時、思いました。
この幸運は、此方で(全員)
結果から言うと、万札が数枚飛び去っていきましたが後悔はありません。
1話で全部の内容を入れた弊害か1万字越えました。読み辛かったらすいません。
【恋太郎side】
「…と言うことで、まあクラスメイトだし知ってるかもだけど…」
と前置きを入れた後、新しい彼女である大大大大大好きな静ちゃんに右手で俺の大大大大大好きな彼女たちを紹介する。
「こちら
「よろしくね」 「よろしくお願いします」 「ま…よろしく」
俺の紹介に合わせて3人がそれぞれ一言ずつ反応を返してくれた。
よし、じゃあ今度は反対に。俺の大大大大大好きな彼女たちに左手で新しい彼女である大大大大大好きな静ちゃんの紹介だ。
「こちら
「『こちらこそ』“よろしくお願いしたい所存であった”」
「思いの
テキスト読み上げアプリ*1を用いての返事に唐音が驚いている。ライちゃんと羽香里も唐音みたいに声に出してはいなかったけれど、まさかの返答方法に驚いているみたいだった。
このままじゃ流石に悪いので、困惑している3人に軽く説明を入れることにした。
「
「説明責任を堂々とチートするんじゃないわよ」
「原作でも指折りの良エピソード回。ある意味私が介入しなくて良かったとも言える」
「前話のオマケに引きずられてか、ライさんもメタい事言いますね」
俺に突っ込んでくる唐音と、明後日の方向を向いて何やら呟くライちゃんと羽香里。うん。前話の時も思ったけれど、久しぶり?に大好きな3人の反応が見られて俺も嬉しい(14日ぶり?)。
「そうだ今朝渡した『
「『ありがたき幸せ』」
静ちゃんは俺にお礼を言った後、スマホに目線を落とした。すぐに該当のデータを見つけられたのか、ピコピコと指を動かして入力しようとしてくれている。
「“
「“
「“
「“
「
「ライちゃんと呼ん…ムグッ」
「ライさん。気持ちは分かりますが、ここは好本さんのペースに合わせてあげましょう?」
「わかった」
ライちゃんたちの敬称をどうするか悩んだ静ちゃんは『殿』を選んだけれど、唐音に言われて直した。その横でライちゃんが羽香里に途中で口を塞がれていた。
改めて、3人に静ちゃんの説明を始める。
「静ちゃんは図書委員で本が大好きで…チャームポイントは本を読んでる時のつま先!」
説明の途中だったけど、頭の中でその時の光景が流れてきて思わずテンションが上がった。
「静ちゃんのつま先は読んでるシーンの感じ方によって動きが変わるんだ。楽しい時はぴょこぴょこ動くし、怖い時はぎゅっと足に力が入る反面ぷるぷると小刻みに震えていたり…。それが子犬のしっぽみたいっていうか…感情を隠しきれない所が
「(私…知らない
そう振り返っていると、興が乗って、3人のチャームポイントについても喋りたくなったからそのまま続けることにした。
「そうそう!チャームポイントと言えばライちゃんが俺に対してあ~んとか手作りのお菓子を渡したりして俺がそれにお礼を返した時、『ん』とか『よかった』とか、いつもよりちょっとぶっきらぼうになっちゃう所!表情はちっとも変わらないけれど、口調だけ変わっちゃう所が本当にいじらしくて……♥」
「(あらまぁ、バレてる…)」
「
「(えっ私そんなはしたない事を…!?)」
「
「(くるくる!?私がっ!?)」
「(わ……)」 「(わ……)」 「(わ……)」
「「「(私のことめちゃくちゃ見てくれてる――っっ!!!♥♥♥♥♥)」」」
「(流石、恋太郎くんだねぇ…♥)」
「?」
俺が抑えきれない彼女たちのチャームポイントを放出し終えると、プルプルプルと身体を震わせながら赤面している羽香里と唐音と静ちゃん、アイマスクをしているから分かりづらいけれど、微かに頬を赤くしているライちゃんの姿が目の前にあった。
4人とも一体どうしたんだろう?
…そうだ!まだまだ3人のチャームポイントで言っていないことがあったんだった!!
折角の良い機会だし、このまま皆に伝えることにしよう!!
