前半はライちゃん視点、後半は羽香里視点です。
話は変わりますが、アニメ28話「アイドル伝説恋太郎ファミリー」スゴかったですね。リピート再生余裕です。
【前話のあらすじ:私、赤ちゃんだった】
「『打ち消しの薬』は一時間後まで飲ませられない…それまで俺達で面倒を見ないと…!」
「そうですねあなた…♥」
「一緒に頑張りましょうね、あなた…♥」
「え?」
途中赤ちゃん化した皆の可愛さにより、恋太郎くんが本家の天使に連れて行きかけるハプニングがあったけれど。恋太郎くんの号令で私と恋太郎くん、羽香里ちゃんの3人で皆のお世話が始まった。
けれど、私達の誰も子育ての経験が無い。そのため、私たちの3人とも赤ちゃんになっている皆の突拍子も無い行動に振り回され、アタフタするばかりだった。
「食べちゃいたいくらい可愛い~」と呟いた恋太郎くんから逃げるかのように高速ハイハイをする静ちゃん。
本人が食いしん坊故かそれとも赤ちゃんの本能故か、羽香里ちゃんの
赤ちゃんの好奇心故か部屋のドアに指を突っ込むのを恋太郎くんが抱えて止めさせると、
赤ちゃんの好奇心故(2回目)か、落ちていた『打ち消しの薬』を1時間経つよりも前に口に入れようとする楠莉ちゃん。
ベッドの上にあったテディベビーに赤ちゃんの好奇心故(3回目…?)かディープキスをしようとする羽々里さん。
赤ちゃんの本能故(2回目)か唐音ちゃんだからこそか、羽香里ちゃんの
さっきまで元気に動き回っていたのに急に止まったかと思えば、1歳頃に飲んだ変身薬の副作用故か高熱を発するお姉ちゃん。
「ハァ…!!ハァ…!!息つく暇も…」
「ああんんんぅ…♥か…唐音さんまでぇ…ッだめ…ですよぉ…ッ私達…お友達のままでいましょうねって…約束……っ夢で……」
「シロの記憶を参考に薬をいっぱい
私がお姉ちゃんの看病に掛かりきりになっている間に、羽香里ちゃんの方で何かトラブルがあったみたい。
「んまー」ちゅっちゅっ ぎゅうぎゅう
「あややっ!」ぐいーー
「どぅーやー!」ぐいっ!
「「…………ッ!!」」ジィィィィ
「やや!!」ぺぺぺ
「ぁうーッ!!」ぺぺぺぺ
「ケンカしちゃ駄目ですよ!」
最初は唐音ちゃんと胡桃ちゃん2人仲良く羽香里ちゃんのを堪能していたけれど、突然ケンカし始めたらしい。ケンカを止めようと羽香里ちゃんが間に入るも、2人に止まる気配はなかった。
「あだだーッ!!」ぺぺぺぺ
「あーだーッ!!」ぺぺぺぺ
「駄目ですって…!仲良くしてくださいっ!!」
「「…………」」
「「あ゛―――ッッ!!!!」」
羽香里ちゃんの大声に驚いて泣き出す唐音ちゃんと胡桃ちゃん。その時になってようやく私もあちらのトラブルに気がついたけれど、お姉ちゃん用の薬に興味を示す楠莉ちゃんから薬を逃がすことに必死でそちらまでフォローに回ることは出来なかった。
「楠莉ちゃんダメッ!これはお姉ちゃん用の薬だから…ッ!」
「ぶーぶー!」
「ッ可愛い…!!…いや、今はそれどころじゃ…」
チラッと恋太郎くんの方へと見やるも、恋太郎くんは恋太郎くんで静ちゃんと凪乃ちゃんで手一杯のようだった。私と同じようにフォローに行きたくても行けないことに歯がゆそうにしている。
と、そんな時だった。
さっき確認した時にはベッドの上でぬいぐるみにキスをしていた羽々里さんが、いつの間にか羽香里ちゃんの元まで移動していた。羽香里ちゃんの背中をよじ登って髪の毛をロープのように引っ張っている。
泣き止まない唐音ちゃんと胡桃ちゃんの2人で文字通り手が塞がっている羽香里ちゃんは痛みに顔を歪めるしかない。助けようにも私と恋太郎くんも動けない。どうすれば…!!
「よちよち」ペチペチ
「……お母様……」
……これは一体、どういうこと……?羽々里さんが羽香里ちゃんの頭を撫でている…?
