原作最新話のヒロおじさんの話、すごく良いお話でしたね。てっきり12番目の彼女のシリアス回までヒロおじさん達の掘り下げは来ない物だと思っていたのですごく嬉しかったです。
入れ替わりを原作から変更したのは、私が特に【はかから】と【なのしず】が好きだからです。反省はしていません。
それでは、本編どうぞ。
「それにしてもあんた達はどうして分かったのよ。
「そんなの簡単だよ。私達、魂で人を認識できるから。ね、お姉ちゃん?」
「えぇ」
「いけしゃあしゃあと…どうせウソなんでしょ?」
「うん、ウソ!」
「いいえ」
「ライさんは相変わらずですね…あれ、ライダーさん?」
「私はお姉ちゃん。お姉ちゃんには、妹から頼まれたどんな不可能なことも可能にする力があるのよ」
「あってたまるか」
「…………」
▽▽▽▽▽
「全員判明したものの。――さて皆をどう元に戻したものか…」
誰かの魂が行方不明になるという最悪の事態こそ免れたものの、まだ終わってはいない。恋太郎くんの言う通り、一刻も早くどうやって戻るのかを検討していかないと。一番可能性が高いのは、楠莉先輩の薬だけど……
「薬の材料はもう無いのだ…」
楠莉ちゃん(羽々里さんBody)が手元をブラブラさせながらそう告げたことであえなく断念。
「『古来からの書物では…』“額と額を打つ”『のが定石』」
「それなのだっ!!」
静ちゃん(唐音ちゃんBody)の提案にいち早く乗ったのは楠莉ちゃん(羽々里さんBody)。善は急げとばかりに早速お互い向き合って思いっきりぶつけ合おうとしたところで、
「待って」
凪乃ちゃん(静ちゃんBody)が2人の間に割って入って制止した。
「仮にそれで入れ替われるとしても、好本静と薬膳楠莉がぶつけ合うより私と好本静、薬膳楠莉と花園羽々里でそれぞれぶつけ合う方が効率的」
「ふむぅ…凪乃の言う通りなのだ!」
凪乃の修正案を受けて2組に分かれる4人だったけど…
「………………(私の身体のはずなのにこの胸の高まりは。興味深い)」 ジィィ……
「『どうした?
「おぉぉ!!楠莉の顔を楠莉が見下ろせるなんて新鮮なのだ!!」くすりくすり
「……私相手*1なら…いくらチューしてもセーフ…!?」ピーン ブッフー゙
「楠莉さんから離れてください」 「あぁ~ん」 「ん?」
自分の顔と向き合うことに慣れていないからか、照れ合う3人。1人は邪な気持ちを抱いているのを察知した娘の羽香里ちゃんによって止められた。
……こうなったら、私達が一肌脱ぐしかないか。
「お姉ちゃん」 「……ライちゃんが良いなら」
「せーのっ!」ガチンッ!!
「っっ!!!」 「くぅぅッ!!!」
「
「これ以上
「
お姉ちゃん(羽香里ちゃんBody)と私(唐音ちゃんBody)で頭をぶつけ合った訳だけれど、痛いだけで全然魂が出ていく気配がない。この方法じゃダメだったか。
「こうなったらもう奇跡を起こせるのは…
「愛城恋太郎とキスをしたいだけの可能性が100%」
楠莉ちゃんの薬は望み薄。
頭をぶつけ合ってもダメ。
よだれを垂らしながらそう提案する羽々里さん(楠莉ちゃんBody)を凪乃ちゃん(静ちゃんBody)が苦言を呈するも、羽々里さんは止まらなかった。
「さあ…♥おいで
「え…っ?っわぁ!!?」 グイッ
「よしよし♥いい子いい子♥恋太郎ちゃんはかわいいでちゅね~♥」
「へぇ、これが【バブみ】ってやつかー」
近くの恋太郎ちゃんの腕を引いて自身の膝の上に恋太郎くんの頭を置くと、恋太郎くんの頭をなでなでしながら恋太郎くんを甘やかす。
私はそんな2人を眺めながら、隣のお姉ちゃん(羽香里ちゃんBody)へと話しかけた。
「…………」
「あれ?どうしたのお姉ちゃん」
「………あれ」
「あぁ、懐かしいね。たしか、
「………そうね」
「……私もやってもらおっかなー。羽々里さんならOKしてくれるだろうし。お姉ちゃんも一緒にやろ?」
「……いや、私は」
「私はお姉ちゃんと一緒にしたいかなー?」
「………そうね」
んー、楽しく話せた…のかな?