「そうそう!それからキスの時ライちゃんはキスしやすいように微かに顔の向きを変えてくれたり、
「……!『よ…よもや
「
聞き慣れない静ちゃんのキスの別表現に驚いて、思わず途中で止まってしまった。
けれど、依然静ちゃんの驚きは継続中みたいで、その勢いは止まることなく俺にきた。
「『
「そりゃ接吻は接吻だよね。接吻なんだから」
静ちゃんが慌てているからか、読み上げアプリの誤入力により接吻ばかり発音され続けたせいで、危うく接吻でゲシュタルト崩壊しそうになった。
が、静ちゃんもすぐに平静を取り戻したようで。俺から慌てて顔を背けた後謝罪を入れてきた。
「『すまない!』“つい
「…!…もしかして…
静ちゃんがパニックになった時、俺が3人とのキスの話をしていた事を思い出した。だから、静ちゃんもそうなのかなと思って尋ねてみる。
「『わ……』『私は……』」
顔を俯かせてスマホを注視する静ちゃん。俺も静ちゃんが何と言ってくれるのかが気になって、ごくんと唾を飲み込んだ。
すると、
「『
「神に!!?」
思っていたよりも強大な理由に恐れおののいた。神に定められる程のレベルなのかと最初こそ思ったけれど、すぐにこれは物語上の台詞を当てはめたことによるズレだということに気付いて落ち着くことにした。
そうだよな、あんな碌でもない神に定められた宿命なんて、ゴミ箱に捨てるような価値しかないもんな*2。
「『申し訳ない…』」
そんな事を考えていると静ちゃんが俺に謝ってきたので、慌てて脳内の考え事をゴミ箱にシュートして*3、急いで静ちゃんを止めに入った。
「いいんだよ
そこで一端区切る。そして、静ちゃんに伝わるよう誠心誠意心を込めて続けた。
「…俺も……静ちゃんがしたいって思ってくれた時にしたいなって思うからさ…!」
「『はい…!』」
もぐもぐもぐ……
「「「………」」」
羽「(今したい)」ドキドキ
唐「(今まさにしたい)」ドキドキ
ラ「(なんか恋太郎くんの彼氏力、2話の頃から上がりすぎじゃない?)」ドキドキ
そんな風に考え込みながら黙々とドキドキしながら3人がお弁当を食べているなんて、俺は知るよしも無かった。
▽▽▽▽▽
それから、俺と静ちゃんも3人と合流して弁当を食べ始めた。ライちゃんと羽香里と唐音のお弁当のご飯が同じきのこと山菜の炊き込みご飯なことに気付いて聞いてみると、昨日3人でライちゃんのお家にお泊まり会をしたからだという。
俺が疲れ気味だったから遠慮して誘わなかったことに、申し訳なさそうにしている3人だったけれど、『俺の体調のことを心配してくれただけじゃなくて、プレゼントまで用意してくれる優しい彼女たちに俺が感謝こそすれ怒ることなんて一切無い!!!』と伝えると、3人ともさっきみたいに赤面しながらプル♡プル♡プル♡と震え始めてしまった。傍で見ていただけの静ちゃんも何やら顔を赤くしていたけれど、一体どうしたんだろうか?