羽々里さんは今身体的にも精神的にも赤ん坊になっている。当然、目の前の羽香里ちゃんが自身の娘だなんてこと、想像だにしていないだろう。
それなのに、そうであるはずなのに。今目の前に映る我が子を愛でるかのように羽香里ちゃんの頭を撫でる羽々里さんの光景は、それまでの前提を全て覆す程の驚きだった。
……これが、母親……
しかし、その後唐音ちゃんと胡桃ちゃんが暴れ初めて羽香里ちゃんの両腕からすり抜け頭から落下してしまう。しかし、2人が地面に当たるギリギリのタイミングで恋太郎くんが顔面スライディングで無事キャッチ。2人に怪我はないようだった。
「おぼぼぼぼぼぼ!!!!」ズザザザザ
そして、2人を助けた時の恋太郎くんの動きが何処かに刺さったのか。さっきまでお姉ちゃん用の薬に躍起になっていた楠莉ちゃんとあわや命の危機だったはずの唐音ちゃんと胡桃ちゃんも、きゃっきゃっと楽しそうにしている。
「――!!これか…!!」
先ほどの顔面スライディングが皆のお気に召したのが分かった恋太郎くんは、これを繰り返すことでご機嫌を取る。そんな恋太郎くんを私は羽香里ちゃんと赤ちゃんの皆と一緒に眺める。ちらりと横を見れば皆楽しそうだった。
隣にいる羽香里ちゃんと羽香里ちゃんに寄り添う羽々里さんを眺めていると、チクリとどこかが痛んだ気がした。
♥♥♥♥♥
【羽香里side】
「ふふ…笑い疲れて寝ちゃった…かわいいなぁ…♥」
「お顔が真っ赤ですよ恋太郎君!!すぐにお手当しますから!!」
恋太郎君が滑り続けて数十分、体力を使い切った皆さんは思い思いの姿勢で眠っています。
そんな皆を恋太郎君は愛おしそうに眺めていますが、赤く腫れ上がった恋太郎君のお顔を目撃した私とライさんは目を見張りました。
いくら怪我しない為の柔らかいカーペットでも、何度も顔面を擦っていればケガをしてしまいます。急いで恋太郎くんの手当をしていると、その間、ライさんはライダーさんの容態を見ていました。
「ライちゃん、ライは大丈夫そう?」
「うん。熱も大分引いてきた。シロの記憶からして峠は越えたみたい」
「そっか、良かった…。ゴメンね、ずっとライの様子を見てもらって」
「良かったです…。…それにしても、パパとママって…大変なんですね…」
お手当の途中恋太郎君がそうライさんに話しかけていました。先ほどの騒動中ライダーさんが突然高熱を出したというのは、唐音さんたちが落ち着いてからようやく知りました。どうやら、肉体が
…………
片や、私が誤って唐音さんと胡桃さんが落としてしまいそうになった時身体を張って救出した後、赤ちゃんの皆さんの機嫌を取る為に進んで身体を張り続けた
片や、赤ちゃんの体調不良という一大事に慌てることなく対応に回る他、私が唐音さんと胡桃さんの対応に四苦八苦している間にも楠莉さんとお母様の面倒を見ていたという余裕を持ち続けた
それに比べて、私は……
お手当が終わった恋太郎君はライダーさん以外の床で眠る皆さんを1人ずつ順番にベッドの上へと移動させていきました。私とライさんもそれに倣います。
が、お母様を抱き上げた時。思うのは先ほどのこと。
『いい加減にしてくださいッッ!!!』
「なんなんですか、皆の前でそんな
少し言い過ぎたような気もしますが、あれは概ね私の本音でした。
確固たる品格と威厳をまとい、時に厳しく時に優しく私を育ててくださった。尊敬すべき私のお母様。
私はお父様とお会いしたことがありません。私が生まれてしばらく経たない内に亡くなられたと聞いています。物心つくよりも前に習慣で毎朝線香をあげていた為、仏壇に映る男の方が私のお父様だと聞いた時はすごく驚きました。
お母様は素晴らしい人です。娘という贔屓目も多少入っていることは否定しませんが、それでもです。【花園グループ】のCEOという忙しい立場にいながらも学校行事にも積極的に参加していただきましたし、多忙の中休みを取って、私を色々な所へ連れて行ってくれたりもしました。
けれど、お母様が恋太郎君の彼女になって。
家族や身内以外には頑なに見せてこなかった姿を何の抵抗もなく振る舞っている所を、何度も。何度も、何度も。目の当たりにし続けてきて。
気がつけば、そう叫んでいました。
そして、それから色々あって。赤ちゃんになった皆さんのお世話をすることになりまして。
最初は可愛い赤ちゃんのお世話をするなんて、楽しいことだと楽観的に思っていましたが。
本能のままに自由奔放に動き回るのに対し、いとも簡単に命を失うかもしれない小さきもののお世話がとても大変だということに身をもって学びました。
身体を張り続けた
そして、そんな苦労をお母様にたった1人で強いらせた事実に私の気持ちは沈む一方です。
そんな時でした。
「…
「…え…?」
凪乃さんを抱きかかえたまま、恋太郎君がそう呟きました。
丁度考えていたことだけに、私は言うつもりもなかったことが口から零れてしまいました。
「………
……何を言っているんでしょうか私は。こんな事を言っても恋太郎君やライさんを困らせるだけだと言うのに。
ブルーな気持ちになりながらそう自省していると、恋太郎君は。
「いや――
「きっと羽香里も天使みたいな赤ちゃんだったんだろうなって」
…え?