そんな風に会話する私達を余所に恋太郎くんと羽々里さん(楠莉ちゃんBody)によるなでなでは続いていた。
楠莉ちゃんの幼女姿から溢れる羽々里さんの母性にドキドキする恋太郎くん。……成る程。恋太郎くんは『バブみ』が好きなんだ。今度お姉ちゃんと協力してやってみよう。
「そんなよい子の恋太郎ちゃんには…ご褒美をあげましょうね…♥」
羽々里さん(楠莉ちゃんBody)はなでなでを止め恋太郎くんのほっぺに両手を添える。そして、
ちゅっ♥
当初の目的通り、羽々里さん(楠莉ちゃんBody)は
すると、なんということでしょう。
ファ~~~ッ ハアァァン
「本当に奇跡起きた!!!!」
羽々里さんの魂が楠莉ちゃんの身体から抜けていく。中の魂が無くなって抜け殻になった楠莉ちゃんの身体は恋太郎くんが支えることで事なきを得る。
私は羽々里さんの魂が目に見えることに少し驚きながらも、この入れ替わりの解決方が見つかったことに胸をなで下ろした。
心底、原作の
「キスで頭がフワフワするのは、魂が抜け掛かっているからと言う説が…!」
「夢見る女児が唱えたような理論採用すんな!!設定ガバガバか!!」
「今はまだ、魂の定着が不安定な状態なのだ…!」
楠莉ちゃん(羽々里さんBody)の推論に唐音ちゃん(
…まぁ、私もそう思わないことはないけれど。実際こうして目撃した訳だからね。自分の身体に戻るためにも今は楠莉ちゃんの説が正しいことを祈るしかない。
「(ぼ…“母性楠莉先輩”なんて破壊力だったんだ…ッ!!)」
「そう言うことなら、全員すみやかにキスをして元の体に戻るのが最高率。
さぁ、愛城恋太郎。頭をかがめて」
「え…っあっ…う、うんっ」
「……何を照れているの?今はそんな状況じゃない」
「(“クール
母性を発する楠莉ちゃんによるキスによりまだドキドキが収まりきれない恋太郎くんの元へ凪乃ちゃん(静ちゃんBody)が近寄る。
未だに動揺している恋太郎に苦言を呈する凪乃ちゃん(静ちゃんBody)だけれど…
「静ちゃんのちいかわボディから発せられるクールな言動……良い!!」
「…………」
「あれ、どうかした?お姉ちゃん」
「……いえ、何でも無いわ」
……んー。
いつもなら同じ身体に入っていることもあってお姉ちゃんが何を考えているのかが大体分かるんだけど、今は違う身体だからいまいちだ。
……うん、一刻も早く元の身体に戻るべきだね、私達。
なんかこう、このままだとなんか落ち着かないから。
ファ~~~ッ スゥゥゥゥ
「ちゅーするのだーっ!」 ぎゅぅぅ~~
「(“お子ちゃま羽々里さん”!!!)」
恋太郎くんの方へと向きを戻すと、キスにより凪乃ちゃんの魂が抜け楠莉ちゃん(羽々里さんBody)が無邪気な子供のように恋太郎くんの後ろから飛びついた。
「おー!羽々里の体ぽよんぽよんしてるから、抱きつくとおもしれー!!
楠莉も
「……おっと~?」
「たしか、
「大丈夫かな?まぁ、(恥じらう姿も可愛いから)ヨシ!!」
「何がヨシなのかしら?」
お姉ちゃんと一緒に2人を見ていると、見た目は
……おっと~?
「ん~?恋太郎の顔真っ赤なのだ。カゼでもひいたのだ?」
「ち、ち、ち、違いますからね!!ほ、ほらキスするんでしょキスっ!!!」
「あ、そうだったのだ!!」
ちゅ~~♥
ファ~~~ッ ビヤアァァ
「無自覚サキュバス…――これが“天然”の破壊力…!…」
「『よ…よろしくお願いします…!』」 プルプル
「(“小動物凪乃”!!!!)」 ブシューーーッ!
「かっ、可愛いーーーー!!!!さっきの凪乃ちゃん(静ちゃんBody)や楠莉ちゃん(羽々里さんBody)とは違うベクトルで可愛い!!