それから、調子を取り戻した3人は、
羽「あーん!!」 唐「あーん!!」
「グルメ界の
「
「!!?『それは誠でござるか?』!!?」
「ホントホント。ライちゃん嘘吐かない。嘘吐きだけど」
「!!??????」
羽香里と唐音にほぼ同時にあーんをされて口をいっぱいにする俺たちと、その横で静ちゃんをからかうライちゃん。
「それでねその時そいつが――「そんな事より
「私が
「そろそろ私の番ですよ」
「近い近い。またチューしちゃうぞ?」
「へぇ、日本語版はこんな感じなんだ…。そうだ、私の家に英語版があるんだけど、静ちゃん読んでみない?」
「!!『そなたが』『よろしければ』『是非』!!!」
「よかった。アメリカで捨てないでいて正解だったよ」
何やら揉め始める羽香里と唐音とは対照的に、
俺は
最初は静ちゃんが3人に遠慮しちゃうかなと心配だったけど、まさかライちゃんが
けれど、このままだと静ちゃんはライちゃんとだけ仲良くなるだけで羽香里や唐音と仲良くなれる機会を逸してしまう。たしかに、いきなり三人全員と仲良くなるのは難しいけれど……
――と言う訳で、ご用意させていただきました。
昨日頭にぶっ叩き込んできた「人と仲良くなる方法」…「交友術」…「心理学」…etc…そして導き出した答え―――
人は人に気を使っている時――本音の感情を隠そうとする。怒ったり泣いたり――自分の
だからこそ
ちなみに、この答えを導いている間俺の脳内にはヤンキー漫画のように河原で殴り合いをすることで心を通じ合わせることができたサラリーマンの映像が流れ続けていた。
だからこそ、ここは……
「トランプあるんだけど、ババ抜きでもやらないか?」
「「「!」」」
「ババヌキ……あぁ、Old Maid*4のこと?」
「アメリカではそう呼ばれているんですね」
「『老いた』『メイドさん』?」
「なんか、ベテランメイドって感じで格好よく聞こえるから不思議よね…」
四人とも俺からの提案に食いついてきた。ライちゃんだけ反応が少し遅れたけど、そういえば中学時代、彼女とババ抜きをしたこともしている所を見たこともないなと思い出していた。
「ああ…でもそうだな。ただやるだけじゃ面白くないから、罰ゲームとして…」
…そして、どんな相手からも強制的に“感情”を
「ビリが1位にこちょこちょされるってのはどうだ?」
“笑わせる”こと!!
上司のカツラが挨拶中ポロッと落ちたり、校長先生の入れ歯が朝礼中にポロッと落ちたり。怒るのや泣くのと違って“笑う”と言うのは…意志で抑える事が難しい感情!!
キーワードは“触れ合い”と“笑顔”!
題して、“皆でこちょこちょ笑い合って仲良くなっちゃおう作戦”!!!!
唐「(……!!!!)」
羽「(
静「(こちょこちょ……!!)」
唐・羽・静「「「されたいッッ!!!!♥♥♥♥♥」」」
ゴゴゴゴゴゴッ
ラ「(ベルノさんに散々やられてこちょこちょ
ライちゃん除く3人共拳を構えてるんだけど、何ゆえふくろだたきの空気に?
こうして、ババ抜きが始まった。
▽▽▽▽▽
1プレイ目終了。1位…
「恐るべき圧倒的作業ゲーババ抜き。数行も経たずに終了した」
毎回ペアが揃うという圧倒的幸運。ライちゃんだけぐぬぬ……って唸っていたけど、3人は全くの無反応だったのは少し気になったけれど。そんなこと気にしても仕方ないか。
さて、ビリは……
「はぁ!?ビリとか信じらんない!!ふん!!罰ゲームでも何でもやればいいでしょやればっ!!」
羽「満面の笑みで」
ラ「そんなにこちょこちょされたがるなんて……唐音ちゃんってもしかしてドM?」
静「……(その理屈だと、自身もドMなのではないかと自問自答する静)」
「よーし、行くぞ唐音―っ!」
左手で顔を覆っているからか、俺の方から唐音の表情は見えなかったけれど。羽香里の言う通りであれば文面通り嫌がっている訳ではないらしい。よかった。流石に本気で嫌がっていたら俺としてもこちょこちょやりづらかったからな。
「――っ!!ぷっ……ふっ…!!」
そうして、唐音にこちょこちょし始める。すると、唐音の口から押さえきれない嬌声が漏れ出してくるが、
「ふんっ!!べ…別にっ…くすっ…くすぐったくなんかないんだからねっ!!」
「そんなもん強がってどうすんだ」
最初こそ威勢良くそう答えた唐音だったけど……
「ふっ…!!んんっ…!!…ふぅ…っ!!ふっ…ん…っ!!」
……こちょこちょこちょ~……
「んっ…!!♥ふぅん…っ!!♥んは…ぁ…っ!!♥んっ!!♥♥♥んっ!!♥♥♥」
びくんびくんびくん!!
「
制服を乱しながら頬を赤らめ、涙目を浮かべるも無抵抗に俺にされるがままの唐音を見て、
2プレイ目、1位…
「あらら…負けちゃいました(ふおあああああああああ!!!!)」
「では…お手柔らかに…♥」
!!?
