誰だよ、「『I beg you』は歌えても『春はゆく』は歌えない」とか言ったのは!!
間○桜や、紗代みたいな女の子が私は大好きです(性癖開示)。
話は変わって、この話で2巻分終了です。1話で書き切ったお話が多かった思い出。
おそらく3巻分はこれまで以上に長くなると思いますので、予めご了承ください。
このお話は1万文字を越えてます。読み辛かったらすいません。
7/19 7:00 誤字修正+一部表現の変更+
羽「ダメ!跳ね返った反動で、勢いが残ったまま!!」
落下の勢いがほぼ殺されたとはいえ、悪い所に当たれば大けがは避けられない。
↓
羽「ダメ!跳ね返った反動で、勢いが残ったまま!!」
3人に衝撃が広まらなかったのもあって静ちゃんの勢いは未だ減退することは無かった。このままだと、当たりが悪ければ大けがは避けられない。
“勢い”について矛盾していたので訂正
お互いを信頼し幾度の試練を乗り越え、誓いの言葉を結んで結婚に至っても、全ての夫婦が未来永劫幸せになれる訳ではない。
結婚した事による2人の関係性の変化や、仕事と家事の夫婦間のバランスによる摩擦やすれ違い。更にその夫婦間の不満と職場の同僚やご近所の方達との人間関係によっては、つい誘惑に駆られてパートナー以外の相手に不貞を働いたりすることも無いことはない。
それまでの2人の愛の強さや信頼関係の強大さは関係ない。昨日まであれだけ愛し合っていた夫婦が突如冷め切った結果離婚することもあれば、2人の間の空気が冷め切っている夫婦でもその機会が無ければ夫婦のまま生涯を共にすることもある。
これが、“運命の人”であれば違うのかもしれない。が、運命の人がいる人間はそれだけで非情に幸運と言えるぐらいで希少な存在。多くの人間の結ばれる相手が“運命の人”でない以上、“離婚”は結婚している夫婦には切っても切れない言葉である。
▽▽▽▽▽
【恋太郎side】
「いやぁすごいな!これが
週末。俺たち7人は羽香里の提案で
凪「何て多種多様な植物が効率的に見れる施設」
楠「新薬研究用に蜜を採りまくるのだ!!」
ラ「手伝うよ、楠莉ちゃん……ふぁぁっ」
楠「寝むたいのだ?」
ラ「……実は、最近ちょっと寝付きが悪くて」
楠「今度、ライ用の『睡眠薬』を渡すから、楽しみにしてるのだ!」
ラ「うん。ありがとう楠莉ちゃん」
静「『これが
唐「…………!!」
個性や趣味嗜好がバラバラな俺の大大大大大好きな彼女たちだけど、やっぱり女の子だからか皆、辺り一面に咲き広がるお花畑に心を奪われているみたいだ。俺はそんな皆を見て『可愛いな~~』と癒やされている。ここに来て良かった!と強く思った。
「最高のデートスポットだな!ありがとう、羽香里!!」
「ふふっ、紹介した甲斐がありました」
そう羽香里に感謝を告げると、羽香里は少しはにかみながらも嬉しそうにしている。羽香里はすごいな。この間の
俺も羽香里と同じかそれ以上に詳しくなって、皆を楽しませるようにしないと、だな!!