「……っ!!」 あわ、あわ、あわわ…
「…ライちゃん…頭から、血が、出ているけれど…大丈夫?」
「「大丈夫大丈夫、ただの脳みその汗だから」」
「ハモりましたね、今――私の体で変なことしてんじゃないわよ!」
「そう」
静ちゃん(凪乃ちゃんBody)のあまりにもの可愛さに激しく興奮した私と恋太郎くんは
「そ、それじゃあ…」 「……」コクッ ぷるぷる
ちゅ~~♥
ファ~~~ッ スゥゥゥゥ
「つ…次は…」
「次は私です、恋太郎君♥」
「(“メロメロ羽香里”――――ッッ!!!!……って、あれ?)」
キスにより静ちゃんの魂が抜け落ちた凪乃ちゃんの身体を丁寧に床に置く恋太郎くんの後ろから抱きついたのは羽香里ちゃんの身体。
だから、それはつまり……
「ライ……?」
お姉ちゃん…?
お姉ちゃんが恋太郎くんに抱きついている目の前の光景が、
「…?ライダーさんがどうかされましたか?」
「いや、ライだよね?羽香里の魂は今ライとライちゃんの身体に入っているから…」
「恋太郎君は人の【本体】は魂の方だとお考えなんですね。ヒドいです。それじゃあ、
「っ!いや、そういう訳では……!!…えっ!?それじゃあ……」
「はい…私は所謂【身体】の花園羽香里です。魂の
実体二元論。
魂(意識)と身体(器)、どちらが【本体】たりえるかという昔の偉い人が提言したもの。意識と身体の本質についての議論は、哲学や神経科学の分野で広く行われている。
ここに、博識な凪乃ちゃんや
だから、
「…そ、…そう、なのか…?」
「もう一人の私…!!?――たしかに、あんなあざといぶりっ子の動きは羽香里で間違いないわね…――あざといぶりっ子ってなんですか!!」
彼女のあまりにも自然な振る舞いと纏う雰囲気により3人は一切疑うこと無く彼女の言うことを信じる。既に【入れ替わり】という日常では味わうこと等まずないだろうことを経験しているからか、彼女の言う情報も【そうなのね】と受け入れてしまっている。
けれど、
「(お姉ちゃん……どうして、そんなウソを…)」
嘘吐きである私には、お姉ちゃん(羽香里Body)の今言ったことが全て根も葉もないウソだということがすぐに分かった。
けれど、私はそのことを皆には言わない。本当ならすぐに皆に伝えるべきなのかもしれないけれど。
だってお姉ちゃんは、私と違って。
だから、どうしてお姉ちゃんがこんなウソを吐いたのかを考えた。
そして、1つの答えに辿り着いた。
――……ねぇ、お姉ちゃん。
――なにかしら?
――お姉ちゃんはさ……
恋太郎くんの事、好きなの?
▽▽▽▽▽
『また…いつでも会いにきてちょうだいね…っ』
『はい……約束します。またすぐに会いにきます…!』
私の意識が戻ったのは、あの日の翌日の朝のこと。
見覚えの無い天井と私以外の誰かが寝静まる空気。
そして、
――おはよう、ライちゃん。
数奇な運命により1つの身体に同居することになった、
――うん、おはよう。お姉ちゃん。
口を開かずとも意識だけで意思疎通が出来ることに今更驚きながら、これからの生活をどうやって過ごすのか不安だったけれど。
『……なんで恋太郎くんがここに……』
『おとーーーーさーーッッッ!!!!』 ガバッ
『わっ!!?』 フギャーッ!!
