"創造"と"想像"   作:神剣狩刃

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第14話 森羅万象よ。妾に跪き、首を垂れよ。妾は『機械仕掛けの神』だ。

何が起きたのか分からなかった。創くんが黒い鎧を"想像"してステインを倒した。

でも、体格も性格も変わっていた。そして『俺を止めろ』と言った。

今度は黒い鎧から腰まで伸びる赤いロングヘアーの裸の女性が出てきた。

 

「き、君は何者なんだ…?」

その言葉しか思い浮かばなかった。それ言葉以外は生み出せなかった。

「ほう…妾を知らぬものがいるとはな…お主、創からは何も聞かされておらぬのか?」

間違いなく創くんの声だが、明らかに雰囲気が違う。黒い鎧の時とは違う『圧』がある。

 

「妾の名は『機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)』だ。

まあ…知らぬだろうな。なにせ、表に出ることのない名前であるからな。」

赤く長い髪を手で靡かせながら創くんは答えた。

「久しぶりの娑婆だ。存分に楽しませてもらうぞ?」

そう言って創くんは俺に近づく。

 

手始めにこの黒髪の童で遊ぼう。どのようにして遊ぼうか?

「…『想像せよ』。『瓦礫が」

「飯田君に手を出すな!」

何者かが妾の顔を殴り抜ける。流石の妾とて、不意打ちはどうにも出来ぬ。

「妾の顔を殴るとは…面白い奴じゃ。お主から遊んでやろう。」

妾を殴ったのは緑色のもじゃもじゃ髪の童だった。ゴーグルが無事だから許してやろう。

 

「うええ!?は、裸の…い、いや!誰であろうと飯田君に手を出させないぞ!」

妾の裸で顔を赤くするとは…初心い童のくせしてなかなかやりおるな。

こやつとも遊ぼう。

「『想像せよ』。『瓦礫が降り注ぐ』。」

近くの建物が崩れる。妾は『想像通り』傷一つ追わない。

「…ほう。とっさに避けたか。なかなかやるではないか。」

緑髪の童は黒髪の童を抱えて避けていた。

 

「すまない、緑谷くん…あれは創くんだ…黒い鎧の姿からあの姿になった…」

「ええ!?確かに相心君の声だけど、"個性"がまるで違うよ!?」

当然だ。妾の"個性"は創の"個性"とまるで違う。

創は『物の具現化』に対し、妾は『事象の誘発』だ。

そして…今の妾は創の"個性"と妾の"個性"両方を併せ持つ。

 

「『あらゆる物を創り出し』、『あらゆる事象を起こせる』。

だからこそ妾は『機械仕掛けの神』なのだ。童どもよ、六文銭は持った」

妾の体が氷に覆われる。またしても不意打ちか…腹立たしい。

「緑谷、こういうのはもっと詳しくかくべきだ。遅くなっちまっただろ。」

首を動かし後ろを見ると、炎と氷を出す紅白頭の童がいた。

 

「数分もすりゃプロも現着する…このまま氷漬けにして」

「『想像せよ』。『炎で氷を融かす』。」

紅白頭の童の炎が妾に纏わりつく氷を融かす。

「轟くん!?何をしているんだ!?」

「違う…今のは俺の意思じゃねえ…!」

無論、妾の"個性"だ。

紅白頭の童の"個性"が氷のみであれば、妾も手段を選ばなかったが…

 

「『想像せよ』。『ワイヤーに縛られる』。」

手から無数のワイヤーを作り出し、童たちに向けて放つ。

それぞれの"個性"を生かして逃げているが、ワイヤーは『想像通り』に彼らを追う。

「なにこれ!?明らかに物理を無視しているよ!?」

「逃げるだけでは埒が明かないぞ…!」

緑髪と黒髪の童は苦戦しておるな…紅白頭の童はどうだ?

 

「凍らせてワイヤーを止めりゃいいのか…

燃やして溶かしてえ所だが…街中でそれは危険すぎるからな。」

なるほど、厄介な"個性"を持っておる。戦うのは不毛だ。

「『想像せよ』。『鉄壁に阻まれる』。」

道を遮る鉄壁を"想像"する。奴の"個性"では被害を出さずに突破するのは難しいだろう。

 

路地裏から大通りに躍り出る。仮面をつけた老人がいた。

「おまえは『機械仕掛けの神』!?何でおまえがここにいるんだ!?」

やっと妾を知る者がいたか。この老人から色々聞くとしよう。

「お主…少し話をしようか。『今の妾』について聞きたいことがある。」

 

「『今の妾』…!?『昔のお前』とは何か違うのか…!?」

「『昔の妾』は『創に殺された』はずだ。

『今の妾』は『創の"被創造"の開放による具現化』でここにいる…

創は妾を殺した事の記憶を封印しておるからな。

狂戦士が門番となっていたが…今回は抑えきれなかったよう」

妾の体が浮く。体を何者かに捕まれたようだ。今日だけで何度不意打ちを食らうのか。

 

黒い化け物が妾を攫おうとしている。

「『想像せよ』。『剣に体を貫かれる』。」

両手から無数の剣を放つ。化物は生け花の剣山のようになり、動かなくなる。

妾は着地をし、改めて老人の所に向かう。

 

「どこまで話したか…何にせよ、『今の妾』は『昔の妾』ではない。」

「つまり…お前は『相心終(アイシンオワリ)』じゃねえってことだな!」

老人が勢いよく突進し、妾の腹部を殴る。

「ぐっ…!?硬え…!?」

妾の体は創を基に作られている。創が鍛えれば妾も鍛えれられる。

もっとも、奴の鍛え方が分からぬ以上、身体能力は創に劣る。

しかし『今の妾』の"個性"の前には関係ない。

 

「『想像せよ』。『鎚で頭を」

「粛清対象だ。すべては正しき社会の為に。」

何者かが妾の喉を貫く。この包帯を巻いた男が妾を刺したのか。

刃物に付いた血を舐め、妾の体が動かなくなる。

 

「来い。来てみろ。贋物ども。」

「『想像せよ』…『刃で自身の喉を貫く』…」

「俺を殺していいのは本物の英雄だけだ!!」

包帯を巻いた男が刃で自身の喉を貫く。鮮血が飛び散る。

 

「『想像せよ』…『妾の体の傷が治る』…」

傷は治ったが血が気管に入ってうまく呼吸ができない。意識が揺ら

 

「げほ、がっ、く、苦し…」

口の中がすごく血の味だ。喉も痛い。思わず咳き込む。血が出てきた。

「ひぃ…だ、誰か助け」

 

「大丈夫か!?創くん!?」

「大丈夫!?相心くん!?」

「大丈夫か、相心?」

天哉君に緑谷さんに轟さんがいる…いったい何が起きているんだ…?




ゲロヤバ姉さんお披露目です。
この姉さんが何者なのかは後々いろいろ明らかになっていきます。

この時の創君のお股にはリトルハジメはないです。
リトルハジメの上に姉さんの体を具現化しています。
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