"創造"と"想像"   作:神剣狩刃

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第10話 どんな事情でも百姉さんと僕の戦いには関係ない

鋭児郎君は爆豪さんに敗れた。

「負けちまったわ。…八百万や創と戦いたかったぜ…」

鋭児郎君はとても悔しそうだ。何とかして鋭児郎君を励ましたい。

「ナイスファイトだったよ鋭児郎君。…きっと百姉さんが仇を討ってくれるよ。」

「…ありがとよ、創。でも、その前にお前が頑張る番だぜ?」

そうだった。会場に急がないと。

 

轟さんとの戦いの前、エンデヴァーさんから声をかけられた。

けど、僕は緊張しすぎて何を言っているのか全く分からなかった。

「…すみません…よく分からなかったです…」

「…息子と情けない試合はするな。これだけでいい。」

手を抜くつもりはない。むしろ…『瞬殺』しないといけない。

 

「さあ準決勝!お互いエリート家…えっ、相心は八百万家関係者じゃない?

…あー…1-Aボーイズの戦いだ!轟焦凍対相心創!」

轟さんはなんとも言えない顔をしている。

「え、えっと…その…が、頑張ろうね?」

「…」

何か言ってほしい。『…』じゃ何もわからない。とりあえず対策は思いついている。

 

「スタート!」

轟さんがいきなり地面を凍らせてくる。

「プロピレングリコール!」

僕の体が液体に覆われる。氷が僕を覆う。

 

「ああっと!?瞬殺か!?轟決勝しんしゅ」

「待て…相心のやつがそんな簡単に終わるはずがない。」

 

「…動けねえだろ?降参したほうが」

『想像通り』轟さんが僕に近づいてくる。

「寒いけど動けないほどじゃないよ!」

氷を砕きながら轟さんの腹部に拳を叩き込む。

 

「がっ…!?」

轟さんは驚いた顔をしている。

「ジェットの"想像"は飯田さんとの体験でより強化された!『エンジンシュート』!」

ジェットを吹かしながら、轟さんの腹部に蹴りを入れる。

「ごっ…」

轟さんの体がふらつく。ここだ。

 

「手段は選ばない!『スタンガン』だ!」

実物は使ったことがあるし、目の前で人間スタンガンを見たことがある。

"想像"は簡単だ。轟さんの首に当てスイッチを入れる。轟さんがぱたりと倒れる。

ミッドナイト先生が行動不能の審判を下す。

 

「瞬殺かと思われたが逆に瞬殺し返したあ!相心決勝進出!」

「プロピレングリコール…不凍液か。発想力は学年一だな…」

 

観客席に戻り1-Aからの歓迎を受ける。

「すげえじゃねえか創!決勝だぜ!」

「やるじゃん創!轟を瞬殺しちゃうなんて!」

鋭児郎君と芦戸さんが褒めてくれる。嬉しいけど…それどころじゃない。

 

「こっちもすげえ戦いになるだろうぜ!

美女対危険物!八百万百対爆豪勝己!スタート!」

 

百姉さんと爆豪さんの戦いが始まる。でも…

『すでに爆豪さんが異常に汗をかいている』。

そうさせないために早々と決着をつけたのに。

まさか準備時間で無理やり発汗させたのか。

 

「てめェに時間は与えねェよポニーテール!ハウザーインパクト!!」

特大の爆発が百姉さんを襲う。あれはマズい。

「百姉さあああん!!!」

会場が煙に包まれる。間違いなく直撃だ。

 

嘘だ。百姉さんが…百姉さんが負

 

「…一瞬で対策できないようでしたら…創さんには勝てませんわ。」

 

「待て待て待て待て!?一旦試合を中止しろおおお!!!」

「服がなくなったぐらいで戦いを止めるような奴はヒーローに向かねえ。

…でも、カメラは切るぞ。流石にそれぐらいの配慮は必要だ。」

 

もももももももももももももももももも

「飛ばされなければそれで充分…足から地面に向けて杭を撃ち、

さらにタングステンの脚鎧を"創造"しました。

…流石にそれ以外は無くなってしまいましたが…」

ももももももはだはだはだはだはだっかかかかか

「な、あ…」

「隙ありですわ。」

 

夢を見る。

 

「情けねえなあ…あれぐらいで気を失うなんてよ…」

「何の話だ?」

「お前は『アレ』を『自分のものにしたい』んだろ?」

「だから何の話だ!?」

「まあいい。思い出さない方がいいことは色々ある。」

 

目が覚める。

 

…ここはどこだろう?なんか薬品の匂いがする。

「目が覚めたかい?『アレ』は年頃の男の子には刺激が強すぎたねえ…」

リカバリーガール、ベッドの上…それじゃあここはリカバリーガールの保健所?

おかしいな。さっきまで観客席にいた気がするんだけど…

「…あまり思い出さない方がいいよ。気を失うぐらいひどい光景だったから。」

リカバリーガールがそう言うなら、思い出さないことにしよう。

 

「創さん!目が覚めましたか!」

百姉さんが横のベッドで寝ていたようだ。

「百姉さん!大丈夫ですか!?」

あの爆発に巻き込まれたのだから、かなり酷い怪我をしてもおかしくない。

 

「大丈夫です。リカバリーガールが治してくれましたわ。」

「女の子の肌は念入りに治してあげないとねえ。」

リカバリーガールがうんうんと頷いている。問題なさそうだ。

「さあ、二人とも。早く決勝戦へお行き。みんな待ってるよ。」

 

その言葉を聞いて再び闘志が宿る。そうだ、このために僕は頑張ってきたんだ。

「百姉さん…お互いの全力を出しましょう。」

「もちろんです、創さん。」

百姉さんと僕は保健室を後にする。

 

「さァいよいよラスト!!雄英1年の頂点がここで決まる!!

何でもできる姉弟による決勝戦、相心対八百万!!!」

舞台がこれ以上ないほどの熱気に包まれる。

「…百姉さん。手を握ってください。」

「もちろんですわ。…ここからは敵同士です。」

固い握手を交わす。この手を離したら…始まる。

 

「今!!スタート!!!!」

百姉さんと僕の本気の戦いが。




この世界の百姉さんは脱いで勝てるなら喜んで脱ぎます。
多分、ミッドナイト先生を超える18禁ヒーローになるのではないでしょうか。
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