『あ…あれ…!?俺…一体…!?ん……!?寝てたのか…!?今のは…夢…!?…いや…でもあんなにハッキリ…!……あれ、ライちゃんおはよう。どうしてここに?』
『おはよう。それはこっちの台詞だけど……――すごい寝相ね、貴方』
恋太郎くんが屋敷の廊下で寝落ちしている所を目撃したり。
『なんなのよ人の顔ジロジロ見て』
『私の顔になにかついてますか…?』
『……いや、2人とも仲良しだなって。――成る程、理解したわ。これが【はかから】ね』
『『……??』』
寝室に戻り、羽香里ちゃんと唐音ちゃんお互いの顔にお互いのキスマークが所狭しと付けられていたり。
『本日より理事長に就任しました
『(……おっとー?――凄いわね、行動力が)』
羽香里ちゃんの母親で、新しい恋太郎くんの彼女である羽々里さんが恋太郎くんや私達に会いたいが為に私達の学校を買収したり。
色々なことが立て続けに発生して、同じ問題に私もお姉ちゃんも直面したこともあってか。当初抱いていた不安は無くなった。
……けれど。
――ライちゃん、醤油を買うのを忘れているわ
――明日の準備はお姉ちゃんがやるから、ライちゃんは早く寝なさい
――リボンよし。うん、可愛いわよ。ライちゃん。
嫌な顔1つせず私の世話を焼いてくれるお姉ちゃんに日々助けられていく日々に私の自己肯定感が満たされていくのを感じながら私は当初とは違うベクトルで不安になった。
ここまで何も問題が起こらないと、私の知らないところで何かマズいことが起こっているのではないかと。
それに、気になるのは
「おはよう、ライちゃん!ライ!」
「この肉じゃがの味は……ライちゃんかな?すごい美味しいよ!!」
「あれ、ライちゃん髪型変えた?すごい可愛いからビックリした!!」
恋太郎くんのことだ。
髪型を変えて、どちらかが表に出たときは髪型も変えるようにしたから他の人にも分かるようになったけれど。どっちが作った料理なのかとか、細かいことも私かお姉ちゃんかを見分けられるようになった。
本当にすごいよ、恋太郎くんは。
……でも、
「このハンバーグは…ライかな?うん、すっごい美味しい!」
「ライオススメのこの映画、面白かったよ!ありがとう!」
恋太郎くんは、お姉ちゃんにも私と同じくらい褒めてくれる。
何かしてもらったらお礼を言ったりするのが恋太郎くんだっていうのは分かっているし。お姉ちゃんに冷たく返す恋太郎くんは恋太郎くんじゃ無いとも思う。
あの日以来恋太郎くんが羽香里ちゃん達と話している時にはなかったのに。お姉ちゃんと恋太郎くんが仲良くしている所を眺めていると時々モヤッとしたものを感じてしまう。
お姉ちゃんは
お姉ちゃんと、私の大好きな恋太郎くんの良いところを共有できるのは嬉しいことのはずなのに、私は顔を上げられずにいた。
だから、聞いてしまった。
――……ねぇ、お姉ちゃん。
――なにかしら?
――お姉ちゃんはさ……恋太郎くんの事、好き?
放課後、スーパーでの買い物を終えて帰っている途中のことだった。
内側にいるためお姉ちゃんが今どんな表情なのかは分からない。お互い何も言わないまま数秒が経った。
――……だったらどうする?
その返しは、どこか私を揶揄うようだったなと後から振り返って思った。けれど、この時の私はその事に気付く訳もなく。まさか聞き返されるとは思っていなかったから自分でも気付けなかった本音が口からこぼれた。
――え…、困る…の、かな?
この答えが出た時、何というか腑に落ちた気がした。
恋太郎くんなら例え負けたからといって捨てることは万が一にも無いだろうけれど、こればかりは私がどう思うかだから。
――フフッ、安心していいわ。お姉ちゃん、彼のことは
――……そっか。
――それに、ライちゃんの記憶があるとはいえ、初対面の男の人をすぐ好きになるほど私はチョロくないわ。だから、安心して。
――……そっか。
だから、お姉ちゃんからそう返されて私はホッとしたんだ。
この時お姉ちゃんがウソを吐いたのか、本当のことを言ったのかは分からないけれど。
ウソだとしても、そのウソは私を思ってのものだということが分かるから。
私は嬉しかった。
▽▽▽▽▽
「大好きです…恋太郎君…♥」
「は…羽香里…!」
お姉ちゃん(羽香里ちゃんBody)が恋太郎くんの腕を組みながらまるで羽香里ちゃんのように上目遣いで告白をする。それを目の前で受けた恋太郎くんは揺らいでいるみたいだった。
『こうなったらもう奇跡を起こせるのは…
きっと、お姉ちゃん(羽香里ちゃんBody)は元に戻る為には
でも、お姉ちゃんは1人だけ恋太郎くんの彼女じゃない。だから、より確実性を求める為にも自分が
そう1人納得している内に、恋太郎くんとお姉ちゃんはどんどん近付いていく。気がつけば2人の前髪が触れ合う所まで来ている。
このまま放っておけば、お姉ちゃん(羽香里ちゃんBody)は恋太郎くんとキスをする。
そう分かっていても、先日お姉ちゃんに問いかけた時に感じた焦燥感はいつになっても表に出てくることはなかった。
この時になって私はようやく、恋太郎くんへの独占欲がお姉ちゃんに向いていないことが分かった。だって、お姉ちゃんはあの日ああ答えてくれたから。だから、あの答えが例えウソだとしても信じられる。
……信じ、られ……
――1年のブランクは長いわね…。お姉ちゃんとして、ライちゃんに無様な所は見せられないわ。
――圧力鍋はどこだったかしら…ライちゃんに…いいえ。先に寝て良いと言ったのは私だから、ここで起こしたらお姉ちゃん失格よね。
――…リボンを落としてしまったわ。ライちゃんが起きる前に早く見つけないと…
………… パシッ
気がつけば、私は恋太郎くんとお姉ちゃんの口と口の間に手を挟んでキスを阻止していた。
「ライちゃ…ライさん?」
「…………ダメ」
「………え?…ッ!!きゃっ!!」 グイッ!!