「……私も、恋太郎くんとここに来たかったんです。実は、是非一緒に…」
『本日は“ブーケトス”を行います。ご参加を希望の方は中央広場まで――』
俺がそんなことを考えていると、羽香里が俺に何かを頼もうとしていた。けれど、それを遮るかのように場内にアナウンスが鳴り響く。
「ブーケトス?」
「このパークの名物イベントなんです。ブーケをキャッチできると、パークの花をあしらったウェディングドレスで恋人と記念撮影が出来るんです」
俺は思わずアナウンスで流れた気になった単語を呟いた。
彼氏としてはアナウンスよりも彼女とのおしゃべりに集中するべきだったと猛省する。けれど優しい羽香里はそんな俺に気を悪くするどころか、俺の疑問に応えるかのように、先程のアナウンスの補足を入れてくれた。
恋「そんなの、参加するしかないじゃないか!!!!」
それを受けて俺がそう返すと、他の皆もそのイベントに対して口々に反応を見せる。
楠「うおー!やるのだーッ!!」
唐「(
ラ「粋なことを考えるね、ここのスタッフも」
静「『ここで縁定めの契りを!』」
凪「効率的」
皆が好意的な反応を返してくれたので早速全員でアナウンスで言われた中央広場へと向かう。向かった先には俺たちと同じ参加者らしき人々がワイワイガヤガヤと既に集まっていた。
「す…すごい人だな…!さすが月に一度の名物イベント…!」
「楠莉ちゃん、『クローン薬』とか『分裂薬』とか持ってない?」
「あったら楠莉が自分で使ってるのだ」
「この人混みを見てなんでソレをチョイスすんのよ、あんたは…」
「あっても飲まないでくださいね?お2人とも」
「自分が増えれば増えるほど、受け取れる確率も増えて合理的」
「『お主もか』」
「てめーらアァ!!」
あまりの人の多さに少し気圧されていると、後ろから急に大きな声が聞こえたので少し驚いた。そちらへ顔を向けると、胸部にさらしを巻いたリーダーらしき女性が周りの部下らしき人々に何やら檄を飛ばしていた。
「死んでもブーケをキャッチして“撮影権”をアタイとユウ君に譲るウホ!!」
「「「「はい、総長!!!!」」」」
そう告げると総長と呼ばれた女性がドラミングを開始する。それに合わせて部下らしき人達もかけ声を上げ始めたため、そこ周辺だけ周りとはひと味違う盛り上がりだったため、思わず面を食らった。
「何だあれは…!?」
「呉莉羅連合(ごりられんごう)は、21世紀初頭に結成された日本の暴走族」
「wikiみたいな解説ありがとう」
説明してくれた凪乃にお礼を言うと、俺と同じくその集団を観察していた羽香里が俺達にこう提案した。
「どうやら…私達同士でブーケを奪い合っている場合ではないようですね。ここはひとまず七人で協力し、撮影権はその後クジなどで決めると言うのはどうでしょう…!」
唐「そうね!」
凪「効率的」
ラ「乗った」
静「『今日だけだぞ?』」
楠「だぞ!」
羽香里の提案に皆が賛同する。そんな皆をずっと眺めていたい気分だけれど……。
「「フレー!!フレー!!
………
恋「この人混みだし、過激なのもいるし…
唐「確かに…静の身長じゃ巻き込まれたらちょっと心配ね」
静「『
凪「…………」なでなで
怪我でもしたら大変だと静ちゃんにそう伝えると静ちゃんも了承してくれた。
「
「大丈夫なのだ!」
静ちゃんと同じくらいの大きさである楠莉先輩にも声を掛けると、俺が最後まで言うよりも先に薬をゴクーッと飲み干す先輩。するとたちまち…、
シャランラ~ッ
「これで大丈夫なのだよ」モゴモゴ
「はい!!」
羽・静【ぽけ~~】
ラ「あぁ、恋太郎くんと凪乃ちゃん以外はまだ見たことないんだっけ?」
羽「…お話には聞いていましたが……ここまでの
静「『進化』『したのか?』」
楠(18)「進化というより、こっちが元の姿なのだよ」
長くなった髪の毛を後ろでまとめる楠莉先輩の大きくなった姿を見て大丈夫そうだとひとまず安堵する。
心配事が解決したので、俺は別の気になることを考え始めた。
それは、
「
「何でそんなもん持ち歩いてんのよ」
「何だって持ち歩いてるさ。皆に何があっても大丈夫なようにな」
「…ふむ。じゃあさ、恋太郎くん……」
「はい、ライちゃんにはこれ!!サングラス!!」
「ありがと」
「何でそんなもん持ち歩いてんのよ」
応援グッズだった。
そんなもの必要ないだろう、と言われるかもだけれど。あちらは持っているのにこっちは持っていないとなっては、なんかこう、負けたような気がするから。