「…お母様が……そんな事を…………」
思わず、腕の中にいる赤ん坊のお母様に視線を落とす。
お母様は眠ったまま何も言いません。けれど、その表情は安らかで何の憂いも無いように見えました。
……実は、時々不安だったんです。
娘である、私の存在のせいでお母様を苦しませているのではないか、と。
今の私は高校1年生。それでも赤ちゃんのお世話で四苦八苦していましたのに。
お母様が私を産んだのは中学生の頃。それも、私を産んですぐにお父様を亡くしてたった1人で。
中学生で赤ちゃんを育てるなんて…過酷だったろうに
私のことを…そんな風に――――
…………
♥♥♥♥♥
「嘘よォオオ――ッッ!!!」
「私まで赤ちゃんになっちゃうなんて!!!皆の赤ちゃん姿が見たかったのにィイイイイイイイ!!!」 ぼえええ~んッ
「まずいのだ
「『いや元々こんなもんじゃったろ』」
あの爆発から1時間が経った後、ライさんが
先ほどまで
そして、意識が戻ったお母様の開幕第一声がこちら。
……元に戻った途端、こんな事を泣き叫ぶお母様に思うところが無いとは言いませんが。
それよりも、今は……
私は、お母様の後ろから1歩。踏み出しました。
「…お母様…」
「さっきの事――ごめんなさい」
まずは、先ほどお母様に働いた無礼を謝ることでした。
「…
「…いいえ…私の方こそ…ハメを外しぎていたって反省しているわ」
唐・胡「「じゃあ今の姿なんだよ」」
…………
「少しはあなたの立場や気持ちも…」
「いえ」
お母様の言葉を遮って、最後まで言わせないように。
違うんです。確かに、最初はそうしてくれたら…とも思っていましたけれど。今は違います。
だって…
「どんなお母様でも…お母様だけが――私の
家族や身内の前で見せない姿を恋太郎君たちに見せるということは、それだけ恋太郎君たちに“身”も“心”も許しているからこそ。
私を産んでからたった1人で気を張り続けて頑張って来て。息をつく暇もなかった為に謳歌することの叶わなかった中学時代からの青春時代の分まで。
「我慢なんかせず、
だって私の尊敬するお母様が今まで無いほどに幸せそうに笑う所を見られたら、私も幸せだって事に気付きましたから。
「――羽香里……!…私はあなたのような娘を持って――」
「あ、そう言えば替えのオムツに『赤ちゃんになる薬』の予備包んでたのだ」
「今すぐ使いましょうッッ!!!!皆のおしめ替えたいわおしめ!おしめ――ッッッ!!!!」
「やっぱ自粛コースでッッッ!!!!」
「残念!!ママにクーリングオフは適用されません!!」
そう苦い顔でお母様にツッコミを入れながら。
あぁ、幸せだなぁ、と。私はそう思いました。
♥♥♥♥♥
――うん、決めた――ライちゃん?
――私これから【羽々里さん】のこと【羽々里ママ】って呼ぶことにするね。
――ライちゃん!!?
カラオケ回でライダー(姉)とライちゃん(妹)がどう歌うか
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①ライダーとライちゃん2人で1曲歌う
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②それぞれ1曲ずつ歌う
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③(①と②どっちも)やってくれ、必要だろ
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④アンケートの結果だけ見たい人用