ちゅ~~♥
お姉ちゃんの顔に両手を当てて有無を言わさずに唇を奪う。至近距離から見たお姉ちゃんの目は心底驚いているみたい。
ふっ、ざまあないわね。
キスによる酸欠と魂が抜け掛かっているからか意識が朦朧としていたから私の記憶はここまでだ。それから少しの間なにかしている間も私の頭の中にはこれだけが強く残っていた。
お姉ちゃんは、私の、なんだからね!!
▽▽▽▽▽
「元に戻れたのだーっ!」
「『今こそ聖なる目覚めの時』」
「聖なる…目覚めの…!!」
「なんだかんだ言っても、やっぱり自分の体が一番落ち着くわねぇ」
「たしかに、最高率での稼働率」
「べ、別に戻れて良かったなんて思ってないんだからねっ!!」
「良かった、戻れてる。お姉ちゃんもおかえり――……えぇ――ん?」
唐音ちゃんの身体から戻ってこられたことに一安心していると、お姉ちゃんは何やら考え事をしているみたい。まぁ後で聞けばいいか。
周りを見渡せば、羽香里ちゃんたちも無事に戻れたらしい。うん。とりあえず無事に終わったようで何よりだね。
「恋太郎君…“いつもと違う私達”は…どうでしたか?」
「え…?どうって…」
と、いつの間にか羽香里ちゃんが恋太郎くんにそう話しかける。
そうだった。元はといえば、ケンタッキーがどうとかで楠莉ちゃんの薬を飲んだんだっけ。
――倦怠期ね。あ、そうだった。ありがとうお姉ちゃん。
提案者の羽香里ちゃんとしては、紆余曲折ありはしたけれど、恋太郎くんにちゃんと効果があったのかどうかを確認したかったのだろう。
そして、その結果は…
「…なんだかすごく…ドキドキした…」
顔をこれでもかと赤らめながらもそう返事をする恋太郎くんの姿を見て、私は興奮を抑える傍らホッと一息を入れた。
お姉ちゃんのファーストキスを私のワガママで防いだ訳だから、恋太郎くんには少し申し訳ないと思うところが無いことは無いけれど。ドキドキしたなら何よりだ。
羽香里ちゃんも恋太郎くんの好感触の反応に気を良くしているのが分かる。
これにて一件落着……
「けど…――けどやっぱり、いつもの皆の方が好きだな…!」
ハウッ!! ズキュン!!
……もう、そういうところだよ、恋太郎くん……
そこまで言われたら、もう……抑えなくなるんだから…!!
「では…元の体でもキスをっ!!」 むーッ!
「わ…私もッ!!」 んむッ!
「私も!!お姉ちゃんはあげないけどねっ!!」んむーッ!
「『
「私も」 んむ~ッ!
「楠莉もーっ!!」 ンム~ッ!!
「マ゛マ゛も゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛!!♥♥♥」ンゥゥゥムゥゥゥ~ッ!!!
それからは皆、恋太郎くんとのキスで幸せになった。
何か途中で悩んでいた気がしたけれど、気のせいだったみたいだ。
よかった、よかった。
※実は、ライダーがライちゃんとのキスで昇天した後、執念で粘ったライちゃんは恋太郎としっかりキスをした後昇天しました。
羽香里と唐音は客観的に自分達がキスをしている所を目撃してドキドキしたとかしなかったとか。その後の展開はほぼ原作通り。どっちが先にキスするかで100回あいこのじゃんけんをしたとかしなかったとか。