「うーん…何て書こう……そうだ!」
ライちゃんにサングラスを手渡した*1後俺はグループ名をどうするか考えた。
あちらの
「こんなのどうかな!」
恋太郎ファミリー
凪「(家族!!!)」
唐「(私達は…家族!!!)」
羽・唐・静・凪・楠「(
ラ「(…
恋「…どうかな?ライちゃん」
ラ「……うん。良いと思うよ」
恋「…そっか!ならよかった」
…………
恋「
「「「「「「お―――っ!!!」」」」」」
出来上がった応援グッズのタオルを静ちゃんに渡した後俺達は円陣を組み、出来たてほやほやのチーム名を叫ぶ。そうすることで俺たち全員の気合いが入った。
……うん。やっぱり、するのとしないのとじゃ何かこう、違うな。上手く言えないけれど。
「………!!」パタパタ ぴょこぴょこ
「(なにこの生き物かわいい!!)」 「(持って帰りたい!!)」
『それではブーケトスを行います』
参加する人は入場するようにとアナウンスされたため、静ちゃんを除いた俺たち6人は移動を始めた。途中、呉莉羅連合の横でぴょこぴょこ跳ねながらさっき俺が渡したばかりの『恋太郎ファミリー』タオルを両手で掲げている所を見て癒やされたりしながら。
全員の移動が終わったところでステージ上の司会のアナウンスが広場内に鳴り響く。
『決して他の参加者への妨害や暴力行為は行わないようお願いいたします』
……ふぅ。
運営側としては当たり前の確認なのだろうけれど、改めて宣告されたことに1つ安堵した。大切な彼女たちが万が一にもケガするようなことがあれば一大事だからな。
『それではゲストの
「はぁぁい♥」
このブーケを投げる役は毎回違うゲストが呼ばれているらしい。
日本代表というスゴい経歴を聞いて、一体どんな人なんだろうと心待ちにしていると、
呼ばれたのは巨大なキノコヘアーが特徴的な、まさかの
恋「教頭先生!!?『元陸上選手』って種目砲丸投げ!?」
唐「いや、全種目らしいわよ」
恋「人間やめてんのか」
司『ば、馬場選手。本日の意気込みは?』
教「大気圏を突破して、誰も幸せにならなければ良いなと思います」
恋「ブーケ投げる人間の言葉じゃない!!」
ラ「
そんな俺とライちゃんのツッコミもむなしく散り、司会のカウントダウンが始まった。
司『はい、では参りましょう!3・2・1!』
教「とっととギャラもらって出張ホスト――」
司『
すごい教育に悪いことを口走りながらも、教頭の手から遂にブーケが放たれた。
唐「恋太郎!」
恋「あぁ!これはかなり飛ぶぞ!」
通常のブーケトスだったらせいぜい10mぐらいの距離に10秒足らずで落ちてくるだろうに、そこは流石教頭先生。ステージから数十メートル離れても依然としてブーケが落ちる様子は見られなかった。*2
「あっちだ!!」 「着地地点に走れー!!」
俺たちも着地地点へと急ぐ。が、途中後ろの方からバキッ、ドゴッと普通なら聞こえない音が聞こえてきた。
「なんだ!!?暴力行為は禁止のはずじゃ…」
そう呟きながら後ろを振り向くと、そこにはさっきドラミングをしていた
「これは“他の参加者への暴力”じゃねーウホ!!」
「アタイ達“
「わああっ!?」 パコーンッ!!
「これはルール違反じゃないウホねぇ!!?」
『は…はいぃ…ッ!!』
そう叫びながら
そして、投げられたその方向には……!!?
「
ダメだ!!羽香里はまったく反応できていない!!このままだとぶつかる…!!
俺は懸命に羽香里の元へ走り出し手を伸ばすも距離が離れていたのもあり到底間に合わない。
このままじゃ…!!
ガシイィィッ!!
……が、いくら時間が経っても衝突による羽香里の悲鳴は聞こえてこない。いつの間にか瞑っていた目を開くと…
「
泣き叫ぶ呉莉羅連合の部下の巨体を無傷で難なく受け止めた、唐音の姿がそこにあった。
「…んな無茶苦茶な理論が通用すんならねえぇ…ッ!!」
そう言うと、唐音は受け止めた呉莉羅連合のツナギと鉢巻きを剥ぎ取ると、2つをそれぞれ羽織り縛り上げた。
こうして、
「これで私もこの瞬間から
か…かっこいい…ッ!!!
俺だけでなく、近くにいた羽香里と楠莉先輩も俺と同じように目を輝かせているし。1人離れた位置にいる静ちゃんも同じく目がハートだ!
唯一凪乃だけ
そんなことを考えた俺は、ふと辺りを見回して違和感が何かが分かった。
あれ?ライちゃん、どこに行った!!?