「何脱いでんのよ!!」
ビリになり罰ゲームを受けることになっても全く動じていない様子の羽香里だったが、突如ブレザーを脱ぎだした為、予期していない行動に俺は動揺を抑えきれないでいた。
「禁止よ禁止脱ぐの禁止―っ!!」
「んも~」
「すごいな、羽香里ちゃん。私よりも3ランクぐらい大きかった」
「『すげぇな
羽香里の行動に対し、唐音はこの作品の風紀を保つ為にも即座にブレザーを羽織らせた。それに反して、ライちゃんと静ちゃんは想定外の羽香里の
俺はそんな四人にドキドキを抑えきれないでいたけれど。すぐにそれを抑えるように努めた。改めてこの場に男は俺1人なんだと、強く再認識させられた気がする。
「行くぞ
「うふふっあはっあはははっ!」
1回目の羽香里とは違い、両手を軽く口元に当てるだけで特に声を抑えようとはしない羽香里。どこか余裕すら感じる佇まいを見せる羽香里だったけど、その内心は……
(恋太郎君のおっきな手が…!!♥たくましい指が…!!♥私の身体を
世界大恐慌待ったなしだった。
(ああ…!♥ああ…!!♥ああ…!!!♥)
序盤こそ唐音同様耐えることが出来ていた羽香里だったが、遂に抑えきれなくなったか……
「あへへへへへへへへへへへへへへへ」
ガクッガクッガクッ
「薬物事案」
両目と口から水を垂れ流しながらも嬉しそうにしているその様子は、もうラリっているようにしか見えなかった。
うら若き乙女が大好きな彼氏相手にキメて良い表情ではないこともあって、流石にマズいと感じたのか。
「やッやめてくださいッッ!!!!」
そう言われたのと同時に両手で押されたことで、俺はこちょこちょを止めた。
「あ……!!ご、ごめんなさい。私くすぐりに弱くてつい……!!」
「そ…そうなの?いや、俺は大丈夫だけど…」
俺も羽香里も。羽目を外しすぎた自覚はあった為お互い気まずさで顔を見合わせられないでいた。だからこの時羽香里が……。
(あ…あっぶねええええええええええ!!!!幸せすぎて笑いすぎて…嬉ション*5する所だった……!!!)
「?」
こんな事を考えているだなんて、欠片も想定していなかった。
3プレイ目、1位…
「何が何でも俺に全員をこちょこちょさせようと言う、大いなる
デジャブのような物を感じながらも俺は今回の
さて…
実はちょっと楽しみなんだよな…。
どんな風に笑うのかな?『あはははは!』って
うん、余裕で死ねるな。
「それっ!行くぞ静ちゃーんっ!」
こちょこちょこちょ…
「――!――っ!♥」
そうだ、いくら喋るのが苦手な静ちゃんでも反応はするんだ。なら、いくら小さくか細くとも声がまったく出ない訳がない!
「~~~~っ!!♥」
っ、静ちゃんの口が開いた!!これで……
「“高らかに笑った。”」
「想定してたのと別の次元の何か」
確かに身体全体で笑っている!声が出ていないだけで口元も確かに笑顔の形になっている。笑っているのは確かなんだけど……
「えっ、わ…笑うのすら
「“悲しい
はぁはぁはぁと息を落ち着かせながら言う静ちゃん。こちょこちょをしても一声も発しない静ちゃんには完敗だ。もう降参の白旗を振るしかない。
~~~~でも、笑ってる顔がかわいいので続行―っ!!