「おらアアァ!修行でも何でもやってやろうじゃないのッ!!!」
そんな俺を余所に事態は大きく動いた。
互いの両手を握り合っての純粋な
「この腕力は何ウホ!!?まるでゴリラウホ!!」
「あんたに言われたくないのよ!!」
が、いくら経っても唐音が押し負ける様子は見られない。少なくともブーケトスが落ちてくるまでの短い時間の間で勝負が喫する程の実力差は無いように見えた。
「このゴリラは私が抑えるわ!!皆はブーケをっ!!」
「唐音!!ライちゃん見てないか!!?いくら探しても見当たらないんだ!!」
「はぁッ!!?何やってんのよあのバカ!!…ッまさか、さっきのに巻き込まれたんじゃないでしょうね!!?」
「本当ですか、恋太郎君!!?」
分かっている。分かっているんだ。
俺達の
もちろん、見つからないだけで何も問題が起きていないかもしれない。
…でも、
総長を押さえ込む唐音以外の俺たちは目標であったブーケから目を逸らし、ライちゃんがいるかもしれない人が多く倒れ込んでいるエリアを注意深く探し始めようとした…
その時だった。
「今だやれウホオオオオォッッ!!!」
「
唐音によって動きを封じられた総長が部下に何やら指示を出し、それを合図に動いたのは広場端に待機していた応援団の部下たちだった。
彼らは持参していた応援用の旗を大きく振り回すことで、局所的に
「ウホホホ!!ブーケはアタイ達のものウホッ!!」
「くッ!!…いや、ブーケはもういい、それよりも――!!?」
「おい、空を見ろ!」
総長が既に勝ちを確信したかのようにそう呟いた。俺はそれを無視してライちゃんを探しに行こうとしたが、誰かが上げた声に思わず空を見上げた。
見上げるとそこには、バサバサとブーケと一緒に正体不明のなにかが飛ばされていた。
「鳥だ!」 「飛行機だ!」
「いや――」
周りの人々が口々に叫んだ。だがそのどれもが正解ではなかった。なぜならそれは……、
プルプルプルプル
「
でもなんで、静ちゃんがお空を飛んでいるんだ!!?
……!そうか、静ちゃんは応援団のすぐ隣…風力の最も強い“発生地点”にいた!!
そしてその綿毛のように軽い体と風をはらんだタオルのバラグライダー効果が
「お花畑の妖精さんかな?」
「し…
最初はブーケを諦めて
けれど今、見るからに危ない状態である静ちゃんを見た俺は、明らかなる危険度の高さと所在が確認できている点から鑑みて、
ライちゃんから静ちゃんへと照準を変更した。
だって、俺の予想が当たるとしたらおそらくこの後静ちゃんは……
「『今こそ勝利を我が手に!!』」
「取ったぁ!!」
誰が予測しただろうか。
このイベントには高校生以上の大人も、総長のような屈強な人も当然のように参加している。
その中でも1番非力な静ちゃんが、こうしてブーケを受け取ることになるだんて!!
自らの近くを漂っていたブーケに捨て身で突っ込んだ静ちゃん。が、その為には奇跡的なバランスを放棄する必要があった。
当然、浮遊する為の
「ああっ!!タオルを離したからグライダー効果がッ!!」
「『おらまだ死にたくねぇ』」
頭から地面へと落下し始めて行く…!!
まずい!このままじゃ静ちゃんが大けがを!!
羽「
楠(18)「
凪「落下予測地点はここ…!」
静ちゃんの落下元には、羽香里や楠莉先輩、凪乃が俺よりも早く辿り着いていた。3人は懸命に腕を伸ばして静ちゃんがいつ落ちてきても大丈夫なように構えている。これなら静ちゃんも無事に着地できる…と楽観的に考えることは到底出来なかった。
「駄目だッ!!!その高さから落下する人間を受け止めるなんて全員怪我を――!!!」
ぽよよ~ん
「神様がくれたエアバッグ」
が俺の杞憂だったらしく、3人の豊かな
彼女たちが助かったこの時ばかりは、
でもまだ、終わってはいなかった。
羽「ダメ!跳ね返った反動で、勢いが残ったまま!!」
3人に衝撃が広まらなかったのもあって静ちゃんの勢いは未だ減退することは無かった。このままだと、当たりが悪ければ大けがは避けられない。
羽香里の悲痛な声が広場内に響き渡った。
……大丈夫。
唐音が周りへの妨害を続ける総長を抑えて、
静ちゃんが必死のトライでブーケを獲得し、
羽香里と凪乃と楠莉先輩が落下する静を受け止めようとしたことで、
ここまで彼女たちが繋げてくれたバトン、
無駄にしてたまるか!!