「こちょこちょ―っ!!」
「“高らかに笑った。” “高らかに笑った。” “高らかに笑った。”」
「一応すごい笑ってはいるっぽいわね……」
「なんてご近所に優しい大爆笑……」
「すごいな静ちゃん……こちょこちょされて一声も発さないなんて……」
「そういえば…、ライさん未だにこちょこちょされていませんよね?」
「っ!…いやぁ、そうだっけ?羽香里ちゃんが見ていないだけで、実はもう既にこちょこちょされているかもしれないよ?」
「いや、これがババ抜き3回目で、羽香里と私と
「そりゃあ、私嘘吐きだからね!」
「褒めてねーのよ」
「折角ですし、ライさんのこちょこちょされてる所見てみたいですね。……唐音さん」
「珍しくあんたと気が合ったわね…羽香里」
「え……え……?」
4プレイ目、1位…
「うん、全員分かっていたと思う。こうなるっていうのは。それなのに…」
「…………」
「大丈夫ライちゃん?顔がすごい悲壮感に溢れているけど……」
「恋太郎くん…私ね……恋太郎くんに伝えていなかったことがあるの……」
「どうしたの急に…」
絶望の影を色濃く落としたまま、ライちゃんが俺にそう告げてきた。
「実は……私ね……?」
「こちょこちょされると死んでしまう病なんだ……!」
「行くぞライちゃーん!」
「せめて少しは
▽▽▽▽▽
初めて彼女を見かけた時は可愛いよりも先にキレイな人だなと思った。
それから3年生になって、
卒業式の日に告白を断わられたけれど、こうして付き合うことになって。夢かと思うぐらい嬉しかったんだ。
中学時代から知るライちゃん。ニッコリ笑う時もあればフフッと笑みがこぼれる笑顔もする俺の大好きな彼女。
高校に入ってからは目隠しをして生活していることもあってか、周りのクラスメイトからは『ミステリアスな女の子』『彼女の目を見ると石になってしまうらしい』『いや、魅了にかかるって聞いたぞ?』と話題性に富んだウワサが絶えず流れる程に人気な俺の自慢の彼女。
そんな彼女が……
「あーっはははははははは!!ははははは!!あはははははは!!はひーッ!!はひーッ!!」
俺のこちょこちょですごい爆笑していた。
「こちょこちょ―っ!!」
「あへははははははうひひひひひひひひひひひひーッひーッひゃーッひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃオエッ!!!!!」
唐音みたいに立っていられなくなったのか、ライちゃんは仰向けに寝転んだ。そのため、横になるライちゃんに俺が上から乗りかかる形になった。
「…今咽せてなかった?」
「こちょこちょの定番ですけど、まさかライさんが汚れ役だなんて…」
「“大…”“大槻”……“さん”?」
この時、俺はこちょこちょを止めることが出来たはずだった。けれど、中学時代からの知り合いであるライちゃんの知られざる一面を見られた衝撃に頭がやられてしまって、ただもっと、もっと俺の知らないライちゃんを見たいという一心でこちょこちょを止められなかった。
「れ…れんたろうく…ッ!!ダメ…ッもうダメーッひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!」
あ…、こちょこちょに耐えきれないからか頭を絶えず揺らし続けたことで、耳に掛かっていたアイマスクのヒモが外れた。久しぶりにライちゃんと目が合――
「ひゃひゃひゃ――ダイッキライ!!!!!」
「ごめん、調子に乗りすぎた――!!」
▽▽▽▽▽
「ごめん…ライちゃん…。俺の知らないライちゃんの一面を知れるってつい我を忘れてしまった……」
「ふんっ!いくら謝ったって許してあげないんだからね!!?」
「ライさんが唐音さんみたいになってしまいました…」
「どういう意味よそれ!!?」
「“大槻”“さん”“が”“院田”“さん”“で”“院田”“さん”“が”……?」
「ちょっと!あんたまでバグってちゃ収集がつかなくなるでしょうが!!」
アイマスクを付け直したけれど、ライちゃんは決して俺に顔を向けない。きっと、止めてと言われても決して止まらなかった俺に対して怒っているに違いなかった。
「俺の知らないライちゃんの新しい一面を知れて、もっと知りたいって、もっと確かめてみたいって自分の欲望を抑えきれなかったんだ…!」
「…そんなに、あの時の私、魅力的だった?」
「…っ!うん!!あの時のライちゃんはすごかった!!あんなに年相応に笑っている所なんて想像にもしていなかったからすごく可愛かった!!いつもいつも思っていることだけれど、あの時のライちゃんはそのどれよりも可憐に見えたよ!!」
「……許す。でも!今度また同じ事したら、次こそは承知しないからね!!」
「ライちゃ~~ん!!」
「ライさんのチョロさが唐音さんと同等で助かりました……」
「何か言ったか、このピンク頭」
「『よかった』『よかった』……」
俺の誠心誠意の気持ちが伝わったのか、ライちゃんも最後には許してくれた。でも、ライちゃんに言われた通り次は無いんだから、気を引き締めて行かないと……!!