ズザザザザザ
「良かった…!間に合った…!」
「『あ…アニキィ~!!』『俺と結婚してくれ』」
決死のスライディングでなんとか静ちゃんを受け止めることができた。
静ちゃんに声を掛けると、静ちゃんは一度落ち着けたことで、さっきまでの恐怖がぶり返したのか泣きながら俺に抱きついてくる。そんな静ちゃんをよしよしと安心させていると、羽香里たち3人もよかったよかったと寄ってきて、凪乃は静の頭をなでなでしていた。
ちらりと唐音の方を見てみると、何やら先程まで敵対していたはずの総長に対して握手を申し込んでいる。
成る程、これがラグビーでいうノーサイドっていうやつか。試合中の遺恨を残さずお互いの健闘を讃え合うという、スポーツマンシップに則った1つの青春の形だなと少し涙を禁じ得ないでいた。
……ハッ!!
そうだ、のんびりしている場合じゃない!
1度は空を飛ぶ静ちゃんのインパクトに流されたけれど、未だにライちゃんが行方不明であることに、ようやく俺は思い至った。
「そうだ!ライちゃ……」
「静ちゃあああああああん!!!!」
「ライちゃん!!?」
羽・凪・楠(18)「「「(大槻)ライ(さん)!!」」」
いつの間にか近くまで来ていたライちゃんに俺たちは驚きを隠せないでいた。
俺たちが驚愕の視線を向ける中、ライちゃんは静ちゃんの身体で負傷している所がないか確認するのに忙しそうにしていた。
「大丈夫!?どこか怪我してない!!?」
「『大丈夫だぜブラザー』」
「……そっか。よかったぁ……」
「ちょっとあんた、今までどこに行ってたのよ!」
静ちゃんの返事を聞きながらも触診を続けるライちゃんだったけど、無事問題が無いのが確認できたのか大きく息を吐いている。
そんなライちゃんに一人離れていた唐音が駆け寄りながらも不在の間のことについて尋ねていた。
ライちゃんが静ちゃんから俺たちの方へと視線を向ける。
……その時だった。
…………?
何故だろうか。ついさっきまで一緒にいたはずなのに、ライちゃんの纏う空気が少し変わったように感じた。
だけど、違和感を覚えたのは俺だけだったようで、他の皆は身じろぎすることなくライちゃんの説明を聞く体勢になっていた。
「…
楠(18)「迷子になるだなんて、ライは子供なのだよ」
唐「あんたが言うか」
羽「迷子って……どなたかに案内して頂いてこちらまで?」
凪「迷子になった場合、そこから一歩も動かない方が効率的」
「いや、どうしようかと思ってふと空を見上げたら、空に漂う静ちゃんを見つけてね。その静ちゃんを目印にここまで戻って来られたって訳なんだ。
静ちゃんのおかげだよ。ありがとうね」
静「『いいってことよ』」
恋「……よかった……。俺は、ライちゃんが何処かで怪我でもしているんじゃないかって不安で……」
ラ「……ごめんね恋太郎くん、皆。心配かけちゃって」
楠(18)「何事もなくて何よりなのだよ」
凪「大槻ライが気にする必要はない」
静「『元気をお出しよ』」
唐「べっ、別にあんたのこと心配なんかしてないんだからねっ!」
羽「またまたぁ~素直じゃないんですから、唐音さんったら」
唐「あぁん!!?」
羽「私も皆さんと同じです。ライさんがご無事で何よりです」
恋「ごめんなぁ…ライちゃん!今度は絶対すぐに助けに行くからな…!!」
ラ「……皆、ありがとう…」
まぁ、何はともあれだ。
ブーケを獲得しライちゃんも無事戻って来られた所で!!
「
俺は皆と勝利の勝ち鬨を上げた。
▽▽▽▽▽
それからも色々とあった。
ブーケトス開始前に言っていた、俺との記念撮影をする人を決めようとしたら、『私はブーケ獲得に何も貢献していないから』とクジを辞退しようとするライちゃん。何とか宥めたりもした結果、結局は6人でクジを引くようになった。
皆、羽香里がいつでも王様ゲームができるように持参していたクジを引いたんだけれど。
「ふおあああああああああ!!!!!おろろろろろ(やったぁ…!当たりですっ!)」
「逆逆、心の声出てんぞぉ」
当たりを引いた為か歓喜の歓声を上げた羽香里だったが、
「うわあああああああん!!!