そうして、5プレイ目のババ抜きが始まった。何故か、羽香里と唐音の熱量がこれまでのどのゲームよりも遥かにすごかった。『カイジみたいな熱量なんなん?』と思わず2人に突っ込んでしまう程。そんな2人に目線を奪われながら俺たち3人もババ抜きにのめり込んでいった。
そして……
「たはー」
ビリ…恋太郎 1位…
静ちゃんの後ろの羽香里と唐音がすごい
……正直、気持ちは分かる。ゴメンね、2人とも。
「さーやってくれ
「『仰せのままに』」
「立場逆じゃない?」
罰ゲーム執行者が罰ゲーム対象者に承っちゃったよ…。いいのかな?まあいいか。
「それじゃ俺ドMみたいじゃん」
「“高らかに笑った”」
「「(ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ……!!!)」」
「……恋太郎くんはドSで間違いないよ……あんなに、止めてって言っても止めてくれなかったんだから……!」
「だから、ゴメンってライちゃん!!後で“何でも”言うこと聞くから許して!!」
「ハッ…、まさか、ここまでがライさんの計画の内だった!!?」
「いきなり何訳分からないこと言ってんのよ……」
ライちゃんにそう言って、両腕を広げながら静ちゃんを迎える。
静ちゃんはジリジリと近づいてきて、そー…とスマホを持つ方とは別の右腕を俺の方へと伸ばしてきた。
そして……
つんつんつんつんつんつんつんつん…
「あはは」
「つんつん!!?」
静ちゃんが選んだのはこちょこちょではなく、まさかのつんつんだった。
でも、これが予想外に効いた。
「あはは!何これ逆にくすぐったいかも!あはははっ!」
「『いかがかな?』『いかがかな?』『いかがかな?』」
「あはははは!」
▽▽▽▽▽
【ライside】
「『今日はこの
「あはははは…!あー笑った笑った!」
5プレイ目の罰ゲームが終わった。静ちゃんがあえての『つんつん』で恋太郎くんから笑いを引き出すことに成功したことで。
「…あれ?ちょっと笑いすぎたかな。あははごめんちょっとトイレ!」
そう言って恋太郎くんが屋上から出ていった。
恋太郎くんが屋上から出ていった途端、屋上に一陣の風が吹いた。
その風は未だに恋太郎くんからのこちょこちょの感触が残っていて身体の火照りを鎮め切れていない私と、何故か赤面している羽香里ちゃん、ピヨピヨピヨってなってる静ちゃんと……
「…………―――ねぇ、ちょっと
「…何なのよ…あんた……!!」
「『え……?』」
何時になく真剣な表情を浮かべる唐音ちゃん。恋太郎くんがいなくなった私たち4人の間を冷たい風が通り過ぎて行った。
※1プレイ目~3プレイ目までの皆の目標
恋太郎…特になし。普通に1位を目指す。
オリ主…ビリになりたくない一心。1位には別になれなくても良い。
羽香里、唐音、静…恋太郎(君)に…こちょこちょ…されたい!!(ビリ希望)
※4プレイ目の皆の目標
恋太郎…特になし。普通に1位を目指す。
オリ主…ビリになりたくない一心。1位には別になれなくても良い。
羽香里、唐音、静…オリ主がこちょこちょされている所を見たい!
この結果、オリ主の“不運”が発動して、無事?に4プレイ目にしてオリ主がビリになることができました。
ちなみに、5プレイ目のオリ主は恋太郎によるこちょこちょの感触が残っていた為雑念まみれでプレイしていたおかげで“不運”センサーが発動しませんでした。もし、働いていたら恋太郎の代わりにオリ主がビリになっていたかもしれないですね。
対戦、ありがとうございました。
羽々里さんの台詞を1字表記する際何て書く
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羽々里さんの『々』
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羽々里さんは皆の『ママ』より『マ』
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羽々里さんは羽香里の『お母様』より『母』
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ヤツ(♀)より『ヤ』
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羽香里を『香』で羽々里さんを『羽』表記
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その他