「絵に描いたような駄々」 「楠莉ちゃんかわいい…」
「
「分かってないなぁ凪乃ちゃん。
「…理解不能」 「『可愛いの』“次元が”『違った』」
「…
楠「えッ!!?」 恋「え…?」
唐「ちょ…ちょっと
当たりを引いてあれだけ喜んだにも関わらず、楠莉先輩に当たりを譲ろうとする羽香里の寛大さに思わず唐音と同時に驚いてしまった。
最初は嬉しさにむせび泣く楠莉先輩だったけれど、
「…や…やっぱりいいのだ……」
「えっ…?なんでですか?遠慮なんか――」
「ううん…そんなんじゃなくて……」
「
「わがまま言ってごめんなさいなのだっ!」
「…………」
「……羽香里ちゃん?」
楠莉先輩が羽香里の譲渡を断わったことで、当たりは変遷することが無かったため、羽香里が約定通り俺と写真を撮ることになった。
「ほら、そうと決まったらさっさと撮ってきなさいよ」
「あ…あのっ!じゃあっ皆で一緒に撮りませんか…!?」
「はぁ…?皆でなんかいつでも撮ってるでしょ」
「いえ…!皆で撮りたいんです……皆で……!」
「……
「そうだね。…すいませーん!!」
羽香里の希望を叶えるためにも俺はスタッフの方に無理を言って7人全員で写真を撮らせてもらった。流石にウェディングドレスは羽香里用の1着しかなかったけれど。2人だけで撮るよりも、こんな風に周りに皆がいる写真の方が俺たちらしくていいなって思った。
楠「どんな風に撮れたか楽しみなのだ!」
唐「写真はすぐ現像してくれるって―――」
俺と羽香里とは違って私服のまま写真に臨んだ唐音たちが撮影会場から
「ありがとうございます、
隣のウェディングドレスを綺麗に着飾った羽香里が俺に対して話しかけてきた。
「ずっとずっと夢だったんです…このドレスを着て……大好きな人と写真を撮るのが…」
羽香里は俺に視線を向けない。ブーケを大事そうに両手で抱え、本当に嬉しかったのかニコニコと笑みを浮かべながらも、言葉が途切れることはなかった。
「――恋太郎君と出会ってから今日まで…本当に毎日毎日幸せで…まるで夢の中にいるみたいでした……」
「…そんなの…俺の方こそだよ…。――いつもありがとう…!
そうだ。羽香里が俺に対してそう思っているというのなら、俺だって羽香里に対して同じくらいそう思っている。
タッチの差だったけれど、
もちろん、その数分後に告白してくれた唐音や1年前からの付き合いであるライちゃんも。静ちゃんや凪乃、楠莉先輩だって優劣付けるまでもなく俺の大切な彼女達だけれど。
羽香里からのストレートな感謝の言葉に照れくさくなって頭をかきながらそう返すと、
「……一つだけ…わがままを言ってもいいですか…?」
「なんだよ、一つだけなんてみずくさい!羽香里のお願いなら何個でも聞くよ俺は!」
改まっての羽香里の申し出になんだろう?と不思議に思いながらも、話を聞くために俺は身体ごと羽香里に向けた。
その時になってようやく、俺は羽香里と視線を合わせることができた。
「…恋太郎君……私と――」
「私とお別れしてください」
▽▽▽▽▽
先程“運命の人”であれば未来永劫幸せになれると言ったような記載をしたが、訂正が必要のようだ。
“運命の人”であろうとも、
※Q「どうして、オリ主はサングラスを常用しないの?」
ラ「可愛くないから」
※当初の予定では、オリ主は羽香里たちと一緒に4人でぽよよ~んする予定でしたが、書いている途中でどこかに行ってしまいました。本当に困ったオリ主です。
羽々里さんの台詞を1字表記する際何て書く
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羽々里さんの『々』
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羽々里さんは皆の『ママ』より『マ』
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羽々里さんは羽香里の『お母様』より『母』
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ヤツ(♀)より『ヤ』
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羽香里を『香』で羽々里さんを『羽』表記
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その他